シャーロック・ホームズシリーズ関連作品

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シャーロック・ホームズシリーズの関連作品には以下のようなものが存在する。

舞台[編集]

時計の下に - Under the Clock(1893年
シャーロック・ホームズジョン・H・ワトスンが登場する最初の舞台。ホームズ役のチャールズ・ブルックフィールドとワトスン役のシーモア・ヒクスによる脚本[1]
シャーロック・ホームズ - Sherlock Holmes(1899年
アーサー・コナン・ドイルの脚本を、主演のウィリアム・ジレットが大幅に修正し完成させた。舞台化された中で、最も成功した作品。1899年10月23日にアメリカのバッファローで初演。その後、アメリカ・イギリスの両国で大ヒットした[2]。ホームズのトレードマークのひとつ、キャラバッシュ・パイプ(曲がったパイプ)は、ジレットがこの劇中で使用したことが始まりである[3]
シャーロック・ホームズの苦境 - The Painful Predicament of Sherlock Holmes(1905年
ジレットの脚本、主演。短い劇で、終始依頼人が喋り続け、ホームズのセリフはまったくないというコメディ[4]
まだらの紐 - The Speckled Band:An Adventure of Sherlock Holmes(1910年
短編「まだらの紐」をドイル自身が戯曲化し、記録的な成功をおさめた。H・A・セインツベリー主演[5]。詳細は「まだらの紐」を参照。
王冠のダイアモンド――シャーロックホームズとの一夜 - The Crown Diamond:An Evening with Sherlock Holmes(1921年
ドイルの脚本。短編「マザリンの宝石」の原型。デニス=ニールセン・テリー主演[6]。詳細は「マザリンの宝石」を参照。
コンク・シングルトン卿文書事件 - The Adventure of the Conk-Singleton Papers(1948年
ジョン・ディクスン・カーの脚本。短編「六つのナポレオン」で言及された「コンク・シングルトン偽造事件」を、カーの解釈で戯曲化したもの[7]
バラドール・チェンバーの怪事件 - The Adventure of the Paradol Chamber(1949年
カーの脚本。短編「オレンジの種五つ」で言及された「パラドール部屋事件」を、カーの解釈で戯曲化したもの[8]
シャーロック・ホームズ - Sherlock Holmes(1953年
ベイジル・ラスボーン主演。妻のウィーダ・ラスボーンが脚本を担当。様々な要因から失敗に終わった[9]
シャーロック・ホームズ - Sherlock Holmes(1973年
イギリスのロイヤル・シェークスピア劇団による、ウィリアム・ジレット脚本の再演。ジョン・ウッド主演。ロンドンのオルドウィッチ劇場にて上演後、アメリカのブロードウェイで59週のロングランを記録[10]
シャーロック・ホームズ - Sherlock Holmes(1976年
ジレットのリバイバル。レナード・ニモイ主演。
ミュージカル シャーロック・ホームズの不思議な冒険 - The Marvelous Musical Adventures of Sherlock Holmes(1977年
ミュージカル。
シャーロック・ホームズの不思議なできごと―子供のためのミュージカル・ミステリ - The Marvelous Misadventures of Sherlock Holmes:A Musical Mystery for Children(1977年
ミュージカル。
血の十字架 - Crucifer of Blood(1980年
チャールトン・ヘストン主演。この舞台では、ジェレミー・ブレットがワトソンを演じている。
The Secret of Sherlock Holmes(1988年
ジェレミー・ブレットエドワード・ハードウィックによる二人舞台。脚本は「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズの脚本家・ジェレミー・ポール。

映画[編集]

IMDbによると、シャーロック・ホームズが登場する映画はロバート・ダウニー Jr.主演の2009年版まで 223本を数える。

テレビ[編集]

