シロリンバ

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シロリンバ(ザイロリンバ、クシロリンバ、xylorimba)は、音域が幅広い鍵盤打楽器。アメリカではマリンバザイロフォン(marimba-xylophone)または、ザイロマリンバ(xylo-marimba)とも呼ばれる。

概要[編集]

当初は、シロフォンの音域を拡張するために作られた楽器である。シロフォンの音域は当初狭かったので、同じ鍵盤の狭さで、鍵盤を樹脂製にして売り出した商品である。

かつては樹脂製で音域が広いことからメシアンブーレーズフラークセナキスが使用し、1980年代に至ってもラッヘンマンがシロリンバを要求している。しかし、マリンバとシロフォンの音域が共に拡張されて音質が向上したことと、樹脂の劣化が速過ぎることから忘れ去られ、現在ではシロリンバのパートはマリンバを高音域に拡張して使っているか、4オクターブ・シロフォンで演奏していることが多い。フランスなどの地域ではこの楽器の需要が大きかったようだが、シロリンバを製造の主軸にすえている会社は2014年現在消えたといって差し付えない。

なお、シロフォンを5オクターブへ拡張すると、音色はともかく音域の問題点のみ改善する。

著名な問題[編集]

典型的な問題例はブーレーズの「ル・マルトー・サン・メートル」である。

彼が活動を開始した当時は4オクターブのシロフォンが無い、あるいは設置が稀であったためにシロリンバを選んだ。その後4オクターブのシロフォンが普及すると、それで録音や演奏をこなすようになった。ブーレーズは自作自演を6回[1]残しているが、最後の2回は4オクターブ・シロフォンを選んでいる。ただし、シロフォンとシロリンバは音色が厳密には異なる。かつてはディーガンが、6オクターブマリンバシロフォンの特許を取って世界中に売りさばいていたが、大きすぎることや保存の難しさからあっという間に廃れてしまった。DGのブーレーズ全集にはル・マルトー・サン・メートルの2度目と6度目の自作自演が収録されているが、2度目は「シロリンバ」、6度目は「シロフォン」が使われている。

ほか、シロリンバを常に要求した作曲家にはオリヴィエ・メシアンがおり、彼の作品も4オクターブ・シロフォンで演奏することを余儀なくされている。

奏法[編集]

音階が設定されている鍵盤をマレットで叩いて音を出す。見た目はさほどマリンバと変わらないため、間違われることがある。しかしマリンバとシロリンバには鍵盤の材質が違う、という違いがある。簡単に説明するとすれば、「マリンバシロフォンを組み合わせた楽器」。

脚注[編集]

  1. ^ 5回目はスペイン上演時のライブTV。4回目と5回目のメンバーはフルートを除き同一なので、実質5回。