シュニッツェル

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ヴィーナー・シュニッツェル

シュニッツェルドイツ語: das Schnitzel, オーストリア方言:das Schnitzerlヘブライ語: שניצל‎)は、ドイツオーストリア料理イスラエルでも盛んに食べられる。

歴史[編集]

「ヴィーナー・シュニッツェル Wiener Schnitzel」(ウィーン風子牛のヒレ肉の意)は、北イタリアを起源として、15-16世紀ごろにウィーンに伝わったとされる。他の説によると、1857年ヨーゼフ・ラデツキー元帥により伝えられたとされる。

概略[編集]

一般には「子牛のカツレツ」のことと言われるが、実際には牛肉以外に、豚肉でも鶏肉でもよい。イスラエルでは鶏や七面鳥の胸肉で調理されるが、当地の多くを占めるユダヤ教イスラム教では豚肉を食べる事が禁じられているため、豚肉で調理されることはまずない。豚の方が向いているという意見もある。薄く切った肉をさらにミートハンマーで叩いて薄くし、小麦粉をたっぷりつけ、溶き卵に潜らせてパン粉をつける。パン粉を挽き立ての黒胡椒で味付けしておくこともある。これをやや多めのバターラード揚げ焼きしたもので、日本の豚カツのように多量の油を使用する揚げ物(ディープフライング)ではない。

左から順に、ヴィーナー・シュニッツェルの調理過程を示した。

オーブンで焼いたジャガイモフライドポテト、あるいはポテトサラダとカットレモン、レモンスライスなどを添えて食べる。米を添えることもあるが、これは1980年代以降に流行したもので、純粋主義者から見ると邪道と考えられている。オーストリアでは酸味のあるコケモモラズベリースグリなどのジャムを添えることも一般的である。オーストリアとは異なり、スウェーデンではグレイビーソースを添える。

西欧での事情[編集]

起源は祝い料理であり、17~18世紀には黄金色を増し豪華に見せるためパン粉に金粉を混ぜることがあった。今ではオーストリア人に最も人気のある料理となり、祝日に限らず、あらゆる場合に食べる。オーストリアにはシュニッツェルだけを出すファーストフード店すら存在する。

多くのレストランで、豚肉で作ったより安価なシュニッツェルを出す。七面鳥で作った変わり種も最近では広まってきた。しかしオーストリアのレストランでは、子牛肉以外が使われているならばメニューに"vom Schwein"(豚肉の)、または"von der Pute"(七面鳥の)を明記するよう規制で定められている。

種類[編集]

ヴィーナー・シュニッツェルの変わり種には以下のようなものがある。

  • コルドン・ブルー(青リボンの意味)。二枚の肉の間にチーズと刻みハムを詰めたもの。
  • パリゼー・シュニッツェル(パリ風)。パン粉を使わないもの。
  • イェーガー・シュニッツェル(狩人の)。きのこと濃厚なパンソースを添える。
  • ツィゴイナー・シュニッツェル(ジプシー風)。パプリカトマトのソースを添えたもの。
  • チキン・シュニッツェル。鶏肉で作ったもの。通常他のものより安い。

関連項目[編集]