ダイナブック
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ダイナブック
- Dynabook - アラン・ケイが提唱した理想のコンピュータ像
- 暫定Dynabook - アラン・ケイの提唱する「Dynabook」の一部の機能を実装したコンピュータ環境
- dynabook・DynaBook - 東芝製パーソナルコンピュータ
目次 |
[編集] 理想のコンピュータとしての「ダイナブック」
ダイナブック (Dynabook) は、アラン・ケイが提唱した理想のパーソナルコンピュータ(パソコン)である。ダイナミックメディア(メタメディア)機能を備えた「本」のようなデバイスという意味で、ケイが1972年に著わした「A Personal Computer for Children of All Ages」に登場する(なお、このときの表記は商品化を想定した「DynaBook」。後に一般名詞を意識してDynabookと改められる)。
ケイの構想したダイナブックとは、GUIを搭載したA4サイズ程度の片手で持てるような小型のコンピュータで、子供に与えても問題ない低価格なものである。同時に、文字のほか映像、音声も扱うことができ、それを用いる人間の思考能力を高める存在であるとした。
また、構想の時点ですでにネットワークやマルチフォントに対応することが想定されており、実際、その後作られた暫定的な実装(後述)にも、今でこそ当たり前だが当時としては斬新なマルチウインドウやメニューなどと共に取り入れられた。1977年の「Personal Dynamic Media」という論文に実現されたそれらの機能の詳細が記されている。
こうしてケイらがXEROXのパロアルト研究所在籍時に「暫定ダイナブック」と称して開発したのが、Smalltalk を GUIベースの オペレーティングシステム に用いて動作させていた Alto で、1979年末にこれを見たスティーブ・ジョブズが Lisa 、そして Macintosh を開発するきっかけとなったとされる。
[編集] 東芝製ノートパソコン「ダイナブック」
ダイナブック (DynaBook) は東芝製のJ-3100SS(1989年発売)に始まるノートパソコンシリーズのブランド名称。
[編集] 歴史
[編集] 由来
ブランド名の由来は、アラン・ケイの提唱した「ダイナブック」を意識し目指した[1]ネーミングである。「ダイナブック」はアスキーが取得していた商標であり、DOSベースのただのノートパソコンにダイナブックという名前をつけるとは何事か、という批判もあったが、現在では東芝のブランドとして定着している。
[編集] ラップトップPCの開発
ポータブルパソコンの黎明期、東芝では1985年に当時としてはコンパクトなPC/AT互換機・ラップトップPC第一弾、T-1000(重量4Kg)を輸出専用モデルとして発売。
ラップトップPCの欧米市場での成功を機に東芝は本格的にPCハード市場へ参入、1987年には世界初のハードディスク(10MB)搭載ラップトップ型パソコン、T-3100(日本国内向けJ-3100)を発売する。ラップトップ型で培った小型化への技術の進歩は、その後に登場するノートブック型パソコンDynaBookシリーズへの布石となる。
[編集] 小型ノートパソコンの登場
ダイナブック初代のJ-3100SSは20万円を切る低価格とそれまでのラップトップPCより小型軽量な筐体で注目を集め、「ブック型PC」(後のノート型PC)という新ジャンルを普及させた。
アーキテクチャ的にはそれまでのラップトップ型J-3100シリーズ同様にIBM PC互換で、独自の日本語表示機能(画面解像度は640x400、80桁x25行)を追加したものであり、英語モードではIBM PC用ソフトウェアが実行できた(CGA上位互換)。いわゆるPC/AT互換機ベースであるが、初代は正確にはPC/XTベースで、内部バスはXTバス(8ビットISA)である。コンベンショナルメモリとして使用可能な640KBのメモリの他に、RAM-DISKとして使える1.2MBの拡張メモリを搭載。ハードディスクを持たないとはいえ、日本語環境とテキストエディタ、通信ソフト、コンパイラなどを外部メディアに頼る事なく携帯できるという、ノートパソコンに求められるスペックを十分に満たしたバランスのとれたマシンである。
1991年には東芝はOADGに加盟し、ダイナブックも独自の日本語表示機能から、純粋なPC/AT互換機(いわゆるDOS/V)に移行し、キーボード配列もOADG準拠の配列に移行した。
以後、ノートPCの市場拡大に合わせ各種の後継機が発売され、東芝はノートPCにおいて1993年から2000年までノートPCシェア7年連続世界1位を獲得する。
