スカイライナー

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スカイライナー
シティライナー
モーニングライナー / イブニングライナー
「スカイライナー」で使用される二代目AE形電車(2010年7月19日 成田湯川駅)
「スカイライナー」で使用される二代目AE形電車
(2010年7月19日 成田湯川駅)
運行事業者 京成電鉄
列車種別 スカイライナー[1]
運行区間 京成上野駅日暮里駅 - 京成成田駅成田空港駅
経由線区 本線成田空港線
(成田空港線はスカイライナーのみ)
使用車両
(所属区所)
スカイライナー・モーニングライナー
イブニングライナー:二代目京成AE形電車
シティライナー:京成AE100形電車
運行開始日 スカイライナー 1978年5月21日
シティライナー 2010年7月17日
備考 2013年1月現在のデータ

スカイライナーSkyliner)は、京成電鉄京成上野駅 - 成田空港駅間を成田空港線経由で運行する座席指定特急列車の列車愛称であり、京成電鉄における最速達の列車種別である。乗車には運賃の他に料金を必要とする。

本項では本線経由で運行し、同じ車両を使用する座席定員制特急列車の「モーニングライナー」「イブニングライナー」および「シティライナー[2]について、また京成電鉄における歴代の有料列車の沿革についても記述する。

なお、京成電鉄では、料金不要の「特急」等も運行されているが、「スカイライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」および「シティライナー」はいずれも有料特急列車として固有の列車愛称が与えられることで区別されている。

概要[編集]

初代「スカイライナー」AE形(京成高砂駅)
登場当初はクリーム地に茶色といった車体塗装であった。

東京都心から成田空港への空港アクセス列車として、1978年の成田空港開港と同時に運行を開始した。「スカイライナー」の名称は、空港連絡列車の愛称として日本全国の小学生からの公募により決定された。

開港当初は成田空港への唯一の鉄道アクセス手段であったが、当時は成田新幹線計画があったため、京成電鉄の成田空港駅(現在の東成田駅)は空港ターミナルから約1km離れた場所に設置された。これにより駅から空港ターミナルへ行くにはバスへの乗り継ぎが必要であり、「スカイライナー」はリムジンバスなど他の交通機関との競争で苦戦を強いられた。しかし、成田新幹線計画の消滅などにより、1991年3月に東日本旅客鉄道(JR東日本)とともに空港ターミナル直下となる現在の成田空港駅への乗り入れを果たしている。

1979年9月から、成田山新勝寺参詣客の利便性向上を目的に京成成田駅にも昼間時間帯の「スカイライナー」が停車するようになり、2003年7月よりほぼすべての「スカイライナー」が停車するようになった。また、2006年12月から京成船橋駅にもほぼすべての「スカイライナー」が停車するようになり、「成田エクスプレス」が通過する千葉県中央部と成田国際空港との連絡列車としての側面を持つようになった。

2010年7月には成田空港線(成田スカイアクセス)が開業し、従来の京成本線を経由するルートから同線経由へ運行ルートを変更、それまで日暮里駅 - 空港第2ビル駅間で51分かかっていた所要時間が36分へと大幅に短縮されている。なお、従来「スカイライナー」が運行されていた京成本線には「シティライナー」を新設し、京成成田駅や京成船橋駅などかつての「スカイライナー」停車駅の需要は同列車が担うこととなったが、後述の理由により大幅に減便されている。

運行概況[編集]

2代目「スカイライナー」AE100形(京成関屋駅)

スカイライナー[編集]

京成上野駅 - 成田空港駅間を20分または40分間隔で運行する(一部、運行間隔が1時間空く時間帯がある)。在来線最速の160km/h運転区間[3]を有する成田空港線(成田スカイアクセス)を経由し、所要時間は日暮里駅 - 空港第2ビル駅間で最速36分、京成上野駅 - 成田空港駅間で最速41分である。全列車が座席指定席制となっている。基本的に終日運行しているが、夜間の下り方面はすべて「イブニングライナー」となるため運行されない。

シティライナー[編集]

「スカイライナー」が成田スカイアクセス経由となるのに伴い新設された京成本線の有料特急で、京成上野駅 - 成田空港駅間を京成本線経由で運行していた。当初は1日あたり7往復が設定され、うち上り2本、下り1本は京成成田駅始発・終着であった。基本的に日中のみの運行であるが、下り1本のみ朝のピーク時間帯に運行されていた。京成上野駅 - 成田空港駅間の所要時間は75分程度で、「モーニングライナー」や「イブニングライナー」と同程度かやや遅い状況であった。また全列車が座席指定席制となっていた。「スカイライナー」が通過する青砥駅にも停車するために都営浅草線京急線方面双方の乗り継ぎも可能であり、羽田空港とのアクセスに利用される事もあった。

