ソード・ワールド2.0

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ソード・ワールド2.0(略称はSW2.0)は、北沢慶/グループSNEの手によるテーブルトークRPGソード・ワールドRPGの最新版であり、2008年4月に発売された。舞台設定を従来のフォーセリアのアレクラスト大陸から全く別の世界である「ラクシア」に変更するなど、システムの一部を継承する以外は初版から刷新した作品となっている。異世界を舞台にしたファンタジーRPGであるが、近年のテーブルトークRPGの流行にもれず、銃器人造人間の存在など半ば伝統的ファンタジーの枠を踏み超えて、世界設定やキャラクターバリエーションの拡充を図っている。

目次

[編集] システム

種族と生まれ表によって決まる心・技・体の副能力値をベースにして、ランダムに6つの能力値を決定する。前エディション(以下1.0という)のシステムの骨格を引き継ぎ、行為判定は2D6上方判定で、ダメージロールは「威力表」(1.0の「レーティング表」に当たる)と呼ばれる変換テーブルを使用することにより2D6の乱数幅を、武器や魔法に応じて適宜変更・拡大することを特徴にしている。

[編集] 世界設定

新たな「ソード・ワールド」(剣の世界)であるラクシアの起源は「始まりの剣」という3本の剣から説かれる。始まりの剣は所有されることを望み、世界に生命と魂をばらまいた。こうして人間が生まれた。

第1の剣ルミエルは最初にそれに触れた人間であるライフォスに力を与え始祖神とした。その勢力は人族と呼ばれる。第2の剣イグニスは、戦神ダルクレムとその眷族である蛮族(バルバロス)に力を与えた。剣の力を独占しようと、ダルクレムはライフォスに戦いを挑み、第3の剣カルディアを賭けて両陣営は争うが、カルディアは自ら砕けてマナとなって世界に散らばった。

争いの末、神々は永き眠りにつく。神紀文明シュネルア、魔法文明デュランディル、魔動機文明アル・メナスと3つの古代文明が起こっては、滅びていったが、1万年以上たった今もなお、人族と蛮族は戦いを繰り広げている。

[編集] ラクシアの神々

始まりの剣に触れた者達。触れた時期や誰かに導かれて触れたかなどによって、神のランクが違うようになっている。神々の神格には古代神(エンシェント・ゴッド)、大神(メジャー・ゴッド)、小神(マイナー・ゴッド)の三種類が居る。神々の力は信仰者が多ければ多いほど力を増すとされている。

古代神はシュネルア時代に自ら剣に触れて神格を得たとされている者達、信仰は大陸中に広がっていてそれなりの街には必ず大きな神殿がある。

大神は古代神の導きによって神格を得たと言われている神であり、古代神ほどではないが遺跡などがあれば存在を知られている。

小神は神格を得てまだ日が浅い、信者が少ない神のことであり、力は少ないがその分喚びやすかったり姿を現しやすかったりする神。

信者が多い神は広い地域の者に力を繁栄できるが、信者の少ない神は狭い地域内でしか力を発揮することが出来ない(ルールにも反映されている)。信者が絶えた神は滅びるとされている。古代神や大神の一部には始まりの剣無しでも神格を与えられる者が居るらしい。が、古代神も大神もまず姿を現すことはない。逆に小神は肉体を起こして奇跡を起こし信者を集めることもあると言われている。

主な神々は以下の通り。これ以外にもいくつかの神が居ると言われている。

[編集] 古代神(エンシェント・ゴッド)

