スピルオーバー

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スピルオーバー(spill-over=余剰・余波)とはテレビラジオにおいて、行政が放送免許で設定した放送対象地域外まで放送局が放送電波を必要以上に送出してしまうことを指す。そのため「おこぼれ」とも呼ばれている。

目次

[編集] 概説

スピルオーバーが発生するのは放送局は放送エリア内へ滞りなく送信させる目的で高出力の送信施設や標高の高いところに送信所をつくるため、やむを得ず圏外に電波が飛ぶ場合が生じるためである。

スピルオーバーで飛ぶ電波が多数ありスピルオーバーの恩恵を多大に受ける地域を「電波銀座」、スピルオーバーの恩恵がわたらず少数の地上波民放テレビ局しか視聴できない地域を「電波過疎地」と呼ぶことがある。

UHFである地上デジタル放送では、夜間は電離層により遠隔地に電波が飛ぶ中波ラジオと違い、電離層による遠隔地への電波到達はない。 また、送信方向別に出力を設定できることからスピルオーバーを抑えている局がほとんどである。

衛星放送ではその性質上、本来のサービスエリアの周辺国に衛星からの電波が届いてしまうことによる政治的・文化的影響を考慮する必要があり、例えば日本の放送衛星では極力スピルオーバーを防ぐような設計がなされている。しかしそれでも韓国台湾など日本の周辺諸国に日本の放送衛星の電波が届いてしまうことを完全に防ぐことはできず、実際に海外で日本の衛星放送を受信しているホテルや個人は多い。特に、韓国からは一時「日本の文化侵略」だとして強い拒否反応が示された(現在は沈静化している)。BSデジタル・東経110度CS放送の多くの放送局ではB-CASカードが無いと視聴できないため、B-CASカード(ただし、B-CASカード利用規約では、国外への持ち出しを禁止している)およびデジタル放送対応受信機器を海外へ持ち込まない限り海外でのBSデジタル・東経110度CS放送の放送局の多くは視聴出来ない。

[編集] ラジオのスピルオーバーの実情と課題

[編集] AMラジオ

テレビ局では原則として後述のようなケースを除き別の都道府県で系列局を受信することはあまりないが、AMラジオでは特定の周波数にチューニングすることで昼間でも地方局を聞くことができる地域がある。

これは送信所の設置に波長の関係から鉄塔自体が高くなり、その高い鉄塔を支えるためのワイヤー設置等で広大な土地を必要とする関係からFMラジオ・テレビのように多くの送信所・中継局を設置することができず数少ない送信所・中継局を高出力にすることでカバーしているためスピルオーバーが起きやすくなっている。一方で高出力であるためにスピルオーバーが多い反面、放送対象地域内の全世帯を放送区域に収めているラジオ局は民放を中心に殆ど無いのが実情である(NHKでも小笠原諸島はカバー出来ていない)。

[編集] 主に夜間、日本国内で良好に聞ける中波外国ラジオ局

  • ロシアのラジオ局
  • 韓国のラジオ局
  • 北朝鮮のラジオ局
  • 中国のラジオ局
  • 台湾のラジオ局

[編集] FMラジオ

FMラジオのスピルオーバーはテレビとほぼ同じ実情である。また周波数が低いためテレビ波と同一条件の場合、テレビ波よりも広いエリアをカバーする。NHK大阪FM放送は1969年の開局から生駒山に送信所を設けていたが、FM放送を府県域化するにあたり大阪府外へのスピルオーバー抑制のため、飯盛山に送信所を移してエリアを縮小したのは著名[1]

一方、radio cube FM三重FMぐんまのように別番組系統(Bライン)を設けたりFMヨコハマα-STATIONなどのように独自編成をとったりすることで放送対象区域外の聴取者に対応した放送局もある。

[編集] 茨城県

茨城県は民放FM局周波数がいまだに割り当てられていないが県央・県西・県南・鹿行地域では関東他都県の民放FM各局が、県北ではふくしまFMを受信できる地域が多いので、特に聴取に困ることは無い。

