グラシュティン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タルー・ウシュタから転送)
アイルランド王子を担いで川を渡るグラシャン。
ウィリー・ポガニー英語版画、パドリック・コラム英語版の創作民話『アイルランド王の息子』(1916年)

グラシュティンまたはグラシャン(マン島英語:glashtin, glashin;[1] glashan)は、マン島民間伝承につたわる伝説の妖精

毛深いゴブリン(妖精)のようなものだとも、水馬(馬の姿をした水霊か水妖)だとも言い伝わり、二つの伝承が併存する。人に近い姿で女性を追い求めるが、掴まった女性が衣服の裾や端を切り離すか、ほどいて逃れるという話素が伝わる。より近年では、人間に変身しても馬耳が隠せない、馬形だがひづめが前後逆だとの伝承が明らかにされている。

さらにはグラシュティンは半牛半馬のウォーター・ブル(水棲牡牛、マン島語でタルー・ウシュタ)であるとの説明もみつかっている。

語形[編集]

グラシュティンというカナ表記は、井村君江の『妖精学大全』等で確認できる[1]

語源はケルト語系で、「小川」または「海」を意味する単語 glais (古アイルランド語の glais [2]) に由来する[3][4]

ケルト語派マン島語[編集]

ケルト語派に属するマン島語においては、"Glashtin" という正規表記が、クレギーン英語版編のマン島語辞書(1835年)に記載される[5]。この綴りは、J・トレイン英語版[6]A・W・ムーア英語版[7]、19世紀のマン島民間伝承の権威が用いられている[8]

しかし"Glashtyn" の見出しも、ジョン・ケリー英語版のマン島語辞典(1866年)にはみえる[9]。マン島語 glashtin, glashtyn の発音は /ɡlaʃtʲənʲ/ である[10]

島の英語方言[編集]

一方、英語のマン島方言英語版としては、"Glashan, glashtan, glashtin"の主項でムーア他編のマン島方言辞典(1924年)に記載されている[注 1][11]。発音は glashtan, glashtin/glaʃþən/)、glashan/glaʃən/)である[注 2][11]

このグラシャン("glashan")という名称での伝承例は、 スコットランドの民話収集家J・F・キャンベルがマン島南部の離れ島カフ・オブ・マン英語版より採集している[12][注 3]

定義[編集]

クレギーンのマン島語辞典はグラシュティンを「ゴブリン、精霊(スプライト)」を意味する男性名詞とし、ムーアの方言辞典では「毛深いゴブリン」とする[11];なおケリーの辞典は、水域より出現するゴブリンか幻獣であると加えている[注 4][9]

人型か水馬型か[編集]

ところがマン島の郷土史家トレインによれば、グラシュティンは水棲馬(ウォーターホース)であり、かつては陸棲の馬に紛れ込み、混血の産駒もかつては生まれていたという[注 5][6]

このためA・W・ムーアは、グラシャン(グラシュティン)の両属性を訴えており、ときには毛むくじゃらなゴブリンすなわちフェノゼリーの属性、またあるときには馬すなわち水馬(カーヴァル・ウシュタの属性を持つ、との解説がなされている[13]。ウェールズの神話学者ジョン・リース英語版教授も同様な考察をしており、マン島の情報源に尋ねると、ある者はグラシュティンをブラウニーのような存在として語り、他の者は「夜半に湖畔に出没する灰色の若い牡馬」だと確信していた[14][注 6]

変身能力説[編集]

しかし二つの形態については、マン島のグラシュティンは、姿かたちを変身させられると仮定すれば、二つを両立させることができるようになってくる。近年の解説書では、本来は馬形の妖怪だが、人間に化けることもできる、しかし≪馬のような(長くとがった)耳を隠しおおせることができない≫などとされている[16][注 7]

その例となる近代のおとぎ話では、漁夫の娘が、男の正体がグラシュティンであることを、その馬耳から見破っている。グラシュティンがウォーター=ホースに化身して、女性を海に引きずり込むという言い伝えも、娘は知っていた[17]

逆のひづめ[編集]

また、馬の姿をしているものの、ひづめが前後あべこべについているとの伝承があると、イングランド南部ウィルトシャー州出身の民間伝承に詳しい作家ラルフ・ウィットロック英語版(1979年)が書き記している[18][1][注 8]

民間伝承例[編集]

グラシュティンについての最も早い記述のひとつは、ジョセフ・トレインが著したマン島史(1845年)である[6][注 9]

