シェレメーチエヴォ国際空港

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シェレメーチエヴォ国際空港
Sheremetyevo International Airport
Svo terminal 2.jpg
IATA:SVO-ICAO:UUEE
概要
国・地域 ロシアの旗 ロシア
設置場所 Moscow 103340, Khimki District, Moscow, Russia
空港種別 商業
運営者 Sheremetyevo International Airport
標高 190 m・622 ft
位置 北緯55度58分22秒
東経37度24分53秒
座標: 北緯55度58分22秒 東経37度24分53秒
ウェブサイト
滑走路
方向 ILS 全長×全幅 (m) 表面
07R/25L YES 3,700×60m コンクリート
07L/25R YES 3,550×60m コンクリート
リスト
空港の一覧
シェレメーチエヴォ国際空港

シェレメーチエヴォ国際空港: Международный аэропорт Шереметьево ミジュドゥナロードヌィイ・アエラポールト・シリミェーチエヴァ)は、ロシア首都モスクワ市内にある国際空港。乗客数と取り扱い貨物数において、ロシアでドモジェドヴォ空港に次いで2番目に大きい空港である。アエロフロート・ロシア航空ハブ空港でもある。

概要[編集]

市内から北北西に約40km離れたところにある。かつては空港の設備、職員の対応、市内へのアクセスなどあらゆる面で評価が低いことで知られ、日本航空をはじめとする複数の航空会社がドモジェドヴォ空港へ乗り入れ空港の変更をしているが、空港直結鉄道(アエロエクスプレス)の開通や新ターミナル(D、E)の運用開始などサービス改善を行った結果、2013年3月、国際空港評議会による、欧州地区のエアポート・サービス・クオリティ・アワードを受賞した[1][2]

現在稼動しているターミナルビルは、

  • 滑走路北側
    • ターミナルB
    • ターミナルC          
  • 滑走路南側
    • ターミナルD
    • ターミナルE
    • ターミナルF

の5つである。

全てのターミナルビルは離着陸に使用する滑走路を共有しているが、滑走路北側にあるターミナル(B、C)と南側にあるターミナル(D、E、F)との連絡手段についてはほとんど考慮されていない。連絡バスがあるにはあるが定期的に出ているわけではないため、乗り継ぎにあたっては空港敷地を出て一般の道路を使うことが一般的となっている。このような例は世界的にも珍しく、他にはオーストラリアパース空港フィリピンダバオ国際空港インドデリー国際空港ムンバイ国際空港などがある。

歴史[編集]

ニキータ・フルシチョフは、西側への歴訪の際、各国の表玄関となる国際空港に感銘を受け、モスクワでも表玄関となる国際空港の建設をするよう命じた。軍用滑走路だったシェレメチェボは空港整備工事によって1959年8月11日に開港され、1960年6月1日にはベルリンとの間で最初の国際線が就航した。1964年9月3日には現在のシェレメチェボ1が開業。1967年9月12日にはツポレフTu-134による初の旅客定期便がストックホルムへ出発、続いて9月15日にはイリューシンIl-62モントリオールへ出発した。

そして1980年1月1日、モスクワオリンピック開催にあわせてシェレメチェボ2が国際線ターミナルとして供用を開始した。

近代化[編集]

シェレメチェボ・ターミナルC(2007年開業)
シェレメチェボ・ターミナルD(2009年開業)

モスクワ市内には当空港の他、ドモジェドヴォ空港ヴヌーコヴォ国際空港などがあるが、2000年以降、設備の整ったドモジェドヴォ空港との競争が激化。日本航空ルフトハンザドイツ航空ブリティッシュ・エアウェイズイベリア航空オーストリア航空スイスインターナショナルエアラインズといった各国のフラッグ・キャリアが乗り入れ先をドモジェドヴォ空港に変更してしまっている。

2007年12月には、ターミナルBに隣接して40000m²の広さを持つターミナルCが完成し、供用が開始されている。ビル外壁はアエロフロートのイメージカラーである青とオレンジに塗装され、年間500万人の乗客を処理する。現在、ターミナルBは主に国内線専用として使用されており、いずれビジネスジェット用ターミナルとされる予定である。