[編集] 日本国内・海外展開のラインナップ
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過去を含めた日本国内でのラインナップは
- Qosmio
- テレビチューナーを標準装備した大型のハイエンドAVノートPC。コンパクトデスクトップのような位置づけであり、モバイル用途には適さない。HDDを2基(250GBx2)備えるモデルもある。
- dynabook
- A4ノートおよびB4ノートのミドル~エントリークラスのノートPC。一般的なA4ノートおよびB4ノート。Qosmio登場後は主に普及帯のPCで使われる。
- dynabook SS
- B5モバイルノート。現在は光学ドライブの有無と記憶媒体の違い、PowerPointの有無で4タイプ存在する。モバイルPCの先駆的存在。パナソニック製のレッツノートと同様にビジネスマンには定評が有る。2005年にはDVDドライブ搭載をしたdynabookSS・MXを導入。2007年Windows Vistaがリリースした時にはレッツノートの一人勝ちだったモバイルPCに対抗するためにdynabookSS RXシリーズ[2](2009年3月現在「dynabook SS RX2」シリーズ[3])を発表。特徴はDVDドライブや大容量バッテリーが標準装備されて薄い事が特徴。レッツノート同様モバイルPCでは人気モデルになっている。更にdynabook SSと同様に東芝が開発した12.1型モバイルPCとしてdynaook NXを開発。dynabook SS同等の機能を持ちながらSSシリーズよりも価格を抑え更に女性向けにファッションやデザインを重視したモデル。更に2009年の春モデルではSSD128G搭載モデルが20万で購入出来るように、ビジネスでもプライベートでも気軽に使え、製造やパソコンの買い替えなどにおいて環境に重視している事を強調している。
- dynabook Satellite
- 企業向けA4ノートPC。コンシュマー向けではほとんど廃された内蔵FDDを標準装備している。
- DynaBook SatellitePro
- 企業向けA4ノートの上位モデル。現在では使われていない。
- dynabook TECRA
- 業務用A4ハイエンドノート。現在はアキュポイントとタッチパッド両方を装備したTECRA M5のみ。
- Libretto
- モバイルサイズのミニノート。Windows95の時代からスーツのポケットに収まる小型ボディを実現していた。2005年のU100を最後に発売されていないが一部に根強い人気がある。なお、このシリーズの思想はのちに同社から2008年10月に発売されたネットブックのNB100にほぼ引き継がれる事となった。
- BREZZA
- AV機能に特化したタワー型デスクトップPC。現在では販売されていない。
- DynaTop
- 企業向け液晶一体型デスクトップPC。現在では販売されていない。
- Equium
- 企業向けデスクトップPC。現在はスリムタイプのみのラインナップ。
ダイナブック(dynabook)の商標は日本国内のみで使用されており、日本国外では、
- Tecra(テクラ)
- A4ハイエンドノートパソコン
- Satellite(サテライト)
- 家庭向けA4エントリーノートパソコン
- Satellite Pro(サテライト プロ)
- ビジネス向けA4エントリーノートパソコン
- Portégé(ポーテジェ)
- B5ノートパソコン・薄型ノートパソコン(日本で言うdynabook SSシリーズにあたる)およびタブレットPC
- Equium(エクィアム)
- A4デスクノートパソコン(屋内、特に机上のみで使用されることを想定された比較的大きなノートパソコン)
- 欧州のみで販売されており、日本国内で販売されている同名の企業向けデスクトップパソコンとは全く別の商品。
という名称で展開されている。
また、一時期日本国内でもdynabookの名称と併記する形でこれらの名称が使用されていたが(例:DynaBook TECRA)、現在ではSatelliteを除き廃止されている。ただし、裏面の製品ラベルにはこれらの名称が記載されているものもある。
[編集] 最近のラインナップ
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東芝の、一般向けデスクトップ型パーソナルコンピュータは現在の販売ラインナップに無く、ノートパソコンも「リブレット(Libretto)」のラインを「ダイナブック」に集約している。また、最近ではパソコンの生産は台湾のOEM/ODMが主流であり、コスミオシリーズも中国の工場で作られていることから、数年前に比べて品質が低下しているのではないかという指摘もある。
