スティーヴン・ヘールズ

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Stephen Hales

スティーブン・ヘールズ(Stephen Hales、1677年9月17日 - 1761年1月4日)はイギリス生理学者化学者、医師である。1720年に動物の動脈圧、静脈圧を直接測定したことなどで知られる。

ケント州のBeckesbournに生まれた。11世紀までさかのぼることのできるケントの名家の出身で父親はサー・ロバート・ヘールズである。ケンブリッジ大学コーパス・クリスティ・カレッジ(セント・ベネディクト・カレッジ)[1]で聖職者になるための教育を受け、助祭となった。学問の分野でニュートンやウィリアム・スツークリ(William Stukeley)の影響を受け、実験室をつくり、物理学や化学、植物学、解剖学などの実験を行った。天文学のロジャー・コーツ(Roger Cotes)やジョン・ヴィガーニ(John Francis Vigani)の化学の講義を聴き、ジョン・レイのために植物採集に参加した。

1709年に神学の学位を得て、ロンドンに近いテムズ川ぞいのTeddingtonの司祭に任じられ、終生その地で暮らした。小さな村の司祭の収入は少なかったが、実家からの十分な資金を得て暮らした。

筋肉の働きの研究に続いて、動物をつかって動脈圧と静脈圧の直接測定に初めて成功し、その結果を著書に著した。1720年、馬の血管に器具をさして血液を圧力計に導き血圧を測定したとされる。[2]植物生理学の分野の根圧の測定の実験や、航海時の換気システムの提案など予防医学の分野でも先駆的な業績をあげた。1718年に王立協会のフェローに選出され、1739年に王立協会からコプリ・メダルを受賞した[3]

Vegetable staticksの挿画

著書[編集]

  • 『植物の静力学』Vegetable staticks, or an account of some statical experiments on the sap of vegetables. London 1727
  • Statical Essays: Containing Haemastatics; Or, An Account of some Hydraulic and Hydrostatical Experiments Made on the Blood and Blood-Vessels of Animals. London 1733
  • Statical Essays: Containing Vegetable Staticks; Or, An Account of some Statical Experiments on the Sap in Vegetables. London 1738
  • A Description of Ventilators. London 1743
  • An Account of a Useful Discovery to Distill double the usual quantity of Sea-water, by Blowing Showers of Air up through the Distilling Liquor … and an Account of the Benefit of Ventilators. London 1756

参考文献[編集]

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  1. ^ Venn, J.; Venn, J. A., eds (1922–1958). “Hales, Stephen”. Alumni Cantabrigienses (online ed.). Cambridge University Press. 
  2. ^ 『ペニシリンはクシャミが生んだ大発見: 医学おもしろ物語25話』百島祐貴著、平凡社新書
  3. ^ Hales; Stephen (1677 - 1761); Physiologist and Inventor” (英語). Library and Archive catalogue. The Royal Society. 2012年5月23日閲覧。