ジョージ・タケイ

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ジョージ・タケイ
George Takei
George Takei
1996年撮影
本名 George Hosato Takei
別名 ジョージ・ホサト・タケイ
生年月日 1937年4月20日(77歳)
出生地 カリフォルニア州
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
民族 日系アメリカ人
ジャンル 俳優
活動期間 1958年 - 現在
配偶者 Brad Altman (2008年 - 現在)

ジョージ・ホサト・タケイ・アルトマン英語:George Hosato Takei Altman、日本名:武井 穂郷〈たけい ほさと〉、1937年4月20日- )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス生まれの俳優である。日系アメリカ人二世。『宇宙大作戦』から始まる『スタートレック』シリーズのヒカル・スールー役が有名。

来歴[編集]

ジョージ・タケイは1937年4月20日、ロサンゼルスで不動産業を営む、山梨県生まれでアメリカ移民の父タケクマ・ノーマン・タケイと、カリフォルニア州生まれで日系二世の母フミコ・エミリー(旧姓ナカムラ)との間に3人兄弟の長男として生まれた。母方の祖父母広島県からの移民[1][2][3]。父が親英派であったために、ジョージ6世の名前から「ジョージ」と名づけた[4][5]

平和な日々を送る一家に転機が訪れたのは1941年日米開戦からである。タケイ一家は1942年大統領令9066号によりアーカンソー州ローワー強制収容所へ強制収容されることになる[6][7]。過酷な日々を送っていた一家は、今度はタケイの父が当時踏み絵的に行っていたアメリカ政府に対する忠誠心の調査「忠誠登録」(Loyalty Questionnaire)で忠誠を拒否したために、カリフォルニア州テュールレイク強制収容所へ送られた。テュールレイクは反米主義者とみなされた者が多く送られた場所で、一種の隔離収容所であった。1945年8月の終戦後もテュールレイクだけは翌年まで閉鎖されなかった。タケイ一家は、3年あまりにわたる苦難の生活から解放された後、タケイの生まれ故郷ロサンゼルスへと帰郷する。家族はロサンゼルスでクリーニング店を始め、その後軌道にのる。

タケイは1956年建築学専攻でカリフォルニア大学バークレー校に入学するが、在学中俳優の夢を持っていた為に1958年カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に編入、演劇学学士大学院で演劇学修士を取得する。

1960年リチャード・バートン主演の『北海の果て』の出演がきっかけで、俳優としての知名度を高めていくこととなる。その後、自身の看板作品となる『スタートレック』シリーズでヒカル・スールーを演じることになり一層知名度を高める。

1995年、当時大統領を務めていたビル・クリントンから指名を受け、日米文化教育交流会議(CULCON)の承認を受けたプログラムを運営する、日米友好基金(JUSFC)の理事を務める。

2004年11月には今までの功績を称え旭日小綬章を授与された。

タケイは俳優業の傍ら日系市民協会 (JACL) に積極的に参加するなど、日系アメリカ人の社会的地位向上にも大きく寄与している。ロサンゼルスにある全米日系人博物館では1984年から現在に至るまでメンバーとして参加。2002年及び2003年には理事会の会長を務めている。日系人の関わる行事には必ず出席しており、その誠実で真摯、気さくな人柄は日本人のみならず世界の多くの人に親しまれている。

2005年には自叙伝である「星に向かって」の翻訳版が日本でも出版された。これまでも数多く来日しており、自叙伝の出版記念で来日した際には京都神田にある三省堂本店でサイン会を行ったり、世界SF大会(ワールドコン)のファン交流のためにパシフィコ横浜を訪れたりしている。また母が広島出身の関係で、広島の親戚の元も訪れた[8]

2011年に起きた東日本大震災の際には、twitterなどでアメリカ国内はもちろん、世界へ向けても支援を呼びかけた。動画配信なども行い、英語と日本語を交えてメッセージを発信したほか、メディアへ出演して日本への想いも語っている。

私生活[編集]

シカゴのゲイ&レズビアン・パレードにて (2006年)

2005年10月26日に発売されたロサンゼルスのゲイ・レズビアンコミュニティ誌『フロンティアズ』にて、自身が同性愛者であるとカミングアウトした。パートナーであるブラッド・アルトマンとは20年来の付き合いであり、2008年5月に婚約を発表[9]し、9月14日ロサンゼルスの全米日系人博物館(Japanese American National Museum)で挙式した[10]。 自らゲイであると公表した主な理由として、次のようなものを挙げている。

  • 同性愛について社会的な議論を巻き起こしたいと考え、決意したこと。
  • ゲイ同士の結婚が政治問題になるなど同性愛者に対する社会的・政治的な変化。

その上で、「若いときはゲイであることを恥ずかしいと思っていたが、世界は変わった」と述べた[11]。また、日系人収容所に収容されたがゆえの体験から、自分の人種性指向について、恥の意識を持ちながら育ったと述べたが、同性愛者への偏見人種差別と同じだとし、「アメリカの価値観に反している」と語っている。

出演作品[編集]