トレインは、グラシュティンを水馬(ウォーター=ホース)の一種とする一方で[6]、マン島で有名な妖精のヴァイオリン弾き「ホム・ムール」[22](Hom Mooar; 英訳すると「ビッグ・トム」の意[23])もグラシュティンだとしている[24]

水馬として[編集]

トレインは、あるくだりではグラシュティンを「水馬」(ウォーター・ホース)だとしており、この「海棲グラシュティン」("sea-glashtin")は[25]、その生息海域から出てきて、地元の陸地を駆けまわる馬たちと入り混じり、交配種の仔馬をつくるという[6]

先人の郷土史家ジョージ・ウォルドロン英語版は、そのような怪馬がいると伝えていないが、同じような習性(陸棲の同種と入り交わりたがる習性)をもつ水怪牛(ウォータ=ブル)がいると記している(以下#タルー・ウシュタ参照)[26][6][注 10]

色魔な魔物[編集]

ドイツの神話研究家カール・ブリント英語版は、マン島の「グラシュティン」が「孤独な女性を襲う」ことは、シェトランド諸島のナッグル"英語版や、スコットランドのケルピーとの共通性があると述べている[4]

従来の民間伝承でも、この妖精は女性に興味津々で、女性の衣服をつかんではなさず引きちぎったりするなど、女性に執拗にまとわりつく様子が描かれている。

掴まれた裾端を切って逃げる[編集]

スコットランドの民俗学者J・F・ キャンベルは離れ小島のカフ・オブ・マン英語版に住んでいる老婆から、マン島南部ので伝わる、グラシャン (glashan)という異表記の妖怪についての話を収集した。

そのうちの説話の一つによれば、島の某女性がグラシャンに追いかけられて捕まってしまい、衣服をひし、とつかんで放さないその魔物のとりこになってしまった。しかし、そいつが居眠りする間にドレスを切り離して、まんまと逃げおおせた。目を覚ましたグラシャンは、手にした切れ端をくやしそうに投げ捨て、聞き手のキャンベルには聞き取れなかったマン島語で、何か悪態をついたのだそうだ[12]

同種の話は、チャールズ・ローダー英語版が採集しており、そこでは捕まった女性がエプロンの緒をゆるめてグラシュティンを振りはらい、魔物は、「(着物の)端っこ、端っこ(つかまされた)、見本きりしか自分のものにならんかった」とくやしがった[28][注 11]。同じモチーフは、ソフィア・モリソン集の「メイ渓谷の滝のバゲイン」 [31][32]にもみられる。

雄鶏の時の声で退散[編集]

近年では、グラシュティンは、黒髪の容姿端麗な若者としてイメージされているようであり、宝飾品までちらつかせて乙女を陥れる存在のようである。

前述のおとぎ話「グラシュティン」(1951年)では[注 12]、嵐の晩、漁夫の娘キリ・クウェイルは[注 13]、黒髪の美男子に雨宿りを許したが、それがグラシュティンだったことに、男が馬の耳を見て気づいた。グラシュティンは水棲馬ウォーター=ホースに姿を変えて女性を海に連行するといういわれがある。父の帰宅も遅れており、定命ならざる者を退散させるという夜明けの訪れが待ちどおしい。グラシュティンは真珠の首飾りを見せて誘惑しはじめるが、それを拒絶すると、今度は鋭い歯をむき出しにして娘の衣服につかみかかった。とたん、嬌声をあげると、飼っている雄鶏が鳴き出して時をつくり、夜明けかと早まったグラシュティンは姿を消し、馬蹄音といななきがあがり、バシャと水の跳ねる音が聞こえた。翌朝みると、居間には濡れた海藻がその動向の軌跡をたどって落ちていた[17]

ヴァイオリン弾きの妖精[編集]

トレインの主張では、妖精のヴァイオリン弾きホム・ムールもまた[注 14]、グラシュティンなのだという[34]。その例としてウォルドロンの著書にある説話を引いているが、姿の見えない音楽奏者たちにつられた男が、不思議な、「妖精の饗宴」に誘われたが、勧められた酒肴を振り切って、銀杯を手に入れた。その器は、いまでもマルー英語版教会[注 15]聖別酒のために使われている、という伝承がのこっているという。

だがトレインの引用元(ウォルドロンの著述)では、この演奏をおこなった魔物(?)のことを、とくにグラシュティンともホム・ムールだとも特定はしていない[35][注 16]

