サンデーロースト

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ローストビーフマッシュポテト、その他野菜、ヨークシャー・プディングのサンデーロースト

サンデーロースト: Sunday Roast)とは、イギリスの伝統的な食事で、日曜日(通常正午過ぎの昼食)に供され、ローストしたジャガイモに、ヨークシャー・プディングファルス野菜等の付け合わせとグレイビーから成る。

この食事はイギリス全土で一般的であり、他にサンデーディナーサンデーランチサンデーティーローストディナーサンデージョイントとも呼ばれる(ジョイントは骨付き肉より)。伝統的なサンデーローストは産業革命時代のイングランドヨークシャーにさかのぼる。金曜日にはパン屋がパンを焼くことができないため、オーブンで肉を焼いて、この伝統が出来たという説が信じられている。この食事はイギリス文化の伝統的クリスマスディナーをやや質素にしたものと比較されることがある。

サンデーローストはまた、アイルランドおよびニュージーランド南アフリカ共和国オーストラリアカナダ等のイギリス連邦加盟国に普及している。この食事はまた、アメリカ合衆国北東部のニューイングランドで20世紀中頃までにサンデーディナーとして普及し、この習慣は今なお続いている。カナダニューファンドランド・ラブラドール州には、この食事の変種であるジグスディナー(塩漬け肉とキャベツ)がある。

発祥[編集]

サンデーローストは、地主が農奴に一週間の働きを労って、毎週日曜日に雄牛のローストを与えたことから始まる。[1]

代表的な食材[編集]

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サンデーローストでは一般に牛肉鶏肉羊肉豚肉が使われ、季節によりカモガチョウ、ガモン(豚脇腹肉)、七面鳥または(稀に)他のジビエが使われることがある。[2]

近年、ベジタリアンはクォーン(キノコ由来)やナッツロースト等で代用する。

野菜[編集]

サンデーローストは、茹でたまたは焼いた様々な野菜を添えて供される。野菜は季節や地域により異なるが、脂汁または(飽和脂肪酸の健康への影響により)植物油で焼いたジャガイモ、およびローストした肉の肉汁に固形ブイヨンを加えルーと片栗粉でとろみを付けたグレイビーが一般的である。ジャガイモは肉と一緒に調理して脂汁を直接からめる場合もある。

他にローストディナーで供される野菜には、マッシュしたルタバガカブ、焼いたパースニップ、茹でたまたは蒸したキャベツブロッコリーサヤインゲン、および茹でたニンジングリンピースがある。手の込んだ野菜料理(カリフラワーチーズや赤キャベツのシチュー)の残りものは一般的でなく、各種季節野菜の簡易な料理が一般的である。

オーストラリアでは通常カボチャが添えられ、ニュージーランドではサツマイモが一般的である。

付け合わせ[編集]

伝統的な付け合わせは以下の通り:

調理[編集]

全ての材料を別々の調理方およびタイミングで調理し、特に大きな集会向けに、最良の状態で同時に供するには、相当の家庭の料理技術、こつと経験が必要である。

サンデーローストの余りはその週の食事の材料とすることが伝統である。例えば、肉はサンドイッチの具とし、羊肉はシェパーズパイの具に、野菜はバブル・アンド・スクイーク(野菜とマッシュポテトの炒めもの)の材料に使用する。

パブおよびレストランのサンデーロースト[編集]

イギリスでは、多くの食事を出すパブの多数に、サンデーローストを特徴とする「サンデーメニュー」があり、肉(およびナッツローストのようなベジタリアン向け代替食材)の種類を選択できる。通常メニューより安いことが多く、日曜日以外にも販売することもある。

脚注[編集]

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関連項目[編集]