ザ・キャッスル

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ザ・キャッスル
ジャンル アクションパズルゲーム
対応機種 PC-8801
PC-9801
PC-6001mkII
FM-7
X1
MSX
SG-1000
発売元 アスキー
人数 1
メディア [PC-8801][PC-9801]FD
[FM-7][X-1][PC-6001]テープ
[MSX][SG-1000]カセット
発売日 [FM-7]1985年4月
[X1]1985年4月
[PC-88]1985年7月
[PC-98]1985年7月
[MSX]1986年4月
[SG-1000]1986年9月
[PC-6001]1987年
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ザ・キャッスルは、アスキーから発売されたアクションパズルゲーム。第2回アスキーソフトウェアコンテストのグランプリ受賞作品。主な対応機種は最初に発売されたFM-7X1、後に移植されたPC-8801MSXなどのパーソナルコンピュータである。続編として全体の難易度をはるかに向上させたキャッスルエクセレントが半年後の1985年11月に発売されており、こちらはファミリーコンピュータにも移植されている。

主人公はラファエル王子となり、魔王メフィストにとらわれたマルガリータを救出する。全100ステージ。

ストーリー[編集]

マルガリータ姫は類まれなる美貌と美しい歌声で知られ、人々に愛されていた。しかし彼女の噂を聞きつけた魔王メフィストは、マルガリータ姫を誘拐し、自分だけの歌人形にすべくグロッケン城に監禁してしまった。それを聞いた隣国の王子ラファエルは、姫を助けるべくグロッケン城へ乗り込んだ。

作品解説[編集]

ゲームの最終目的は、城のどこかに幽閉されているマルガリータ姫を救出することである。城は全部で100の部屋からなっており、各部屋にはさまざまなギミック(仕掛け)が仕掛けられている。ある時は敵を倒し、ある時は仕掛けをくぐり抜け、またある時は難解なパズルを解きながら、姫の部屋を目指す。ステージクリア式ではなく、100の部屋(および城の外)を自由に動き回ることができる。むしろ城自体が巨大な迷宮となっている。城には全部で6色の扉があり、それぞれ対応する色の鍵を持っていないと開けることができない。

丸みを帯びた二頭身のキャラクターや明るいBGM、ゆったりした動きから全体的にはかわいらしい印象を受けるが、ギミックの特性を最大限に生かしたアクションを伴う難解なパズルになっており、ゲームの攻略の難易度は印象に反して非常に高い。

続編のキャッスルエクセレントは、城のマップ自体がより複雑になり、アクション・パズルとも前作よりはるかに難しいものとなっている。ファミリーコンピュータ版のキャッスルエクセレントは、主人公が武器で攻撃できるなど、ゲームシステムにも若干の変更が加えられている。

基本操作[編集]

カーソルキーまたはテンキーで王子を左右に動かす。スペースキー(FM-7版のみBREAKキー)でジャンプする。滞空時間はキーを押す長さによって調整することができる。高さは最大で自分の身長の3倍、ジャンプ幅は最大6キャラクター分である。また、空中にいる際は左右キーで自由に方向を変えられる。城にある煉瓦金庫ロウソクゴンドラのコントローラーは一つだけなら押して移動させることができる。これらの道具は足場にしたり、敵を押しつぶしたりするのに使う。道具を動かしても、ひとたび部屋を出ればすべて初期位置へ戻る。

道具はエレベーターに挟んでつぶすことができる。つぶれた道具は一度でも部屋の外に出ると二度と元には戻らない。誤ってつぶした場合には部屋の外に出る前に「自殺」すると元に戻る。

現在の状況を外部メディアを用いて記録・再開することが可能。ただし、記録のたびに王子は命を一つ失うため、危険な敵の配置や仕掛けを前に、命を犠牲に記録して進めるか、危険を承知で記録せずに進めるかの選択が問われることとなる。

キャラクター[編集]