[編集] 奈良県

奈良県は全国で唯一県域民放ラジオ局が無い(県域放送#ラジオ放送を参照)。県域民放FMラジオ局の周波数(85.8MHz、500W)も近畿2府4県では既に開局していたFM大阪に次ぐ2波目として1984年から割り当てられているが、いまだに開局のめどが立たない(2010年6月現在)。ただし県北部の大半では大阪府域のFM大阪FM802京都府域のα-STATION兵庫県域のKiss FM KOBEを聴けることから茨城県と同様に民放県域FM局空白県ながらFM電波はスピルオーバーにより恵まれている。

[編集] テレビ草創期のスピルオーバー

テレビ草創期はVHF帯のテレビのチャンネルが12しかなく、しかも3~4ch間を除いて周波数を隣接できないため最大7までであり資源が限られた状態だったため地形条件などからやむをえず行政区域と相違したエリア設定となったケースも見られた(もっとも、当初のテレビ局は都道府県ごとの割り当てではなく都市圏単位での割り当てであった)。

反面、テレビ普及率もさほどではなかったためスピルオーバーの概念も現在より希薄で視聴者も大らかだったと思われる。

[編集] テレビのスピルオーバーの実情と課題

スピルオーバーの関係で、隣接している放送局へ配慮した番組編成にすることもある。

東名阪ネット6の6局は日本三大都市(東京都区部名古屋市大阪市)へのスピルオーバーが大きいことから地元の府県向けの番組・CMの他、三大都市向けの番組やCMが放送されている。

サンテレビジョン兵庫県が放送対象地域だが大阪府全域(豊能郡等は除く)も放送エリアになっているためテレビ大阪開局後の1982年以降、テレビ東京のレギュラー番組が放送されなくなった(ただし、2010年以降「ポケモン☆サンデー」→「ポケモンスマッシュ!」が放送されている) 。

KBS京都京都府が対象地域だが滋賀県・大阪府・奈良県などでも視聴できるため、テレビ東京の番組に制限がかけられている(ただし、『ポケットモンスター ベストウイッシュ』などは放送)。三重テレビ放送もテレビ東京系番組の時差放送が多く、テレビ東京系の報道レギュラー番組がない(ただし、三重県内のニュース素材はテレビ東京系に提供している)。

南関東1都3県の独立UHF局tvkチバテレビテレ玉TOKYO MX)の各局は広い関東平野に主幹送信所があるため、隣接都県(地域によっては非隣接都県、山梨県静岡県東部でも)で受信できる。特にTOKYO MXは地上デジタル放送でも他の独立U局と比べてスピルオーバーエリアが遥かに広いことから、関東では原則「3」が割当てられているリモコンキーIDもTOKYO MXは単独かつ全国的にも珍しい「9」(「9」が使用される局は、他には奈良テレビ放送のみ)を獲得した程である。

近畿2府4県では1970年代初頭にNHK総合テレビジョン広域放送から県域放送へ変更されたが、京阪神奈良・滋賀県湖東平野部ではスピルオーバーによりNHK総合テレビジョンが2-4局も映るようになった。

[編集] 北海道

渡島地方南部の函館市北斗市木古内町福島町など津軽海峡沿いに面する一部地域で青森親局(VHFは鷹森山。UHF・デジタルテレビは馬ノ神山)、今別中継局大間中継局などの電波が高性能アンテナにより受信できる場合がある。

[編集] 青森県

青森県の八戸市三沢市などの三八上北地方の広い範囲、さらにはここから約100kmほど離れたむつ市では岩手県域各局の二戸中継局の電波が受信できる。これは送信所が青森県境から約5kmと近く標高が852mもある折爪岳に設置されて出力も大きく、なおかつ無指向性で送信されているためである。特に青森県にフジテレビ系列局がないため、その系列局である岩手めんこいテレビはこの地域で広く視聴されている。

大間町風間浦村の全域、佐井村のほぼ全域、東通村の一部では北海道各局の函館中継局(送信所)が受信できる。青森市弘前市などでも受信できる場合があるがUHF波では指向性がかけられているため、標高の高い場所以外では受信が困難な場合が多い。