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋地震東日本大震災)の影響と、東京電力福島第一原子力発電所での事故による電力供給の逼迫により運休状態が続いていた。電力使用制限令解除後の同年9月10日には2往復に限って京成上野駅 - 京成成田駅間で運行が再開された[4]が、その他の便については同日以後も運休が続いていた。その後、2012年10月21日のダイヤ改正で午前の下り1本と午後の上り1本の計1往復のみの運行とされ、成田空港駅への定期乗り入れが無くなった[5]。またダイヤ改正で表定速度が低下したため、特急料金の不要な快速特急に比べても、5分ほどの速達性しかなくなっている。

3が日は成田山新勝寺の初詣客輸送のため、臨時増発される。

モーニングライナー・イブニングライナー[編集]

主にピーク時の着席通勤需要を担う有料特急であり、京成上野駅 - 成田空港駅間を京成本線経由で運行する。「モーニングライナー」は朝の上り列車4本、「イブニングライナー」は夕方以降の下り列車8本が設定されており、そのうち両列車とも2往復は京成成田駅発着となっている。夕方以降の下り方面は「スカイライナー」が運行されないため、「イブニングライナー」は空港アクセス需要も併せ持っている。全列車が車両指定制の自由席となっていて、乗車駅ごとに指定された車両内の空席を利用する。

停車駅[編集]

スカイライナー
京成上野駅 - 日暮里駅 - (成田スカイアクセス線経由) - 空港第2ビル駅 - 成田空港駅
シティライナー(2011年12月23日改正)
京成上野駅 - 日暮里駅 - 青砥駅 - 京成船橋駅 - 京成成田駅
モーニングライナー・イブニングライナー
京成上野駅 - 日暮里駅 - 青砥駅 - 八千代台駅 - 京成佐倉駅 - 京成成田駅 - 空港第2ビル駅 - 成田空港駅
  • 一部列車は京成上野駅 - 京成成田駅間のみの運転。

使用車両[編集]

「スカイライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」は、専用特急形車両である2代目AE形が使用されている。運行開始当初から1993年6月27日までは初代AE形が、1990年6月19日から2010年7月16日まではAE100形が使用されていた。置き換え過渡期である1990年からの3年間は初代AE形とAE100形が共通に運用されていた。

2代目AE形による「シティライナー」

「シティライナー」は、2010年7月16日までスカイライナーとして使用されていたAE100形が使用されている。2010年 - 2011年の終夜運転では2代目AE形による「シティライナー」が運行された。

名称[編集]

列車愛称の「スカイライナー」はAE形落成と同時に「空港連絡特急」の愛称として、1972年9月からの1か間、小学生新聞の協力により日本全国の小学生からの公募により決定したものである。

  • 応募総数28476通から、上位30作とその他から優秀作として選定された20作を候補とし、11月11日に選考会で正式に選定された。この時の主な候補にはのちに新幹線の列車愛称となる「はやぶさ」「つばさ」「はやて」や「成田号」「流星号」「いなづま」「あおぞら」「はやかぜ」などがあった。

旅客の案内に使用される「スカイライナー」「シティライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」の列車種別は、それぞれ列車愛称と同じである。ただし、一般的に利用客の目に触れない列車運行図表等においては、「スカイライナー」「シティライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」ともに「特別急行列車 (A)」と表記される。この場合、一般型の車両を用いる特別料金不要の快速特急・特急列車は混同を避けるため、「快速特急列車・ 特別急行列車(B)」と表記されて区別される。列車愛称をそのまま列車種別名としている例としては、名古屋鉄道の「ミュースカイ」や東武鉄道の「TJライナー」などがある。

ライナー券[編集]

「スカイライナー」、「シティライナー」は全車座席指定席制を採用している。一方「モーニングライナー」、「イブニングライナー」は車両指定のみで、指定された車両内の空いている席を利用する。利用の際は乗車券の他「ライナー券」が必要となる。なお、いずれの列車もライナー券を購入すれば定期券でも利用可能である。また、いずれの列車も所定時刻より1時間以上遅延した場合は、ライナー料金は全額払い戻しとなる。

