チャルメラ

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世界のチャルメラ(大阪府吹田市・国立民族学博物館

チャルメラとは、オーボエと同じ、2枚リード木管楽器の一種である。チャルメルともいう。

歴史[編集]

サーサーン朝期のペルシアにて軍楽隊が使用した楽器が起源とされる。のちにスペインポルトガルに伝えられ、ヨーロッパに普及した。その構造は、フランスのジャン・オトテール(Jean Hotteterre)らによって室内用楽器として改良が加えられ、オーボエの誕生に繋がった。

トルコの伝統音楽メフテルで使用される『ズルナ』もこの系統の楽器であり、形もチャルメラに似ている。ドラマ『阿修羅のごとく』のテーマ曲としても使われた「ジェッディン・デデン(祖父も父も)」は、あの独特の濁りのある音をバグパイプの音と思っている人がしばしばいるが、実はズルナの音である。当然の話だが、全音200セント、半音100セントの音は、出ない。

語源[編集]

ラテン語 calamus 「」の俗ラテン語における指小形 calamella に由来し、リードの部分に葦が使われていることからこの名がついたとされる。なお、「リード(reed)」も英語で「葦」の意である。

ポルトガル語では「チャラメラ(charamela)」、イタリア語では「チャラメッラ(ciaramella)」、フランス語では「シャリュモー(chalumeau)」と称する。 英語では「ショーム(shawm)」、ドイツ語では「シャルマイ(Schalmei)」といい、これはフランス語由来。

漢字表記は「嗩吶」。中国の楽器「嗩吶」(スオナー:簡体字表記「唢呐」)に由来し、「唐人笛」と呼ばれていたこともある。嗩吶は京劇などで用いられた楽器であり、日本には安土桃山時代に伝わったとみられる。江戸時代初期に長崎を訪れたポルトガル人が、この楽器を「チャラメラ」と呼んだことから、嗩吶のことを「チャルメラ」と呼ぶようになった。

日本[編集]

屋台ラーメン屋の客寄せによく使われるチャルメラのメロディーを鳴らす自動車用警笛『チャルメラホーン』を指してチャルメラと呼ぶ。多くの人に知られており、そのメロディーソラシーラソー ソラシラソラーというものである[1]。全音より少し広い(110-120セント)音程が使用される。

歌舞伎の下座で使用される。またラーメン・豆腐・納豆などの流しの屋台物売りで客寄せにチャルメラを使用しているケースがある。

東南アジア[編集]

東南アジア諸国では、日本と同じく屋台や物売りが使用している。

中国[編集]

中国軍では信号ラッパにチャルメラを用いていた。

脚注[編集]

  1. ^ 明星食品 チャルメラCM

関連[編集]

  • ショーム
  • チャルメルソウ(哨吶草)
    • ユキノシタ科の植物、この名は、果実の形をチャルメラに擬えたことによる。
  • 明星チャルメラ

外部リンク[編集]