シャーロック・ホームズとワトソン博士の冒険(テレビ放映用劇映画、ソ連、レンフィルム、1979年 - 1986年)
ワシーリー・リヴァーノフのホームズ、ヴィタリー・ソローミンのワトソンを始め、ハドソン夫人やレストレード警部も常連キャラクターとして扱った5本のテレビ放映用長編劇映画の連作。通常のテレビシリーズとは異なり、当初は単発で制作されたが、視聴者からの強い要望によって同じ主要スタッフとキャストにより連作化された。80年代前半にはイギリスBBCでも一部が放映され、サッチャー首相の賞賛が紹介されるなど新聞でも評判になった。
シャーロック・ホームズの冒険(イギリス、グラナダTV、 1984年4月 - 1994年4月)
日本ではNHKで1985年4月から1995年2月にかけて放送されたドラマシリーズ。全41話。グラナダTVの原題では"The Adventure of Sherlock Holmes"、"The Return of Sherlock Holmes"、"The Casebook of Sherlock Holmes"、"The Memoirs of Sherlock Holmes"と4つのシリーズ名を用いて放映されたがシリーズの順序、内容はドイルの原作とは一致していない。シャーロック・ホームズ役はジェレミー・ブレット (Jeremy Brett)、日本語吹替の声優は露口茂。「犯人は二人」では、シリーズ唯一のシャーロック・ホームズのキスシーンが見られる。「マザランの宝石」では、シャーロック・ホームズは冒頭の一分とラストの三秒しか登場せず、兄のマイクロフトとワトソンによって推理と捜査が進められ、解決に至る。
名探偵ホームズ(日本・東京ムービー新社とイタリア・国営放送局 RAIによる合作、1984年11月 - 1985年5月)
日伊合作のアニメーション。登場人物は全て擬人化された犬のキャラクターで描かれている。「青い紅玉」「まだらの紐」「技師の親指(放映タイトル:小さなマーサの大事件)」など、原作をモチーフにした話もいくつかあるが、推理ものとしての要素は薄く、代わりに子供が親しみやすい設定と、アクションを盛りこんだ明るく楽しい雰囲気の作品となっている。当時の諸事情で、制作は初期の6編で中断。一度はお蔵入りとなったが、劇場用アニメ『風の谷のナウシカ』の同時上映作品としての公開が決まったのを機に、制作も再開。全26話のテレビアニメとして、テレビ朝日系で放送された。ホームズ役の声優は、テレビ版は広川太一郎、映画版は柴田侊彦が担当。またモリアーティ教授は、大塚周夫が演じている。制作初期の6編では監督・演出などを宮崎駿が務めた。
シャーリー・ホームズの冒険(カナダ、1996年 - 2000年)
イギリス製のテレビドラマ。現代のイギリスを舞台にホームズの子孫の天才少女が活躍する。後述の『シャルロット・ホームズの冒険』と違い、生涯独身だったはずのホームズになぜ子孫がいるのかについて一応納得のいくの回答がなされている(主人公はシャーロック・ホームズではなくマイクロフト・ホームズの子孫という設定になっている)。
SHERLOCK (シャーロック)(イギリス、2010年 - )
イギリスBBC制作のテレビドラマ。21世紀のイギリスを舞台に置き換え、携帯電話やインターネットを駆使して事件を解決するホームズを描いたドラマ。
シャーロック ホームズ (人形劇)(日本、2014年 - )
NHKEテレ人形劇、脚本を三谷幸喜が担当。舞台を架空の寄宿学校ビートン校に設定し、そこで学ぶ15歳のシャーロック・ホームズが、同じ部屋に住むワトソンと共に、学校内で起こる事件を解決する。学校内の事件なので殺人は起こらず、同じ人物が複数回登場するのが特徴。

カセットブック[編集]

  • TBSブリタニカから下記の18作品のオーディオドラマを収録したカセットテープ1987年に発売された。各巻2話収録(長編を除く)。声の出演は黒沢良(ホームズ)、羽佐間道夫(ワトソン)、千葉耕市(モリアーティ教授)、石田太郎(ボヘミア国王)、鈴木弘子(アイリーン・アドラー)、家弓家正(マイクロフト)ら。
    • ボヘミアの醜聞・高名の依頼人 / 赤髪連盟・青いガーネット/ 唇のねじれた男・まだらの紐 / バスカヴィル家の犬(長編・一話収録) / 銀星号事件・最後の事件 / 四つの署名(長編・一話収録) / 空家の冒険・美しき自転車乗り / アベ農園・ソア橋 / 這う人・悪魔の足 / ブルースパティントン設計書・最後の挨拶

朗読CD[編集]

