ラグビーのポジション

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ラグビーユニオンにおいて、フィールドプレーヤー15人にはそれぞれ決まったポジションが与えられており、フォワード8人とバックス7人に大きく分けられている。

またフォワードとバックスの中でも、ポジションはさらに細分化されていて、ひとりひとりが異なる役割を与えられている。そのため、さまざまな体格や能力の選手が、それぞれ自分に合ったポジションを見つけることができる。 近年、世界各国での競技人口が増えるとともに、競争も激化し、戦術が多様化するにおいて、それぞれのポジションの役割も多様化してきている。トップレベルにおいては、各ポジションにおいて、より多くの役割をこなすことが要求され、高校・大学レベルにもそれは波及し始めている。

ラグビーのポジション図-02.png

目次

[編集] 各ポジションの役割

[編集] フォワード (FW)

フォワードとは、1番から8番までの8人の選手のこと。またフォワードは、試合中にスクラムを組むメンバーでもある。

スクラムを組む際の位置取りで、フロントローセカンドローバックローに大きく分けられる。そして与えられた役割に従って、さらに細かくプロップ(2人)、フッカー(1人)、ロック(2人)、フランカー(2人)、ナンバー8(1人)というポジションに分けられる。

試合ではボールを獲得することが一番の役割で、敵チームと激しくボールを奪い合うために、相手選手に競り負けたり当たり負けしたりしない、身長や体重など体格的に優れ、屈強な肉体の、パワーのある選手がこのポジションを占めている。

しかし、最近では選手がオールラウンダー化する世界的流れの中で、バックスのように走力も求められるようになっている。

1,3番 プロップPR
スクラムの際にフッカーと共に最前列の3名(フロントロー)を構成し、相手のフロントローと頭を交互に組み合わせて相手チームを直接押す役割を持つ。モールの際には体ごと相手を押し込み、相手陣を崩す役目を持ち、スピードを犠牲にしてもパワーがあることが要求されるポジションである。スクラムの職人。フィールドでボールに触ることはほとんどないが、ボールハンドリング能力や突破力が高ければ高いほど、勝敗に影響するポジションであり、ボールを持って突破を試みるプロップも珍しくない。
左側のプロップをルースヘッドプロップ、右側のプロップをタイトヘッドプロップという。
2番 フッカーHO
スクラムの際のフロントローの中央に位置し、プロップ (PR) と共に相手と組み合って直接相手を押し込む役割を果たす。また、スクラムハーフ (SH) が投入したボールを足で引っかけて (hook) 自陣後方に送り込む役割も果たす。この役割がフッカーの名称の由来にもなっている。スクラムの要
また、ラインアウトの際にはボールを投入する役割となることが多い。これは、フッカーがフォワード陣の中でも比較的体格のやや小さい選手が務めることが多い(体格のやや小さい選手が中央に来ることで両側からの押す力が中央に集まりやすくなり、スクラム全体が安定すると共に相手を押し込みやすくなり、フッキングもしやすくなるためとされている)ことから、ボールを受けるが競り合いに負けないようにするためだと言われている。また、フッカーは第二のナンバーエイトと呼ばれるほど重要なポジションであり、アタック・ディフェンスともに強い選手がこのポジションに就く。
PR、HOの3名をフロントローと呼称するのはポジションを8分割したときに、最前列(フロント)に位置するため(1/8)
4,5番 ロックLO
FWのポジションでスクラムの際に2列目の左右に位置する。ラインアウトの際にボールを空中で奪い合う役割があることからチームで最も背の高い選手がなる傾向がある。空中の仕事人。モールの際にはプロップと共に体ごと相手を押し崩す。
強くて頼りになる男の象徴という理由から、「ラグビー王国ニュージーランドでは、少年はロックを目指す」と言われる。 大きな体を生かした突進で、防御にダメージを与える。 プレーは荒々しいが寡黙な選手が多い。運動量を増す現代のラグビーではPR、HO、LOのタイトファイブの運動量が勝負の鍵とまで言われる。
このポジションをセカンドロー呼称するのはポジションを8分割したときに、2列目に位置するため(2/8)
6,7番 フランカーFL
FWのポジションでスクラムの際に3列目の左右に位置する。スクラムやモールやラックに参加して体で相手陣を押し崩す役回り。ボールを保持して密集地のサイドを突破する役目も担う。主に守備を担当するFW陣において、攻守に活躍するだけの高い身体能力、運動量が求められる。タックルマンとしてディフェンスの仕事は大きく勇気が求められる。相手SOのパントキックをチャージダウンする役目も、主にフランカーが担う。また、接点におけるルーズボールへの働きかけ(セービング、ジャッカル、スイープ)も重要な役割で、ロックが空中戦のスペシャリストだとすれば、フランカーは地上戦のスペシャリストだと言える。スクラムにおいては主に6番がブラインドサイド、7番がオープンサイドに就くという形と単に6番が左、7番が右という形も見られる。オープンサイドフランカーは豊富な運動量とアタッキング力、ブラインドサイドフランカーはフィジカルとディフェンス力が求められる。
8番 ナンバー8(ナンバーエイト)「NO8」 
フランカーとともにスクラム時の三列目を組む。FWのリーダー
スクラムに最後に参加し、体ごと相手FW陣を押し崩す役回り。フランカー同様、かき出されたボールを持って、密集地のサイドを力づくで突破もしくはモールの起点となることも求められる。
FL・No8の3名をサードローと呼称するのはポジションを8分割したときに、3列目に位置するため(3/8)