発売箇所によって異なるが、券面には「○○○ライナー券」(○内にはそれぞれの列車名が入る)もしくは「特別急行券」と表記される。

スカイライナー・シティライナー券[編集]

料金は、「スカイライナー」が1200円、「シティライナー」は京成上野・日暮里駅・青砥駅 ⇔ 京成成田駅で920円、京成船橋駅発着については500円(大人、2013年1月20日現在)となっている。当日発売のほか乗車日の1ヶ月前から前売り発売も行っている。ライナー券の発売箇所はスカイライナーが京成上野・日暮里・空港第2ビル・成田空港の各駅、シティライナーが、京成上野・日暮里・青砥・京成船橋・京成成田の各駅で販売されている。また系列会社の京成トラベルサービスなどのほか、主な旅行代理店などでも購入が可能で、2001年からはiモードEZWebYahoo!ケータイ、京成電鉄の公式サイト(外部リンク参照)などでも予約が可能となっている。さらに2010年からはチケットレスサービスも開始している。この他、11枚綴り12000円の「ライナー回数券」も発売されている(3ヶ月間有効)。ライナー回数券以外はライナー券単独で購入することはできず、事前に有効な乗車券(定期乗車券含む)を持っていない限り、乗車券とセット販売である。

両列車とも車掌が所持する端末でライナー券の発売状況を確認することができ、あらかじめ指定された座席に着席している乗客に対しては車内改札が省略されている。

モーニングライナー・イブニングライナー券[編集]

前述の通り車両指定の定員制で、各駅ごとに着席できる号車が割り振られており、座席は指定されないが、定員分以上の発売を行わないので着席は保証される。しかし一部のマナーの悪い乗客が座席を2つ以上占有することがあったり、指定された号車に着席しない事態が起こると、見た目上着席できないことがまれにある。その場合、車掌に申告して、座席を確保することが望ましい。料金は全区間一律400円(大人。子供は200円、2013年現在)。基本的には当日の発車時刻数10分前から直近の列車のライナー券のみを発売する。ライナー券売機には残席数が大きくLED表示され、売れ切れた場合はその列車には乗車できない。(JRのように立席乗車券は発売されない) 「イブニングライナー」に限っては、前売り発売を行っており、京成上野案内所、日暮里、空港第2ビル、成田空港の各駅とJTBおよび日本旅行にて購入できる。両列車とも、ネット予約やチケットレスサービス等は利用できない。 この他、「モーニングライナー」については枚数限定でライナー定期券「モーニングPASS」(毎月25日から月末まで発売され、次月1日から末日まで有効 8,000円 子供料金の設定はなく、持参人方式 定期券販売所で発売。定期券を取り扱わない駅は駅窓口)も設定されている(八千代台・京成佐倉・京成成田駅のみ発売で、成田空港・空港第2ビル発は設定がない)。なお、「モーニングライナー」ならばどの列車でも良いというわけではなく、乗車駅・利用列車・号車は指定されており、指定されたモーニングライナーより先行の列車に乗るにはライナー券の購入が必要であり、乗り遅れた場合の救済措置はない。またモーニングpassに乗車券としての効力はなく、あくまでライナー券の定期券式販売である。[6]

2列車は原則として乗降駅が分離され、「モーニングライナー」の場合、成田空港・空港第2ビル・京成成田・京成佐倉・八千代台が乗車駅、青砥・日暮里・京成上野が降車駅である。「イブニングライナー」は乗降駅が「モーニングライナー」の逆になる。ただし、八千代台駅、京成佐倉駅、京成成田駅でもイブニングライナー券を販売しており、ホーム上または改札口の係員に申し出れば購入することが可能である。また、モーニングライナー券を購入した上で成田空港 - 八千代台間の各駅相互間、イブニングライナー券を購入した上で上野 - 青砥間の各駅相互間を利用することも可能であるが、空港第2ビル駅からイブニングライナー、および青砥駅・日暮里駅からモーニングライナーの利用はできない。

両列車とも車内改札は行わずライナー券券売機近くの列車乗車口にて係員が乗車時に改札を行う。乗車口が1カ所のため、乗客が多い場合、発車遅延が発生することがある。

スカイライナークーポン[編集]

2010年11月15日より京成の特急券類としては日本国外で初となる「スカイライナークーポン」の発売を開始した。

発売するのは韓国の旅行会社「旅行博士」で、発売額は大人2200円・子供1100円(2010年現在)。京成上野駅・日暮里駅・空港第2ビル駅・成田空港駅のいずれかで片道分の乗車券・スカイライナー券と引き換えて使用する[7]。2011年2月1日からは「HANATOUR」での発売を開始した。

