スコールライン

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渦を巻く低気圧の雲とスコールライン(中央下やや右の、細長い赤い部分)のレーダー画像

スコールライン (squall line) とは、気象用語のひとつで、寒冷前線に先駆けてやってくる、激しい気象現象をもたらす小規模な前線。日本では不安定線(ふあんていせん)とも呼ばれる。

ふつう、寒冷前線上には積乱雲が発生し、地上は驟雨突風に見舞われる。スコールラインは、この積乱雲が発達して寒冷前線の進行方向前方に伸びてできる、新たな積乱雲の帯である。

積乱雲が「伸びる」というのは、積乱雲の世代交代と関係している。積乱雲は上昇気流で雲が湧き上がる成長期、降雨と下降気流が始まる成熟期、下降気流のみになり雲が消えていく減衰期の3つの段階に分けられ、一連の段階を数十分~1時間強の短時間で終える。

1サイクルで消える積乱雲もあるが、寒冷前線のように積乱雲を生み出す土壌(温度差と風の集束、急勾配の前線面)が整っていると、何サイクルもできては消えてを繰り返す。しかも、減衰期に発生する下降気流のうち、東向きの気流は寒冷前線面の暖気とぶつかって、ガストフロントという小規模な寒冷前線を作り出す。

ガストフロントができると、その前線面で暖気が持ち上げられて上昇気流が発生し、新たに積乱雲が発生する。これが、時に南北方向の隣の積乱雲のガストフロントとつながって南北に列をなすことがある。これがスコールラインである。

スコールラインは、寒冷前線本体の寒気が分裂して2列になったようなもので、本体に劣らず寒冷前線特有の荒れた天気をもたらす。

ただ、その持続時間は1時間程度と短い。これは、スコールラインの寒気自体が小さく、すぐにまわりの暖気と混合してしまうためである。

持続時間が短いうえ、小規模であるため普通の地上天気図には記されない。このため、海上では、寒冷前線の接近に備えている矢先に一足早く波浪に見舞われるようなことがあり、注意が必要である。

また、スコールラインは決して珍しい現象ではなく、それほど強くないものも含めると、よく現れる。気象レーダーでは線状のラインエコーが複数平行に並んだように映る。

ただし、稀にスコールラインが発達して持続する場合がある。ボウエコーといって、発達しながら弓のように曲がって、高速で進行していく。

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