ジョン・ウェズリー・ハーディング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ジョン・ウェズリー・ハーディング
ボブ・ディランスタジオ・アルバム
リリース アメリカ合衆国の旗 1967年12月27日
録音 1967年10月17日-11月29日
アメリカ
ジャンル フォークカントリーフォーク・ロック
時間 38分58秒
レーベル コロムビア
プロデュース ボブ・ジョンストン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
ゴールド等認定
  • アメリカ合衆国の旗 プラチナ(RIAA
  • カナダの旗 ゴールド(CRIA)
ボブ・ディラン 年表
ボブ・ディランのグレーテスト・ヒット
(1967年)
ジョン・ウェズリー・ハーディング
(1967年)
ナッシュヴィル・スカイライン
1969年
テンプレートを表示

ジョン・ウェズリー・ハーディング』(: John Wesley Harding)は、1967年にリリースされたボブ・ディラン8作目のスタジオ・アルバム

ビルボード・トップ LP's チャートで最高2位、全英アルバム・チャートで1位を記録した。RIAAによりプラチナ・ディスクに認定されている。

『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』に於いて、303位にランクイン[1]

解説[編集]

渋い作風[編集]

モーターサイクル事故後、隠遁生活を送っていたディランによる、久々のオリジナル・アルバムは、従来の攻撃的な音が影を潜めた渋いものとなった。伴奏も生ギターとハーモニカのみ(最後の2曲は、チャーリー・マッコイ演じるアコースティック・ギターとドラムス入り)というシンプルなもので、ディランのフォーク回帰も囁かれた。だが、それぞれの曲には暗示的な意味があり、以前のプロテストソングのような直接的な表現は見られず、ディラン自身がアメリカ先住民と共に立つアルバムのカバージャケットの写真も含め、一筋縄でいかない面がある。

主な収録曲について[編集]

アルバムタイトルの「ジョン・ウェズリー・ハーディング」は実在したアウトロー、ジョン・ウェズリー・ハーディンから採ったとされるが、米史上最悪の大統領の一人とされるウォレン・ハーディングのことを示しているとも言われている。

漂流者・移民・ペテン師・泥棒・ホーボーなど、疎外された者の立場から歌われる作品が多く、療養生活を契機とした原点回帰志向を示すものと考えられる。「見張塔からずっと」はディランの社会観を切り詰めた歌詞と冴えた旋律で集約したもので彼の代表作の一つとされる。多くのミュージシャンにカバーされ、特にジミ・ヘンドリックスの『エレクトリック・レディランド』(1968年)におけるバージョンが有名でディラン自身が以後の演奏ではこのバージョンを参考にしている。また、「あわれな移民」も哀調を帯びたワルツに乗せて疎外された内面の矛盾を深く描いた秀作である。

「聖オーガスチンを夢で見た」は隠遁中にザ・バンドとともに録音された「アカプルコに行こう」を基としている。原曲はアルバム『地下室(ザ・ベースメント・テープス)』(1975年)に収録。

「拝啓地主様」はディランが遭遇した強欲な音楽関係者を諷したものと言われている。

「入り江に沿って」と「アイル・ビー・ユア・ベイビー・トウナイト」はカントリー音楽の影響が強く、次作の『ナッシュヴィル・スカイライン』(1969年)の序奏ともいうべきものである。

収録曲[編集]

Side 1[編集]

  1. ジョン・ウェズリー・ハーディング - John Wesley Harding – 2:58
  2. ある朝でかけると - As I Went Out One Morning – 2:49
  3. 聖オーガスティンを夢でみた - I Dreamed I Saw St. Augustine – 3:53
  4. 見張塔からずっと - All Along the Watchtower – 2:31
  5. フランキー・リーとジュダス・プリーストのバラッド - The Ballad of Frankie Lee and Judas Priest – 5:35
  6. 漂流者の逃亡 - Drifter's Escape – 2:52

Side 2[編集]

  1. 拝啓地主様 - Dear Landlord – 3:16
  2. おれはさびしいホーボー - I Am a Lonesome Hobo – 3:19
  3. あわれな移民 - I Pity the Poor Immigrant – 4:12
  4. 悪意の使者 - The Wicked Messenger – 2:02
  5. 入江にそって - Down Along the Cove – 2:23
  6. アイル・ビー・ユア・ベイビー・トゥナイト - I'll Be Your Baby Tonight – 2:34

