ストリート新聞

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サンフランシスコストリート・シート英語版を売っているストリート新聞販売人

ストリート新聞英語: Street newspapers,street papers)とは、ホームレス貧困にあえぐ人々が売る、また主にそのような人々を支援するために発行される新聞雑誌である。

このような新聞のほとんどは主にホームレスや貧困関連の問題を扱ったり、ホームレスのコミュニティにおける社会的繋がりの強化を進めたりしていて、ホームレスや貧困層に雇用やコミュニティ内の声を提供することを目的にしている。こうした新聞はホームレスの人達によって販売されており、またその多くがホームレスらによって部分的に執筆されている。

19世紀末から20世紀初めにかけて、チャリティ団体宗教団体労働組合によって発行されたいくつかの新聞がホームレスに関心を向けようと試みたが、ストリート新聞が一般的になったのはあくまで1989年にStreet News ストリートニュース英語版がニューヨークで創刊された後のことである。現在では、同様の新聞が世界30カ国以上で発行されており、特にアメリカ合衆国と西ヨーロッパが最も盛んである。ストリート新聞は政府チャリティ団体国際ストリートペーパーネットワーク英語版北米路上新聞協会英語版といった連盟によって支えられている。ストリート新聞の数こそは増えたものの、その多くは今でも資金不足、スタッフの信頼性、関心を抱いてもらうこと、読者を維持すること、といった多くの問題に直面している。

ストリート新聞というのは、主にホームレスらによって販売されてはいるものの、新聞ごとに、ホームレスが寄稿した記事の数や、ホームレスに関する記事の割合は異なっており、ホームレス自身によって執筆・発行されている新聞もあるが、プロの従業員を雇って大手新聞と張り合おうとする新聞もある。こうした違いが、どのような題材を報道すべきかということやホームレスが執筆や発行にどの程度まで参加すべきかといったことについて、発行者らの間で論争を生んでいる。人気のあるストリート新聞のひとつである「ビッグイシュー」は、ホームレスに関する支援や社会問題を重視していて利益をあまり出せていない他紙と一線を画し、世の中の主要問題や大衆文化を取り上げることで多数の読者を獲得していることで、この問題に一石を投じている。

歴史[編集]

ホーボー・ニュース英語版の初期の第一面

始まり[編集]

1989年にニューヨークで創刊したStreet Newsが現代的なストリート新聞の始まりとされている[1][2]が、貧困層やホームレスが新聞を売ることで社会問題を提起する動きは19世紀から始まったと言われている。ジャーナリズム学者のノルマ・フェイは救世軍が1879年にロンドンで創刊した「反体制、地下活動、代替的新聞」の初期的な形式であるThe War Cryに言及している[3]。The War Cryは救世軍兵士英語版ワーキングプアが売ることで自身の劣悪な生活環境を人々に訴えていた。別の起源として1915年から1930年までシンシナティで発行されていた[4][5][note 1]ホーボー・ニュース英語版という傑出した労働者や社会運動家だけでなく世界産業労働組合組合員によるオーラルヒストリーや書きおろしによる寄稿、ホーボーや巡回する物乞いのアートワークで構成される新聞があった[6]カトリック・ウォーカー英語版(1933年創刊[7])のような1970年以前に発行されたほとんどのストリート新聞は宗教団体との提携で発行していた[8]。19世紀終わりから20世紀初期にかけての労働者新聞や他のオルタナティブメディア英語版のように初期のストリート新聞は創刊者が普通の人々に関連する問題を主流のニュースでは報じられていないと感じたという動機で創刊されることがしばしばだった[5]

現代的なストリート新聞[編集]

アメリカ合衆国における現代的なストリート新聞の登場は1980年代終わりでのホームレスの増加英語版メインストリームメディア英語版によるホームレスの取り上げ方に対するホームレス支援者の不満を受けてのものだった[9][10]。当時、多くのメディアはホームレスを犯罪者や薬物依存者のように扱っていて、社会的や政治的要因ではなく自身の怠けによってホームレスになるものだと決めつけていた[7]。従って、最初のストリート新聞創刊の動機の1つが、既存メディアによるホームレス叩き報道への対抗だった。