2009年11月には、ターミナルDが完成し、11月15日より供用が開始された。アエロフロート・ロシア航空と、同社が加盟するスカイチーム加盟各社の専用ターミナルであり、該当するすべてのフライトの移行が2010年中に完了する予定である。ターミナルFから西に600mほど離れている。

さらに、ターミナルDとターミナルFの間にターミナルEが建設され、2010年3月に供用開始された。

ターミナルFも補修が行われており、完成後の処理能力は現在の年間800万人から1800万人に倍増し、エアバスA380にも対応できるようになる。また、上述のとおりターミナルDと接続されることにより、2つのウィングを持つ一体のターミナルビルとなる。オフィスビル「国際ビジネスセンター」も同時に建設される。

現在[いつ?]の2つの滑走路についても、拡張を含む大幅なリニューアルが予定されている。また、3,200m×60mの規模を持つ3番目の滑走路の建設が進んでいる。

空港ターミナルビル[編集]

シェレメチェボ1と路線バス
シェレメチェボ2出発ロビー

シェレメーチエヴォ1はターミナルBに、シェレメーチエヴォ2はターミナルF、シェレメーチエヴォ3はターミナルDに名称変更された。

ターミナルA[編集]

2012年完成。ビジネスターミナルおよび個人航空機向けターミナルとして使用される。

ターミナルB[編集]

1961年完成。旧シェレメーチエヴォ1。ターミナルCに隣接している。国内線およびベラルーシとの国際線が使用していたが、現在休止されている。

ターミナルC[編集]

2007年完成。一部の国際線が使用する。ターミナルBに隣接している。

ターミナルD[編集]

2009年11月15日に供用が開始された。旧シェレメーチエヴォ3。アエロフロート・ロシア航空とその関連会社及び、同社が加盟するスカイチーム加盟各社の専用ターミナルとなる。

ターミナルE[編集]

2010年3月28日に完成した。

ターミナルF[編集]

1980年完成。旧シェレメーチエヴォ2。主にスカイチーム加盟航空会社以外の国際線と国内線が使用する。1980年モスクワオリンピック開催のために建設された。

就航航空会社と就航都市[編集]

国内線[編集]

ターミナルD[編集]

航空会社 就航地
ロシアの旗アエロフロート(SU) アナパアストラハンバルナウルゲレンジークイルクーツクカリーニングラードカザンケメロボハバロフスククラスノダールクラスノヤルスクニジネヴァルトフスクニジニ・ノヴゴロドノボシビルスクオムスクペルミペトロパブロフスク・カムチャツキーサンクトペテルブルクサマーラソチチュメニウファウラジオストクボルゴグラードエカテリンブルクユジノサハリンスク
ロシアの旗タタールスタン航空(U9) カザンニジネカムスク
ロシアの旗ドンアヴィア(D9) ロストフ・ナ・ドヌミネラーリヌィエ・ヴォードィ
ロシアの旗ノルダヴィア(5N) アルハンゲリスク、エカテリンブルク、ムルマンスクノリリスクナリヤン・マルスルグト、ボルゴグラード、スィクティフカル
ロシアの旗ロシア航空(FV) サンクトペテルブルク

国際線[編集]

ターミナルC[編集]

航空会社 就航地
ロシアの旗アヴィアノーヴァ(AO) シンフェロポリ
ウクライナの旗アエロスヴィート航空(VV) キエフドニプロペトロウシクドネツク、シンフェロポリ
アフガニスタンの旗アリアナ・アフガン航空(FG) カーブル
アルジェリアの旗アルジェリア航空(AH) アルジェ
アルメニアの旗アルマヴィア(U8) エレバン
ロシアの旗ノードウィンド航空(N4) アンタルヤゴアシャルム・エル・シェイクフルガダ
イタリアの旗ブルーパノラマ航空(BV) パレルモ

