ジョージ・サンダース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ジョージ・サンダース
George Sanders
George Sanders
生年月日 1906年7月3日
没年月日 1972年4月25日(満65歳没)
出生地 サンクトペテルブルク
死没地 バルセロナ
国籍 イギリスの旗 イギリス
配偶者 スーザン・ラーソン(1940 - 1949)
ザ・ザ・ガボール(1949 - 1954)
ベニタ・ヒューム(1959 - 1967)
マグダ・ガボール(1970 - 1971)

ジョージ・サンダースGeorge Sanders1906年7月3日 - 1972年4月25日)は、イギリス俳優。兄のトム・コンウェイも俳優。

生涯[編集]

ロシアサンクトペテルブルクにて生まれる。両親共にイギリス人で、父ヘンリーは製鋼業者、母マーガレットは園芸家だった。11歳の時、ロシア革命の勃発に伴い家族と共にイギリスに逃れる[1]

彼の兄と同じくブライトンにある男子校のインデペンデント・スクールブライトン・カレッジで学んだのち、マンチェスター工科大学に進み、織物を専攻する。卒業後は織物業に従事したのち、南米でタバコの投機事業を始めるが失敗してイギリスに帰国。仕事も無いので舞台俳優にでもなろうと発声のコーチを受け、ロンドンでショービジネスの世界に入り、1934年ノエル・カワード作の舞台に出演したのち、同年に端役として映画デビュー。

1936年にある映画会社と長期契約を結ぶも、撮影所が火事で消失、これを機にハリウッドに行き、20世紀フォックス社のスクリーンテストを受けた結果、1937年に『勝鬨』に出演、この出演で注目され、フォックスと長期契約。その後はもっぱら敵役を演じていたが、1941年RKOの『The Falcon』シリーズの主役に起用される。以降はクレジット・タイトルがトップかもしくは2番目に出てくるほど、ハリウッドでも重要な俳優のひとりとなった。

1950年の『イヴの総て』でシニカルで非情な策を弄する演劇コラムニストを演じてアカデミー助演男優賞を受賞。冒険活劇のヒーローから下劣な悪党まで演じる老獪な個性派俳優として、時には主役も喰うような印象を残した。

私生活[編集]

私生活では結婚、離婚を繰り返した。最初の妻はスーザン・ラーソンで、1940年10月27日に結婚し、1949年に離婚した。2番目の妻はハンガリー人女優ザ・ザ・ガボールである。離婚後の1956年、サンダースとザ・ザは映画『Death of a Scoundrel』で共演した。3番目の妻はロナルド・コールマンの未亡人である女優ベニタ・ヒュームであり、1959年2月10日に結婚した。ベニタは1967年に死んだ。4番目の妻はザ・ザの姉マグダ・ガボールであり、1970年12月4日に結婚した。マグダとの結婚生活はわずか6週間で破綻し、彼の酒量は著しく増加するようになった。

1960年に自伝『Memoirs of a Professional Cad(プロフェッショナルなクソッタレ野郎の伝記)』を出版。また、1979年に彼の友人である俳優ブライアン・アハーンが彼についての伝記『A Dreadful Man』を出版しているが、このタイトルは彼自身が提案したものである。

[編集]

彼の友人デヴィッド・ニーヴンは自身の自伝『Bring On The Empty Horses』で、1937年にサンダースが自分は65歳になったら自殺するということを宣言していたことを述懐している。その言葉どおり、1972年スペインバルセロナ近郊のカステルデフェルスにあるホテルで5本のネンブタールを飲み自殺した[2][3]遺書には「退屈だからこの世を去る」と書かれてあるなど、その生涯は気障な皮肉屋を突き通した謎多きものだった。その全文は次の通り。

世界よ、退屈だからオサラバするよ。もう十分長生きした。このステキな糞溜めの中で、君たちが不安に頭を抱えたままにしておこう。せいぜいお幸せに。

サンダースの遺体は火葬され、その遺骨はイギリス海峡に散骨された。

その他[編集]