1989年代終わりにニューヨークで創刊したストリート・ニュースが初の現代的なストリート新聞と度々言われている[11][12]。創刊時には既に中小の新聞が発行されていたもののストリート・ニュースは最も注目を集め、多くの他紙にとって「カタリスト」となっていった[13]。その他多くのストリート新聞も1990年代初めに創刊され[2][14][15]、1992年にボストンで創刊したスペア・チェンジ・ニュース英語版のように知名度の高いニューヨークの新聞を参考にした新聞もあった。この間、毎年平均5紙新規に創刊された[1][8]。この躍進はホームレスに対する考えや政策の変化やデスクトップコンピュータを使用することで発行が容易になったことに起因するとされ[1][8]フィリピンのジープニー紙編集者のウィリアム・ショーは特に西洋での政府支援がストリート新聞の繁栄の有力な原動力になったと述べている[16]。1989年以降、少なくとも100紙[17]も30カ国以上で創刊されていて[18]。2008年には推定3200万人に読まれており、25万人の恵まれない人、貧困層、ホームレスが自身の生活のために販売している[16]

オランダズーテルメールでストラートニュース紙を売っている販売人

ストリート新聞はアメリカ合衆国や西ヨーロッパを中心に[19][20]世界中の主要都市で始まっており[21]、特にドイツでは1999年から他の欧州地域と比べストリート新聞の市場が拡大していて[20]スウェーデンでもAlumaスウェーデン語版Situation SthlmFaktumが2006年にスウェーデン出版社協会スウェーデン語版によるジャーナリズムのグランド賞を受賞している[22][23]。そしてストリート新聞はカナダ、アフリカ、南米、アジアのいくつかの都市でも創刊している[2][16]。また、アメリカ合衆国でもいくつかのストリート新聞(例えばシカゴの二ヶ国語新聞であるハスタ・クアンド)が英語以外の言語で発行している[24]

1990年代中頃、ストリート新聞運動を強化するために業界団体が設立された。国際ストリートペーパーネットワーク(INSP)(1994年設立)や北米路上新聞協会(NASNA)(1997年設立)はストリート新聞の支援と倫理基準の遵守を目的に活動している[25]。特にINSPは新たにストリート新聞を創刊する団体を援助し、1990年代の間主要メディアにストリート新聞運動をさらに注目させ、異なる国のストリート新聞社やその社員間の交流を促進していた[26]。INSPとNASNAは2006年に自身のリソースを統合することを票決し[27]ストリート・ニュース・サービス英語版の設立や、加盟新聞の記事を収集してインターネット上でアーカイブするプロジェクトを共同で行った[25]。国単位のストリート新聞業界団体は欧州(イタリアには国内業界団体、オランダではストラートメディア・グループ・ネーデルランドがある)でも結成されている[20]

新聞の概要[編集]

シカゴでストリートワイズ英語版を売っている販売人

ほとんどのストリート新聞には3つの主目的がある:[7][28]

  • ホームレスや他の社会から疎外された人々が販売人として新聞を売ったり度々新聞の製作に参加することで収入と仕事スキルを得ていく
  • 一般大衆にホームレスや貧困に関する問題を知ってもらうための報道を行う
  • ホームレスのコミュニティ内部やホームレスの人々とサービス提供者との社会的繋がりを確立する

ホームレスや疎外された人々が販売することがストリート新聞の定義された特徴となっており[29]、多くのストリート新聞は社会問題を報道し一般大衆にホームレスについて教えることを目的としながら、しばしば二次的な目標とされるがストリート新聞を買う多くの人々が新聞を読むことを越えてホームレス販売人を支援し連帯の意思を示してくれるようになることを目指している[30]

ストリート新聞読者の正確な読者層ははっきりとしていないが、シカゴのストリートワイズ英語版が1993年に行った2回の調査では読者は大学教育を受けている傾向があり、半数以上が女性で、同じく半数以上は未婚だったとしている[31]

経営とビジネス[編集]