始祖神ライフォス
第一の剣、ルミエルに触れて世界で最初に生まれたとされる神。調和を尊び、友愛を大切にするように解いている。現ライフォス教団は蛮族との戦いに積極的であり、魂の汚れを否定している。対蛮族用の呪文を沢山持っている神。神々の王とも呼ばれ、他の神々よりも上位の存在であると信じる信者が多いが、異論を唱える者も多く居る。
太陽神ティダン
ライフォスの腹心と言われている神。天候を操り世界に豊和をもたらしたとされている。地方によっては豊穣の神や祟り神とも言われている(太陽神のため)。基本的に争いを好まず、分け隔て無く冨や分けろと言うことを教えとしている。また、ティダンはアンデッドを嫌悪していたと言われており、信者はアンデッド退治を積極的に行っている。
戦神ダルクレム
第二の剣、イグニスに触れたことで初めて神格を得たと言われる神。神々の戦争を起こした神として非常に有名。解放と破壊を司っていて、しがらみや束縛を破壊することで真の姿が現れると説いている。魂を汚れさせることも推奨しており積極的に戦うことも肯定している。蛮族に信仰者が多く、人族で信仰するものは殆ど居ない。
賢神キルヒア
第三の剣、カルディアに触れて神格を得たと言われている神。(異論を唱える者も多数)。中性神とも言われている。知識の探求と魔術の研鑽を命題としており、学者や魔法使いに信者が多い。知識の収集とそれを知らしめることを美徳とし、信者以外にも広く門戸を開いている。冒険者への理解も深い。
妖精神アステリア
第一の剣、ルミエルに触れて神格を得たとされる神。自然と調和して生きることを説いている。妖精が神格を得たとも言われており、エルフの祖とも考えられている。エルフに信者が多いが、絵画や音楽を愛したとされ、芸術家にも信仰されている。自由奔放で嫉妬深い存在とも伝えられており、その自由さ故に蛮族にも信仰する者がいる。
炎武帝グレンダール
第一の剣、ルミエルに触れて神格を得たとされる神。炎を象徴とし、破壊と再生を司る。ドワーフの祖とも言われていおり、多くのドワ-フが信仰する。蛮族にも信者はいるが、破壊のみを押し出すそうした信者をドワーフは嫌悪している。積極的に闘うことや勝つための工夫と努力を推奨し、軍人や武人に信者が多い他、火にまつわる職人や、竈の神として料理人にも広く信仰されている。

[編集] 大神(メジャー・ゴッド)

騎士神ザイア
ライフォスに仕え、ライフォスによって導かれて神格を得たと言われている神。ライフォス側では一番の働きをしたとされている。秩序を重視し調和を愛し主や弱者を守ることを教義としていて、正々堂々と闘うことを主義とし、卑劣な振る舞いを嫌う。基本的には相手が仕掛けてから潰すが、明らかな驚異は積極的に潰す。騎士や官憲に信者が多く信頼されているが、頭が固く融通が利かないと一部では倦厭されている。
月神シーン
ディダンが人間だった頃、妻だった女性が導かれて神格を得たとされている神。昼は夫が、夜は妻が見守っているとされているため月神の異名を持つ。平和主義であり争いが起きると全てを闇に閉ざし戦えなくしたとも言われている。夜に安らぎを与え、夜と夜の眠りを司っているが、一方で夜の家業、水商売や盗賊の守り神としてもまつられている。
風来神ル=ロウド
一つのところに留まらず気ままに生きることを説く自由の神。少年や少女姿、もしくは男女の双子や道化の姿で描かれることがある。誰に導かれて神格を得たとされているかは謎であり、司っているものが「自由」のためイグニスから神格を得たとされているが実際のところは不明。トリックスターであり自由奔放であり、勢力を問わず信仰されている。幸運の神ともされているためギャンブラーや盗賊にも多く信仰者が居る。運命は自分の手で切り開くものという教えもあるため、冒険者にも信者が多い。
酒幸神サカロス
酒と幸福を司る神。無益な争いよりも楽しく酒を飲み交わすことで仲良くなろうと解いている神であり、男女の関係についても積極的になるように言っている。積極的な交流を説いているため商人の間では商売繁盛の神として信仰されている反面、堕落や混迷の神とも言われ忌避する人も居る。姿はでぶの男、もしくは絶世の美男子として描かれている。
腐敗の女神ブラグザバス
毒と病を司り、ルミエル陣営を大きく苦しめた神。疫病を産みだした神とも言われている。混乱と絶望を好み、無差別の死をまき散らすことを喜びとしていて、信者は殺した者の魂を少しでも多く捧げようとしている。表だって活動せず、周到に計画して人知れず邪悪な行為をすることを得意としている。姿は妖艶な笑みを浮かべる美女の姿であるが、尻尾や翼を持つ像なども見られる。ブラグザバス以下の大神はプレイヤーは信仰できない。
不死神メティシエ
死と不死を司る神であり生命体としての強さを求める余り、穢れを限界まで取り込んだとされている。不死への探求を信仰している。その副産物、もしくは失敗作として多数のアンデッドを従えている。研究や修行で不死を得た者はノスフェラトゥ(不死者)と言われていて、貴族を名乗る者も居る。不死に憧れる邪悪な魔術師にも信仰されていることがあり、人族にも信仰者が居る。描かれる姿は思慮深い美青年の姿だったりムキムキの偉丈夫だったりする。
狂神ラーリス
いつ生まれ、どの剣の力で神格を得たとされているか不明の神。主に信仰しているのはデーモン。デーモンは契約や魔法に縛られるものだが、ラーリスの加護を得たデーモンは自由奔放となり、残虐となる。そもそも異界の怪物が仕える神なので人間や蛮族は滅多に教えが理解できないため信仰者が少ない。ラーリスはアンデッドを生みだし、死者を蘇らせることを容認しているため、狂える神としてあらゆる勢力に異端視され恐れられている。