お手伝い妖精[編集]

J・F・ キャンベルが老婆から収集した話では、グラシャンは放牧された羊を羊舎に集めたり、麦穂の束を解いておけば脱穀してくれる、農夫の助ける存在である[12]。これは実際はフェノゼリーという妖精のことではないかと、前述したドイツ生まれの民俗学者ローダー英語版が意見している[37]

類似の幻獣[編集]

タルー・ウシュタ[編集]

タルー・ウシュタ[38]マン島語: tarroo-ushtey マン島語発音: [ˌtaru ˈuʃtʲə][39][注 17]マン島英語発音:[ˈtaru ˈùʃtþə]、架空の水棲の牡牛「ウォーター=ブル」の意[42][43]

18世紀の郷土史家ジョージ・ウォルドロン英語版の説明によれば、島民の間で信心されている「水棲の牡牛」ウォーター=ブル英語版は、「水陸両生の生き物」であり、天然産の牡牛となんら姿かたちに異常はないが、これと交尾したメス(牝牛)は、形の崩れた「骨のない肉と皮の塊」しか産み落とさず、母体も出産のときに大抵死んでしまうという。ウォルドロン本人の隣人も「飼い牛の群れにはぐれ牡牛が紛れ込んだが、かの水牛ではないか」と疑い、男衆を集めてピッチフォークやらで武装して追い立てると、その牛は川に飛び込んで逃れ、ときおり嘲るように頭を浮かせていたという[26]。後年、この水牛について、現地名のタルー・ウシュタの名で発表したのはトレインであるが、そこでグラシュティンとの比較類似性を述べている[44]

比較のみではなく、「グラシュティンはウォーター=ブル(水棲牡牛)であり、半分牛で半分馬な魔物とされる」という伝承を、マン島の識者ジョン・ネルソン(1910年没[46])が伝え残している[47][1]

カーヴァル・ウシュタ[編集]

カーヴァル・ウシュタ[48][注 18]マン島語: cabyll-ushtey, cabbyl ushteyマン島語発音: [ˈkaːvəl ˈuʃtʲə][50]; [ˈkabəlˈuʃtʲə][51]. マン島英語発音:[ˈkāvəl ˈùʃtþə]「ウォーター・ホース」(水棲馬)の意[49]

マン島が輩出した碩学アーサー・ウィリアム・ムーア英語版も、民間伝承の著作(Folk-lore, 1891年)に手を染めたが、グラシュティンの二重性をまぬかれることはできず、一方ではそれを「毛深いゴブリンかスプライト(精霊)」の一種とし[52]、他方ではグラシュティンとは水棲馬ウォーター=ホース[52]またはカーヴァル・ウシュタの別名だとした[53][注 19]

ムーアによれば、1859年に バリュア英語版の谷で水馬の目撃報告が出て、近くのラムジー英語版から一目見ようと人が殺到したが、誰も見かけることはできなかった[注 20][55][56]

また、グレンメイ英語版[注 21]の滝(モリソン集にある異話では「メイ渓谷の滝」と称す場所[31])の伝説によれば、そこには幽霊が出没し、妖魔に殺されたのだと訴えかけるのだという。その幽霊は、生前の頃に名馬と信じていた馬をもっていたが、うっかりまたがったところ、正体はグラシュティンまたはカーヴァル・ウシュタであり、そのまま海にひきずりこまれて溺れ死んだという[57][58][注 22]

このように、人の命を奪う例もあるが、マキロップの事典などでは、カーヴァル・ウシュタはスコットランド・ゲール語民話のエッヘ・ウーシュカスコットランド・ゲール語: each uisge)よりも穏健な妖怪だと評している[59]。もっとも民話実例に乏しいとも、併記されている。

関連項目[編集]

補注[編集]