映画[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考
1960 北海の果て
Ice Palace
ウォン
戦場よ永遠に
Hell to Eternity
ジョージ
1965 モリツリ/南太平洋爆破作戦
Morituri
下級士官 クレジットなし
レッドライン7000
Red Line 7000
カトー
1966 歩け走るな!
Walk Don't Run
警官
殺しの逢びき
An American Dream
弁護士
1968 グリーン・ベレー
The Green Berets
ニム
1979 スタートレック
Star Trek: The Motion Picture
ヒカル・スールー
1982 スタートレックII カーンの逆襲
Star Trek: The Wrath of Khan
ヒカル・スールー
1984 スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!
Star Trek III: The Search for Spock
ヒカル・スールー
1986 スタートレックIV 故郷への長い道
Star Trek IV: The Voyage Home
ヒカル・スールー
1989 戦場にかける橋2/クワイ河からの生還
Return from the River Kwai
タナカ
スタートレックV 新たなる未知へ
Star Trek V: The Final Frontier
ヒカル・スールー
1990 アンボンで何が裁かれたか
Blood Oath
タカハシ
1991 スタートレックVI 未知の世界
Star Trek VI: The Undiscovered Country
ヒカル・スールー
1993 キング・オブ・フィスト
Live by the Fist
コロナード
1994 スペース・リザード3001/宇宙の極道蜥蜴
Oblivion
ドク・ヴァレンティン
1995 キッシンジャー&ニクソン/合衆国の決断
Kissinger and Nixon
レ・ドゥク・ト テレビ映画
1997 リンコ
The Best Bad Thing
ヤマナカ テレビ映画
1998 アベレーション2
Bug Buster
ヒロ・フジモト博士
ムーラン
Mulan
初代のご先祖様 アニメ、声の出演
2002 ナショナル・コード 陰謀の国家
Noon Blue Apples
Radio Free World 声のみ
2004 PATIENT 14 戦慄の人体実験
The Eavesdropper
Dr. Hsieh
ムーラン2
Mulan II
初代のご先祖様 アニメ、声の出演
2006 ショック・ウェーブ
A.I. Assault
レイン テレビ映画
2008 ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生
The Great Buck Howard
本人
ニンジャ★チアリーダー
Ninja Cheerleaders
ヒロシ
エージェント・ゾーハン
You Don't Mess with the Zohan
本人
2011 アメリカン・ドリーマーズ
The Pool Boys
Maitre D (Joon)
幸せの教室
Larry Crowne
エド・マツタニ博士

テレビシリーズ[編集]

放映年 邦題
原題
役名 備考
1964 トワイライト・ゾーン
Mystery Zone
アーサー・タカモリ 第五シーズン第151話『対決』
1966 スパイ大作戦
Mission: Impossible
ロジャー・リー 第10話『戦慄のスパイ養成所』
1966-1969 宇宙大作戦
Star Trek
ヒカル・スールー 51エピソード
1971 鬼警部アイアンサイド
Ironside
ツトム・ワタリ 1エピソード
1987 ジェシカおばさんの事件簿
Murder, She Wrote
バート・タナカ エピソードThe Bottom Line Is Murder
マイアミ・バイス
Miami Vice
ケネス。トガル 1エピソード
1992 ライトニング・フォース
Lightning Force
セン将軍 2エピソード
1996 スタートレック:ヴォイジャー
Star Trek: Voyager
ヒカル・スールー 1エピソード
1997 ジョン・ウーの狼たちの絆
Once a Thief
マッコイ・マツモト 1エピソード
2001 V.I.P.
V.I.P.
本人 1エピソード
2004 Scrubs〜恋のお騒がせ病棟
Scrubs
司祭 1エピソード
2006 マルコム in the Middle
Malcolm in the Middle
本人 1エピソード
ウィル&グレイス
Will & Grace
本人 1エピソード
サイク/名探偵はサイキック?
Psych
本人 1エピソード
2007-2010 HEROES
Heroes
カイト・ナカムラ(ヒロ・ナカムラの父親) 12エピソード
2007 コーリー ホワイトハウスでチョー大変!
Cory in the House
ロナルド 1エピソード
2010 ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則
The Big Bang Theory
本人 1エピソード
2011 沈黙の啓示
True Justice
タナカ 2エピソード
2012 New Normal おにゅ~な家族のカタチ
The New Normal
サム 1エピソード
Hawaii Five-0
Hawaii Five-0
アンクル・チョイ 1エピソード

テレビアニメ[編集]

ゲーム[編集]

吹き替え[編集]

著書[編集]

  • 『星に向かって』 ジョージ・タケイ著、貞包智悠・貞包有美訳、有悠、2005年 ISBN 978-4990248208

脚注[編集]

  1. ^ 『星に向かって』 ジョージ・タケイ著、貞包智悠・貞包有美訳、有悠、2005年、78頁
  2. ^ 相互理解の礎に/来年初の「日系人博物館移動展」/沖縄からスタート
  3. ^ “いま問う平和:’11夏 爆心地CG復元、映画に米俳優が協力 /広島”. 毎日新聞広島版. (2011年8月26日25面). http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20110826ddlk34040422000c.html 
  4. ^ Taken from Takei's comments on the Howard Stern Show, 9 January 2006
  5. ^ To the stars: the autobiography of Takei, Star Trek's Mr. Sulu by George Takei
  6. ^ 2004 Annual Report”. Winthrop Rockefeller Foundation. 2008年2月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月7日閲覧。
  7. ^ Yaroslavsky, Zev/Takei, George (2012年6月7日). “Righting a wrong, 70 years later”. Los Angeles County Board of Supervisors. 2013年8月7日閲覧。
  8. ^ 友人たちとの来日 | 最新情報 - George Hosato Takei ジョージ・ホサト
  9. ^ “「HEROES/ヒーローズ」のジョージ・タケイ、同性愛のパートナーと婚約”. シネマトゥデイ. (2008年5月21日). http://www.cinematoday.jp/page/N0013873 2013年8月23日閲覧。 
  10. ^ “男同士でついに結婚式!日系俳優ジョージ・タケイ21年交際同性の恋人とゴールイン!”. シネマトゥデイ. (2008年9月16日). http://www.cinematoday.jp/page/N0015248 2013年8月23日閲覧。 
  11. ^ “「スタートレック」のジョージ・タケイ、同性愛を告白”. シネマトゥデイ. (2005年10月31日). http://www.cinematoday.jp/page/N0007320 2013年8月23日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]