ターミナルD[編集]

航空会社 就航地
ロシアの旗アエロフロート(SU) 北京ベルリンカンクンコロンボコペンハーゲンデリードレスデンデュッセルドルフエイラートフランクフルトハンブルクハノイハノーファーハバナヘルシンキホーチミンイスタンブルカルロヴィ・ヴァリ、キエフ、ラルナカロンドンロサンゼルスルアンダミラノミンスクミュンヘンニューヨークパリプラハプンタカーナリガローマ、シンフェロポリ、ストックホルムテルアビブティヴァト東京ウランバートルヴェネツィアワルシャワワシントンDC、エレバン、チューリッヒインスブルック(季節運航)、ザルツブルク(季節運航)、スプリット(季節運航)、テッサロニキ(季節運航チャーター)
イタリアの旗アリタリア航空(AZ) ミラノ、ローマ、トリノ
スウェーデンの旗ノルウェーの旗デンマークの旗スカンジナビア航空(SK) コペンハーゲン、ストックホルム、オスロ
韓国の旗大韓航空(KE) ソウル
アメリカ合衆国の旗デルタ航空(DL) ニューヨーク、アトランタ(季節運航)
フィンランドの旗フィンエアー(AY) ヘルシンキ
ロシアの旗ロシア航空(FV) ベルリン

ターミナルE[編集]

航空会社 就航地
ロシアの旗アエロフロート(SU) アムステルダムバクーバルセロナブカレストドバイマドリッドマラガニース、オスロ、スプリット、ウィーンザグレブ
カザフスタンの旗エア・アスタナ(KC) アルマトイアスタナ
ラトビアの旗エア・バルティック(BT) リガ
フランスの旗エールフランス航空(AF) パリ、マルセイユ
エストニアの旗エストニアン・エア(OV) タリン
オランダの旗KLMオランダ航空(KL) アムステルダム
トルコの旗ターキッシュ エアラインズ(TK) イスタンブル、アンタルヤ
モロッコの旗ロイヤル・エア・モロッコ(AT) カサブランカ

ターミナルF[編集]

航空会社 就航地
ロシアの旗アエロフロート(SU) アンタルヤ、アテネバンコクベイルートベオグラードビシュケクブリュッセルブダペストカイロダマスカスジュネーヴ香港、フルガダ、マレ、ソウル、上海、シャルム・エル・シェイク、ソフィアタシュケントテヘランワルシャワデンパサール(季節運航)、ゴア(季節運航)、プーケット(季節運航)
ロシアの旗トランスアエロ航空(UN) アンタルヤ、ブルガスヴァルナ、シャルム・エル・シェイク、フルガダ、ダラマンパフォスプーラロードス島
スロベニアの旗アドリア航空(JP) リュブリャナ
イランの旗イラン航空(IR) テヘラン
キプロスの旗キプロス航空(CY) ラルナカ
朝鮮民主主義人民共和国の旗高麗航空(JS) 平壌(季節運航)
セルビアの旗Jat航空(JU) ベオグラード
チェコの旗チェコ航空(OK) プラハ、カルロヴィ・ヴァリ
中華人民共和国の旗中国国際航空(CA) 北京
中華人民共和国の旗中国東方航空(MU) 上海
中華人民共和国の旗中国南方航空(CZ) 広州ウルムチ
中華人民共和国の旗海南航空(HU) 北京
ブルガリアの旗ブルガリア航空(FB) ソフィア、ヴァルナ、ブルガス
香港の旗香港航空(HX) 香港
マルタの旗マルタ航空(KM) マルタ
ハンガリーの旗マレーヴ・ハンガリー航空(MA) ブダペスト(MAの倒産のため運航停止)
モンゴルの旗MIAT モンゴル国営航空(OM) ウランバートル、ベルリン
ポーランドの旗LOTポーランド航空(LO) ワルシャワ

市内とのアクセス[編集]

