スプリンクラー (山下達郎の曲)

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スプリンクラー
山下達郎シングル
初出アルバム『TREASURES
B面 PLEASE LET ME WONDER
リリース
規格 7"シングルレコード
ジャンル
時間
レーベル MOON ⁄ ALFA MOON
作詞・作曲
プロデュース 山下達郎
チャート最高順位
山下達郎 シングル 年表
  • スプリンクラー
  • (1983年 (1983)
TREASURES 収録曲
  1. 高気圧ガール
  2. スプリンクラー
  3. ゲット・バック・イン・ラブ -Get Back In Love-
  4. 風の回廊コリドー
  5. アトムの子
  6. エンドレス・ゲーム -Endless Game-
  7. 踊ろよ、フィッシュ
  8. ターナーの汽罐車 -Turner's Steamroller-
  9. 土曜日の恋人
  10. ジャングル・スウィング -Jungle Swing-
  11. 世界の果てまで
  12. おやすみロージー -Angel Babyへのオマージュ-
  13. クリスマス・イブ
  14. さよなら夏の日
  15. 蒼氓(そうぼう)
  16. パレード
BIG WAVE 収録曲
Side A
  1. THE THEME FROM BIG WAVE –ビッグ・ウェイブのテーマ–
  2. JODY
  3. ONLY WITH YOU
  4. MAGIC WAYS
  5. YOUR EYES
  6. I LOVE YOU...Part II
Side B
  1. GIRLS ON THE BEACH
  2. PLEASE LET ME WONDER
  3. DARLIN'
  4. GUESS I'M DUMB
  5. THIS COULD BE THE NIGHT
  6. I LOVE YOU...Part I
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スプリンクラー」は、1983年9月28日 (1983-09-28)に発売された山下達郎通算11作目のシングル

解説[編集]

「スプリンクラー」は当初、シングルのみでリリースされた作品。曲の舞台は地下鉄表参道駅。1986年11月 (1986-11)のインタビューで“なぜ求愛の歌を作らないのか”と問われ、その回答として山下は「あれが象徴しているように“君なしでは生きられない”って言葉はいらないんですよ、それは僕にとっては必要のない言葉なの。愛情なんてものはそんなこと言うようになったらもう破綻しているっていうね、そういうような歌なんですよ。以心伝心みたいな盲目的な錯覚っていうことについてうたった歌なんですけどね、大袈裟に言えば。だからあれは女性不信に満ちてる、全面的にお前が悪いって」と、この曲の歌詞について触れていた[1]。また、レコーディングではコンピューターを使ったテイクと全て人間が演奏したテイクの両方が試され、結果として出来の良い方として全て人間が演奏したテイクに決まった。アルバムMELODIES[注釈 1]リリース直後に制作されたこの曲はリリース当時“夏男タツロー”らしくないと評判があまりよくなかったというが、詞・曲・演奏とも個人的にはとても気に入っていて、その後もライブのレパートリーとして取り上げられている。演奏の途中で登場する大正琴は、歌に絡んで何か印象的な音が欲しくて選定された[2]。また、雨の音はスタジオに転がっていた太田裕美ライブ用素材テープの中の雨のSEが最高であったということでそのまま使われている[注釈 2]。オリジナル・アルバム未収録だったため長い間廃盤となっていたが、後にベスト・アルバムTREASURES[2]オールタイム・ベストOPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』にそれぞれ収録されたほか、元のマルチ・トラック・テープに色々と手を加えた山下本人曰く“むりやりのロング・ヴァージョン”が、ベスト・アルバムRARITIES[注釈 3]に収録された。

この曲をアルバム『SUPER FOLK SONG』でカバーした矢野顕子は、同アルバムのライナーノートで「私の好きな山下達郎の曲にはどこか気弱なところがあります。基本的に、他の人に対して尊大にふるまいがちな私にとって、このようにDELICATEな曲を書くのはむずかしい。山下君、どんどん気弱な歌をつくって下さい。また歌うからね」と評している。

