セルゲイ・コバレフ

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セルゲイ・コバレフ
Sergey Kovalev-crop.jpg
基本情報
本名 セルゲイ・アレクサンドロビッチ・コバレフ
通称 Krusher(破壊者)
階級 ライトヘビー級
身長 183cm
リーチ 184cm
国籍 ロシアの旗 ロシア
誕生日 1983年4月2日(31歳)
出身地 チェリャビンスク州コペイースク
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 28
勝ち 27
KO勝ち 24
敗け 0
引き分け 1
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セルゲイ・コバレフSergey Kovalev1983年4月2日 - )は、ロシアプロボクサーチェリャビンスク州コペイースク出身。現WBAIBFWBO世界ライトヘビー級スーパー王者。80%以上の高いKO率誇り、KO勝利24のうち21が初回から4回までに終わっている。愛称は破壊者の意味を持つKrusher。現在はアメリカフロリダ州フォートローダーデール に活動拠点がある。多彩なフックとブローで相手を痛めつけて一気に畳み掛ける速攻型の選手。メインイベント社所属。チーフ・トレーナーは、バーナード・ホプキンスと対戦経験があるジョン・デビッド・ジャクソン[1]

来歴[編集]

2012年6月のダーネル・ボーン戦で5000ドルのファイトマネーを手にするが、プロデビューからプロ19戦目のこの試合まで約3年の間ファイトマネー無しで試合をしていた苦労人[2]

アマチュア時代[編集]

1994年12月1日、11歳の時に学校の隣にあったジムでボクシングをはじめる。

2004年、ロシア選手権にミドル級で出場し、決勝でマット・コロボフに敗北。

2005年、ロシア選手権にミドル級で出場し、優勝を果たす。

2007年、ロシア選手権にライトヘビー級で出場し、準決勝でアルツール・ベテルビエフに敗北。

2007年、ロシア選手権にライトヘビー級で出場し、決勝で敗れる。

国際大会で目立った戦績は残せなかったが、アマチュア時代の戦績は193勝22敗[3]

プロ時代[編集]

2009年7月5日、アメリカでプロデビューを行う。結果は初回55秒TKO勝ち。右フックを多用しダウンを奪うとレフェリーが試合を止めた。

2010年6月19日、ハーリー・キフランとの対戦。初回から一方的に打ちまくったコバレフは2回に6度のダウンを奪いTKOで勝利した。

2010年10月9日、アドニス・ステベンソンに番狂わせのTKO勝ちをしたことがあるダーネル・ボーンと対戦した。互角にラウンドを取り合い2-1(76-75が2者、75-76)で判定勝ち。最後の8回を取っていなければボーンに敗れる展開だった。この試合ではストップ寸前に追い詰められる展開が多く、初めて苦戦を味わった。

2010年12月15日、プロデビューして初めての母国で凱旋試合。カレン・アヴェティスヤンと対戦し、6回判定勝ち。母国のファンに久々の勇姿を見せつけた。

2011年7月29日、ダグラス・オティエノ・オコラ(ケニア)と空位のNABA北米ライトヘビー級王座を賭け対戦した。この試合がアメリカデビューだったオコラを攻め、最後は右フックで試合を決め、2回2分39秒KO勝ちで、王座獲得に成功した。

2011年8月27日、グローヴァー・ヤングと対戦。コバレフのパンチが後頭部に入ってしまいヤングが試合を続けることが出来なくなる、結果は規定によって引き分けに終わり、全勝が途切れた。

2011年12月5日、1年振りの母国での試合。ケメロヴォ州ケメロヴォにて、ABCOライトヘビー級王者ローマン・シマコフと対戦した。試合は序盤からコバレフ有利の展開で進み、シマコフが時々反撃を見せるがコバレフの強烈なパンチを正確に当て一方的な試合となっていき6回にダウンを奪う。7回ダメージが大きく蓄積されているシマコフに連打を浴びせてダウンを奪ったところでレフェリーが試合を止めた。この試合の勝利で王座獲得とWBCでのランカー入りを果たした。試合後リングから担架で運び出される時には意識があったが、その後に意識を失い急遽病院に搬送。開頭手術の甲斐なく、意識を回復しないままシマコフは3日後の12月8日に死亡した[4][5]

