スペインオオヤマネコ

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スペインオオヤマネコ
スペインオオヤマネコ
スペインオオヤマネコ Lynx pardinus
保全状況評価[a 1][a 2]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 CR.svgワシントン条約附属書I
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: ネコ科 Felidae
: Lynx
: スペインオオヤマネコ
L. pardinus
学名
Lynx pardinus (Temminck, 1827)
シノニム

Felis pardina Temminck, 1827

和名
スペインオオヤマネコ
英名
Iberian lynx
Spanish lynx

Mapa distribuicao lynx pardinus 2003.png

スペインオオヤマネコLynx pardinus)は、哺乳綱ネコ目(食肉目)ネコ科に分類される食肉類。別名イベリアオオヤマネコ

分布[編集]

スペイン南西部、ポルトガル南部[1][2]

形態[編集]

体長85-110センチメートル[1][2]。尾長12-13センチメートル[1][2]。肩高50-70センチメートル[1]体重オス12.9キログラム、メス9.4キログラム[2]。耳介の先端には黒く長い房状の体毛が伸長する[1][2]。胴体や尾、四肢には黒く明瞭な斑紋が点在するが、変異がある[2]

夏季は毛衣が赤褐色、冬季は毛衣が灰色がかる[1]

分類[編集]

オオヤマネコの亜種とする説もある[2]

生態[編集]

標高1,600メートル以下にある(主に標高400-900メートル)にある硬葉樹からなる低木林に生息する[2]。以前はコルクガシからなる森林や松林、藪地、沼沢地に生息していた[1]夜行性[1]。木に登ることもあるが[2]、あまり高所まで登らない[1]。オスは18平方キロメートル、メスは10平方キロメートルの行動圏内で生活する[2]樹洞、茂み、アナグマやコウノトリの古巣などを巣として利用する[2]

食性は動物食で、主にアナウサギを食べるが他の哺乳類、カモも食べる[2]。小鹿も捕食する。[3]。3-6月はカモ、7-10月はアナウサギ、11-翌1月はシカを主食とする[1]。視覚を頼りに発見した獲物(例としてノロは550メートル、アナウサギは270メートル、ネズミは70メートルの距離からでも発見できる)に3-4メートルの距離まで接近し、その後に喉に噛みついて捕える[2]

繁殖形態は胎生。1-7月(主に1-2月)に交尾を行う[2]。妊娠期間は65-72日[1]。主に3-4月に樹洞などで1回に1-4頭(主に2-3頭)の幼獣を産む[2]。幼獣は生後7-10か月で独立する[2]。寿命は13年[2]

人間との関係[編集]

開発による生息地の破壊およびアナウサギの減少などにより生息数は減少し、絶滅の危機に瀕している。[2]。以前はイベリア半島広域に分布していた[2]。国家レベルで分断した分布域の間に通路をつくる試みが進められている[2]1978年における生息数は1,000-1,500頭、1996年における生息数は1,200頭未満と推定されている[2]

画像[編集]

参考文献[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、166-167頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、14、140-141頁。
  3. ^ コニカミノルタ絶滅危惧種図鑑「スペインオオヤマネコ」解説より

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Von Arx, M. & Breitenmoser-Wursten, C. 2008. Lynx pardinus. In: IUCN 2013. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2013.1.