ほとんどのストリート新聞における販売はホームレスの販売人に希望小売価格の数割(通常10%から半額の間)で新聞を売り、その後販売人が路上で新聞を希望小売価格で売った上で販売人はその時の売り上げを全て得られる仕組みになっている[1][8][19][note 2]。販売で稼ぐ所得は「自分の足で這い上がる」ためのものとされる[8]。販売人が最初に新聞を購入し販売でお金を稼ぐ仕組みにしている理由は販売人自身が金融に関するスキルを身につけるためである[32]。ほとんどの新聞の販売人はバッジ[33][34]やメッセンジャーバッグ[33]を身分証明のために装着している。新聞の多くが販売人に対して行動規範に署名すること[35]、あるいは「振る舞いを正しく保つ」ことを求めるとされている[1]

アメリカ合衆国やイギリスにおけるほとんどのストリート新聞販売人はホームレスだが、それ以外の国の(特にヨーロッパ)の新聞のいくつかは主に難民によって販売されている[36]。販売人全員がホームレスというわけではなく、安定した住居はあるもののストリート新聞販売以外の仕事を見つけることができない人や、ホームレスから出発したがストリート新聞販売の売上で住む家を見つけることが出来た人もいる。通常、主なアメリカ合衆国のストリート新聞ではホームレスや貧困であることを証明する必要もなければ、安定的に住める家を見つけたら販売人を辞めなければならないわけでもない[37]。アメリカ合衆国では2008年より従来の販売人の主流を形成していた「慢性的なホームレス」と異なるホームレスなって間もないもしくは一時的な経済的困難で新たに生活できなくなったとされる販売人が増えるようになっている。このような販売人はまともな教育を受けていて幅広い実務経験も持っているが、2008年の金融危機によって職を失った人が多い[38]

ストリート新聞は様々な方法で創刊されている。例えばストリート・センス紙英語版[17]はプロフェッショナルなベンチャーである他紙と異なりホームレスや過去にホームレスだった人達によって創刊された[19]。多数、特にアメリカ合衆国では地元政府やチャリティによる援助を受けたり[19][39]、国際ストリートペーパーネットワーク、北米路上新聞協会といった業界団体が新規ストリート新聞にワークショップや支援を提供している[25]。多くはボトムアップ型で製作し、ボランティアやメディア業界のニューカマーを通じて始め、段階的に専門職が参加することで拡大を図っている[19][40]。ほとんどの新聞は活動資金の多くを販売、寄付、政府による補助金で賄っているが、地元企業からの広告費で賄っている場合もある[19][24][41]。しかし、新聞社や支援者間で広告を容認するかで論争となっており、広告は新聞にとって必要とする主張もあれば広告の多くが貧困層と共にある新聞には不適切だという主張もある[42]

ストリート新聞の特定ビジネスモデルは広範にわたっており、ホームレスのエンパワーメントにおいて高い価値に位置する販売人マネジメントによる新聞から高度に専門化された内容、週刊として商業ベースに乗せるものにまで至っている[2]。いくつかの新聞(特にヨーロッパ)では他紙が既存の組織やプロジェクトの一部として経営されてることとは一線を画する形で自主的なビジネスとして経営されている[43]。大きい成功を収めている新聞としてイギリスが拠点のビッグイシューは2001年に1週間で約30万部売り上げ、2000万ドル以上相当の利益を挙げている。しかし、多くの新聞は月わずか3,000部程度の売り上げで利益も辛うじてという状況である[2]

報道内容[編集]

ほとんどのストリート新聞はホームレスや貧困に関する問題を取り上げているが[2]、時折主要メディアが報じないホームレスに関する政策の変化やその他役に立つ話題の主要情報源として機能している[44]。ストリート新聞販売人のプロフィールを含む記事寄稿者の多くがホームレスや貧困層だが、加えて活動家コミュニティオーガナイザー英語版[6][8]が起稿することもある[24][42][45]。例としてワシントンD.C.のストリート・センス紙の創刊号では著名なホームレスコミュニティの紹介や、女性議員へのインタビュー、職探しのコストと利益に関する社説、ホームレスをテーマにした数作のポエム、ハウツーコラム、選定されたレシピが掲載された[1]カンザス州ローレンスチェンジ・オブ・ハート紙英語版は2009年に、最近起きたホームレスキャンプの撤去に関するニュース、ホームレスを扱った書籍の批評、ホームレス支援を目的とするファミリープロミス団体の紹介、コミュニティリソースの一覧を掲載[46]、ほとんどの寄稿者がホームレスだった[33]。執筆の仕方は単純明快で、社会科学者のケビン・ハウリーはストリート新聞は「ネイティブな雄弁」を兼ね備えていると述べている[47]

