ジホスフィン

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ジホスフィン (diphosphine) は、無機化学および有機化学において配位子として使われる化合物の一群で、ホスフィン部位を2個有するもののこと。2個のホスフィン部位がそれぞれ金属に配位するので、通常はキレート性を持っている。

最も広く使われているジホスフィン配位子は、ビス(ジフェニルホスフィノ)アルカン、Ph2P(CH2)nPPh2である。これらは、X(CH2)nX (X=ハロゲン) と YPPh2 (Y=アルカリ金属) をテトラヒドロフラン中で反応させて作ることができる[1]。dppmのように2つのホスフィン間の架橋基が1原子分の長さしかないものは金属-金属相互作用もしくは結合構成を助長する傾向がある。これは結合性電子のドナーである2つのP原子が互いに近く、クローズしているからである。長く柔軟な多くの架橋基をもつキレートホスフィンを使うと、全く違った影響が現れてくる。例えば、キレートホスフィンBu2tP(CH2)10PBu2tでは環に最大72個の原子をもつ錯体を与えることができる[2]

一般的な配位子[編集]

多くのジホスフィン配位子が可能であり、いくつかのものは市販されている。市販されているジホスフィンには以下のようなものがある。

脚注[編集]

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  1. ^ Wilkinson, G.; Gillard, R.; McCleverty, J. Comprehensive Coordination Chemistry: The synthesis, reactions, properties & applications of coordination compounds, vol.2.; Pergamon Press: Oxford, UK, 1987; p. 993. ISBN 0-08-035945-0
  2. ^ Cotton, F.A.; Wilkinson, G. Advanced Inorganic Chemistry: A Comprehensive Text, 4th ed.; Wiley-Interscience Publications: New York, NY, 1980; p.246. ISBN 0-471-02775-8

関連項目[編集]