2006年BCNランキングにてPOSデータ集計セールスナンバーワン・ベンダーを選ぶ第8回「BCN AWARD 2007」実売数ノートPC部門1位[4]を初受賞するなど、日本国内ノートパソコン販売シェアも堅調である。
- dynabook
- 1989年の初代モデルから2003年のC8シリーズ登場までは、DとBが大文字で斜体の『DynaBook』ロゴを使用してきたが、以降は小文字のみで正体の『dynabook』ロゴに改められた。
- 2008年秋冬モデルからは新たなPXシリーズ,NXシリーズが追加された。
- 2009年春モデルにはEXシリーズを追加、PXシリーズがEXに統合されて消滅。また、TXシリーズ(TX/54Hを除く)とAXシリーズは16型ワイド(アスペクト比16:9)に大型化され、その他のシリーズもスペック面が強化された。
- 2009年夏モデルでは国産ネットブックのさきがけとなったNB100に代わってdynabookブランドでは初となるネットブックモデルUXシリーズを新たに設定した。また、2009年7月には追加モデルが発表され、セレクタブルOS対応のTXシリーズと地上デジタルチューナーを内蔵したTVシリーズを追加した。
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- dynabook Qusmio GX/FX
- GXは18.4型ワイド液晶を、FXは15.4型ワイド液晶を搭載する。
- CPUにCore 2 Duo P8600(2.40GHz)を搭載し、メモリは4GBとしている。
- グラフィック性能にも優れており、DirectX 10に対応した「NVIDIA GeForce 9600M GT」を搭載する。
- セレクタブルOSとなっており、32ビット版・64ビット版のどちらかを選択できる。
- 「レグザリンク」対応。
- PowerPoint付Office搭載。
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- dynabook WX
- 17型ワイド液晶を搭載する。
- WXにはWX372とWX373がありWX373は秋葉原限定「√a」ブランドでハイエンド志向の希少モデルである。
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- dynabook TV
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- dynabook TX
- 16型ワイド液晶を搭載するハイスタンダードモデル。
- CPUにCore 2 Duoを搭載する。メモリは4GBの大容量とした。
- 追加モデルとして、新たに32ビット版と64ビット版を選択できる「セレクタブルOS」仕様のTX/66J2とTX/67J2を追加(追加モデルの発売に伴い、TX/65JとTX/68J並びにTX/66Jのプレシャスブラック(TX/66JBL)とスウィートピンク(TX/66JPK)は生産終了)。
- 「レグザリンク」に対応する。
- TX/66J2はリュクスホワイト、プレシャスブラック(TX/66J2BL)、スウィートピンク(TX/66J2PK)の3色展開である。(最下位機種(TX/66J)はリュクスホワイト、最上位機種(TX/67J2)はプレシャスブラックである)
- カード型リモコンが付いており、HDDも大容量400GBを搭載する。
- 最上位機種のTX/67J2はPowerPoint付きOfficeを搭載する。
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- dynabook EX
- 15.4型ワイド液晶を搭載したベーシックモデル。
- CPUにCore 2 Duo(EX/63J)またはCeleron(EX/33H)を搭載。
- EX/63Jは4GBメモリを搭載する。
- ボディカラーは1色のみ。
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- dynabook AX
- 16型ワイド液晶を搭載するスタンダードモデル。
- CPUにCeleronを搭載する。
- AX/53Jはリュクスホワイト、プレシャスブラック(AX/53JBL)、スウィートピンク(AX/53JPK)の3色展開である。(AX/54Jはプレシャスブラックである)
- 上位機種のAX/54JはPowerPoint付きOfficeを搭載する。