中泊町小泊地区、外ヶ浜町三厩地区、在青テレビ局が全部見られる今別町でも北海道各局の福島中継局が比較的良好に受信できる。また、鰺ヶ沢町から深浦町北部にかけての日本海沿岸部や弘前市などでも福島中継局を通じて北海道の民放テレビ局を受信している視聴者も存在する。

[編集] 秋田県

秋田県では由利本荘市山形県に程近い地域では山形県のテレビ放送を、大館市等で青森県のテレビ放送が受信できる。

[編集] 福島県

いわき市の一部の地域ではテレビ東京を含むキー5局の十王中継局が受信でき、さらに会津地方の一部では山形県の民放4局が、相馬市南相馬市の一部の地域では宮城県の民放4局が受信できる。

[編集] 埼玉県・栃木県 ・茨城県・群馬県

県北部の深谷市本庄市付近や栃木県西部の足利市付近で群馬テレビエリア図)が広く視聴されている。これは榛名山前橋中継局(足利市は茶臼山桐生中継局)がNHK関東広域圏を放送対象地域とするキー局中継局と同じ位置にあるためである。

逆に埼玉県内の上記地域ではテレビ埼玉の児玉中継局垂直偏波のため、前橋中継局向けの水平偏波のアンテナで全く受信できず視聴していない世帯も多い。これは児玉局の開局が前橋局よりも遅かったためである。

総合的に埼玉県では東京MX・千葉テレビ・群馬テレビ・とちぎテレビのテレビ放送が受信可能であり、栃木県ではテレビ埼玉・群馬テレビ(上記参考)・福島県のテレビ放送が受信可能。

また、群馬県ではテレビ埼玉・とちぎテレビ・長野県のテレビ放送が受信可能であり、茨城県ではTOKYO MX(県南のみ)・とちぎテレビ(県南のみ)・千葉テレビ・テレビ埼玉・福島県のテレビ放送(県北のみ)が受信可能。(tvk18chはテレビ東京宇都宮DTV中継局と混信する場合がある)

ただし、東京スカイツリーが開業してTOKYO MXが移転すれば現在NHK水戸との混信(20ch)で視聴できない土浦方面でも視聴できる可能性が高いと思われる。

[編集] 東京都・神奈川県・千葉県

東京都内では民放キー局5局に加えてテレビ神奈川千葉テレビテレビ埼玉、一部地域で山梨県のテレビ放送が受信出来る。

神奈川県でもTOKYO MXや千葉テレビ、小田原市山北町等で静岡県のテレビ放送が受信可能。

千葉県でもTOKYO MXやテレビ神奈川、テレビ埼玉を受信可能。

[編集] 長野県

長野県のテレビ局主幹送信所は日本一標高が高い美ヶ原にあり、関東地方の一部にも電波が届いており混信障害を起こすこともある。テレ玉の児玉中継局がアナアナ変換で30chに変更されたためテレビ信州と混信しやすくなり、スピルオーバーで受信している地域で良好に受信できなくなった。さらに、その後チバテレビがデジタル放送で30chを使用しているためさらに混信しやすくなった。また、埼玉本局のアナログ波も長野放送の電波と混信することがある。デジタル波も関東地方の一部に届いている。

逆に長野県では北佐久郡軽井沢町の一部地区で在京キー5局が、下伊那郡南西部町村などで中京広域圏のテレビ局が受信でき同県ではかなり昔から多チャンネルの恩恵を受けている。

[編集] 山梨県

山梨県内では民放が山梨放送テレビ山梨の2局しか無いが、アナログでは県内に設置されていないテレビ朝日テレビ東京フジテレビの各系列局の番組は南部町八ヶ岳付近を除き東京タワーからの電波で受信されていた。 デジタル放送では、スピルオーバー潰しの為アナログより実質的に増力になった上、以下の通りに同一チャンネルに設定されている。