  • 新潮社から下記の10作品の朗読を収録したカセットテープCDが発売されている。声の出演は小川真司(ホームズ)、永井一郎(ワトソン)、内海賢二(レストレード警部)、銀河万丈(ボヘミア国王)、戸田恵子(アイリーン・アドラー)ら。
    • 緋色の研究 / 四つの署名 / ボヘミアの醜聞 / 赤髪組合 / 唇の捩れた男 / 青いガーネット / まだらの紐 / バスカヴィル家の犬 / 六つのナポレオン
  • パンローリングから下記の10作品の朗読がCD販売・データ配信されている。声の出演は佐々木健(ホームズ、ワトソン)。
    • 赤毛連盟 / 踊る人形 / ボヘミアの醜聞 / まだらのひも / 蒼炎石 / 土色の顔 / 瀕死の探偵 / 患者兼同居人 / グローリア・スコット号 / 唇のねじれた男

ドラマCD[編集]

アクトワンレコーズから下記の作品のオーディオドラマが発売されている。声の出演は小杉十郎太(ホームズ)、堀内賢雄(ワトソン)、椿基之(レストレード警部)他。

  • 『緋色の研究』

講談化[編集]

明治時代に流行した「探偵講談」を復興させている、上方講談師旭堂南湖が、ホームズ物を講談化している。

  • 『探偵講談・ルパン対ホームズ』原作:白雲斎楽山
  • 『探偵講談・唇のねじれた男』
  • 『探偵講談・まだらの紐』
  • 『探偵講談・六つのナポレオン』
  • 『探偵講談・禿頭倶楽部』

コンピュータ・ゲーム[編集]

シャーロック・ホームズシリーズはその内容と知名度から、度々推理アドベンチャーゲームの題材とされた。

名探偵ホームズ』(1984年
アニメ「名探偵ホームズ」の映画版公開後に徳間コミュニケーションズより発売されたPC-8800シリーズ用リアルタイムアクションゲーム。
迷路のようなロンドン市街で、銀行を襲うモリアーティ教授たちを、ホームズがつかまえるという内容。
シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件』(1986年
トーワチキから発売されたファミリーコンピュータ用アクションアドベンチャーゲーム。後継作品に『名探偵ホームズ 霧のロンドン殺人事件』(1988年)、『名探偵ホームズ Mからの挑戦状』(1989年)がある。
『ロレッタの肖像』(1987年
セガから発売されたアドベンチャーゲーム。SG-1000セガ・マークIIIなど当時のセガ家庭用ゲーム機全機種に対応。
『シャーロック・ホームズの探偵講座』(1991年
ICOM Simulations社開発のパソコンゲーム。日本ではPCエンジン版がビクター音楽産業より、FM TOWNS版が富士通より発売された。続編に『シャーロック・ホームズの探偵講座II』(1993年)がある。
ディジタル・ホームズ』(2001年
アークシステムワークス社開発のPS2用ゲーム。現代のイギリスを舞台にホームズとワトソンの子孫が活躍する。プレイヤーキャラクターが探偵(ホームズ)ではなく、助手(ワトソン)である。他の登場人物も原作に登場したキャラクターの子孫という設定。
ザ ロスト ケース オブ シャーロック ホームズ』(2008年
Legacy Interactive社開発のパソコン用パズルゲーム。
シャーロック ホームズ - ペルシャじゅうたんの謎』(2009年
Frogwares社開発のカジュアルゲーム。この他『シャーロック・ホームズとバスカヴィル家の犬』(2011年)も発表されている。
同社では、ホームズを主人公としたパソコン用および家庭用ゲーム機用(現在、英語版のみ)ゲームをいくつか発表している。

ゲームブック[編集]

『シャーロック・ホームズ 10の怪事件』 :探偵ゲーム第1弾
ゲイリー・グレイディ, 各務三郎翻訳:二見書房 1985年12月
『シャーロック・ホームズ 呪われた館』:探偵ゲーム第2弾
著者:ゲイリー・グレイディ/スーザン・ゴールドバーグ/レイモンド・エドワーズ/各務三郎・田村源二訳:二見書房:1988・再版:1950円:付属品:折り込みの屋敷見取り図・「ロンドン市街地図」、「ロンドン住所録」、「タイムズ」、「捜査の情報源・一覧」:「ベーガー街探偵団」の一員となって、〈地図〉と〈新聞〉を駆使して犯罪捜査。
『シャーロック・ホームズ 死者からの手紙』:探偵ゲーム第3弾
著者:ゲイリー・グレイディ/スーザン・ゴールドバーグ/レイモンド・エドワーズ/各務三郎・田村源二訳:二見書房:1988・初版:1950円:付属品「ロンドン市街地図」、「クイーンズ・パーク地図」、「ロンドン住所録」、「新聞4紙」、「捜査の情報源・一覧」:スポーツ記者失踪の背景に渦巻く謎に挑戦。
『ウィザード家の秘宝』 :「名探偵ホームズ」より
下村家恵子著:徳間書店:アニメージュ・ゲーム文庫:1986年
アニメ『名探偵ホームズ』のゲームブックだが、原作を知らないと解けないヒントもいくつかある。

