チューブラー・ベルズ

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チューブラー・ベルズ
マイク・オールドフィールドスタジオ・アルバム
リリース 1973年5月25日[1]
2009年6月8日(2009年ヴァージョン)
録音 1972年11月 - 1973年春 オックスフォードシャー ザ・マナー・スタジオ
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間 48分57秒(オリジナル盤)
56分04秒(2009年ヴァージョン)
レーベル ヴァージン・レコード
マーキュリー・レコード(2009年ヴァージョン)
プロデュース マイク・オールドフィールド、サイモン・ヘイワース、トム・ニューマン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(イギリス[2]
  • 3位(アメリカ[3]
  • 29位(日本[4]
マイク・オールドフィールド 年表
チューブラー・ベルズ
(1973年)
ハージェスト・リッジ
(1974年)
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チューブラー・ベルズ』(Tubular Bells)は、マイク・オールドフィールド1973年に発表したソロ・アルバム。オールドフィールドの個人名義としては初の作品で、当時新興レーベルであったヴァージン・レコードの第1回新譜として発売され、カタログ番号「V2001」が与えられた[5]

制作の経緯[編集]

オールドフィールドが在籍していたケヴィン・エアーズのグループが1971年に解散すると、オールドフィールドは、エアーズから譲り受けたテープレコーダーで、ソロ作品のデモ・テープ作りを開始した。このテープレコーダーは2トラック録音しかできない簡素なものだったが、オールドフィールド自身の改造により、多重録音も可能になったという[1]

「Opus One」という仮タイトルの付いたデモ録音を聴いた実業家のリチャード・ブランソンは、自身が設立したザ・マナー・スタジオを1週間使用させて、オールドフィールドに本格的なレコーディングをさせることを決める。殆どのパートはオールドフィールド一人の演奏を多重録音したもので、最初はなかなかタイミングが合わなかったが、別の部屋に置いたメトロノームの音をマイクで拾って、それをヘッドフォンで聴きながら演奏するという方法で解決したという[1]。そして、約束の1週間の最終日に、オールドフィールドはアルバム名にもなった楽器チューブラーベルを使うことを思いつき、また、ボンゾ・ドッグ・バンドのヴィヴィアン・スタンシャルのMCも録音された[1]。この時、トラッド・ソング「セイラーズ・ホーンパイプ」も、スタンシャルとの共演により録音されている[1]

1週間で「チューブラー・ベルズ(パート1)」の殆どのパートを録音し終えると、ブランソンは、スタジオの空き時間をオールドフィールドに使わせることにした。そして、「パート1」のコーラス・パートやアコースティック・ギターのオーバー・ダビング、「パート2」の録音が行われた。「パート2」のエンディングには、当初はスタンシャルと録音した「セイラーズ・ホーンパイプ」が組み込まれる予定だったが、最終的には、同曲を新しく録音し直したものが使用された[1]

そして、ブロンソンが設立したヴァージン・レコードから本作の発売が決定するが、アルバム・タイトルはなかなか決まらず、ブロンソンは『ブレックファスト・イン・ベッド』というタイトルも考えていた[1]。しかし、最終的にはオールドフィールド自身が『チューブラー・ベルズ』というタイトルを提案して、それに決まった。

評価[編集]

1973年5月25日に本作が発売されると、7月14日付の全英アルバムチャートで初登場31位[6]、9月1日付では7位に達してトップ10入りを果たす[7]。その後も長期にわたってチャート・インを続け、発売から約1年4カ月後の1974年10月5日付で、全英1位に達した[2]。なお、この時は、オールドフィールド自身のセカンド・アルバム『ハージェスト・リッジ』(1974年)が、本作によって1位から蹴落とされている[2]

本作発表当時、BBCでDJを務めていたジョン・ピールは本作を高く評価して、自身の番組で本作のAB面両方を放送した。それがきっかけで、イギリスで本作の売り上げが急増したという[1]

アメリカでは、グラミー賞最優秀インストゥルメンタル作曲賞を受賞した[3]

派生作品[編集]

シングル[編集]

