ジャストスポット

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ジャストスポットとは、かつて関東地方に展開されていた日本のコンビニエンスストアチェーンである[1]

概要[編集]

  • コンビニエンスストアチェーンのニコマートが倒産したことにより、同社の関東地区エリアFC3社が運営していた「ニコマート」各店舗を「ジャストスポット」に変更し運営していた[1]
  • 新鮮組本部子会社のジャストスポット株式会社が管理していた店舗は、2007年11月に親会社に吸収され[2]、2008年2月には同社がローソンとFC契約を結んだため、ローソンへ転換された[2]

ニコマートエリアFC3社[編集]

  • パスコリテール(神奈川県横浜市) - 航空測量のパスコの子会社として1986年に設立され[3][4]、ニコマートでは神奈川地区49店舗を担当していた[1]。1998年4月、ポプラに買収された。
  • 飯野リテイル[注釈 1](千葉県松戸市) - 飯野海運の子会社[5]として1987年4月より事業を開始し[6]、ニコマートでは千葉県と埼玉県を担当していた[1]。ローソンから買収が発表されたが[7]、社員の待遇面で折り合いがつかなかったことを原因として買収を断念している[8]。2002年に株式会社ジャストスポットに社名変更し[9]、2007年に新鮮組本部に吸収された[2]
  • 大森商店(茨城県日立市) - 設立年不明。ニコマートでは茨城県を担当していた[1]

 

沿革[編集]

  • 1993年
    • 6月 - ニコマートが事実上倒産[4]
    • 8月 - パスコリテールがニコマートとのエリアFC契約を解消[4]
  • 1998年4月 - ポプラがパスコリテールを買収し、同社が運営していた東京・神奈川の計78店舗をポプラに転換[3]。パスコリテールは店舗改装子会社として関東ポプラに社名変更した[10]
  • 2003年2月 - ポプラが店舗改装子会社の関東ポプラを清算[10]
  • 2007年11月 - 株式会社ジャストスポットが親会社の新鮮組本部に吸収される[11]
  • 2008年1月24日 - ローソンが新鮮組本部と同年2月に業務提携し、同年5月までにローソンに店名を切り替える[12]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 文献によってはイイノリティール、飯野リテール、飯野リティルと表記ゆれがある

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 「ニコマート加盟各社の大半、本部と契約解除、独自チェーンに――店名3つに“分裂”。」『日経流通新聞』、1993年10月26日。
  2. ^ a b c 株式会社新鮮組ホームページ 企業情報”. 株式会社新鮮組本部. 2023年7月23日閲覧。
  3. ^ a b 「パスコ、コンビニ子会社売却、来春ポプラに――航空測量に回帰。」『日経産業新聞』、1997年9月18日。
  4. ^ a b c 「パスコリテール、ジャストスポット、東京都心出店に力――大手コンビニの空白狙え。」『日経流通新聞』、1993年11月25日。
  5. ^ 「コンビニチェーン「ジャストスポット」、ローソンが買収。」『日本経済新聞』、2002年2月28日、夕刊。
  6. ^ 海運 : 総合物流情報誌』(9月(840))日本海運集会所、1997年9月、43頁https://dl.ndl.go.jp/pid/2640119/1/232023年7月20日閲覧 
  7. ^ 「飯野海運子会社の「ジャストスポット」、ローソンが買収。」『日経MJ(流通新聞)』、2002年3月5日。
  8. ^ 「ローソン、飯野リティル買収を見送り。」『日経MJ(流通新聞)』、2002年4月2日。
  9. ^ 「<数表>2002年度コンビニエンスストア調査――全店舗売上高ランキング。」『日経MJ(流通新聞)』、2003年7月24日。
  10. ^ a b 「ポプラ、月内に、関東の店改装、子会社解散へ。」『日本経済新聞』、2002年12月5日、地方経済面 広島。
  11. ^ 新鮮組本部ホームページ 企業情報”. 新鮮組本部. 2023年5月28日閲覧。
  12. ^ 「ローソン、「新鮮組」と2月に業務提携」『日経速報ニュースアーカイブ』、2008年1月24日。