ジホモ-γ-リノレン酸

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ジホモ-γ-リノレン酸
ジホモ-γ-リノレン酸
IUPAC名 (8Z,11Z,14Z)-イコサ-8,11,14-トリエン酸
別名 cis,cis,cis-8,11,14-エイコサトリエン酸
分子式 C20H34O2
分子量 306.48
SMILES CCCCCC=CCC=CCC=CCCCCCCC(=O)O (canonical) CCCCC\C=C/C\C=C/C\C=C/CCCCCCC(=O)O (isomeric)
ハナニラは前駆体のγ-リノレン酸を豊富に含む
必須脂肪酸の代謝経路とエイコサノイドの形成

ジホモ-γ-リノレン酸(ジホモ-ガンマ-リノレンさん、Dihomo-gamma-linolenic acid、DGLA)は炭素20個からなるω-6脂肪酸である。20:3(n-6)とも表記される。化学的には、DGLAは20の炭素原子と3つのシス結合の二重結合を持つカルボン酸であり、1つ目の二重結合はω末端から数えて6番目の炭素原子にある。DGLAはγ-リノレン酸(18:3(n-6))を伸長することによって得られる。

生理活性[編集]

DGLAのエイコサノイド代謝物には次のようなものがある。

これらは全て、抗炎症性の効果をもち、アラキドン酸から生成するアナログとは対照的な効果を持つ。抗炎症性のエイコサノイドを作るだけではなく、DGLAはシクロオキシゲナーゼやリポキシゲナーゼに対してアラキドン酸と競合し、アラキドン酸由来のエイコサノイドの生成を抑制する。

少量を経口摂取すると、抗血栓症効果を見せる[3]。γ-リノレン酸を日常的に摂取することにより、血清中のアラキドン酸濃度を増やさずにDGLAの濃度を増やすことができる[4]と主張されているものの、現代では、リノール酸からγ-リノレン酸、ジホモ-γ-リノレン酸を経て、炎症性の誘導体の原料となるアラキドン酸に変換されるω-6脂肪酸の摂取が過剰であるとされている[5][要高次出典]

出典[編集]

  1. ^ Fan, Yang-Yi and Robert S. Chapkin (9 September 1998). Importance of Dietary gamma -Linolenic Acid in Human Health and Nutrition. Journal of Nutrition 128 (9): 1411-1414. http://jn.nutrition.org/cgi/content/full/128/9/1411. 
  2. ^ Belch, Jill JF and Alexander Hill (2000年1月). “Evening primrose oil and borage oil in rheumatologic conditions”. 2006年2月12日閲覧。 PubMed cite
  3. ^ Kernoff PB, Willis AL, Stone KJ, Davies JA, McNicol GP (1977). “Antithrombotic potential of dihomo-gamma-linolenic acid in man”. ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル 2 (6100): 1441–4. PMID 338112. 
  4. ^ Johnson MM, Swan DD, Surette ME, et al (1997). “Dietary supplementation with gamma-linolenic acid alters fatty acid content and eicosanoid production in healthy humans”. J. Nutr. 127 (8): 1435–44. PMID 9237935. 
  5. ^ 8章危険なサプリ」金城学院大学/日本脂質栄養学会共催シンポジウムの抄録 『 脂質栄養学の新方向とトピックス