ハウリーによれば、ストリート新聞は市民ジャーナリズムと同じで両方とも主要メディアが報じないことに対する運動や素人の参加を促進しているというが、大きな違いは2つあり市民ジャーナリズムは必ずしも特定の立場を支持しているわけではないが、ストリート新聞は公然とホームレスや貧困層のための主張を行なっている[48]

ほとんどのストリート新聞と一線を画しているのがイギリスのビッグイシューでホームレスや貧困に関する報道ではなく著名人に関するニュースやインタビューに比重を置いていて[1]、現在もなおホームレス販売人が売っていてホームレスの人達を支援するために収益の大半を使いホームレスに関連する団体を擁護しているが、新聞記事のほとんどはプロの執筆者によるもので幅広い読者層をターゲットにしている[11]。しかしそのプロフェッショナルな体質と高い生産価値はストリート新聞の立ち位置の是非としてプロフェッショナルによる執筆を支持する人と草の根運動が理想と主張する人の間で現在進行で繰り広げられている議論において頻繁に批判の標的になっている[19][49]

社会的利益[編集]

人々に収入や仕事を与える事に加え、ストリート新聞はホームレスの参加者に責任と独立性を与え、緊密なホームレスコミュニティを生成することを目的としている[1][50]。また販売人には職業訓練、住居探しの支援、その他サービスの直接的な紹介といった多くの追加的なプログラムが提供される。その他より大規模な社会サービス団体としても運営され、例としてシカゴのストリートワイズでは販売人に「ドラッグとアルコールの治療、高校クラスの教育、キャリアカウンセリング、永久的に住める住居」の提供者を紹介することができるとしている[1]。ほとんどがいくつかの形でホームレスや貧困に関連する唱道や組織、地元のホームレスコミュニティの「番犬」など多くの役割を担っている[2]。ハウリーはストリート新聞が「ホームレス、求職者、ワーキングプア、シェルター管理者、医療従事者、コミュニティ運営者、その他そのような人達のために働いている人達との間にある公式もしくは非公式な関係」のネットワークを動員する手段となっていると述べている[6]

挑戦と批判[編集]

2005年、シアトルリアル・チェンジ英語版は紙面をリニューアルし週刊に移行することで「お布施買い」の偏見を払拭しようとした[51]

黎明期のストリート新聞に対し人々は販売人に騙されることを恐れて買うことを度々躊躇していた[52]。さらに、活動家による新聞の多くは執筆や発行が素人仕事で活力がないと見なされていたので売上を出すことに失敗している。取り上げている話題も報道する価値のある内容に事欠き、一般人やホームレスコミュニティにとって関連性や関心が薄いものだった[11][53]モントリオール[11]サンフランシスコ[53]にある団体はホームレスの寄稿者向けに執筆やジャーナリズムのワークショップを開催することでこれらの批判に応えている。ストリートワイズ紙のような新聞も過去に大声がうるさく邪魔な販売人を抱えていたことで「厳しい」と批判されていた[54]。数紙の新聞では多く売れはするものの広く読まれるわけではなく、多くの人々が新聞を買わずに直接販売人に寄付をするか新聞を買ったとしてもすぐ捨ててしまう有様と言われている[30][51][55]。ハウリーは新聞を「同情疲労」として読むことに読者のためらいや不本意があると見ている[56]。一方でビッグイシューのように売上が良く幅広く読まれている新聞も度々主流メディアと変わらないとか商業主義的という批判に晒されている[11][57]