ライバルたち[編集]

ホームズもののヒットで掲載誌ストランド・マガジンが売り上げ部数を伸ばすと、ライバル各誌はこぞって個性的な名探偵の登場する推理小説を掲載し、その中からいわゆる「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」が生まれた。

アルセーヌ・ルパンは、厳密な定義ではこの「ライバルたち」に含まれないが、現在ではほぼ同列に扱われている。


また、アジアでも同時期にホームズに影響を受けたキャラクターが登場した。

パロディまたはパスティーシュ[編集]

探偵の代名詞的存在となったホームズは、非常に人気があり、他の有名推理作家やファンの手によってホームズを登場させる小説が多く書かれている。これらは風刺であるパロディではなくファンとしてのものがほとんどであるためパスティーシュと呼ばれる。同時代の有名人(架空の人物を含む)との登場・共演や宇宙戦争事件などとの遭遇がある。

ホームズ物のパロディは歴史が古く1892年にドイルの親友で大衆作家のロバート・バーによって発表されたものが最も古い。マーク・トゥエインやオー・ヘンリーもパロディを手がけている。パスティーシュはドイルがホームズ物を書かなくなってから人気がでてきた。

『シャーロック・ホームズの功績』(1954年
アーサー・コナン・ドイルの次男、アドリアン・コナン・ドイルジョン・ディクスン・カー共著の短編集。「語られざる事件」に取材した12編を収録。
『バスカヴィル家の宇宙犬』(1957年)
ゴードン・R・ディクスンポール・アンダースン合作の短編小説集『地球人のお荷物』の中の一編。「バスカヴィル家の犬」が元。ワトソン役以外の登場人物が殆ど宇宙人に置き換わっている。
『シュロック・ホームズ』シリーズ(1960年-1981年)
ロバート・L・フィッシュ(Robert L. Fish)作のパロディ短編集、作品はすべてエラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジンに登載されたもの。日本では『シュロック・ホームズの冒険』『シュロック・ホームズ回想』(ハヤカワ文庫)、『シュロック・ホームズの迷推理』(光文社文庫)が出版され、全32編が翻訳されている。なお作者のフィッシュはMWA(アメリカ探偵作家クラブ)の1978年度の会長。
『恐怖の研究』(1966年) - ハヤカワ・ミステリ文庫
エラリー・クイーン作とよく言われているが、実際は映画『A Study in Terror』(1965年)のノベライゼーション
(作中の)推理作家エラリーのもとに、ワトスンの未発表手記と称するノートが届けられる。切り裂きジャック事件を追うホームズと、誰が何のためにそのノートを自分に送ったのかを探るエラリーの二重構造で進行し、やがてホームズがワトスンにも語らなかった真相が解き明かされる。
また、エラリーが登場する章はクイーンが書き、ホームズが登場する章はポール・W・フェアマンが書いたと言われている。
シャーロック・ホームズの宇宙戦争』(1969年
マンリー・W・ウェルマン&ウェイド・ウェルマン作。H・G・ウェルズの『宇宙戦争』に、ホームズとワトスン、『失われた世界』のチャレンジャー教授(他)が巻き込まれる。
  • 『宇宙戦争』の前日談『水晶の卵』を導入部に採用している。
  • 1902年の事件に変更している(天文学上の理由)。
  • マローン(『失われた世界』に登場した記者)の描くハドスン夫人は、従来のイメージとは異なっている。
『シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険』(1975年) - 扶桑社文庫
ニコラス・メイヤー作。重症のコカイン中毒に侵されたホームズを、ジークムント・フロイトが治療する。あまりにも有名で、後に映画化もされている作品。
『ウエスト・エンドの恐怖』(1976年) - 扶桑社文庫
ニコラス・メイヤー作。「シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険PARTII」と副題がついているが、実際は『素敵な冒険』の直接の続編というわけではない。ロンドンの劇場地区の一連の奇妙な殺人事件の謎を追うという内容。
『ホームズ最後の対決』(1975年) - 講談社文庫
ロバート・リー・ホール作。消息を絶ったホームズの姿を求め、必死の探索をするワトソン。そして、モリアーティ教授とホームズ、二人の驚くべき正体とは。