パーソネル[編集]

反響・評価[編集]

アルバムは、1968年2月17日付『ビルボード』誌「トップ LP's」チャートで最高2位、全英アルバム・チャートで1位を記録した[2][3]アメリカ・レコード協会 RIAA により1968年3月19日にゴールド・ディスク、2001年8月16日プラチナ・ディスクに認定されている[4]

ローリング・ストーン』誌が2003年に選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」では301位にランクされている[5]

チャート[編集]

アルバム
チャート 最高順位
1968年 ビルボード・トップ LP's 160 2
1968年 全英アルバム・チャート Top 75 1

リリース[編集]

アメリカ
日付 レーベル フォーマット カタログ番号 付記
1967年12月27日[6] Columbia LP CL 2804 モノラル
CS 9604 ステレオ
Columbia CD CK
日本

2004年、再発CDがオリコン・チャートで最高261位を記録した[7]

日付 レーベル フォーマット カタログ番号 付記
1968年6月 CBS/日本コロムビア LP YS-948-C
1969年 CBSソニー LP SONP-50140
1974年 CBSソニー LP SOPL-226
1976年 CBSソニー LP 25AP 277
1987年8月26日[8] CBSソニー CD 28DP 1025 CBS CD ROCK 100
1991年12月1日[9] ソニー CD SRCS 6158 NICE PRICE LINE
2003年11月19日[10] ソニー SACD HYBRID MHCP-10007
2004年8月18日[11] ソニー CD MHCP-374 紙ジャケ、完全生産限定盤、オリコン261位
2005年8月24日[12] ソニー CD MHCP-808 2003年デジタル・リマスター
2009年8月26日[13] ソニー Blu-spec CD SICP-20219

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 500 Greatest Albums of All Time: Bob Dylan, 'John Wesley Harding' | Rolling Stone
  2. ^ “Top LP's”. Billboard (Billboard Publications, Inc.) (February 17, 1968): p. 62. http://books.google.co.jp/books?id=s0UEAAAAMBAJ&lpg=PA1&dq=billboard%201968&pg=PA62#v=onepage&q&f=false 2011年3月16日閲覧。. 
  3. ^ Bob Dylan - The Official Charts Company” (英語). theofficialcharts.com. 2011年3月16日閲覧。
  4. ^ RIAA Gold and Platinum Search for albums by Bob Dylan” (英語). RIAA. 2011年3月16日閲覧。
  5. ^ 500 Greatest Albums: John Wesley Hardin - Bob Dylan” (英語). rollingstone.com. 2011年3月16日閲覧。
  6. ^ John Wesley Harding” (英語). bobdylan.com. 2011年3月16日閲覧。 “12/27/1967”
  7. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(MHCP-374)”. オリコン. 2009年8月17日閲覧。
  8. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(28DP-1025)”. CDJounal.com. 2009年8月26日閲覧。
  9. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(SRCS-6158)”. ソニー・ミュージック. 2009年8月10日閲覧。
  10. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(MHCP-10007)”. ソニー・ミュージック. 2009年8月10日閲覧。
  11. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(MHCP-374)”. ソニー・ミュージック. 2009年8月10日閲覧。
  12. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(MHCP-808)”. ソニー・ミュージック. 2009年8月10日閲覧。
  13. ^ ジョン・ウェズリー・ハーディング(SICP-20219)”. ソニー・ミュージック. 2009年8月17日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

先代:
ローリング・ストーンズサタニック・マジェスティーズ
オーストラリアン・ケント・ミュージック・レポート ナンバー1アルバム
1968年3月23日 - 29日
次代:
クリームカラフル・クリーム
先代:
スプリームスグレーテスト・ヒッツ
スコット・ウォーカースコット2
全英アルバムチャート ナンバー1アルバム
1968年3月9日 - 5月18日
1968年5月25日 - 6月15日
次代:
スコット・ウォーカースコット2
アンディ・ウィリアムスラヴ・アンディ