アエロエクスプレス英語版(直通列車)、路線バスマルシュルートカ(ロシアの乗り合いタクシー)、タクシーでのアクセスが可能である。 なお、他の空港との間を直接移動したい場合は、タクシーでの移動のみとなる。

アエロエクスプレス[編集]

シェレメチェボとモスクワを結ぶアエロエクスプレス

ターミナルD,F(=シェレメチェボ2,3)とベラルースキー駅を約35分で結ぶロシア鉄道傘下の直通列車。2008年6月10日開業。開業当初はサヴョーロフスキー駅英語版が市内側の終着駅で、5時~翌1時の間に所要約35分で22往復しており、運賃は普通席250ルーブル(VIP席350ルーブル)であった。サヴョーロフスキー駅でモスクワ地下鉄9号線サヴョーロフスカヤ駅英語版に乗り換えることで、市内中心部まで1時間程度で行くことが可能となった。運転間隔は最短20分~最長2時間50分と幅があったため、到着時刻によっては他の交通機関を利用したほうが早いこともあった。2009年8月28日にはモスクワ市内側の発着駅がベラルースキー駅(ベラルーシ駅)に変更され、利便性が向上した。26往復に増便されたが、最終列車の発車時刻は23時半に早められている。延伸後も所要時間と運賃は変わっていない。なお、空港行きのみサヴョーロフスキー駅に停車するが、ベラルースキー駅行きはサヴョーロフスキー駅を通過する。 時刻表(英語)

なお、2004年11月20日より開始されたサヴョーロフスキー駅~(鉄道)~ローブニャ駅ロシア語版~(連絡バス)~空港の乗り継ぎルートは、直通鉄道の開業にともない廃止された模様である。[要出典]

路線バス[編集]

路線バス851番が、シェレメチェボ1→シェレメチェボ2→モスクワ地下鉄2号線レチノイ・ヴァグザール駅英語版→シェレメチェボ1の向きに巡回している。また、路線バス817番が、シェレメチェボ2→シェレメチェボ1→モスクワ地下鉄7号線プラネルナヤ駅英語版→シェレメチェボ2の向きに巡回している。運賃は25ルーブル。運転間隔は10分~15分程度。空港と地下鉄駅の所要時間は40分~1時間。地下鉄と併用することで、市内中心部までおおむね1時間半以内で行くことができる。

マルシュルートカ[編集]

上記路線バスと同じルートをマルシュルートカも走っている。運賃は60ルーブル。乗客が一定人数集まり次第出発する。

タクシー[編集]

現在モスクワ市内はヨーロッパで最も渋滞がひどい都市と言われ、空港~市内を結ぶ幹線道路はモスクワ市内最悪の渋滞の名所である。そのため市内の中心部のホテルまで自動車だと3時間以上かかることもある。目安として17:20に空港に到着して入国した場合、タクシーで市内中心部のホテルに到着するのは22:00頃になることが多い。出国にあたってタクシーを利用する場合は、十分な余裕を持って市内を出発するよう注意すべきである。

ターミナル間の移動[編集]

南北のターミナル間を移動するには、原則として路線バス、マルシュルートカ、タクシーのいずれかを利用する。ルートは上記「市内とのアクセス」と同様である。所要時間は約15分。この際、国際線~国内線の乗り継ぎはもちろんのこと、国際線どうしの乗り継ぎであってもいったんロシアに入国する必要があるので、ビザ(通常のビザまたはトランジットビザ)が必要となる。

なお、アエロフロート同士での乗り継ぎに限り、トランジット専用のバスが用意されることがある。しかし、待ち時間がかなり長くなる場合もあり、薄暗い待合室には売店などの設備はない。この場合、ビザは不要である。この点に関してはシェレメチェボ3の供用開始によって改善されるものと思われる。[要出典]

補足事項[編集]

ホテル[編集]

現在、空港近くには以下の2つのホテルが存在する。

  • Novotel Moscow Sheremetyevo Airport - シェレメチェボ2より600m
  • Airport Hotel Sheremetyevo(Sheremetyevo-2 Hotel) - シェレメチェボ2より600m

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]