  • 1959年(昭和34年)5月、『最後の航海』の日本ロケのため来日している。

主な出演作品[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考
1936 勝鬨
Lloyd's of London
エヴェレット・ステイシー
奇蹟人間
The Man Who Could Work Miracles
1937 恋は特ダネ
Love Is News
Count Andre de Guyon
奴隷船
Slave Ship
レフティ
1938 四人の復讐
Four Men and a Prayer
ワイアット・リー
1939 暗黒街に明日はない
The Saint Strikes Back
サイモン・テンプラー
戦慄のスパイ網
Confessions of a Nazi Spy
Schlager
アレゲニーの反乱
Allegheny Uprising
スワンソン
1940 レベッカ
Rebecca
ジャック・ファヴェル
海外特派員
Foreign Correspondent
フロリオット
1941 天国の怒り
Rage in Heaven
ウォード・アンドリュース
マン・ハント
Man Hunt
Major Quive-Smith
砂丘の敵
Sundown
Coombes
1942 激闘
Son of Fury: The Story of Benjamin Blake
サー・アーサー・ブレイク
運命の饗宴
Tales of Manhattan
ウィリアムズ
海の征服者
The Black Swan
ビリー
1943 自由への闘い
This Land Is Mine
ジョージ・ランバート
1944 謎の下宿人
The Lodger
ジョン・ワーウィック
アラブの陰謀
Action in Arabia
マイケル・ゴードン
夏の嵐
Summer Storm
Fedor Mikhailovich Petroff
1945 戦慄の調べ
Hangover Square
アラン・ミドルトン
ドリアン・グレイの肖像
The Picture of Dorian Gray
ヘンリー・ウォットン卿
1946 パリのスキャンダル
A Scandal in Paris
Eugéne François Vidocq
1947 美貌の友
The Private Affairs of Bel Ami
ジョージ
幽霊と未亡人
The Ghost and Mrs. Muir
マイルズ
誘拐魔
Lured
ロバート・フレミング
永遠のアムバア
Forever Amber
チャールズ2世
1949 サムソンとデリラ
Samson and Delilah
ガザのサラン
1950 イヴの総て
All About Eve
アディソン・デウィット アカデミー助演男優賞 受賞
1952 黒騎士
Ivanhoe
ド・ボワ=ギルベール
1954 殺人目撃者
Witness to Murder
アルバート・リヒター
獅子王リチャード
King Richard and the Crusaders
リチャード1世
イタリア旅行
Viaggio in Italia
アレックス・ジョイス
1955 ムーンフリート
Moonfleet
アシュウッド卿
1956 口紅殺人事件
While the City Sleeps
マーク・ラヴィング
すてきな気持
That Certain Feeling
ラリー・ラーキン
1958 宇宙冒険旅行
From the Earth to the Moon
Stuyvesant Nicholl
1959 私はそんな女
That Kind of Woman
A.L.
ソロモンとシバの女王
Solomon and Sheba
アドニヤ
美女と詐欺師
A Touch of Larceny
チャールズ・ホランド
1960 最後の航海
The Last Voyage
ロバート・アダムス
青ひげの末裔
Bluebeards Ten Honeymoons
ヘンリ・ランドルー
未知空間の恐怖/光る眼
Village of the Damned
ゴードン・ゼラビー
1962 難破船
In Search of the Castaways
Thomas Ayerton
1963 金庫破り
The Cracksman
Guv'nor
1964 暗闇でドッキリ
A Shot In The Dark
Thomas Ayerton
1965 モール・フランダースの愛の冒険
The Amorous Adventures of Moll Flanders
銀行家
1966 さらばベルリンの灯
The Quiller Memorandum
ギブス
1967 ソニーとシェールの グッド・タイムス
Good Times
Mr. Mordicus/Knife McBlade/White hunter/Zarubian
ジャングル・ブック
The Jungle Book
Shere Khan the Tiger 声の出演
1969 SF空中蒸発
The Body Stealers
アームストロング
狼の館
The Best House in London
サー・フランシス・レイボーン
1972 エンドレスナイト
Endless Night
リッピンコット
1973 サイコマニア
Psychomania
シャドウェル

参照[編集]

  1. ^ Sanders 1960, pp. 9–10, 13.
  2. ^ Ascher-Walsh, Rebecca. "Bored to Death." Entertainment Weekly, 8 May 1992. Retrieved: 30 April 2009.
  3. ^ "George Sanders (July 3, 1906 - April 25, 1972)." George Sanders: Official Site. Retrieved: 8 December 2011.

参考文献[編集]

  • Aherne, Brian. A Dreadful Man: The Story of Hollywood's Most Original Cad, George Sanders. New York: Simon & Schuster, 1979. ISBN 0-671-24797-2.
  • McNally, Peter. Bette Davis: The Performances that made her Great. Jefferson North Carolina: McFarland, 2008. ISBN 978-0-7864-3499-2.
  • Niven, David. The Moon's A Balloon. London: Dell Publishing, 1983. ISBN 978-0-440-15806-6.
  • Sanders, George. Memoirs of a Professional Cad: The Autobiography of George Sanders. London: G.P. Putnam's Sons, 1960. ISBN 0-8108-2579-1.
  • VanDerBeets, Richard. George Sanders: An Exhausted Life. Toronto, Ontario, Canada: Madison Books, 1990. ISBN 0-8191-7806-3.

外部リンク[編集]

先代:
コンラッド・ヒルトン
ザ・ザ・ガボールの配偶者
1949年 - 1954年
ジョージ・サンダース
次代:
ハーバート・ハトナー