[編集] 小神(マイナー・ゴッド)

水の神ルーフェリア
水と停滞を司る小神。蛮族の生贄に捧げられた少女のうち一人がザイアの導きにより神への階梯を昇ったとされている。テラスティア大陸南部にある湖の国ルーフェリアの土地神として崇められていて今も彼女の加護が国にはある(詳しいことは新米女神のリプレイを参照)。250年間蛮族の侵攻から土地を守り続けていたため、平和の女神として周辺地域に信仰が急速に広まっている。その勢いにもしかしたら大神になるかも知れないとも言われている。
融合神リルズ
恋愛成就を司る若い小神。倒壊された建物に残ったリルクとリルニカのふたりからなり、生き延びることを諦めず柱の下で十日間励まし合っていたらその姿に感銘を受けたシーンの導きにより神格を得たとされている。融合神の名のごとく頭が二つあったり両性具有の姿で描かれることが多い。若者に信者が多く、結婚式はリルズの神殿であげることが流行になっているらしいが、熱心な信者は少なく、遺品がまつられている神殿は観光目当てが多いらしい。フェンデル王国を中心にザルツ地方の西部で信仰されている。
繕いの神ニールダ
古代魔法文明に生まれた服飾の小神。蛮族との戦いの時に巧みな服飾技術で蛮族の目を欺き、多くの者を戦場から逃した老婆が神格を得たものと言われている。身を守り、時には目を欺く技術を司っているためか最近は拡大解釈され、服飾や化粧の美しさや流行にも通じているとされている。ザルツ地方の都会の商人や若い娘に信仰されている。色鮮やかな布やヴェールを幾重にも纏い、姿を押し隠す姿で描かれることが多い。

[編集] 種族

次のような種族をプレイヤーキャラクターとして選択することができる。

ルールブックIで用意されている種族

人間
人口の8割を占める多数派。初めて始まりの剣に触れた種族として、「運命変転」という剣の加護により運命を逆転させることができる。ゲーム的には、央華封神のルールでいう「裏成功」が可能になっている(6面ダイスの出目を天地ひっくり返すことができる)。
エルフ
水辺や湖畔などに住む美しい種族。「優しき水」という剣の加護により、水中でも長時間息継ぎをせず、地上と同じように活動ができる。1.0ではプリースト技能を取る事が出来なかったが、2.0ではプリースト技能を取る事が出来るようになった。
ドワーフ
短身頑駆で、優秀な戦士の適性を持つ種族。「炎身」という剣の加護により炎に完全な耐性を持つ。女性はいつまでも年若い少女の姿である。ちなみに、男性は、多くは濃いひげを生やしている。
タビット
二足歩行する知力に長けたウサギの姿の種族。呪いで姿を変えられた神の裔と自認しており、世界をめぐって、神に戻る方法を探している。危険察知能力に長けている。
ルーンフォーク
アル・メナス魔導機文明時代に作られた魔法生命体。本能的に他の種族に仕えたいという欲求を持つ。
ナイトメア
他の種族から異形として生まれ、魂に“穢れ”を持つとして忌まれているが、魔法戦士としての高い適性を持つ。