「PLEASE LET ME WONDER」はザ・ビーチ・ボーイズ1965年 (1965)のアルバム『ザ・ビーチ・ボーイズ・トゥディ[注釈 4]収録曲のカヴァー。カヴァー曲は全てのパートを自分ひとりで演奏するというコンセプトを踏襲し、ベース以外のパートを山下自身が演奏している。この曲は後にサウンドトラックBIG WAVE』に収録された。オリジナルに従って、エンディングに“I LOVE YOU”というセリフが入っているが、1984年 (1984)放送の新春放談[3]で番組中にこの曲を聴いた大滝詠一は「声が小さくない?」とコメントしていた。

ジャケットには鈴木英人のイラストがレイアウトされている。

収録曲[編集]

SIDE A[編集]

  1. スプリンクラー  – (4:28)
    • 作詞・作曲 ⁄ 山下達郎
    • ©1983 SMILE PUBLISHERS INC.

SIDE B[編集]

  1. PLEASE LET ME WONDER  – (3:04)
    作詞・作曲 ⁄ BRIAN WILSON, MIKE LOVE

クレジット[編集]

  • PRODUCED & ARRANGED BY TATSURO YAMASHITA

レコーディング[編集]

スプリンクラー[編集]

山下達郎 : Electric Guitar, Acoustic Guitar, Electric Piano, Synthesizers, Glocken, Percussion, 大正琴 & Background Vocals
青山純 : Drums
伊藤広規 : Electric Bass
井上大輔 : Tenor Sax
 
吉田保 : Mixing Engineer

PLEASE LET ME WONDER[編集]

All instruments played by Tats Yamashita
Kohki Itoh – bass
 
ENGINEERED BY TAMOTSU YOSHIDA

リリース日一覧[編集]

地域 タイトル リリース日 レーベル 規格 品番 備考
日本 スプリンクラー / PLEASE LET ME WONDER 1983年9月28日 (1983-09-28) MOON ⁄ ALFA MOON 7"シングルレコード MOON-710

収録アルバム[編集]

スプリンクラー[編集]

# タイトル リリース日 レーベル 規格 品番 備考
1 TREASURES 1995年11月18日 (1995-11-18) MOON ⁄ east west japan
CD
AMCM-4240 ムーン・レーベル初のベスト・アルバム
1999年6月2日 (1999-06-02) MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN
CD
WPCV-10028 品番改定によるイーストウエスト盤の再発
2 OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜 2012年9月26日 (2012-09-26) MOON / WARNER MUSIC JAPAN
  • 4CD
  • 3CD
  • WPCL-11201/4【初回限定盤】
  • WPCL-11205/7【通常盤】
オールタイム・ベスト

PLEASE LET ME WONDER[編集]

# タイトル リリース日 レーベル 規格 品番 備考
1 BIG WAVE 1984年6月20日 (1984-06-20) MOON ⁄ ALFA MOON
LP
MOON-28019
MOCT-28012 カセット同時発売。アナログLPと同内容。

「スプリンクラー」カバー[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ MELODIES』 1983年6月8日 (1983-06-08)発売 MOON ⁄ ALFA MOON LP:MOON-28008
  2. ^ 竹内まりやのシングル「恋の嵐」(1986年3月25日発売 MOON ⁄ ALFA MOON 7":MOON-726)でも、なかなかいい素材がなかったとして最後の雨のSEは同じものが使われた。
  3. ^ RARITIES』 2002年10月30日 (2002-10-30)発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPC2-10001
  4. ^ The Beach Boys Today!』(Released in March 8, 1965 Capitol LP:T2269)

出典[編集]

  1. ^ ロッキング・オン』3月号増刊『ROCKIN' ON JAPAN FILE』(ロッキング・オン)P30 - 49、1988年3月15日初版発行(インタビュー=渋谷陽一
  2. ^ a b TREASURES』(1995年11月13日発売 MOON ⁄ east west japan CD:AMCM-4240)曲目解説。
  3. ^ NHK-FMサウンドストリート』1984年1月12日 (1984-01-12)放送[出典無効]

外部リンク[編集]

Warner Music Japan
山下達郎 OFFICIAL SITE
その他