スキーボード

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スキーボード(英:skiboard)は、アルペンスキーに用いるスキー板の一つ。日本国内では主にファンスキー(日本だけの呼び名)やショートスキーといった呼称が広く使われる。スノーブレードと呼ばれることもあるが、これはサロモンの商標である。

スキーボードは、一般に長さ100㎝未満の板を指し、ツインチップ形状(前後共に板が反り返っている形状)である事が多い。これはバックで滑ったりもできるようにということから、この形状になっている。DIN規格(ドイツ規格協会)では、100cm以下のスキー板には解放機能(セーフティビンディング)は必要ではないとされているため、国内でも固定式簡易ビンディングでよく販売されている。

多くの場合、専用ビンディングが付随している。専用ビンディングは、ブーツが板に固定されるものであり、一定以上の力が加わるとスキー板が自動的に外れる解放機能が無い。そのため、緩斜面などでのちょっとした転倒でも、靱帯を痛めたり骨折してしまうなど大怪我に繋がる可能性もあるため、注意が必要である。

アルペンスキーにおいてはストックを用いて滑走するスタイルが一般的だが、スキーボードはストックを持たないスタイルで滑走する。

操作性に長け、価格も手頃である。その自由度の高さからスピンをはじめ、様々なトリックに挑戦できる。

歴史[編集]

トリック[編集]

グランドトリック[編集]

グランドトリックは、その名の通りグランド(地上)で行うトリックの総称である。基本的にはキッカーなどのパークにあるアイテムを使わずに、通常のゲレンデを滑走時に行うトリックのジャンル。

カービング
両エッジを立て、雪面に刻み込むようにターンする方法。アルペンスキーでもよく見られる。
ハンドスライド
カービングでのターン中に雪面に手を付けて滑る方法。両手を雪面につける「ダブルハンドスライド」、片足で行う「ザマーンスペシャル」などがある。
フェイキー
後向きに滑ること。他の様々な技のバリエーションを増やす為の基本になる。スイッチとも言う。
グランドスピン(スライディング360)
板を浮かさずスライドさせて回転する技。よく「くるくる回るやつ」と呼ばれる、初心者でも比較的容易に習得出来る技。慣れれば目を回すまで何回転でも出来る。上級者はフィギュアスケートのような高速回転も可能。
ジャンプスイッチ
軽く飛んで180度回転し着地すること。通常の状態(レギュラー)からフェイキーで着地する「レギュラーtoフェイキー」と、その逆のフェイキーからスイッチする「フェイキーtoレギュラー」がある。
グランド360
キッカー等に頼らずに地上でジャンプして1回転する技。この練習技として90度程ターンしてから飛んで回る、通称「なんちゃってサブロク」と言う技もある。
ソロ
片足でスピンしながら滑る技。屈むように膝を深く曲げ、浮かせた板を片手でグラブ(掴む)するのが一般的。上体を起こして行う時は、テール(板の踵部分)を引きずるように回転したり、後述するステップを組み合わせつつ行う方法もある。
オープンレッグ
両足を極端にガニマタに開き、両板のテールをくっつけるように、板を一直線にして滑る技。滑走時はスノーボードのように進行方向に対して体が横向きになる。体重移動でターンも可能。派生技として、この状態から180度スイッチしたり、谷側の板のノーズ(爪先側)を上げテールを引きずるように滑る技もある。
ステップ(クロス)
片方の板をもう片方の板がまたぐように交差させ、残った板を後方から蹴りあげるように抜いて滑る技。スピードスケートのコーナリングと原理は同様。これをスムーズに行えるようになると、フィギュアスケートのアイスダンスのように雪上で滑れる。フェイキーで行うと「フェイキークロス」と呼ばれる。
ノーズマニュアル
フェイキーでかかと部分を浮かせて爪先だけで滑る技。後ろ向きのウィリー。ターンも出来る。スキーボードトリックの代表的な技。板に前後差をつけるとやりやすい。また、テールをグラブする方法もある。
ペンプグラインド
ノーズマニュアルで横向きに進む技。
ノーズスピン 
ノーズマニュアルで1回転する技。
テールマニュアル 
つま先を浮かせて滑る技。ノーズマニュアルとは逆に、フェイキーではなく前向きで滑る。
アバーブヘッド
片足で滑りつつ、浮かせた足を頭上より高くあげて滑る技。後方にあげる場合は、フィギュアスケートのスパイラルと同様にテール付近をグラブする。両腕と上げている足をしっかり伸ばすと見栄えがよい。あげた足とは左右逆側の手で掴む方が難度が高く、上級者はターンやスピンも可能。また、後ろではなく横に上げる「バレエスキー」と呼ばれる技もあるが、こちらはかなりの柔軟性が必要。
カートウィール
滑走中に雪面に両手をつき、スキーボードを履いたまま行う側転。難度が非常に高い。足をきちんと伸ばさないと板が雪面に刺さって怪我をするので要注意。