ルールブックIIで追加された種族

リルドラケン
交易をなりわいとする竜人族。体に防護点を持ち、尻尾を武器にできる。「風の翼」という剣の加護により、飛行することができる。
グラスランナー
1.0にも登場したこびとのような種族。マナに反応しにくい性質のためMPを持たない代わりに、抵抗に成功した魔法を完全に打ち消す。

[編集] 技能

1.0と同様、一般的なロールプレイングゲームのキャラクタークラスにあたるものを「技能」と呼んでおり、以下のような技能が用意されている。技能を所有することで、技能固有の能力を使った判定が可能となる(命中力判定、行使判定、聞き耳判定など)。

ルールブックIで用意されている技能

ファイター(戦士)
飛び道具を除く、あらゆる武器を駆使して戦う基本的な戦士系技能。
フェンサー(軽戦士)
2.0の新技能。軽装備で戦うが、クリティカルが出やすい。1.0のシーフ技能から戦闘能力を取り出したものといえる。
グラップラー(拳闘士)
2.0の新技能。格闘技で戦う。また、パンチやキックを強化する武器もある。
シューター(射手)
2.0の新技能。飛び道具の使い手。シューター以外は飛び道具を使用できない。
ソーサラー(魔術師)
攻撃魔法や便利魔法などを中心とした真語魔法の使い手。旧ソーサラーから攻撃と便利魔法を抽出したようなクラス。
コンジャラー(操霊術師)
2.0の新技能。支援、補助などを中心とした操霊魔法の使い手。旧ソーサラーから支援魔法を分割させたようなクラス。魔法使用条件が新ソーサラーと同じ。
プリースト(神官)
神への信仰を拠り所とする、回復、防御などを中心とした神聖魔法の使い手。
フェアリーテイマー(妖精使い)
2.0の新技能。1.0のシャーマンに相当するが、精霊ではなく妖精の力を借りる妖精魔法の使い手。
マギテック(魔動機師)
2.0の新技能。マギスフィアという古代魔動機文明の魔法の道具を用いた魔動機術の使い手。
スカウト(斥候)
2.0の新技能。錠前や罠の解除、隠密、スリ、変装といった盗賊的行動が可能になる。1.0のシーフ技能から戦闘能力を除いたもの。
レンジャー(野伏)
野外活動の専門家。薬草やポーションによる回復力を増大させることもできる。射撃攻撃はシューターに分離されている。
セージ(学者)
言語や各種知識に長け、魔物知識で敵の弱点を見破ることで、戦闘を有利に運ぶ。

ルールブックIIで追加された技能

エンハンサー(練体士)
マナの力を使って肉体を変化させる「練技」の使い手。いわゆる「シフター」。
バード(吟遊詩人)
術者の精神力を基準とした楽器と歌声による「呪歌」で聞く者にさまざまな影響を与える。

ルールブックIIIで追加された技能

ライダー(騎手)
動物や乗り物に乗り操るための技能。他の技能にある行為判定もいくつか行使できる。

[編集] 戦闘特技

キャラクター作成時と冒険者レベルが奇数に上がった時に取得できる戦闘用の特別の技。また、技能が特定レベルに達した時にもその技能とレベルに応じ決まった戦闘特技が取得される。

「全力攻撃を行う」・「魔法を拡大する」といった1.0では戦闘時の行動オプションだったものの多くが選択して取得する戦闘特技になっており、同じクラス構成のキャラクターでも戦闘特技によって個性化される。

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