沿革[編集]

この節では、前段として成田山新勝寺への参拝観光列車である「開運号」、およびかつて新京成線・京成本線(一部は都営浅草線系統もあり)と千葉線に跨って運行された優等列車である急行・特急「九十九里号」などについても記載する。

成田山新勝寺参拝列車「開運号」とその周辺列車群[編集]

「開運号」(2007年1月のリバイバル運転時)

戦前期[編集]

  • 1930年昭和5年)6月15日 - 押上駅 - 京成成田駅間に急行(1往復)を運転開始。途中停車駅は高砂・谷津海岸(→谷津)・宗吾(→宗吾参道)で、所要時間60分は戦前最速であった。 1931年(昭和6年)12月10日 日暮里駅 - 青砥駅間開業に伴うダイヤ改正時に廃止。
  • 1936年(昭和11年)9月10日 - 急行を復活。上野公園駅(→京成上野) ・押上駅 - 京成成田駅で5往復運転。途中青砥駅での併結運転としていた。途中停車駅は日暮里・千住大橋・青砥・高砂・京成津田沼。所要時間は上野公園駅 - 京成成田駅間73分、押上駅からは65分。
  • 1937年(昭和12年)5月1日 - 急行を格上げする形で臨時特急「護摩」が上野公園駅・押上駅 - 京成成田駅間で運行を開始した。これを公式に成田山新勝寺参詣観光特急列車としている。途中停車駅に新三河島・町屋を追加。所要時間は急行時代と変わらず73分。
  • 1939年(昭和14年) - 押上駅発着の途中停車駅に京成請地を追加。
  • 1940年(昭和15年)12月16日 - ダイヤ改正により7往復に増発。停車駅から新三河島・町屋・高砂・京成請地が外れる。
  • 1941年(昭和16年) - 2扉セミクロスシートの1500形就役。
  • 1943年(昭和18年)3月 - 特急廃止。

戦後復興期[編集]

  • 1949年(昭和24年)7月1日 - 急行「護摩」を運転再開(5往復)。途中停車駅は日暮里・千住大橋・青砥・高砂・八幡・京成船橋・谷津遊園・京成津田沼・大和田・京成佐倉。所要時間は97分。
  • 1951年(昭和26年)1月 - 戦時中ロングシートとなっていた1500形をセミクロスシートに復元。優等列車用に整備した600形と組み合わせて急行「護摩」に優先的に運用を開始。夏季には臨時急行「潮風号」を上野公園駅 - 京成千葉駅間に運転。
  • 1952年(昭和27年)5月1日 - 特急「開運号」が電装・再整備した1500形を使用して運転を開始した。運行当初は上野公園駅 - 京成成田駅間で、途中停車駅は青砥駅のみ。所要時間84分。当初は自由定員制であったが、6月から座席指定席制を採用する。また、同時にこれまで運行されていた急行「護摩」は臨時急行に格下げされる。
  • 1953年(昭和28年)5月 - 特急「開運号」に専用車両1600形を導入。1500形は急行用に格下げした上で「開運号」の予備車となる他、多客時の臨時特急「印旛号」などにも使用された。2両編成であるが、大手私鉄で初めてリクライニングシートを採用し、日本の鉄道車両で初めてテレビ(後に1500形にも設置)を設けるなど、当時の車内水準とすれば豪華さが目立つ車両であった(関連記事)。同年10月のダイヤ改正で所要時間75分に。
  • 1957年(昭和32年)4月1日 - 1600形が3両編成化される。ただし、編成数自体は1編成のみであった。
    • 12月1日 - 京成津田沼駅 - 宗吾参道駅間の路線改良によるダイヤ改正で所要時間61分に。
    • この時期には「開運号」補完の不定期特急・急行、千葉線の夏季海水浴臨時列車に加え、京成成田駅からのバス連絡による観光列車「水郷」「とね」「つくば」が運転されていた[8]
  • 1958年 (昭和33年) 7月1日 - 宗吾参道駅 - 京成成田駅間の路線改良によるダイヤ改正で所要時間60分に。
  • 1963年(昭和38年) - 3150形セミクロスシート車両が登場し、「開運号」の予備車にも使用することとなった。これにより1500形は「開運号」の予備車を外れて一般車に格下げされる。
    • なお、地下鉄乗り入れ仕様の性能・車体を有していた3150形により臨時で都営地下鉄1号線(→浅草線)方面からの「開運号」も設定されたこともあるが、都営線内での座席指定料金の取り扱いについては有料であったかどうかを含めて不明である。
  • 1965年(昭和40年) - 夏季海水浴列車として不定期急行「九十九里号」が京成上野駅/都営浅草線方面 - 京成千葉駅(現・千葉中央駅)間で運行された。
    • 1960年代に入ると千葉線沿線では埋め立てにより海水浴場が閉鎖されたことから、京成千葉駅から九十九里浜方面へのバス連絡による列車へと変化、これまでの愛称名も整理された。1962年(昭和37年)から1967年(昭和42年)までは新京成線松戸駅 - 京成千葉駅間にも臨時列車として急行「九十九里号」が運行されていた。
    • なお、都営浅草線方面発は3000形以降のいわゆる「赤電」を、上野発については「青電」も使用していた。また、列車種別も当初は急行であったが、京成の不定期急行が1968年(昭和43年)度に廃止されたため、1969年(昭和44年)から1974年(昭和49年)までは特急に変更となった。
  • 1967年(昭和42年)11月12日 - この日限りで「開運号」の専用車両を1600形から3150形に変更。
  • 1967年(昭和42年)12月 - 3200形の落成により同形式も「開運号」への運用を開始。翌年のダイヤ改正で所要時間59分に。
    • 3150形と3200形に変更したのは、この時すでに決定していた「空港連絡特急」への中継ぎであったため、地下鉄乗り入れ仕様の性能・車体を有していたが、座席指定席制を維持するために座席配置をセミクロスシートとしていた。同時に1600形は「開運号」での運行を終了し、一般車に更新される。
  • 1968年(昭和43年) - 夏季海水浴列車として不定期急行(のちに不定期特急)「くろしお」が京成上野駅 - 京成成田駅間で運転。
    • マイカーによる道路混雑の悪化により、これまでの京成千葉駅でのバス連絡を京成成田駅から九十九里浜・蓮沼海岸へのバス連絡にシフトした。
  • 1969年(昭和44年)12月31日 - 大晦日臨時ダイヤで京急の車両による特急「招運」が三浦海岸駅 - 京成成田駅で運転(2往復)。
    • この後1970年(昭和45年)から1978年(昭和53年)までの正月・行楽期には三社直通の臨時特急が運転された。