2012年6月1日、ダーネル・ボーンと再戦。前回は初めての大苦戦を演じたコバレフだったが、2回ダメージがみえるボーンにパンチをまとめ右ストレートを入れたところでレフェリーが割って入り試合を止め、再戦に決着がついた。なおこの試合でメインイベンツの代表に見出され契約を交わす[2]

2013年1月19日、元WBA世界ライトヘビー級王者ガブリエル・カンピージョと対戦し一方的に打ちまくり3回に立て続けに3度ダウンを奪い3ダウンルール適用でストップ。3回1分30秒TKO勝ちを収め世界挑戦に弾みをつける1勝になった[6]

2013年6月14日、コーネリアス・ホワイトとIBF世界ライトヘビー級1位決定戦を行い、序盤は攻めあぐね手探りの偵察戦だったが、3回にホワイトから3度ダウンを奪い、3回1分42秒TKO勝ちを収めIBF世界ライトヘビー級1位の座を獲得した。同日にIBF世界ライトヘビー級王者バーナード・ホプキンスの初防衛戦が中止になったこともあり、ホプキンスへの挑戦に意欲を見せた[7]

2013年8月17日、イギリスウェールズカーディフモーターポイント・アリーナ・カーディフで世界初挑戦。26戦無敗のWBO世界ライトヘビー級王者ネイサン・クレバリーと対戦した。2回右目の上をカットしたコバレフだったが、3回に2回続けてダウンを奪う。4回ダウンを奪うと最後はレフェリーがカウントせずに救い出すようにストップし、ようやく王座獲得に成功した[8]

2013年11月30日、カナダケベック・シティのコリシー・デ・ケベックで、アドニス・ステベンソントニー・ベリューの前座でWBO世界ライトヘビー級15位のイスマエル・シラク(ウクライナ=アメリカ)と対戦し2回にダウンを奪い最後は左右フックを追加するとシラクはロープ付近に頭からダウンして失神しレフェリーは即座にノーカウントストップ。2回52秒KO勝ちを収め初防衛に成功した[9]

2014年3月29日、ニュージャージー州アトランティックシティボードウォーク・ホール・ダンスホールでWBO世界ライトヘビー級15位でUSBA全米ライトヘビー級王者セドリック・アグリューと対戦し、2回と6回にダウンを奪い、最後はジャブのようなボディストレートで悶絶させてレフェリーがカウントアウト。7回58秒KO勝ちを収め2度目の防衛に成功した[10]

2014年8月2日、アトランティックシティのレベル・アトランティックシティで元IBO世界ライトヘビー級王者でWBO世界ライトヘビー級10位のブレイク・カパレロと対戦。初回にダウンを奪われるが、2回に3度ダウンを奪い返してレフェリーが3ダウンルール適用でストップ。2回1分47秒TKO勝ちを収め3度目の防衛に成功した[11]

2014年8月20日、WBOは最新ランキングを発表し、上述のカパレロ戦のTKO勝利を評価し、コバレフはWBOの2014年8月度の月間MVPに選ばれた[12]

2014年10月31日、WBOから2014年度年間最優秀選手賞に選ばれた[13]

2014年11月8日、ボードウォーク・ホールでWBA・IBF世界ライトヘビー級スーパー王者バーナード・ホプキンスとWBA・IBF・WBO世界ライトヘビー級王座統一戦で対戦。初回にダウンを奪うなど相手を圧倒し3-0(120-107が2者、120-106)のフルマーク判定勝ちを収めWBO王座の4度目の防衛に成功、WBA王座の獲得に成功し、IBF王座の獲得にも成功し3団体統一を果たした[14]。コバレフはこの試合で50万ドル(5000万円)のファイトマネーを稼いだ[15]

2014年11月12日、WBAは最新ランキングを発表し、上述のホプキンスとの王座統一戦の勝利を評価し、コバレフはWBAの2014年10月度の月間MVPに選ばれた[16][17][18]

2014年11月15日、WBOは最新ランキングを発表し、上述のホプキンスとの王座統一戦の勝利を評価し、コバレフはWBOの2014年11月度の月間MVPに選ばれた[19][20]

