タカサブロウ

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タカサブロウ
Eclipta prostrata
Eclipta prostrata
(2002年3月16日、ハワイ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : 真正キク類II euasterids II
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: ヒマワリ連 Heliantheae
: タカサブロウ属 Eclipta
: タカサブロウ E. thermalis
学名
Eclipta thermalis
Bunge[1][2][3]
シノニム
  • Eclipta prostrata auct. non (L.) L.[4]

タカサブロウ(高三郎、学名: Eclipta thermalis)は、キク科タカサブロウ属一年草水田雑草として多く見られ、その他湿気の多い土地に生える。円盤状で周囲を舌状花が縁取り、果実には綿毛がなく、碁盤の目状に平面に並ぶ様子など、小さいヒマワリを思わせる形態をしている。

タカサブロウという和名の語源については諸説あるが、不明。別名はモトタカサブロウ

形態・生態[編集]

高さは数10cm。はやや柔らかく、節ごとに対生する。折ると傷口がすぐ黒くなり、筆のように書く事が出来る。

葉は楕円形で、時にごく粗い鋸歯があり、柔らかいがやや厚みがある。粗いがあって表面はざらつく。

頭花に咲き、径1cmほどで、その割に高さがない円盤状。外周の舌状花は白く、内側の筒状花は黄緑色。

果実(痩果)は3-4稜形で、両側に翼がある[1][2]

分布[編集]

日本本州以南、朝鮮半島中国東南アジア南アジアに広く分布する。日本のものは史前帰化植物ともいわれる。

人間との関わり[編集]

「旱蓮草(カンレンソウ)」の名で漢方に用いられる。また、インドアーユルヴェーダでも用いられる。

タカサブロウ属[編集]

タカサブロウ属(タカサブロウぞく、学名: Eclipta)は、キク科の一つ。

  • アメリカタカサブロウ Eclipta alba - 南米原産。現在、日本で多い帰化植物である。かつてタカサブロウと同種とされていたが、果実に翼がない、茎が直立せず基部が這う、葉が細いなどの違いがあり、別種とされている[1][2][5]
  • タカサブロウ Eclipta thermalis
  • Eclipta prostrata
  • オニタカサブロウ Eclipta zippeliana

脚注[編集]

  1. ^ a b c 梅本信也ほか「日本産タカサブロウ2変異型の分類学的検討」『雑草研究』第43巻第3号、日本雑草学会、1998年、244-248頁、doi:10.3719/weed.43.244ISSN 0372-798XNAID 110003930721 
  2. ^ a b c 梅本信也、山口裕文「<短報>タカサブロウとアメリカタカサブロウの日本への帰化様式」『大阪府立大学農学部学術報告』第51巻、大阪府立大学、1999年、25-31頁、ISSN 1344-848XNAID 110000037839 
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Eclipta thermalis Bunge”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2014年9月12日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Eclipta prostrata auct. non (L.) L.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2014年9月12日閲覧。
  5. ^ 清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七編著『日本帰化植物写真図鑑 : Plant invader 600種』全国農村教育協会、2001年、350頁。ISBN 4-88137-085-5 

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]