『ソーラー・ポンズの事件簿』(1979年) - 創元推理文庫
オーガスト・ダーレス作の短編集。探偵名こそホームズではないが、舞台、登場人物とも共通しており、ホームズのパスティーシュ作品とみなされている。
『ホック氏の異郷の冒険』(1983年)『ホック氏・紫禁城の対決』(1990年)
加納一朗作。「ライヘンバッハの滝」以降、東洋を放浪していた「ホック氏」ことホームズが、日本及び中国で難事件を解決する。
漱石と倫敦ミイラ殺人事件』(1984年)
島田荘司作。ロンドン留学中の夏目漱石とホームズの出会いと、彼らが巻き込まれた密室殺人事件の顛末を描く。漱石とワトスンのふたりの視点からの文章が交錯するスタイルをとっている。なお、山田風太郎の短編「黄色い下宿人」でもホームズと漱石は出会っている。
『銭形平次ロンドン捕物帖』(1987年)
北杜夫作。銭形平次とホームズが(時代を超越して)共演し、事件を解決する。『大日本帝国スーパーマン』(新潮文庫)に収録。
『ロンドンの超能力男』(1989年) - 扶桑社文庫
ダニエル・スタシャワー作。脱出王の異名をとるアメリカ人奇術師ハリー・フーディーニが、ロンドンを舞台にホームズと共演。
『シャーロック・ホームズの秘密ファイル』(1991年 - ) - 創元推理文庫
ジューン・トムスン作。「語られざる事件」に材をとった短編シリーズ。なお、シリーズは現在、全5冊であるが、“The Secret Notebooks of Sherlock Holmes”(2004年)は、日本では未訳。
  • 『シャーロック・ホームズの秘密ファイル』(1991年)シリーズ第1作。
  • 『シャーロック・ホームズのクロニクル』(1992年)シリーズ第2作。
  • 『シャーロック・ホームズのジャーナル』(1993年)シリーズ第3作。
  • 『シャーロック・ホームズのドキュメント』(1997年)シリーズ第4作。
『シャーロック・ホームズ対ドラキュラ あるいは血まみれ伯爵の冒険』(1992年) - 河出文庫
ローレン・D・エスルマン作。ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』に、ホームズとワトソンが巻き込まれる。
『シャルロット・ホームズの冒険』(1994年)
角川書店の小説誌「ザ・スニーカー」に連載されていた吉岡平の小説。現代のイギリスを舞台にホームズの曾孫のパンク娘と日本人の古生物学者がコンビを組んで事件を解決する。「T・レックスの瞳」「暗殺者(マーダラー)のヒモ」「踊る人魚」の3編がありエンターブレインから出版されているファミ通文庫「シャルロット・リーグ」(全3巻)に収録されている(生涯独身だったはずのホームズになぜ子孫がいるのかについては触れられていない)。
『冬のさなかに ホームズ2世最初の事件』(1996年 - ) - 創元推理
アビイ・ペン・ベイカー作。ホームズとアイリーネ・アドラーとの間に生まれた娘、マール・アドラー・ノートン(表向きの実父はゴドフリー・ノートン)の物語。語り手はマールの親友となっており、ホームズとワトスンも出番は少ないが、後半、登場する。
『シャーロック・ホームズの愛弟子』シリ-ズ(1997年 - )
ローリー・R・キング作。老境のホームズと、その弟子、メアリ・ラッセルの活躍を描く。集英社文庫から発売。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子』(1997年)シリーズ第1作。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子 女たちの闇』(1999年)シリーズ第2作。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子 マリアの手紙』(2000年)シリーズ第3作。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子 バスカヴィルの謎』(2002年)シリーズ第4作。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子 エルサレムへの道』(2004年)シリーズ第5作。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子 公爵家の相続人』(2006年)シリーズ第6作。