2015年3月14日、モントリオールベル・センターで元WBC世界ライトヘビー級王者でWBO世界ライトヘビー級1位のジャン・パスカルと対戦。本来であれば、指名挑戦者であるIBF世界ライトヘビー級1位のナジブ・モハメディ(コバレフvsパスカルの前座に登場)と対戦しなければなからなかったが、コバレフ側がIBFに2万ドルを支払うことで対戦を延期した[21]。試合は3回にパスカルからキャリア初のダウンを奪うなどの活躍で8回1分3秒TKO勝ちを収め、WBA・IBF王座の初防衛、WBO王座の5度目の防衛に成功した[22][23]。なお、WBCはこの試合の勝者にWBC世界ライトヘビー級ダイヤモンド王座を与えると通知していた為[23]、勝者のコバレフにはWBC世界ライトヘビー級ダイヤモンド王座が贈られた[24]。しかし、コバレフとパスカル共にWBC世界ライトヘビー級ランキングのランク外であり、パスカルに至ってはダイヤモンド王座戦及び指名挑戦者決定戦の認定を拒みWBCへの認定料支払いを拒否したにもかかわらず、WBCがこの試合をダイヤモンド王座戦及びWBC世界ライトヘビー級王者アドニス・ステベンソンの指名挑戦者決定戦に指定したことに対し[23]、WBOのフランシスコ・バルカルセル会長は一つの団体が一階級に多数の王者を認めることで、ファンは混乱するし世界王者の価値も損なう事になると批判の声を上げた[25]

戦績[編集]

  • アマチュアボクシング:215戦 193勝 22敗
  • プロボクシング:28戦 27勝 (24KO) 無敗 1分
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2009年7月5日 1R 0:55 TKO ダニエル・チャベス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 プロデビュー戦
2 2009年8月8日 1R 2:06 TKO ダリル・ジョンソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
3 2009年8月29日 1R 終了 TKO マイケル・バースマーク アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
4 2009年9月12日 1R 終了 TKO エイオーデッジー・フェイデイェー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
5 2009年10月10日 2R 1:07 TKO ミッキー・スタックハウス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
6 2010年3月6日 2R 2:23 KO フランソワ・アンバング アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 2010年3月19日 1R 2:15 TKO ネイサン・ベッドウェル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
8 2010年6月19日 2R 1:24 TKO ハーリー・キフラン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
9 2010年9月11日 1R 1:58 KO キーアー・ダーニアルズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
10 2010年10月9日 8R 判定2-1 ダーネル・ボーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
11 2010年11月19日 2R 1:16 TKO ダラス・バーガス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
12 2010年12月15日 6R 判定3-0 カレン・アヴェティスヤン ロシアの旗 ロシア
13 2011年3月12日 2R 1:53 TKO ウィリアム・ジョンソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
14 2011年4月1日 2R 1:16 KO ジュリアス・フォーグル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
15 2011年5月6日 3R 1:54 KO テランス・ウッドズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
16 2011年7月29日 2R 2:39 KO ダグラス・オティエノ・オコラ ケニアの旗 ケニア NABA北米ライトヘビー級王座決定戦
17 2011年8月27日 2R 1:31 負傷 グローヴァー・ヤング アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
18 2011年12月5日 7R 0:47 TKO ローマン・シマコフ ロシアの旗 ロシア ABCOライトヘビー級タイトルマッチ
19 2012年6月1日 2R 1:32 TKO ダーネル・ボーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
20 2012年9月21日 3R 0:14 TKO リオネル・トンプソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
21 2013年1月19日 3R 1:30 TKO ガブリエル・カンピージョ スペインの旗 スペイン
22 2013年6月14日 3R 1:42 TKO コーネリアス・ホワイト アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
23 2013年8月17日 4R 0:29 TKO ネイサン・クレバリー イギリスの旗 イギリス WBO世界ライトヘビー級タイトルマッチ
24 2013年11月30日 2R 0:52 KO イスマエル・シラク ウクライナの旗 ウクライナ WBO防衛1
25 2014年3月29日 7R 0:58 KO セドリック・アグリュー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBO防衛2
26 2014年8月2日 2R 1:47 TKO ブレイク・カパレロ オーストラリアの旗 オーストラリア WBO防衛3
27 2014年11月8日 12R 判定3-0 バーナード・ホプキンス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBAIBF・WBO世界ライトヘビー級王座統一戦
WBA・IBF獲得・WBO防衛4
28 2015年3月14日 8R 1:03 TKO ジャン・パスカル カナダの旗 カナダ WBA防衛1・IBF防衛1・WBO防衛5
WBCダイヤモンド王座獲得