AE形電車登場以降[編集]

  • 1972年(昭和47年) - AE形落成。同時に「空港連絡特急」の愛称として、日本全国の小学生からの公募により決定した「スカイライナー」の名称を与えられる。また、「開運号」の運行も平日昼間と休日中心の運行となる。
  • 1973年(昭和48年)12月30日 - AE形で「開運号」代替列車の運行開始。すでに「スカイライナー」の名称が与えられたが、新東京国際空港の開港が予定より大幅に遅れていたことからやむを得ず「特急」の名称で運行された。「開運号」時代と異なり、当時は京成上野駅 - 京成成田駅間を無停車で運行していた。所要時間55分。
  • 1978年(昭和53年)5月5日 - 宗吾車両基地に留置中のAE形が放火され全焼する事件が発生。
  • 1978年(昭和53年)5月21日 - 新東京国際空港開港にあわせ、ようやく「空港連絡特急」として「スカイライナー」が京成上野駅 - 成田空港駅間無停車で運行を開始。所要時間60分。
    • しかし、放火事件により所定運用を満たせないことから8月8日まで計画ダイヤより5往復の減便を余儀なくされた。
    • また、当時は成田新幹線計画があったことから京成の成田空港駅は現在の東成田駅であり、空港敷地内にあるものの、現在の成田空港第1旅客ターミナルビルからは徒歩でアクセスしづらい離れた位置にあった。そのため、駅から連絡バスを要するなどの不便さがあったため、客足はさほど伸びなかった。
  • 1979年(昭和54年)9月1日 - 「スカイライナー」昼間の一部列車が京成成田駅に停車開始。
  • 1983年(昭和58年)12月1日 - 「スカイライナー」上り(京成上野駅行)に限り日暮里駅に停車開始。
  • 1984年(昭和59年)12月1日 - 「イブニングライナー」運行開始。
  • 1985年(昭和60年)10月19日 - 「モーニングライナー」運行開始。
    • この時期は「スカイライナー」の運転間隔が30分毎であるのに対して、無料特急は40分毎であった。「スカイライナー」の利用客は少なかったことから無料特急との運転サイクルを合わせるため、「スカイライナー」も40分毎に運行するようになった。その後、海外旅行客の増加とともに「スカイライナー」の利用客も増加し、満席となる列車も増えたこともあり、後述の8両化につながる。
  • 1990年平成2年)6月19日 - AE100形が運行開始。このAE100形に合わせ、AE形は6両編成7本を順次8両編成5本に組み替え、全列車が8両編成になる。

