タンパク質生合成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

タンパク質生合成(タンパクしつせいごうせい)とは、細胞タンパク質を作る工程である。 狭義には翻訳のみを指すこともあるが、アミノ酸生合成から転写、翻訳までの多段階プロセス全体を指すのが一般的である。 タンパク質生合成は、真正細菌真核生物古細菌の間で多くが共通しているが、一部異なっている。

アミノ酸生合成[編集]

アミノ酸は、分子量100強程度の低分子であり、重合することによってタンパク質を形成する。生物はアミノ酸自身を合成するための代謝経路を持ち、一連の生化学的プロセスにおいて、グルコースアンモニアといった単純な化合物からアミノ酸を合成する。 但し、全ての生物が全てのアミノ酸を合成できるわけではなく、例えばヒトでは9種類程度の必須アミノ酸が知られている。

転写[編集]

Simple diagram of transcription elongation

転写とは、タンパク質の配列を運ぶmRNAゲノムから作られる過程である。転写には、開始、伸長、終結の3段階が存在し、それぞれのステップにおいて数多くの因子による制御を受けている。そして転写反応の中心である、DNA鎖からそれに相補的なRNA鎖を合成する働きは、RNAポリメラーゼと呼ばれるタンパク質複合体によって担われている。プロモーター領域の転写開始点に誘導されたRNAポリメラーゼは、DNAに結合し、DNAのテンプレート鎖上を移動しながら、それと相補的なRNA鎖を合成していく。

原核生物においては転写産物がそのまま翻訳に利用されるが、真核生物においては5´キャップポリAテールの付加、スプライシングといった様々な転写後の修飾、編集が行われ、成熟したmRNAと成る。

翻訳[編集]

翻訳後のイベント[編集]

タンパク質が機能するためには、折りたたまれて適切な立体構造をとることが重要である。その過程のことをフォールディングと呼ぶ。また、多くのタンパク質は、リン酸化アセチル化など、様々な翻訳後修飾を受けることが知られており、それらがタンパク質の機能に関して非常に重要な働きを持つと考えられている。