  • NHK甲府G 21ch(CXフジテレビジョンと同一チャンネル)
  • NHK甲府Eテレ 23ch(TXテレビ東京と同一チャンネル)
  • YBS山梨放送 25ch(AX日本テレビ放送網と同一チャンネル)
  • UTYテレビ山梨 27ch(AK NHK東京Gと同一チャンネル)

チャンネルが重複していない22chTBSテレビ/24chEXテレビ朝日はアンテナや場所によっては受信できる可能性がある。 又、南部町周辺では静岡県のテレビ放送、八ヶ岳付近では長野県のテレビ放送を受信出来る。

[編集] 静岡県

静岡県では東部や伊豆地方で東京タワーからの電波で東京キー局を、浜松市湖西市等の県西部では豊橋中継局からの電波で愛知県中京広域圏の放送が日常的に視聴されていた。尚、地上デジタル放送では東部や伊豆地方での在京局は三島テレビ中継局と物理チャンネルが重なる為伊豆半島の東海岸にあたる熱海市伊東市の一部を除き殆ど受信不能、西部での在名局も湖西市や浜松市の西区北区南区の中田島より西の地域を除いては豊橋中継局二川テレビ中継局の静岡県内へのスピルオーバーが可也カットされているのと、静岡親局島田中継局と物理チャンネルが重なる為受信困難になっている。

又、独立U局は東部でテレビ神奈川TOKYO MXを、西部では三重テレビを受信出来る。

[編集] 富山県

ANN系列のない富山県は大半の地域で石川県域の北陸朝日放送を、県東部では新潟県新潟テレビ21を、県南部の五箇山では中京地方メ~テレを受信可能である。この他、五箇山では独立UHF局のぎふチャンも視聴可能である。逆に在富民放は石川県能登半島富山湾沿岸・新潟県糸魚川市の一部にもスピルオーバーしている。

[編集] 福井県

ANN系列フルネット局・JNN系列局・独立UHF局がない福井県は嶺北地方で石川県域の北陸朝日放送と北陸放送(MROテレビ)を、嶺南地方で近畿地方びわ湖放送毎日放送KBS京都朝日放送を、奥越地方では中京地方のCBCテレビ・メ~テレ・ぎふチャンを受信される世帯が多い。このような事情から地上デジタル放送の場合、在福局のリモコンキーIDはぎふチャン(8)を除く上記各局と重複しない番号となっている。

[編集] 愛知県

愛知県では三重テレビが、奥三河を除く[2]ほぼ全域で受信されている他、浜松中継局の電波を通じて静岡県のテレビも受信可能[3]。また稲沢市一宮市愛西市(北部)及び受信状態は芳しくないながらも小牧市名古屋市内・西三河(中津川中継所)の一部地域ではぎふチャンを見ている家庭もある他、長野県美ヶ原からの電波で長野県のテレビや知多半島や同県西部の一部などでは近畿地方のテレビ(NHK大阪総合・教育・びわ湖放送・毎日放送・KBS京都・朝日放送・関西テレビ読売テレビ)が受信できることもある。ただし、NHK大阪総合(2ch)は同じ周波数を使うNHK長野総合又はNHK静岡教育とバッティングすることがある。また、名古屋市内向けのアンテナ設定ガイドにはアンテナを2つ設置し三重テレビまたはぎふチャンを受信することを推奨している場合がある。

[編集] 三重県

三重県西部の伊賀地域等、近隣の山に電波が遮られない地域では近畿地方各局の生駒山親局の電波が受信できる。特に伊賀地域等、中継局受信地域で本来のエリアの局がUHFのみである場合、別途VHFアンテナを生駒山の方に向けて設置し受信している世帯も多く存在する。デジタル放送では朝熊山の伊勢中継局が生駒山親局と同じchで100Wという大出力(本来ならアナログの1/10の10Wになるはず)で送信されているため、津市など伊勢湾沿岸地域では受信不能に陥っている。伊賀地域の伊賀市名張市の高台などでは中継局が異なったchを使用するため受信できる。

