チェビシェフ方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

チェビシェフ方程式(チェビシェフほうていしき、英語: Chebyshev equation)は、p を実定数とする二階線型常微分方程式

(1-x^2) {d^2 y \over d x^2} - x {d y \over d x} + p^2 y = 0

のことである。方程式の名称は、ロシアの数学者パフヌティ・チェビシェフにちなむ。

この方程式の解の全体は、冪級数

y = \sum_{n=0}^\infty a_nx^n

で、その各係数が漸化式

 a_{n+2} = {(n-p) (n+p) \over (n+1) (n+2) } a_n

によって与えられるものの全体として得られる。上述の級数は漸化式に対してダランベールの収束判定法を用いることにより、x ∈ [−1, 1] において収束することが示される。この漸化式は勝手な a0 および a1 を初期値にとれる。それゆえ、二階方程式から生じる二次元の解空間が上記の冪級数解全体として得られるのである。通常は

  • a0 = 1, a1 = 0 のときの解
    F(x) = 1 - \frac{p^2}{2!}x^2 + \frac{(p-2)p^2(p+2)}{4!}x^4 - \frac{(p-4)(p-2)p^2(p+2)(p+4)}{6!}x^6 + \cdots

および

  • a0 = 0, a1 = 1 のときの解
    G(x) = x - \frac{(p-1)(p+1)}{3!}x^3 + \frac{(p-3)(p-1)(p+1)(p+3)}{5!}x^5 - \cdots

を選び、一般解はこの2つの任意の線型結合で与えられる。

p整数ならば、2つの関数のいずれか一方はその和が有限個の項で終わる(p偶数なら F の、p奇数なら G の項がたかだか有限個である)。このとき関数はp-次多項式(もちろん全域で収束する)となる。また、この多項式はチェビシェフ多項式に比例する。すなわち、

T_p(x) = (-1)^{p/2}\ F(x)\,pが偶数の場合)
T_p(x) = (-1)^{(p-1)/2}\ p\ G(x)\,pが奇数の場合)

この記事は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス 表示-継承 3.0 非移植のもと提供されているオンライン数学辞典『PlanetMath』の項目Chebyshev equationの本文を含む