成田空港駅開設以降の展開[編集]

「スカイライナー」1億人乗車記念ステッカーを貼付したAE100形(2007年8月)
  • 1991年(平成3年)3月19日 - 空港ターミナルビル直下に現在の成田空港駅が開業し、同時に「スカイライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」が乗り入れ開始。またこの日より下り「スカイライナー」も全列車が日暮里駅に停車を開始する。所要時間は路線変更により1km伸びた事と、日暮里駅停車により62分に。
    • これにより空港アクセスの利便性は格段に向上したが、同日にJR東日本でも、都心部の複数駅から成田空港アクセス特急「成田エクスプレス」の運行を開始したので、「スカイライナー」は新たな競争に晒されることとなった。
  • 1993年(平成5年)6月27日 - AE形が運行を終了。以降、2010年7月16日までAE100形で運用された。
  • 1996年(平成8年)7月20日 - 「スカイライナー」の最高速度が京成成田駅 - 駒井野信号所間に限り110km/hとなる。
  • 2003年(平成15年)7月19日 - 下り早朝2列車を除き京成成田駅に全列車停車開始。
  • 2004年(平成16年)6月29日 - 京成電鉄社長が「スカイライナー」新型車両計画があることを表明。
  • 2004年(平成16年)10月30日 - 「モーニングライナー」「イブニングライナー」をそれぞれ1本増発。
  • 2006年(平成18年)12月10日 - 下り早朝2列車を除き京成船橋駅に全列車停車開始。
  • 2007年(平成19年)1月28日 - 「開運号」のリバイバル運転を実施(京成上野 - 京成成田間1往復)。
  • 2007年(平成19年)7月31日 - 「スカイライナー」の利用者数が営業開始29年目にして1億人を突破した。これを記念して成田空港駅で記念式典を実施した。また、当該列車となった「スカイライナー」20号の乗客全員にオリジナルうちわと1億人突破記念オリジナルハンカチをプレゼントした。その後、AE100形全編成に1億人乗車記念ステッカーが貼付された。
  • 2008年(平成20年)4月26日 - AE100形AE128編成を使用した「成田屋号」を運転し、特製のステッカーも貼付された。なお、この編成は同年5月28日まで「成田山開基1070周年記念号」として運転された。
  • 2010年(平成22年)3月1日 - 「スカイライナーチケットレスサービス」を開始。

成田スカイアクセス開業以降[編集]

  • 2010年(平成22年)7月17日 - 成田空港線(成田スカイアクセス)経由の新ルートが完成し、新AE形(8両編成)[9][10]による160km/h運転区間を有する新「スカイライナー」の運行を開始。同時に、AE100形を使用した京成本線経由の有料特急「シティライナー」の運行を開始、青砥駅が「シティライナー」停車駅となる。また、「モーニングライナー」「イブニングライナー」は全列車新AE形での運行を開始(運行ルートは従来通り京成本線経由)。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日 東北地方太平洋沖地震東日本大震災)が発生し、全列車が運休。
    • 3月14日 大震災による発電所の停止に伴う電力供給逼迫のため、東京電力輪番停電(計画停電)を実施。これに伴い、この日から有料特急全列車の運転が休止。
    • 4月4日 「スカイライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」の運転を再開。但し節電ダイヤの為、一部減便。
    • 9月10日 「シティライナー」の運転を京成上野 - 京成成田間で再開。1日2往復まで減便。「スカイライナー」全便運転再開。
  • 2012年(平成24年)10月21日 - 京急蒲田駅付近連続立体交差事業の進捗に伴う乗り入れ5社局一斉ダイヤ改正に伴い、「スカイライナー」早朝便などを増便する一方、「シティライナー」を1日1往復に減便。[11]

今後の計画[編集]