[編集] スクラム

直接、相手フォワードと組み合う最前線のフロントローはプロップ2人とそれを間でつなぐフッカー1人の計3人から、2列目のセカンドローはその3人をすぐ後ろでサポートするロック2人、そして元々3列目のフランカー2人がそれぞれ2列目のロックの外側のほぼ真横に上がり、ナンバー・エイト1人が最後方に位置するようになっている(3-4-1システム)。詳細は、スクラム (ラグビー)を参照されたい。

[編集] バックス (BK)

バックスとは、フォワード以外のスクラムハーフ(1人)、スタンドオフ(1人)、センタースリークォーターバック(2人)、ウイングスリークォーターバック(2人)、フルバック(1人)の7人のプレーヤーの総称で、9番から15番までの選手のこと。 その中でも9番と10番の選手をハーフバックスもしくはハーフバック団と呼び、11番から14番までの選手はスリークォーターバックス(日本語に訳すと「4分の3のバックス」という意味)、そして15番はフルバックと言う。 また、スタンドオフとセンターをフロントスリー、ウイングとフルバックをバックスリーと呼ぶこともある。

バックスは、フォワードが獲得したボールを前に進め、最終的に得点につなげるのが役割。体格的にはフォワードに劣るが、足が速く、パスやキックなどのテクニックに優れた選手が多い。守備ではタックルで相手の攻撃を防ぐ。