  1. ^ ムーアの死後の1924年に刊行されたソフィア・モリソン英語版E・グッドウィン英語版との共編のマン島語辞典。
  2. ^ この /þ/ は /θ/ ("thin" の "th"の音とp. xi に解説される)
  3. ^ 明言はされないが、J・F・キャンベルの"glashitin"はマン島方言か、英語での音写ととれる。じっさいにはマン島ゲール語("Manks")まじりの民間伝承を聴取しているが、ところどころ聞き取れなかった。よってマン島ゲール語でのテキストは起こしていない。英語で要約したのみ数例が、序文で紹介されている。
  4. ^ "a goblin, an imaginary animal which rises out of the water"(Roeder (1897)で引用されている)
  5. ^ トレインがこれと似ているという水馬タルー・ウシュタも陸牛に紛れ込み、交尾まではするのだが、まともな仔牛でなく肉の塊しか生まれない。
  6. ^ ブリッグスは、「絶滅寸前のグラシャン」をグラシュティンと区別すべきとし、前者がフェノゼリー形の精霊だと説明した[15]。しかし、前述したムーア他編のマン島方言英語辞典では、これらを区別することはせずに、併記されている[11]
  7. ^ Mackillop (1998): "(in) human form..could not hide his horse's ears."
  8. ^ 蹄があべこべな属性はシェトランドのニョグル(ナッグル英語版)についてそういう伝承があると、ジェームス・A・テイト英語版が1918年に記述している[19]
  9. ^ トレインはスコットランド出身者で、ウォルター・スコットのための故事資料調査に尽力した人物で、これはその晩年頃の作品である[20]。トレインは、マン島出身者ではないので、地元の人間に資料を集めさせ、『手写本マン島迷信の委細(MS Account of Manks Superstion)』にまとめさせて使用したとする[21]
  10. ^ 単に入り交わるだけでなく、陸棲牛と交尾する部分までは似ているのであるが、ウォータ=ブルの場合は生存力のある仔牛ではなく肉塊のようなものしか生まれない、と伝わる。ジョン・グラハム・デイリエル英語版もウォルドロンを引いてこのことを指摘する[27]
  11. ^ "Rumbyl, rumbyl, cha vel ayms agh yn sampyl"が捨て台詞。 rumbyl は「スカートや縁(ボーダー)」の意[29]。だが、「(馬の)臀部」の意もあるらしい[30]
  12. ^ スカーレット英語版の町のこと。
  13. ^ Kirree Quayle.
  14. ^ Hom Mooar。「ビッグ・トム」の意[33]
  15. ^ Kirk-Merlugh
  16. ^ この話は、カイトリートマス・カイトリー『妖精の誕生 フェアリー神話学』市場泰男 (訳)、社会思想社、1882年。 にも収録されている[36]
  17. ^ マン島語発音は、このIPA表記にあるように「タルー・ウシチャ」 /ˈush-cha/ あたりのようである[40][41]
  18. ^ 別名を Cabbyl-ny-hoie といい、これは「夜の馬」を意味する[49]
  19. ^ 「水馬」については、トレインが英名しか使わなかったのを[6]、ムーアがマン島語名で発表した[53]
  20. ^ ムーアはジェンキンソン著作より転載。ラムジー在住の農夫の妻の報告。Jenkinson (1874), pp. 151–2: "respectable farmer's wife from Ramsey told us that fifteen years ago,.."。 つまりムーアは、出版年から15年引き算して1859年としたのである。
  21. ^ "Glenmaye"だが、原文では"Glen Meay"と異表記
  22. ^ ムーアは、これら2編をいずれもジェンキンソン著作(1874年)より転載しており、ジェンキンソンはラムジー在住の農夫の妻から15年以前の事柄を取材した。ムーアは、出版年から15年逆算して1859年としたのであろう。

出典[編集]