2010年7月17日の新アクセスルート開業以降の早い時期(2010年代前半頃)に、羽田空港 - 成田空港間を65分で結ぶ構想があった。この所要時分は、「スカイライナー」の都営浅草線・京急線乗り入れを想定したものとなっていた。2008年9月7日には、浅草線とは別にバイパス目的で都営地下鉄新線を建設し、両空港間をさらに10分短縮する計画も浮上した[12][13]。ただし、新AE形には先頭部に非常用貫通扉を装備していないため、都営浅草線乗り入れは不可能である。一方、AE100形は先頭部に非常用貫通扉を装備しているが、成田スカイアクセス線内での160km/h運転に対応していない。またAE100形は京急空港線羽田(現・天空橋)開業時に試運転のため入線する予定になっていたが、当時の京急蒲田 - 糀谷間の急カーブ区間を通過できないことが直前になって判明したため中止されている。

最終的には特急料金不要の通勤型車両を用いた「アクセス特急」を新設し、従来から都営浅草線・京急線内で運行されている「エアポート快特」をスカイアクセス線経由とすることが決定した[14][15]成田空港駅から京急空港線羽田空港国内線ターミナル駅までの所要時間は北行1時間35分、南行1時間33分である。なお「アクセス特急」の一部列車は京成上野駅・西馬込駅神奈川新町駅三崎口駅京急久里浜駅発着(京急線内特急および快特にて運転。快特は2012年10月改正で新設)である。また日中は種別変更が行われる押上駅で京急線・横浜方面快特に接続する。

2010年7月20日発行の建設通信新聞5ページによると、京成電鉄の花田力社長(当時)が、計画が浮上している京成線 - 東京駅 - 泉岳寺駅間の短絡新線開通後に「スカイライナーの東京駅および同駅経由での羽田空港国内線ターミナル駅京浜急行電鉄本線方面への乗り入れを検討している」と述べ、また現行の2代目AE形とは別に、AE100形の代替も兼ねて、都営浅草線・京急線に乗り入れ可能なスカイライナー形車両の計画もあることを表明した。

なお、有料特急列車を設定していない他社線にそれを乗り入れる計画のある大手私鉄は、他にも近畿日本鉄道が同社の特急の阪神電気鉄道山陽電気鉄道への乗り入れ計画、西武鉄道レッドアロー東京急行電鉄横浜高速鉄道への乗り入れ計画が存在する。

その他には、現行8両編成である2代目AE形を10両編成とする計画もあるが、8両編成と10両編成が混在するのか、全車10両編成に統一するかは未定である[16]

広告について[編集]

下記のCMやポスターでは、池袋駅新宿駅など、「成田エクスプレス」が発着する駅からの到達時間も表示されている。

テレビCM[編集]

1990年代前半から、京成電鉄では「スカイライナー」のテレビCMを放送している。過去にちあきなおみGAO都はるみDEEN大貫妙子らがCMソングを担当した。

かつては「スカイライナー」の名称やイメージアップ向上を図った映像(の中を抜ける映像など)を使用していたことが多かった。近年では、日本国外に活動の場を求める人々を描くドラマ仕立てのものや、ニューヨークでライブを行ったミュージシャン木下航志を起用したものが放送された。また、「速いのは、こっち。安いのも、こっち。」というフレーズで「成田エクスプレス」との対決姿勢を明確にしているCMもある。ただし、基本コンセプトは芸能人・イメージキャラクター等が登場しないスカイライナーが颯爽と走行するイメージアップCMである。

さらに、2010年6月から8月と2011年11月にかけて、成田スカイアクセスの開業と合わせて新型スカイライナーをPRするCMを放送している。

ポスターなど[編集]

「スカイライナー」の広告は、京成線付近のみならず、直通先である都営地下鉄浅草線京浜急行電鉄、また他社では京王電鉄などの一部駅構内にも掲示されている。また、西武鉄道においては、6000系の一部編成の車内広告をすべて「スカイライナー」のもの(広告貸切列車)にしたり、池袋線池袋駅地上改札の券売機付近の天井にAE100形の立体模型を吊り下げたりなどの宣伝を展開している。

成田スカイアクセス開業前後にも告知ポスターが掲出されており、新型スカイライナーが写っている。

臨時列車・記念列車など[編集]

毎年12月31日(下り)及び1月1日(上り)には初詣臨時列車として深夜時間帯に京成上野駅 - 京成成田駅間にて臨時「スカイライナー」(成田スカイアクセス開業以降は「シティライナー」)が運転されている。