ラファエル王子
主人公。マルガリータ姫を救出するために魔王メフィストの城へ向かった。12歳になったばかり。赤い服を身にまとっている。
妖精
城の中には二人の妖精がとらえられている。もともとグロッケン城に近いブナの森に住んでいたが、妖精の魔力の秘密を探ろうとするメフィストによって捕まってしまった。それ以降、ブナの森はすっかり荒れ果ててしまった。
妖精を救出すると赤い鍵をくれる。また、妖精によっては姫のとらわれている部屋を教えてくれることもある(事前に地図を入手していることが条件)。なお、全裸という設定な為かパソコン版では救出した際に画面が切り替わって乳首描写のある一枚絵の画像が表示されるが、MSX版では画像が表示されずに妖精との会話デモが表示され、ファミコン版キャッスルエクセレントに至っては効果音が鳴るだけで画面も切り替わらずにそのままゲームが進行する設定に変更されている。
マルガリータ姫
フローリン国の姫。彼女の救出がゲームの目的。
騎士
敵。を着ている。同じ階を左右に動いている。
司教
敵。聖書を小脇に抱えている。同じ階を左右に動いている。
魔法使い
敵。同じ階を左右に動いているが、エレベーターなどに乗って移動することもある。ファミコン版キャッスルエクセレントでは次々と他の敵キャラを召喚してくるようになった。
戦士
敵。ネコのように見えるがバイキングの戦士。近づくと主人公を追いかける動きをし、半キャラ分の垂直ジャンプをする。
食獣植物
芽の形をしているが、一定時間ごとに開花し、また芽に戻る。芽の状態であればジャンプして上を通ることができる。
魔王メフィストが地獄のケルベロス火山から呼び出した火の玉。空中を飛び回る。移動速度は主人公と同速であり、近づくと主人公を追いかける動きをする強敵である。

アイテム[編集]

十字架指輪金塊
得点が加算される。それぞれ200点、400点、800点。
命の水
取ると王子の命が一つ増える
地図
王子の現在位置と、王子が通ったことのある部屋がわかるようになる。地図を持った状態で妖精を救い出すと、姫の居場所を教えてもらえることもある。
チェリー
全ての部屋の全ての扉が開く。攻略においてあまりにも大きな影響力がありすぎるので、四方が壁に囲まれて「取れない」(MSX版エクセレント)あるいは「取ったらクリアできなくなる(PC-8801他のキャッスル)、あるいは最初から置いていない(MSX以外のエクセレント)という扱いであるが、例外的にMSX版のキャッスルはゲーム中盤で取ることが可能な場所に置いてあるため攻略が大きく変わってしまうことがある。
黄色、水色、緑、紫、青、赤の6色があり、それぞれ対応する色の扉を開けることができる。鍵は消費型であり、扉を開けるとその色の鍵は一つ失われてしまう。城のマップを考えながら使用しないと、鍵が足りなくなり、ゲームが続かなくなることもある。
酸素ボンベ
これを取ると服が緑色に光り、一定時間水中を歩くことができるようになる。

ギミック[編集]

壺、樽、金庫、レンガ、ロウソク
城の至る所にある。1つだけなら押して動かすことができる。また、敵に押しつけたり頭上に落としたりすることで敵を殺すこともできる。ロウソクは上で炎が燃えており、乗ると死ぬ。ただし、この炎の上に別の道具を乗せることができる。
ゴンドラ、コントローラー
上下に動くゴンドラ。プーリーの間にベルトが渡してあり、そのベルトの下でコントローラーを動かして操作する。
ベルトコンベア
自動的に流れる床。進行速度と同じ速さで動いているため、逆走すると王子はその場に立ち止まることになる。本当に逆走するには、ジャンプする必要がある。
触ると死ぬ。
バリア
赤と青の波線でできている。周期的に点滅を繰り返し、点滅しているときには通り抜けできないが、動いていないときには自由に通り抜けられる。ただし通り抜けている最中に点滅が始まると死ぬ。道具は通り抜けられない。敵が上に乗っているときに点滅が始まると、その敵は消滅する。
空飛ぶブロック
空中を飛んでいるブロック。ブロックの上にいるときは、ブロックの進行に合わせて歩かなくてはならない。また、ブロックに横から触れると死ぬ。
不死身光線
虹色の光が出る。これを浴びると服が白く光り、一定時間無敵になる。
エレベーター(大型、小型)
上下に動いている。上の階に移動する唯一の手段(天井が抜けている場所からエレベーターに乗って移動)。大型エレベーターは2キャラ分、小型は1キャラ分の大きさ。小型エレベーターは床の下にバネがついているため、通り抜けることができない。逆に、大型エレベーターの下にはバネはなく、自由に通り抜けることができる。但し、床と大型エレベーターの間に押しつぶされる危険性がある。また、大型エレベーターの下の床が抜けている場合は、下の階に移動することも可能である。

その他[編集]

  • ゲームのパッケージイラストは少女漫画家のめるへんめーかーの手によるものである。
  • ゲームのキャッチコピー:「恋する王子の100の冒険」
  • 韓国の携帯ゲーム機GP32では『ラファエル』というノーライセンスタイトルとして移植されている。

参考文献[編集]

  • 新保剛平、竹山正寿『キャッスルエクセレントスーパーヒントブック』アスキー出版局、1986年、 ISBN4-87148-035-6