脚注
  1. ^ a b c d e 妖精学大全』(「グラシュティン」の項)。グラシュティン (Glashtyn, Glashtin)”. 妖精学データベース. うつのみや妖精ミュージアム (2008 ). 2020年10月26日閲覧。による。
  2. ^ eDIL, s. v. "[http:www.dil.ie/25955 glais , glaise, glas]". "a stream, streamlet, rivulet, current : common in place-names".
  3. ^ Kneen, J. J. (1925), “Parish of Kirk Lonan”, The Place-Names of the Isle of Man with their Origin and History (Douglas: Yn Cheshaght Ghailckagh (The Manx Society)): pp. 241–, http://www.isle-of-man.com/manxnotebook/fulltext/pn1925/ln.htm , under entry for Mullenbeg.
  4. ^ a b Blind, Karl (1881), “Scottish, Shetlandic, and Germanic Water Tales(1)”, The Contemporary review 40: 204, https://books.google.co.jp/books?id=Z-wIAAAAIAAJ&pg=PA204&redir_esc=y&hl=ja 
  5. ^ Cregeen (1835), s.v. "Glashtin", p. 79.
  6. ^ a b c d e f g Train (1845), Ch. VIII, "Sea-Glashtin", p. 147]
  7. ^ Moore (1891), p. 52.
  8. ^ Roeder (1897), Contribb. to Mx. Folk Lore, p.?
  9. ^ a b Kelly (1866). The Manx dictionary s. v. "glashtin"; cf. Roeder (1897); Rhys (1901), p. 285: "a goblin, an imaginary animal which rises out of the water".
  10. ^ Lewin (2020), p. 106.
  11. ^ a b c d Moore, Morrison & Goodwin (1924) Vocabulary, "Glashtin", p. 79; "Glashan, Glashtan, Glashtin", p. 70.
  12. ^ a b c Campbell, J. F. (1860), Popular Tales of the West Highlands, orally collected (New edition), 1, Paisley: Alexander Gardener, pp. liii-lv, https://books.google.com/books?id=ZlMJAAAAQAAJ&pg=PR53 ; 1890 edition, pp. liii-lv
  13. ^ Moore (1895), p. 230.
  14. ^ Rhys (1901), p. 286, "a sort of grey colt, fequenting the banks of lakes at night"
  15. ^ a b Briggs (1977) Encyclopedia of Fairies, s.v. "Glastyn, the, or Glashtin", pp. 191–192.
  16. ^ Mackillop (1998) 『オックスフォード・ケルト神話事典』( "glashtin, glashan, glaistyn, glastyn "の項)
  17. ^ a b Broome, Dora (1951). “The Glashtin”. Fairy Tales from the Isle of Man. Harmondsworth: Penguin. pp. 48–53  ブリッグズ、そして井村君江も引用・要約する[15][1]
  18. ^ Whitlock, Ralph (1979), In Search of Lost Gods: A Guide to British Folklore, Phaidon, p. 46, ISBN 9780714820187, https://books.google.com/books?id=TwoaAAAAMAAJ&q=glashtin+hooves 
  19. ^ Teit, J. A. (April–June 1918), “Water-Beings in Shetlandic Folk-Lore, as Remembered by Shetlanders in British Columbia”, The Journal of American Folklore (American Folklore Society) 31 (120), JSTOR 534874, https://books.google.com/books?id=1cxNAQAAMAAJ&pg=RA1-PA183 
  20. ^ Lee, Sidney, ed. (1899), “Train, Joseph, 1779-1852”, Dictionary of National Biography (London: Smith, Elder) LVII (Tom-Tytler): p. 151, https://books.google.co.jp/books?id=quqvjetrTsIC&pg=PA151 
  21. ^ Train (1845), p.147, n1
  22. ^ mooar; IPA: /muːr/, /muːɹ̝/, /muːə̯/, /muː/
  23. ^ Moore, Morrison & Goodwin (1924) Vocabulary, "Hom", p. 83. ここで"Big Tom"の意訳と, "fairy fiddler"だとの説明がされる。
  24. ^ Train (1845), Ch. VIII, "Mooar", pp. 154–155.
  25. ^ Train (1845), p.142 の章の冒頭の見出しに"the Sea-Glashtin"
  26. ^ a b Waldron, George (1744) [1731], The History and Description of the Isle of Man: Viz. Its Antiquity, History, Laws, Customs, Religion and Manners of Its Inhabitants, ... (2 ed.), W. Bickerton, pp. 84–86, https://books.google.com/books?id=IXRbAAAAQAAJ&pg=PA84 
  27. ^ Dalyell, John Graham, Sir (1835), Popular Tales of the West Highlands, orally collected (New edition), 1, Glasgow: Richard Griffin, p. 544, https://books.google.com/books?id=4hFbAAAAcAAJ&pg=PA544 
  28. ^ Roeder (1897), Yn Lior Manninaghに掲載。