成田山新勝寺と縁が深い歌舞伎の市川家(成田屋)が成田山で襲名披露を行うときなどは、京成上野駅 - 京成成田駅間をスカイライナーに乗車して移動することが通例となっており、その際は「團十郎号」「海老蔵号」「成田屋号」などとして運転され記念ヘッドマークの掲出などが行われる。その他、過去にはスカイライナー1億人記念や京成電鉄100周年記念でのヘッドマーク掲出、エティハド航空のラッピング広告などが行われたことがある。

変わったものとしては2005年3月9日パク・ヨンハファンクラブの企画として団体列車『ヨンハライナー』が、2006年5月27日に成田空港第一ターミナルビルのグランドオープン記念として「まるごと体験教室」参加者輸送の団体列車『クウタン号』が運行された。

その他[編集]

  • かつて車掌が車内限定販売のパスネットカード1000円券を販売していたが、2006年11月15日をもって終了した。
  • 「スカイライナー」の名称は、京成電鉄の[17]登録商標(日本第2069128号ほか)であるため、他社は許可なく使用できない。
  • 京成電鉄では「京成電鉄創立100周年記念ワイン」限定430セットを発売した。赤ワインと白ワイン各720mlの2本セットで、販売価格は6,300円。シリアルナンバー入り、ボトルラベルは山本寛斎がデザインした「新型スカイライナー」のイラストだった[18]
  • 2代目AE形のミュージックホーン(補助警笛)や車内放送チャイムは向谷実がプロデュースした[19]
  • 車内で公衆無線LANau Wi-Fiwi2 300[20]が使用できる。

脚注[編集]

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  1. ^ 種別上は特急列車になるが、京成線内ではすでに一般電車で特急が運転されているため、ここではスカイライナーと記載。
  2. ^ 大塚良治『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』東京堂出版、2013年12月、38頁。
  3. ^ 印旛日本医大駅 - 空港第2ビル駅間
  4. ^ 電力使用制限解除に伴う京成線の運行等について (PDF) - 京成電鉄ニュースリリース 2011年9月6日
  5. ^ 10月21日(日)京成線ダイヤ改正 (PDF) - 京成電鉄ニュースリリース 2012年9月19日
  6. ^ 販売枚数は公開されていないが、早期に売り切れることも多い。通勤する家族のために駅に早朝から並ぶ事も多い
  7. ^ 韓国国内で「スカイライナークーポン」を発売 (PDF) - 2010年11月12日 京成電鉄ニュースリリース
  8. ^ この時期のその他の愛称付き特急・急行列車
    • 特急「印旛」→「まこも」→「瑞光」- 正月・5月・9月運転。京成上野 - 京成成田間。
    • 急行「迎運」 - 正月運転。都営浅草線 - 京成成田間。
    • 急行「迎春」「水郷」「節分」「観梅」「とね」「つくば」「つり(つり電)」- 不定期運転。京成上野 - 京成成田間。
    • 急行「いそかぜ」 - 夏季運転。京成上野 - 京成成田間。
    • 急行「金波」「銀波」「くろしお」「汐風」 - 夏季運転。京成上野 - 京成千葉間。
    • 急行「やどかり」 - 夏季運転。都営浅草線 - 京成千葉間。
    • 急行「谷津」「ばら」 - 不定期運転。京成上野 - 谷津遊園 - 京成津田沼間。
  9. ^ スカイライナーの説明文(3P)に8両編成と記載 (PDF)
  10. ^ 車内案内図(8両編成)
  11. ^ 京成電鉄・都営浅草線・京浜急行電鉄・北総鉄道・芝山鉄道
  12. ^ 『asahi.com』2008年9月7日版
  13. ^ 『日経ネット』 2008年10月4日版
  14. ^ 京成電鉄ホームページより (PDF)
  15. ^ 成田スカイアクセス線開業にともない7月17日(土)から羽田空港駅⇔成田空港駅直通電車を運行いたします - 京浜急行電鉄報道発表資料、2010年5月28日
  16. ^ スカイライナーの説明文(3P)に※将来の10両編成化を想定と記載 (PDF)
  17. ^ 他社も同じ登録商標を取得している。
  18. ^ 京成電鉄、「創立100周年記念ワイン」を限定430セット販売 日経デザイン2009年5月28日
  19. ^ 京成電鉄(株)車両部計画課課長補佐 田中良治 「京成電鉄AE形」 『鉄道ジャーナル』2009年8月号(通巻514号)p94, 鉄道ジャーナル社
  20. ^ 車内・駅でスマートフォンやノートパソコン等で高速通信が可能に! スカイライナー車内及び一部駅で公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」「Wi2 300」を導入[1] (PDF)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]