鳥羽市など志摩半島の沿岸部の一部地域では浜松中継局の電波を通じて静岡県のテレビが受信できる。

[編集] 滋賀県 ・京都府

滋賀県では、大津市、草津市、守山市、栗東市、野洲市、近江八幡市で、KBS京都が広く受信されている。米原市彦根市長浜市等湖東、湖北地区の一部で在名広域局や福井県のテレビ放送、甲賀市周辺で三重テレビが受信出来る。

京都府では西部でテレビ大阪、東部でびわ湖放送、南部で奈良テレビ三重テレビ、北部では福井県のテレビ放送が受信出来る。

[編集] 奈良県

奈良県北西部の奈良盆地を中心に県内の9割の世帯でNHK大阪総合テレビジョンの電波を区域外ながらアナログ・デジタルともに受信可能である。このため、奈良県は事実上大半の世帯でNHK総合テレビジョンが2局(地域により3-4局)受信が可能である。

また、一部地域ではTXN系列のテレビ大阪の大阪親局が受信可能であるが、生駒山の大阪側の西中腹に送信所があるため、生駒山山頂とその周辺(海抜560-642mの部分)に遮られていないおよそ真南から南東にあたる地域以外では受信できない。なお、奈良市生駒市など北部の一部では枚方中継局が、三郷町王寺町香芝市の一部は柏原中継局が受信できる場合がある。

盆地部(生駒市・生駒郡を含む)の大半では、京都市左京区比叡山から送信しているNHK京都総合KBS京都が受信可能である。ただしKBS京都は直接受信の場合、アナログでは受信良好だった世帯でも地上デジタル放送では受信が厳しくなっている世帯が多い(デジタルはテレビ大阪と同様にケーブルテレビに加入すればクリアに視聴可)。

奈良市・生駒市・天理市・王寺町・香芝市などの一部地域では、神戸市灘区摩耶山から送信しているNHK神戸総合テレビジョンサンテレビが受信可能である。ただしデジタルでは前者が奈良テレビ栃原中継局、後者がNHK奈良総合栃原中継局とバッティングする為受信困難だが、2011年度に栃原中継局の全放送局で送信チャンネルの変更が予定されている。

五條市旧市域ではNHK和歌山総合テレビ和歌山の橋本中継局波の受信が可能である。

三重県との県境に近い奈良市月ヶ瀬地域山添村の一部等(一部地域は放送区域内)では、在名広域局および三重テレビの名張中継局が受信可能である。

奈良県域局のNHK奈良総合テレビジョン奈良テレビ放送は県外では大阪府四條畷市田原台地区や京都府京都盆地南部城陽市木津川市等)、和歌山県橋本市高野町かつらぎ町旧花園村を除く)等でもアナログ・デジタルともに視聴可能となっている。

[編集] 中国・四国地方

瀬戸内海地方では県境が海であるために、沿岸においては対岸の他府県放送を視聴できる。

県内に本社を置く民放テレビ局がNNN系列の四国放送しかない徳島県の多くの地域では近畿広域圏各局の生駒山主幹送信所または御坊中継局が受信できる。生駒山主幹局受信地域では大阪府域のテレビ大阪、御坊中継局を受信している地域では和歌山県域のテレビ和歌山も受信できる。サンテレビの摩耶山主幹送信所を受信できる地域も多い。逆に、大阪府泉南地域・和歌山県の紀伊水道沿岸部や兵庫県南あわじ市では四国放送が受信できる。

徳島県の県西部の三好市、三好郡、美馬郡、美馬市では岡山・香川準広域愛媛県域の放送が受信できる。

香川県東部の沿岸地域では、NHK大阪総合・教育と在阪広域局の生駒山親局と、兵庫県域のNHK神戸総合・サンテレビジョンの摩耶山親局の電波が受信できる。本来の放送エリアの受信であればVHFアンテナは必要ないが、平野部のほぼ全ての家庭が生駒向けのVHFアンテナを上げている。また、建物影で在阪広域局の受信が出来ない世帯に対しても受信が出来るよう電障対策のアンテナが上げられている。神戸UHFの受信に関してはアンテナを設置していない家庭もたまにある。TVOは前田山と混信するため、高性能アンテナが必要であり設置している家庭は少数である。