「パート1」の冒頭が、1973年12月公開のアメリカ映画『エクソシスト』のテーマ曲として使用され、ワーナーから”「エクソシスト」のテーマ チューブラー・ベルズ”としてシングル発売された。ただし、版権の問題で、オールドフィールドが演奏しているオリジナルバージョンではなく、別途、録音された別アレンジのものであり、オールドフィールドはその録音には一切の関わりを持っていない(演奏者・アーティスト名に当たる部分のクレジットはTHE MYSTIC SOUNDSとなっていた)。また日本ではワーナーパイオニア発売の同シングル盤とは別に、当初ヴァージンの日本での発売元であった日本コロムビアからも”エクソシストのテーマ”としてオリジナルバージョンから編集されたものがシングル発売された。これは後にワーナーからサントラLPが再発された際MYSTIC SOUNDS版から差し替えられたオリジナルバージョンからの編集版とも映画の中で実際に使用された編集テイクとも全く異なる編集が施されたもので、エクソシストのテーマとしては市場に最も早く出回ったといわれるリチャードヘイマン楽団演奏のアレンジに準じたような編集となっている。オールドフィールド自身は、『エクソシスト』のおかげで『チューブラー・ベルズ』がアメリカで大ヒットしたことには感謝しているが、自分の曲を編集されたことに対しては不快に思っていたという[1]

イギリスでは、オールドフィールド自身の意向を反映したシングル「Mike Oldfield's Single (Theme from Tubular Bells)」が1974年6月にリリースされた。これは、「パート2」からの抜粋に、オールドフィールドのアコースティック・ギターリンゼイ・クーパーオーボエオーバー・ダビングしたもので[1]、オールドフィールドによれば、これらのアイディアを発案したのはジョージ・マーティンだったという[1]。そして、同シングルは全英シングルチャートで最高31位に達した[8]

アルバム[編集]

オールドフィールドは、下記のアルバムを『チューブラー・ベルズ』のシリーズ作品としてリリースした。

  • ジ・オーケストラル・チューブラー・ベルズ - The Orchestral Tubular Bells(1975年、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるスタジオ録音盤)
  • チューブラー・ベルズII - Tubular Bells II(1992年)
  • チューブラー・ベルズIII - Tubular Bells III(1998年)
  • ザ・ミレニアム・ベル - The Millennium Bell(1999年)
  • チューブラー・ベルズ2003 - Tubular Bells 2003(2003年、本作を再録音したもの)

2009年ヴァージョン[編集]

2009年6月8日には、オールドフィールド自身によるステレオリミックスが施された再発盤『チューブラー・ベルズ<2009年ヴァージョン>』がリリースされた。同ヴァージョンは、1974年にイギリスでシングルA面としてリリースされた「マイク・オールドフィールズ・シングル」と、ヴィヴィアン・スタンシャルとの共演による「セイラーズ・ホーンパイプ(オリジナル・ヴァージョン)」が、ボーナス・トラックとして追加収録された。

CDブックレットには、マーク・パウエルが書き下ろした13ページに渡る解説が掲載されている。

収録曲[編集]

作曲・編曲はマイク・オールドフィールドによる。ただし、「パート2」の中に組み込まれた楽曲「セイラーズ・ホーンパイプ」は、トラッド・ソングをオールドフィールドが編曲したもの。

  1. チューブラー・ベルズ(パート1) - "Tubular Bells, Part 1" - 25:58
  2. チューブラー・ベルズ(パート2) - "Tubular Bells, Part 2" - 23:20

ボーナス・トラック(2009年ヴァージョン)[編集]

  1. マイク・オールドフィールズ・シングル - "Mike Oldfield's Single" - 3:53
  2. セイラーズ・ホーンパイプ(オリジナル・ヴァージョン) - "Sailor's Hornpipe (Original Version with Viv Stanshall)" - 2:48

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 『チューブラー・ベルズ<2009年ヴァージョン>』ライナーノーツ(マーク・パウエル/対訳:高橋一路)
  2. ^ a b c 1974-10-05 Top 40 Official Albums Chart UK Archive | Official Charts
  3. ^ a b Tubular Bells - Mike Oldfield : Awards : AllMusic
  4. ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.276
  5. ^ Mike Oldfield - Tubular Bells (Vinyl, LP, Album) at Discogs
  6. ^ 1973-07-14 Top 40 Official Albums Chart UK Archive | Official Charts
  7. ^ 1973-09-01 Top 40 Official Albums Chart UK Archive | Official Charts
  8. ^ MIKE OLDFIELD | Artist | Official Charts