また新聞が直面しているその他の困難として一時的もしくは能力の低いスタッフの高い転職率[11][56][58]、資金不足[11][24][41]、地元政府による出資のため報道の自由が認められていないこと、いくつかの読者層においてホームレス問題に関心が無いことが列挙される。例としてジャーナリズム教授のジム・カニンガムはカルガリーにおいてカルガリー・ストリート・トークの販売が困難に直面している原因としてほとんどの中流階級、保守的な人々が「ホームレスの原因に対して十分な感覚を持っていない」という事実を挙げている[11]。結局、反ホームレス法英語版は度々ストリート新聞やその販売人を標的にしており、例としてニューヨークやクリーブランドでは公共交通機関や混雑するエリアで販売することを法律で禁止しているためストリート・ニュースやホームレス・グレープバイン英語版は収益を出すことが困難になっている[24]

違ったアプローチ[編集]

Nuvola apps kview.svg 画像外部リンク
Searchtool.svg 派手なデザインと高い生産価値という部分でビッグイシューはストリート新聞間で論争の源になっている。

ストリート新聞の支持者や発行元の間にはストリート新聞がどのように展開し何を目標とするかで「社会的変化の唱道に関する2人の哲学者の衝突」を思わせる意見の相違が存在するとされ[49]、新聞はビジネスとして機能することを求め、実用的な方法でホームレスを支援するために収益と幅広い読者層を獲得するべきか、幅広い読者層へホームレスや貧困層の「声」を加減無く届けるべきかで揺れている[49]。リアル・チェンジの取締役ではティモシー・ハリスは「リベラルな企業家」と「ラディカルな草の根活動家」の2つの陣営があると述べている[13]

ビッグイシューという世界で最も幅広く流通している[11][12]ストリート新聞を巡る議論は思想における2つの派閥の良い例とされる[note 3]。ビッグイシューが扱う話題はほとんど著名人に関するタブロイド的なニュースであるが、販売はホームレスによるものでホームレスを支援するために使われる収益を生み出しているものの、記事はホームレスの寄稿ではなく、ホームレスの社会問題に関する記事は僅かである[1]。1990年代終わりにロンドンを拠点にする新聞が米国市場に参入する計画を立て始めた時、多くの米国ストリート新聞発行元はプロフェッショナルが製作するビッグイシューの生産価値やメインストリームアピールで対抗できず[2][49]、ビッグイシューがホームレスの声を十分に提供していない[59]と述べ防衛的な反応を見せた。お金の取れる記事よりホームレス問題や他の政治、社会問題記事で投資のための大きな利益を生成するためにビッグイシューが主流の新聞雑誌を再現していることを含めて[2]ビッグイシューに対する反応は今で言う商業主義的でプロフェッショナルな新聞と草の根運動的な新聞との間での論争を巻き起こしている[12][19]。数人のストリート新聞支持者は新聞の主目的がホームレスの声を届け主要メディア報道の「空白を埋める」ことだ[10]と思っているが、一方でホームレスに仕事と収入を与えることを目的にすべきと考える人もいる[49]

頻繁に論争になる他の課題としてホームレスがストリート新聞の執筆や印刷にどの程度まで参加すべきか[11]、収益を出すためにストリート新聞は広告を許容すべきかというのがある[42]。ケビン・ハウリーは「進歩的な社会的変化に取り組む出版物としての反体制派新聞の発行(もしくは望ましい)やそれでも多くの読者層を引きつけることが可能」であるのか問いかける時に異なるストリート新聞のモデル間の部門を足しあわせてみることにしている[49]

注釈[編集]

  1. ^ 発行期間はもっと短く「1910年代終わりから1920年初期まで」とする説もある(Heinz 2004, p. 534)。
  2. ^ 一部のストリート新聞では仕組みが異なり販売人が新聞を販売した後売り上げの一部を発行元に渡すことになっている(Corporal 2008)。
  3. ^ ビッグイシューは名声に関して注目と論争を集めているが、ビジネス志向を追うだけのストリート新聞ではない。数あるストリート新聞も、ストリート新聞の全カテゴリのなかで最もよく知られた存在になっているビッグイシューと同じ方法で展開している。(Green 1998, p. 47).

脚注[編集]

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  3. ^ Howley 2005, p. 62
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  5. ^ a b Heinz 2004, p. 534
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文献[編集]

外部リンク[編集]