エアトリック[編集]

キッカーやエア台、テーブルなどを使いジャンプして、空中で行うトリック。

ストレートエア
キッカーやテーブルでまっすぐ飛ぶだけ。棒ジャン。ストレートジャンプ。
ゼロスピン
キッカーやテーブルにフェイキーで突っ込みそのまま着地する。簡単だが怖い。
スプレットイーグル
手足を大きく広げる技。
コザック
モーグルでよく見るトリック。足を開き前方に伸ばし、両腕を振り下ろす。
リューカン
体育座りのような格好から片足を伸ばし、伸ばしていないほうの足をセーフティグラブする。
トゥイーク
ミュートグラブしながら、グラブしていないほうの足を横へ開く。
フライフィッシュ
リューカンで、伸ばした方の足の先をグラブする。かなり身体が柔らかくないと出来ない。
ホントニー
ミュートグラブで、グラブしていないほうの足を前後にずらして、後ろへ伸ばす。ミュートグラブの状態で前足をグラブし反対足の膝上に板裏面をつける。下の板は縦にする。など解釈は色々あるが、名前からしてテキトーなので今一よくわからない。
トラックドライバー
右手で右の、左手で左の板の前の方をグラブする。トラックドライバーが運転をしているような格好。
アイアンクロス
足を後ろに蹴り上げ、体の後ろで板をクロスにする。モーグル系のエア。

グラブ[編集]

板等を手でつかむ事。エアトリックやスピンなどと組み合わせるとスタイリッシュ。

セーフティグラブ
右手なら右の、左手なら左の板をグラブする。最も一般的なグラブ。
ミュートグラブ
右手なら左の、左手なら右の板をグラブする。板をクロスさせたりしながらスタイリッシュに決めるとベスト。
ジュードーグラブ
右手でやるなら、右足の後ろから左の板をグラブする。
ジャパングラブ
右手でやるなら、右足の後ろから左の板のアウトエッジをグラブする。
テールグラブ
板のテールをグラブする。
チップグラブ
板の先端の部分をグラブする。体が柔らかくないとしんどい。
ロケット
両足を前に伸ばし両方の板をグラブする。やっている人を見る機会は少ない。
メソッド
グラブをしながら、さらに体を反ること。
ダブルグラブ
二度もしくは、両手でグラブすること。

スピン[編集]

空中で回転すること。

180
半回転すること。ワンエイティ。
360
1回転すること。通称サブロク。
540
1回転半すること。ファイブフォーやファイブと略す事が多い。
720
2回転すること。セブンツーやセブンと略すことが多い。
900
2回転半すること。ナインと略すことが多い。
1080
3回転すること。テンエイティ。
1260
3回転半すること。トゥエルブと略すことが多い。
1440
4回転すること。フォーティーンフォーティ。これをやっているのを見る機会はほとんどない。
スイッチ~
フェイキーからジャンプし、トリックを行う場合はスイッチ~と言う。
フロントフリップ
前方宙返り。派生技に、飛び出した直後に水平の体勢で大きく手を広げた後、前方に宙返りする、スーパーマンフロントフリップという技もある。
バックフリップ
後方宙返り。
サイドフリップ
側方宙返り。
ミスティ
フロントフリップに180を加えたトリック。柔道の前回り受身のような感じになる。
バイオ
進行方向に対して体軸を真横に倒して回ること。
ロデオ
バックフリップに180を加えたトリック。
フレア
バックフリップの後半に180を加えたトリック。 ロデオと似ているがバックフリップをしてから180をするような感じ。
コークスクリュー
通称コーク。軸を手前方向に倒して回ること。
クロック
時計回り方向に回転すること。
カウンタークロック
反時計回り方向に回転すること。
オフアクシス
どの種類にも分類できない回転軸。

レール[編集]

ソウルグラインド
ロイヤル