サントゥール

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サントゥールを演奏する女性(手前)。ハシュト・ベヘシュト宮殿壁画。イラン・イスファハン1669年)。

サントゥール(سَنتور)はイラン打弦楽器

クルミ製の台形の箱に多数の鋼鉄製のが並ぶ。この弦をメズラブと呼ばれる軽量なの棒状の撥(クワやくるみの木を細く削って作る)でたたいて演奏する。メズラブは人差し指と中指の間で持ち、硬く乾いた音がする。弦をピックでつまはじく撥弦楽器であるカーヌーンとは異なり、鋼鉄製の弦を木の棒で叩いて演奏する打弦楽器である。典型的なサントゥールは、3オクターブの範囲の音域があり、2組のブリッジを持つ。右手の弦は真鍮で作られているが、左手の弦は鉄鋼で作られている。

名前はペルシア語で百個の弦を意味する。アラム語のプサントゥリアやアッカド語のパントゥールが語源という説もある。北インドイラクトルコにも伝わっており同様の名前で呼ばれる。ギリシアではサンドゥーリと呼ばれる楽器がある。ハンガリーを中心とする東欧地域で見られるツィンバロムルーマニアではツァンバルなどとも呼ばれる)、ドイツスイスなどのチロル地方のハックブレットイギリスアイルランドアメリカなどで使われるダルシマー(アメリカではハンマー・ダルシマー"Hammered dulcimer"とも呼ばれる)や中国揚琴(ヤンチン)、朝鮮半島の洋琴(ヤングム)、モンゴルヨーチンタイのキム(キムチンとも)等も同類の楽器である。