デジタル放送では毎日放送と読売テレビは受信しやすいがNHK大阪・朝日放送・関西テレビと同じ物理チャンネルで前田山が電波を出しているため受信困難、テレビ大阪に至っては、岡山からも18chの電波が出ているために、さらに受信困難な状況である。

愛媛県では沿岸部を中心に広島県域の放送が受信できる地域がありあいテレビ開局までの長い間中国放送の放送でTBSの番組を、愛媛朝日テレビ開局までの長い間広島ホームテレビの放送でテレビ朝日の番組を視聴していた愛媛県民が多い。この他にも愛媛県では岡山・香川準広域や山口県大分県宮崎県高知県の放送局、TVQ九州放送(アナログ放送のみ)が視聴可能な地域がある。逆に、大分県や宮崎県北部の豊後水道沿岸部では愛媛県の放送局が受信できる。デジタルの場合、テレビ愛媛とTVQ九州放送の物理チャンネルが被っているため視聴不可になった地域が多い。

高知県では室戸岬以東では在阪広域局各局とテレビ和歌山の御坊中継局が受信でき西部の宿毛市大月町では愛媛県域の南宇和中継局、宮崎県の放送が受信できる。

瀬戸内海上の島嶼部では自県放送を視聴できない地域が現在もあり、対岸からの他県電波を受信する。また中国地方の山間部でも地形の関係から自県放送を視聴できない地域が現在も存在し、山岳回折で飛んで来る他県電波を受信する。さらに、岡山県東部地域では自県放送が視聴可能である上で兵庫県のサンテレビが視聴可能な地域(特に、共聴アンテナで電波を受信している地区)が存在する。

岡山県香川県をエリアとするテレビせとうちはテレビ東京系列局のない愛媛県東部兵庫県南西部神戸市の一部を含む)、鳥取県、広島県東部、徳島県北部、高知県の一部でも受信できる。

山口県の特に西部において福岡など九州北部を中心として発信する系列外のテレビ西日本TVQ九州放送の番組が受信できる。この他にも山口県北部では山陰地域の放送局、周防大島などでは愛媛県の放送局、岩国市では広島県の放送局が受信できる。

鳥取県東部の岩美町付近では兵庫県香美町にある香住中継局から在阪広域局の電波を受信することができる。また、中部の琴浦町の海岸沿いの地域でも在阪広域局の電波が受信可能である。香住中継局の在阪広域局の電波は西部の米子市島根県東部の松江市でも受信可能である(主に、海岸沿い、山などの高台で受信可能である)。西部の米子市周辺では大山からの山岳回折電波によって岡山県のテレビ局が視聴可能な地域も存在する。逆に兵庫県北部では山陰地域の電波が受信できる地域があり、これらの地域では兵庫県では放送されていない番組やテレビ東京系の一部の番組を視聴することができる。

[編集] 九州・沖縄地方

福岡県の各局が民放局の少ない隣県で視聴されている。佐賀県全域に久留米中継局や大牟田中継局の電波が届いている。熊本県荒尾市周辺では久留米中継局のほかに大牟田中継局の電波も届いている。山口県西部や大分県北部の周防灘沿岸地域に北九州中継局(送信所)行橋中継局の電波が届いている。

