タウシュベツ橋梁

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2007年3月撮影。雪と氷に覆われた湖面から橋脚が出ている晩冬期

タウシュベツ橋梁(タウシュベツきょうりょう)は、北海道上士幌町の糠平湖にあるコンクリート製アーチ橋タウシュベツ川橋梁とも呼ばれる。

よく晴れた風のない日に、湖面に橋が映ると眼鏡のように見える。またアーチ橋ということもあり、「めがね橋」の別名を持つ。古代ローマの遺跡を思わせるその姿は、周辺の景色とも調和しているとされる。第1回北海道遺産に選定された「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」の1つである。

目次

[編集] 概要

もともとは、旧国鉄士幌線1987年(昭和62年)廃線)が1939年(昭和14年)に十勝三股駅まで開通した際に、音更川の支流であるタウシュベツ川に架けられたものである。1955年(昭和30年)に、発電用人造ダム湖である糠平湖が建設され、橋梁周辺が湖底に沈むことになったため、士幌線は湖を避けるように新線が引かれた。その際に、橋梁上の線路は撤去されたものの、橋梁自体は湖の中に残されることとなり、現在までその姿をとどめている。

糠平湖は人造湖であり、季節や発電によって水位が劇的に変化するため、橋梁全体が水に覆われてしまう時期もあれば、水位ゼロとなって橋梁全体が見渡せる時期もある。その様子から、「幻の橋」とも呼ばれる。

糠平市街に鉄道記念館があり、士幌線の説明資料や他の橋梁についての情報がある。

[編集] 沿革

崩落部分(2005年9月撮影)

[編集] 基礎情報

林道からの入り口(2005年6月)
林道からの入り口(2005年6月)
森の中に続く廃線跡。タウシュベツ橋梁にいたる小道(2007年7月)
森の中に続く廃線跡。
タウシュベツ橋梁にいたる小道(2007年7月)
種別
コンクリート製アーチ橋
全長
11連・130m
アクセス
タウシュベツ橋梁の見学のため、国道273号沿いに駐車場が設置され、湖畔に展望台が設けられている。2009年(平成21年)までは、国道273号から糠平三股林道を経由し、タウシュベツ橋梁に直接到達することができたが、橋梁崩落の危険性などを理由として、林道は閉鎖された。

[編集] 水位

タウシュベツ橋梁は、それを取り巻く糠平湖の水位によってその姿を大きく変える。降水量等に多少左右されるものの、概ね次のような推移をとるようである。

  • 3月~5月頃:ほとんど水位ゼロとなり、橋梁全体が見渡せる。湖底には、ダム湖建設の際に切り倒された木の切り株が見える。
  • 5月~6月頃:雪融け水が流入するため、徐々に水位を上げ、橋梁の下半分が水に覆われる。「めがね橋」に見える可能性あり。
  • 6月~9月頃:さらに水位を上げ、7~9割が水に覆われて線路敷設部周辺のみが覗く。若干の勾配があることが、観察できる。
  • 9月~12月頃:大雨が降るなどすると、完全に水没することもある。
  • 12月~3月頃:氷が張る。発電用に水を抜くため、日に日に水位(氷面)が下がり、氷面を突き破って橋梁が現れる。冬期は一貫して水位が下がっていく。

ただ年によって差があるのも事実で、右上画像は9月の撮影だが、まだ半分強しか水没していない。NPOひがし大雪アーチ橋友の会のホームページで、「タウシュベツ橋梁の近況」をチェックできる。

[編集] 保存状態

劣化状況(2005年6月撮影)

糠平湖付近に残されている30余りのアーチ橋梁群には廃線から10年後の1997年(平成9年)、解散を控えた国鉄清算事業団により解体計画が立案された。これに対する地元有志の保存活動が実り、上士幌町が買い取る。

しかし、水没中の水圧結氷期前後の氷による外力及び、凍結融解を繰り返す凍害から、躯体の損傷は拡大する(上記の崩落部分の画像参照)。工法として、現場打ち鉄筋コンクリート枠の内部に割石を詰める、現代でも法枠工で用いられる手法が採用されている。崩落を招く危険があることから、橋の上には立ち入れない。

[編集] 画像

座標: 北緯43度24分56秒 東経143度11分21秒 / 北緯43.41556度 東経143.18917度 / 43.41556; 143.18917

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