  • 『シャーロック・ホームズの愛弟子 魅惑のマハーラージャ』(2010年)シリーズ第7作。
『御手洗潔対シャーロック・ホームズ』(2004年
柄刀一作。御手洗潔もの2本、ホームズもの2本、両者の対決編1本を収録した短編集。推理合戦はやや御手洗に分があるような描写がなされている。
『シャーロック・ホームズの失われた事件簿』(2004年) - 原書房
ケン・グリーンウォルド著。ベイジル・ラスボーンナイジェル・ブルース主演の、1940年代のラジオドラマのノベライズ。
『シャーロック・ホームズ 東洋の冒険』(2004年) - 光文社文庫
テッド・リカーディ作。大空白時代を題材としたもの。インドやチベットでのホームズの体験を、ワトソンが聞き取ってまとめた形になっている。
『吾輩はシャーロック・ホームズである』(2005年
柳広司作。イギリス留学中の夏目漱石が精神に支障を来した結果、自分がホームズだと思い込んでしまう。その後ワトソンの元に送られた漱石が、不在のホームズに代わって事件解決に挑む。『漱石と倫敦ミイラ事件』とは違い、ワトソンの一人称のみで語られている。
『シャーロック・ホームズの息子』(2005年)
ブライアン・フリーマントル作。ホームズの息子、セバスチャンの活躍を描いたパロディ。新潮文庫より発売。
  • 『シャーロック・ホームズの息子』(2005年)シリーズ第1作。(上・下巻)
  • 『ホームズ二世のロシア秘録』(2006年)シリーズ第2作。
『患者の眼 シャーロック・ホームズ誕生秘史1』(2005年)
デイヴィッド・ピリー作。ホームズのモデルとなった医学博士ベルが、若きコナン・ドイルと共に怪事件を解決するシリーズ第一作。TVドラマ「コナン・ドイルの事件簿」原作。
『クリスティ・ハイテンション』(2007年-)
新谷かおる作の漫画。シャーロック・ホームズの姪クリスティを主人公とし、クリスティの視点から原典を描く。「ソア橋」「赤毛組合」なども描かれている。
『ホームズ・ツインズ!』(2007年)
作画:辻野よしてる、原作:シナリオ工房 月光による漫画。マイクロフトの子供(双子の姉弟)を主人公とし、シャーロックの失踪中の年代を舞台とする。
シャーロック・ホームズと賢者の石』(2007年) - 光文社文庫
五十嵐貴久作。「ライヘンバッハの滝でのホームズ死亡」「ホームズのバリツ修得に至った理由」「探偵引退後のホームズ」「正典の半年間の空白」のそれぞれの真実を描く。
『エノーラ・ホームズの事件簿』シリーズ(2006年 - )
ナンシー・スプリンガー作。日本語訳は小学館から。シャーロックの歳の離れた妹エノーラを主人公とする。
  • 『エノーラ・ホームズの事件簿 - 消えた公爵家の子息』。(2006年)シリーズ第1作。
  • 『エノーラ・ホームズの事件簿 - ふたつの顔を持つ令嬢』(2007年)シリーズ第2作。
  • 『エノーラ・ホームズの事件簿 - ワトスン博士と奇妙な花束』(2008年)シリーズ第3作。
  • 『エノーラ・ホームズの事件簿 - 令嬢の結婚』(2008年)シリーズ第4作。
  • 『エノーラ・ホームズの事件簿 - 届かなかった暗号』(2009年)シリーズ第5作。
『京城探偵録』(2009年)
ハン・ドンジン作。1930年代の韓国京城を舞台に、名探偵ソル・ホンジュが漢方医ワン・ドソンとともに事件の謎を解く。ほかにレイシチ警部やホ・ドスン夫人も登場する。
天下繚乱RPG』(2010年)
小太刀右京作の超時空時代劇TRPG。リプレイにPCとしてホームズ(PL:鋼屋ジン)が、NPCとしてモリアーティ教授が登場。
モリアーティは後にサプリメントのパーソナリティに『森脇慈英』として採用された。
万能鑑定士Qの推理劇2』(2012年) - 角川文庫
松岡圭祐作。コナン・ドイルによる幻のホームズ短編小説『ユグノーの銀食器』の原稿が発見されオークションにかけられる。冒頭部分に、結末が欠落した状態でこの小説本編が登場する。
屍者の帝国』(2012年)
伊藤計劃×円城塔作のSF小説。複数の作品に対するパスティーシュがなされており、若かりし頃のワトソンが主人公となっている。
『シャーロック・ホームズたちの冒険』(2013年)
田中啓文作。短編集であり、ホームズが直接登場するものは、ワトソンの未発表原稿という設定の『「スマトラの大ネズミ」事件』のみ。そのほかの収録作品には、「ヒトラーは実はシャーロキアンだった」という設定で書かれた『名探偵ヒトラー』などがある。