[編集] ハーフバックス

9番 スクラムハーフSH
名前の由来は、「スクラム(に加わる)」ハーフというところから。スクラムやモール、ラックに参加はしないが、そばにいて、かき出されたボールを持ってバックス陣にパスをすることを主とする役回りである。スタンドオフと同様に攻撃の起点となることから、フランスのラグビー哲学ではスクラムハーフが司令塔であるとされている。
地面にあるボールを拾うことと一連の動作でパスする(ダイビングパス等)という動作が特に多く、体が小さい選手が務めることが多い。密集地からの最初のパスを出すので、敏捷さと高度なパススキル、瞬間的な判断力、常に密集地に素早く駆けつけることが出来る持久力、体が小さいことを武器として大男たちの密集地のサイドを突破できるような俊敏性とステップワーク技術が要求される。
守備の際は相手スクラムハーフをマークし、密集地からパスが出たことを味方に伝えたり、相手FW陣のスクラムサイドの突破を防ぐことが要求される。体躯の大小にかかわりなく9人目のFWとして大男の突破を防がなくてはならないことから、強靭なメンタリティとフィジカルが求められる。
スクラムハーフという呼称はポジションを8分割したときに、4/8列目=1/2(ハーフ)に由来する。
10番 スタンドオフSO」(フライハーフ「FH」)
語源は、「スクラムから“離れた”(=スタンドオフ)ハーフ」というところから。イギリスではその後、このポジションのことを「フライハーフ」 (flyhalf) と呼ぶようになったので、日本やアメリカなどで使われる「スタンドオフ」という言葉は、今ではあまり使われない。国際的にもフライハーフと呼ばれることが多い。これ以外にも、国によっては「ファースト・ファイブエイス」 (first five-eighth) 、「ファースト・ファイブ」 (first five) 、「アウトサイド・ハーフ」 (outside half) などという呼び方がある。
スクラムやモール、ラックなどの密集からボールが出てきたときに最初にボールを受け取る役回りであり、受け取る瞬間はノーマークであるため、パス、パント、突破と様々なプレーを選択でき、そのプレーが攻撃の基点になることから、一般的に、司令塔と言われているポジションである。ボールハンドリング、パススキル、キック、ステップワークなど多種多様かつ正確巧緻な技術、瞬時の状況判断力、試合の流れを読む冷静さ、長い距離を走るスピードよりも短い距離でトップスピードに到達する俊敏性が求められる。
スクラムやモールには参加せず、守備時においては、相手のスタンドオフをマークし、プレッシャーをかけることで相手のミスの誘発やプレーを遅らせる役目を担う。
SOはポジションを8分割したときに、5/8列目に来る。別名でファイブエイス (five-eighth) と呼ばれるのはこの為。ファーストが付くのは12番の選手をセカンドファイブエイスと呼ぶことがある為。

[編集] スリークォーターバック

11,14番 ウイング・スリークォーターバック「WTB
攻撃の際はラインの最も大外にてパスを貰い、ライン際を駆け抜けトライを取りに行くことこそがこのポジションの役割で、チーム随一の快速と共に、巧みなステップ、相手を抜き去る相手裏へのキックの技術も要求される。トライゲッターとしてラガーマンの華でもある。守りにおいてはFBと共にバックスリーとして相手のキック処理に関わる事が多く、敵陣を稼ぐためのロングキックも求められる。
12,13番 センター・スリークォーターバック「CTB
12番をインサイドCTB、13番をアウトサイドCTBと呼ぶこともある。切込隊長。SOの外に位置し、SOからWTBへパスを回す中継役としてのパススキルは勿論、自ら相手に突破を仕掛ける際のスピードに加えて当り強さも求められる。ディフェンス時にはSOの外を突いてくる敵に対する強いタックルも求められる。自身のそばでモールやラックが発生すれば、それに参加することもよく見られる光景である。したがって、近年、フォワードに負けない体格の選手が増えている。一般的にインサイドセンターはパススキルが求められ、アウトサイドセンターにはランニングスピードが求められる。
11番から14番までをスリークォーター・バックス (TB) と呼ぶのは、ポジションを8分割したときに6/8=3/4(スリークォーター)になる為(かつては7列目にSE(セブンエイス)というポジションが存在した)。

[編集] フルバック

15番 フルバックFB
最後尾に位置し、バックスを統率するバックス最後の要のポジション。身体能力の高い者が務めることが多く、役割は多岐に渡る。バックス陣が攻撃を担当するラグビーにおいて、フルバックは攻撃よりはむしろ守備の担当として攻撃時でも最後尾で味方の選手に指示を出しつつ自陣のゾーンをカバーする。相手バックス陣に負けないスピードと相手FW陣に負けない当りの強さを求められる。また、最後の切り札としてオフェンスに参加することもある。特にキックの能力が不可欠である。
15番をフルバックと呼称するのは、ポジションを8分割したときに8/8=1(フル full)になる事が由来。
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