スカイバス・メトロ

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走行中のスカイバス・メトロ車両

スカイバス・メトロ: Skybus Metro)は、インドの科学技術者であるB・ラージャーラーム氏によって考案された、プロトタイプ懸垂鉄道英語版システムである[1]

これは、ドイツにあるヴッパータール空中鉄道や、H-Bahnのように、高架走路の下に車両を吊るす、いわば懸垂式モノレールの一種である。

インドゴア州マーガオ英語版にある延長1.6km (1mi)のテストトラックにて、2004年(平成16年)より試運転が開始されたが、同年9月25日客車コンクリート製トラックの脚柱に衝突する事故により、従業員の1名が死亡し、3名が負傷した[2]。 テストトラックは10.5km (6.5mi)まで拡張する予定であったが、事故以来何も進展することはなく、当システムはインドではどこにも採用されなかった[3]

建設[編集]

スカイバスは、乗客を輸送する懸垂式客車車両であり、電力を使用して[要出典]、100km/h (62mph)で走行することができる。

鉄道[編集]

重さ52kg/m (100lb/yd)の標準軌間レールは、8m x 2mの箱型筐体に配置されている。 これらのレールは、杭基礎上に15 - 20m間隔で配置された、高さ10m、直径1mの支柱の上に支持されている。 この構造物は、道路の車線間の仕切り空間に建設されている。 スカイバスは、交通を妨害することなく、既存の道路の道筋に沿った経路を走ることが出来る。

ボギー台車[編集]

走行には2本の標準車軸「ボギー台車」を使用する。 各台車は、3相交流 (AC) モーターによって駆動される。 電力は、第三軌条より供給される。 ブレーキは、補助ディスクでの回生ブレーキ(格子に電気を戻す)および(非常)機械式ブレーキのいずれかである。 電力は、ブラシまたは導電性の車輪によって車両に供給される。

客車[編集]

客車は、広く大きな窓による二重壁の軽量車体であり、かつレールの下に吊るされている。 空調付きの客車には、幅4mの自動ドアが付いている。 車内には、視聴覚情報を提供する装置が設置されている。 1編成で300人の乗客を輸送することができる。 各車両は、長さ9.25mで、幅は3.2mである。 「列車」は、全長18.5mとなる2両の車両から成っている。

トラバーサー[編集]

トラバーサーは、トラック間のユニットを自動的に平行移動する。 トラバーサーは、物を持ち上げたり移動するために他産業で利用されていた、トランスバーサーから改変されたものである。 トラバーサーにおいて、トラックのプラットホームは、モーターから成るボギー台車に掛かり、かつトラック上にも乗っている。 トラバーサーは、のようなふりをする。 第3のユニットに不測の遅れが生じた場合には横断されていて、最後の駅からトラバーサーへの50mの距離は、現状維持の能力を2つのユニットに提供するために維持される。

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駅でのスカイバス・メトロ車両

駅は、地上5.5mの空調付きプラットホームである。 駅には、自動ドアおよびリフトがある。 駅の自動ドアは、スマートカードで開く。 駅は、長さ50m以内の地点に収まっている。

マーガオ・テスト[編集]

2004年(平成16年)に、コンカン鉄道英語版ゴア州政府の助けを借りて、ゴア州マーガオ英語版にてスカイバスのテストを実施した。 同年9月25日に、事故により従業員の1名が死亡し、3名が負傷したため、試運転が終了した[4]

トラックは、1.6km (1mi)を走行。 テストトラックは、10.5km (6.5mi)まで拡張される予定であった。 ラージャーラーム氏は、スカイバスを擁護し、事故が回避可能であったと述べた[5]

最急勾配は、2%であった。 最急カーブは、半径100mのカーブであった。 垂直カーブの最大半径は、3,375mであった。[要出典]

脚注[編集]

  1. ^ New Delhi (06-20). “Konkan Rly to invite EOI for Sky Bus metro”. Deccanherald.com. 2012年11月26日閲覧。
  2. ^ http://www.hindu.com/2004/12/23/stories/2004122304661200.htm
  3. ^ Pandey, Vineeta (2005年3月15日). “Skybus project: Fantasy or reality?”. The Times of India. 2006年6月7日閲覧。
  4. ^ “National : Sky Bus Metro resumes after 3 months”. Chennai, India: The Hindu. (2004年12月23日). http://www.hindu.com/2004/12/23/stories/2004122304661200.htm 2010年8月11日閲覧。 
  5. ^ ACD article 20th july 2010”. Docs.google.com. 2012年11月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯15度16分0.5秒 東経73度58分14秒 / 北緯15.266806度 東経73.97056度 / 15.266806; 73.97056