獲得タイトル[編集]

表彰[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ホプキンスvsコバレフ L・ヘビー級統一戦最終会見 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年11月7日
  2. ^ a b Kovalev Went From $5K Purse to $1Million-Plus In 2 Years”. BoxingScene.com (2014年11月6日). 2014年11月10日閲覧。
  3. ^ BScene Prospect Watch: Light Heavy Sergey Kovalev”. BoxingScene.com (2010年12月1日). 2014年11月9日閲覧。
  4. ^ ロシアでリング禍 L・ヘビー級ランカーが死去 ボクシングニュース「Box-on!」 2011年12月11日
  5. ^ Russian boxer dies after bout loss” (2011年12月9日). 2014年1月10日閲覧。
  6. ^ コバレフ、カンピーリョを3回TKO ボクシングニュース「Box-on!」 2013年1月21日
  7. ^ コバレフまた爆発 IBF1位決定戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年6月15日
  8. ^ コバレフ、クレバーリーを撃沈 WBO・L・ヘビー級戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年8月19日
  9. ^ コバレフ、2回でシラク轟沈 Boxing News(ボクシングニュース) 2013年12月1日
  10. ^ コバレフ7回KO勝ち WBO・L・ヘビー級戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年3月30日
  11. ^ コバレフがキャパレロを2回TKO、ホプキンス戦へ Boxing News(ボクシングニュース) 2014年8月3日
  12. ^ WBO最新ランク コバレフMVP、亀田興毅ら圏外へ Boxing News(ボクシングニュース) 2014年8月21日
  13. ^ WBO年次総会、年間最優秀ボクサーにコバレフ選出 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年11月2日
  14. ^ コバレフ大差勝ちで3団体統一、ホプキンス敗れる Boxing News(ボクシングニュース) 2014年11月9日
  15. ^ Kovalev just wants to buy a house”. Fight.News (2014年12月2日). 2014年12月4日閲覧。
  16. ^ World Boxing Association Ranking WBA公式サイト 2014年11月12日
  17. ^ Sergey Kovalev is the WBA boxer of the month WBA公式サイト 2014年11月13日
  18. ^ 清田祐三が12.9初防衛戦、WBA月間MVPはコバレフ Boxing News(ボクシングニュース) 2014年11月14日
  19. ^ WBO Ranking Nov. 2014 WBO公式サイト 2014年11月15日
  20. ^ 高山勝成1位、大平剛2位 WBO最新ランキング Boxing News(ボクシングニュース) 2014年11月18日
  21. ^ Sergey Kovalev granted exception”. ESPN.com (2014年12月13日). 2014年12月17日閲覧。
  22. ^ 統一王者コバレフ、パスカルに8回TKO勝ち Boxing News(ボクシングニュース) 2015年3月15日
  23. ^ a b c Sergey Kovalev stops Jean Pascal”. ESPN.com (2015年3月15日). 2015年3月15日閲覧。
  24. ^ WBCがコバレフにダイヤモンドベルト、紛らわしい? Boxing News(ボクシングニュース) 2015年3月16日
  25. ^ WBO Prez Slams WBC For Kovalev's 'Diamond' Belt”. Boxing Scene.com (2015年3月19日). 2015年3月22日閲覧。

外部リンク[編集]

前王者
ネイサン・クレバリー
第8代WBO世界ライトヘビー級王者

2013年8月17日 - 現在

次王者
N/A
前WBA・IBFスーパー王者
バーナード・ホプキンス
WBA世界ライトヘビー級スーパー王者

2014年11月8日 - 現在

次スーパー王者
N/A
前王者
バーナード・ホプキンス
第18代IBF世界ライトヘビー級王者

2014年11月8日 - 現在

次王者
N/A