  29. ^ Kelly (1866). The Manx dictionary s. v. "rumbyl", s. 'a skirt, a border'.
  30. ^ Kelly (1866). The Manx dictionary s. v. "croup", "rump".
  31. ^ a b Morrison, Sophia (1911). “The Buggane of the Glen Meay Waterfall”. Manx Fairy Tales. D. Nutt. pp. 8–13. https://archive.org/details/manxfairytales00morr/page/8/mode/2up 
  32. ^ モリソン、ソフィア「メイ渓谷の滝のバゲイン」『マン島の妖精物語』ノーマン・セイル 絵; ニコルズ恵美子訳 ; 山内玲子監訳、筑摩書房、1994年。 
  33. ^ Moore, Morrison & Goodwin (1924) Vocabulary, s. v. "Hom", p.83; "Bairn-mooar", /baə(r)n mūə(r)/, 'big cap' p. 11
  34. ^ Train (1845), p. 154.
  35. ^ Waldron (1744) (2nd ed.), p.54-55
  36. ^ 再版:文元社 2004年 (教養ワイドコレクション)。 原書は Keightley, Fairy Mythology", p.399, "The Fairy Banquet".
  37. ^ Rhys (1901), p. 288. ローダーは「グラシュティンの名を借りてフェノゼリーのことを」語っている( "about the fenodyree under the name of glashtyn")と断じている。
  38. ^ 妖精学大全』(「タルー・ウシュタ」の項)。英語表記や説明が欠如。
  39. ^ Lewin (2020), pp. 170, 73.
  40. ^ Feegan's Lounge Isle of Man”. 2012年3月14日閲覧。
  41. ^ gaelg.iofm.net "Lesson B2"”. 2012年3月14日閲覧。 /USH-cha/
  42. ^ Kneen, J. J. (1931), A grammar of the Manx language, p. 46, https://books.google.com/books?id=V__VAAAAMAAJ&q=%22tarro%22 
  43. ^ Moore, Morrison & Goodwin (1924) Vocabulary, "Taroo", p. 183 'water-bull, a fabulous animal'; ad. "Cabbul-ushtey", p. 27.
  44. ^ Train (1845), Ch. VIII, "§Freaks of the Tarroo Ushtey of Lhanjaghyn ", pp. 146–147]
  45. ^ Anonymous (1910). "[Memorial Notices] John Nelson. Died Aug 8th, 1910." Manx Quarterly 9: 83; 引用元: Miller, Stephen (August 2009), “‘The Kind Cooperation of Many Local Friends’: Deemster J. F. Gill's Search for Manx Folk Singers (1895-1898)”, Folklore 120 (2): 181, JSTOR 40646513 
  46. ^ ウォルター・エヴァンズ=ウェンツの1911年の著書に1909年12月には生きていた故人とあり、マン島語に詳しく、その民謡の保全運動にも関わったジョン・ネルソン(1840年-1910年)と合致する[45]
  47. ^ Evans-Wentz, Walter Yeeling (1911). The Fairy-faith in Celtic Countries. Henry Frowde. pp. 130–131. https://books.google.com/books?id=Jyoaa2ZN0qYC&pg=PA130 
  48. ^ 妖精学大全』(「カーヴァル・ウシュタ」の項)。妖精学データベースによる。
  49. ^ a b Moore, Morrison & Goodwin (1924) Vocabulary, "Cabbyl-ushtey", p. 27.
  50. ^ Draskau, Jennifer (2008), Practical Manx, p. 223, ISBN 9781846311314, https://books.google.com/books?id=Hv2HdGLli4kC&pg=PA223 
  51. ^ Lewin (2020), pp. 74, 73.
  52. ^ a b Moore (1891),Folk-lore", p.52, "a hairy goblin or sprite", "..they combine the attributes.. of..Brownie, and.. and Troll, though the Glashtin seems to be a water-horse, also"
  53. ^ a b Moore (1891), p. 53.
  54. ^ a b    (1896), Manx ballads & music, Douglas: G. & R. Johnson, p. xxii, https://books.google.com/books?id=Dz3aAAAAMAAJ&pg=PR22 
  55. ^ Moore (1891), p. 54 and Moore (1891), p. xxii.[54]
  56. ^ Jenkinson (1874), pp. 151–152.
  57. ^ Moore (1891), p. 54; グラシュティンとの同一視は Moore (1899), p. xxiiにもみえる[54]
  58. ^ Jenkinson, Henry Irwin (1874), Jenkinson's practical guide to the Isle of Man, London: Edward Stanford, pp. 151–152, https://books.google.com/books?id=An8HAAAAQAAJ&pg=PA151 
  59. ^ Mackillop (1998)『オックスフォード・ケルト神話事典』( "cabyll-ushtey"の項): "The Manx *each uisce or water-horse. Not as dangerous or greedy as its Highland counterpart.. appears in relatively few folk narratives. It might seize cows and tear them.. stampede horses, or steal children. Folk motif B17.2.1 (Hostile sea-beasts)".
参考文献

目次 (2014年10月18日にアーカイブ)

  • Roeder, C. (1897), “Contributions to the Folk Lore of the Isle of Man”, Yn Lior Manninagh (Isle of Man Natural History and Antiquarian Society) 3 (4) , pp.129-; pp.134-191