スイス銀行コーポレイション

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スイス銀行コーポレイション(英語:Swiss Bank Corporation (SBC), ドイツ語: Schweizerischer Bankverein (SBV), フランス語: Société de Banque Suisse (SBS), イタリア語: Società di Banca Svizzera)は、1856年から1998年までスイスに存在した銀行。現存はしていないが消滅したのではなく、1998年スイス・ユニオン銀行(Union Bank of Switzerland)英語版と合併し、社名をUBS AGに変更した(なお、現UBSの名称はUnion Bank of Switzerlandからではなく、統合したスイスの銀行、を意味するUnited Bank of Switzerlandからとられている)。

歴史[編集]

スイス銀行コーポレイションの歴史は、1856年にさかのぼる。スイス、バーゼルに立地する6つの私立銀行(Bischoff zu St Alban, Ehinger & Cie., J. Merian-Forcart, Passavant & Cie., J. Riggenbach、von Speyr & Cie.)による、責務引き受け組合「バンクフェライン(Bankverein)」が設立されたのが起こり。バーゼルは当時スイス北西の経済の中心であり、1860年代の人口は約4万人にのぼっていた。またバーゼルはドイツとフランスに接しており、中央ヨーロッパの交通ハブ的役割を担ってもいた[1]。1871年、正式にバーゼラー・バンクフェライン(Basler Bankverein)として会社が設立され、1895年にチューリッヒのチュルヒャー・バンクフェライン(Zürcher Bankverein)と合併し、バーゼラー & チュルヒャー・バンクフェラインとなった。翌年、バーゼル預金銀行(Basler Depositenbank)およびスイス・ユニオン銀行(Schwizerische Unionbank)も獲得し、これによって名前を「スイス・バンクフェライン」(スイス銀行コーポレイション)に改名した。

その後も銀行は拡大を続け、1945年にバーゼル・ヘンデルス銀行(Basler Handelsbank)、1992年にオコナー&アソシエーツ(O'Connor & Associates)、1994年にブリンソン・パートナーズ・シカゴ(Brinson Partners Chicago)、1995年にロンドンの投資銀行SGウォーバーグ(S.G. Warburg & Co、本家はM・M・ヴァールブルク&CO)、1997年にディロン・リード(Dillon, Read & Co.、UBS AGへの変更前は、ウォーバーグ・ディロン・リードとして活動)などを吸収していった。

脚注[編集]

  1. ^ 150years of banking”. 19.10.19閲覧。