ルパン対ホームズ[編集]

ホームズは、ほぼ同時期に人気を博していた小説『アルセーヌ・ルパン』シリーズへの登場も有名である。しかし、ルパンの作者モーリス・ルブランが『遅かりしシャーロック・ホームズ』にてホームズを登場させたことについて、ドイルがルブランに抗議を行ったこともあり、それ以降の作品(前記『遅かりし-』の再録版も含む)では、ホームズは「Herlock Sholmès(フランス語の発音エルロック・ショルメ、日本では慣例的にエルロック・ショルメスと呼ばれることもある、又英人ということでハーロック・ショームズとしている例もある。)」というアナグラム名、ワトスンはウィルソンという、名前と設定の異なる別人に変えられた。

日本語訳では翻訳者がエルロック・ショルメという名前をホームズと変えることが慣習的に行われている(但し、慣例によりワトスンはウィルソンのままである)ため、そこに描かれるエルロック・ショルメの卑怯ぶりや、銃で人質を殺してしまうといった行為がホームズのキャラクターと決定的に異なってしまっている。両者の設定の違いについてはルパン対ホームズ#ショルメとホームズの関係も参照。

ルパンシリーズに登場するエルロック・ショルメは1901年に最初にルパンと対決し(最も有力な説に従うと、エルロック・ショルメは推定46-47歳、ルパンは推定27-28歳)、1903年にレイモンド=サン=ベランを結果的に銃殺してしまう。エルロック・ショルメ(日本語訳ではホームズ)が登場する作品には、『遅かりしシャーロック・ホームズ』、『ルパン対ホームズ』、『奇岩城』などがあり、名前のみ登場する作品には、『ルパン、三つの犯罪』(邦訳『続813』)、『ルパン、最後の恋』がある。

近年では、2005年に日本の探偵作家芦辺拓が、名探偵と大怪盗の本当の出会いとして『真説ルパン対ホームズ』を発表。また欧州では、2007年に Frogwares 社より、パソコンゲーム『Sherlock Holmes versus Arsene Lupin』(現在、英語版のみ)が発表されている。

その他[編集]

「シャーロック・ホームズの私生活」(1933年
ヴィンセント・スタリット著。ホームズ研究書の古典。
「シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯」(1962年
ウィリアム・ベアリング=グールドの(仮想)ホームズ伝。
「シャーロック・ホームズの謎 モリアーティ教授と空白の三年間」(1984年)
マイケル・ハードウィック著。ホームズの(仮想)自叙伝。
「シャーロック・ホームズ わが人生と犯罪」(2009年)と改題、復刊された。
「空からこぼれたStory」「テムズ川のダンス」
上述のテレビアニメ『名探偵ホームズ』の主題歌。歌っているのはダ・カーポ
三毛猫ホームズシリーズ
赤川次郎原作の推理小説。
妖魔夜行シリーズ
作中では「実在を信じられた架空の人物」が妖怪となっており、「妖怪名探偵」として登場している。なお、彼がリーダーを務めるネットワークの名称は「ベイカー街遊撃隊」である。

脚注[編集]

  1. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、184頁
  2. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、106-108頁
  3. ^ 曽根晴明「パイプ」『ホームズなんでも事典』平賀三郎編著、青弓社、2010年、145-146頁
  4. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、118-119頁
  5. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、315-316頁
  6. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、41-42頁
  7. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、90頁
  8. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、222頁
  9. ^ マシュー・バンソン編著『シャーロック・ホームズ百科事典』日暮雅通監訳、原書房、1997年、111頁
  10. ^ 田中喜芳『シャーロッキアンの優雅な週末 ホームズ学はやめられない』中央公論社、1998年、129-131頁