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- dynabook CX
- 13.3型ワイド液晶を搭載するコンパクトモデル。
- 上位機種(CX/47J)にはCPUにCore 2 Duoを搭載する。また、メモリは全機種3GB搭載する。
- 全機種「レグザリンク」に対応する。
- ボディカラーはリュクスホワイトのみ。
- 全機種PowerPoint付きOfficeを搭載する。
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- dynabook NX
- 12.1型ワイド液晶(LEDバックライト)を搭載するプレミアムコンパクトモデル。
- CPUにCore 2 Duo超低電圧版SU9400を搭載
- 全機種メモリ3GB搭載
- 最上位機種(NX/78JBL・NX/78JWH)は128GBのSSDを搭載。
- ボディカラーはグラマラスブラック、ノーブルホワイト、ロータスピンクの3色展開。ロータスピンクはHDD搭載モデル(NX/76JPK)のみの設定。
- PowerPoint付Office搭載。
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- dynabook SS RX
- 12.1型ワイド液晶を搭載するモバイルノート。世界初の半透過型LEDバックライト液晶を搭載する。
- 現行の「dynabook」では唯一、intel Centrino 2プロセッサー・テクノロジーに対応する。
- タイプは以下のように3種類がある。
- HDD+光学ドライブ搭載モデル:RX2/T7J,RX2/T8J
- HDD+光学ドライブ+ワイヤレスWAN搭載モデル:RX2/T8JG
- SSD+光学ドライブ搭載モデル:RX2/T9J
- ワイヤレスWAN搭載モデルにはauのCDMA 1x WINモジュールを、SSD搭載モデルは大容量128GBのSSDを、全モデルには厚さ7mmのDVDスーパーマルチドライブをそれぞれ搭載する。
- RX2/T8J,RX2/T8JGはPowerPoint付きOfficeを搭載する。
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- dynabook UX
- 10.1型ワイド液晶を搭載するネットブック。
- CPUはAtom N280(1.66GHz)を搭載。一般的なネットブックよりは性能が上である。
- ボディカラーはスノーホワイトとサテンブラウン。さらに、2009年6月にはコスミックブラックが加わり、3色展開になった。
- UX/24Jは2年間の使用期限がついたOffice Personal 2007を搭載する。
- UX/25Jは約10時間稼動できるスタミナモデルである(コスミックブラックのみ)。
- Qosmio、Libretto
- Libretto(リブレット)及びQosmio(コスミオ)の名称に関しては日本・海外共に統一されている。(Qosmioに内蔵されているTVチューナーは各国の放送方式・周波数帯にローカライズされている)
- dynabook Satellite(ダイナブック サテライト)
- ビジネス向けA4ノートパソコン。現在はハイエンドとエントリーの区別は無くなっている
- 基本的には法人販売のみである。
[編集] アキュポイント
かつての東芝ノートパソコンの特色の一つにアキュポイントがある。人差し指で操作するポインティングスティック・マウスとしてノートPCに採用され、独特の操作感覚・使用感には今なおファンは多い。初期のタッチパッドマウスは誤動作が多く機能面が貧弱だったため、法人向け需要が多かった東芝のダイナブックは、安定した動作のアキュポイントを2000年頃まで多くのノートPCに搭載した。
タッチパッドマウスの機能・感度が改善され長時間使用した操作性も良好になったことで、東芝ノートにも2000年頃よりタッチパッドが採用され始め現在では、ほぼすべての商品からアキュポイントは姿を消すことになった。
[編集] 脚注・出典
- ^ DynaBook名前の由来
- ^ dynabook SS RXシリーズ
- ^ dynabook SS RX2シリーズ
- ^ 「BCN AWARD 2007」受賞メーカー・PC関連及びデジタル家電商品93部門の国内ナンバーワン・ベンダーを決定BCNニュースリリース
[編集] 関連項目
- リブレット
- Qosmio
- docomo PRO series T-01A - 通称dynapocket
- 東芝
- ぱらちゃん
- 田村正和 - CMキャラクター(2007年4月~現在)。Qosmioでも登場。
- 山下智久 - 同上。