関門海峡と周防灘に面する北九州市では山口親局および下関中継局の電波が届いている他、福岡県東部には大分県の中津中継局の電波が届いている。

有明海沿岸の佐賀県や長崎県の一部では熊本県の各局が古くから日常的に視聴されている。

宮崎県北西部の五ヶ瀬町鹿児島県の北部(不知火海沿岸)では熊本県の放送が視聴できる。

鹿児島県の東部などでは宮崎県の放送が視聴できる。

宮崎県の都城市えびの市串間市などでは宮崎県に系列局がない鹿児島県のKKB鹿児島放送(ANN系列)、KYT鹿児島読売テレビ(NNN・NNS系列)が視聴されている。

沖縄県の本島北部の一部地域では沖縄県に系列局がないNNN・NNS系列のKYT等、鹿児島県(鹿児島県奄美地方南部の一部地域は沖縄県)の放送が視聴できる。

[編集] 地上波デジタルテレビにおけるスピルオーバー潰しと課題

地上デジタル放送ではスピルオーバーへの技術的制御(スピルオーバー潰し)が容易となる。特に地デジのチャンネルプランではスピルオーバー受信(特に地元に系列のない局)しにくいチャンネルプランとなっているケースが多い(具体例としてRCC中国放送親局とTSCテレビせとうち親局、静岡県・山梨県と東京キー局、新潟テレビ21テレビ東京親局などがある)。具体的手法として同一チャンネル(例:山梨甲府送信所)や指向性(例:静岡牛山送信所)、方向毎の出力制御(例:tvkの鶴見送信所)などがある。しかし、以下の課題で今後の対応(周波数リパッキング[4]地理的ホワイトスペース)が注目される。

  • スピルオーバー状態で視聴する現行放送視聴者を如何に納得させるか。
  • スピルオーバー潰しを徹底すると中継局数が増えることがあるので、放送局にとって中継局置局費用がかさむことになる。一方、スピルオーバーを大目に認めると中継局数は少なくて済むため中継局置局費用を抑えられる。そのため、費用の面で各放送局の経営事情と絡むことになる。
  • スピルオーバー潰しにより、地元局が混信して受信が困難になる場合もある。具体的事例として以下の3つが有名である
    • 阿波中継局のNHK徳島総合26ch/四国放送22chとサンテレビ親局26ch/NHK神戸総合22ch(阿波中継局が29ch/33chにチャンネル変更予定)
    • 栃原テレビ中継局のNHK奈良総合26chとサンテレビ26ch(栃原テレビ送信所が52chへ変更予定)
    • 水戸送信所の日本テレビ14ch/NHK水戸総合20chとTOKYO MX親局とのアナログ14ch・デジタル20ch(日本テレビ14chはアナログ停波で解消/NHK水戸総合20chはスカイツリー移転時にTOKYO MXが16chに変更となり解消予定)
  • 瀬戸内海地方、特にその島嶼部においてはスピルオーバーによる受信以外できない地域が存在している。スピルオーバー潰しが行われると、その地域では地上波のテレビ放送が一切受信できなくなる
  • 民放一局地域(徳島県・佐賀県)の視聴者を如何に納得させるか。

ただし、徳島県・佐賀県は民放連では特例地域として位置づけられており、放送普及基本計画で最低と定められている民間放送4系列(NNN/ANN/JNN/FNN)のうち地元に系列がない局の区域外再送信が認められている。[5](TXN系列局や独立局などそれ以外はCATV側とテレビ局次第)また、チャンネルプランにおいても特別に受信できる配置になっている。

[編集] 脚注

  1. ^ 同時に飯盛山へ移転したFM大阪の送信所は、1970年の開局時は大阪市内にあり、移転により3割ほどエリアが広がった。出典:「僕はFMしか知らなかった」共同通信社刊、エフエム大阪編集、69ページ。
  2. ^ 地形的な要因の他、アナログテレビでNHK三河一宮テレビ中継局鳳来大野テレビ中継局のテレビ愛知アナログ波が三重テレビのチャンネルと重なる為受信困難。
  3. ^ 本来、浜松中継局の電波は愛知県等西方向へは指向性を抑えられているがその割には愛知県内や三重県鳥羽市でも受信できるという報告もある。特にだいいちテレビでは地上デジタル放送の物理チャンネルが25chを使用しているせいか、愛知県東部での受信が比較的しやすい(尾張西三河はTVAアナログ波と重なる為受信は不可能)。
  4. ^ 地デジチャンネル変更について | デジサポ 総務省テレビ受信者支援センター
  5. ^ 徳島・佐賀に限らず地デジでは全国的に区域外再送信は4系列のうち地元に系列局のない局になっている傾向がある。(独立局除く)特に地元に同系列がある場合はアナログで再送信していても地デジでは再送信しないケースも少なくない。

[編集] 関連項目

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操作
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