サルガッソ海
サルガッソ海(-かい、Sargasso Sea)は、メキシコ湾流、北大西洋海流、カナリア海流、大西洋赤道海流に囲まれた海域。北緯25度~35度、西経40度~70度。長さ3200km、幅1100km。浮遊性の海藻サルガッスム(Sargassum、ホンダワラ類)にちなむ。サルガッソー海とも。
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[編集] 概要
サルガッソ海の周りで上記4海流が時計回りの大きな渦を作っているため、浮遊物が集まると考えられる。「粘りつく海」といわれるのも、この海藻の集合によるものである。大量の気泡を内包しており、アメリカの沿岸地域に多量に生えているこの海藻が嵐によって海を漂流し、海流に乗ってサルガッソ海に流れ着く。
水流が無く無風状態が続くと、海藻はこの海域に溜まることになり、それが数世紀にわたって蓄積されつづけた結果、海面が半ば固体と化した半液体状になってしまうという。
この海域の存在は15世紀のポルトガルの船乗りの間で知られ、コロンブスも報告している。
[編集] 生物
アメリカウナギとヨーロッパウナギの成魚がこの海域に帰り産卵し、幼魚が成長する場所である。
[編集] 危険性
船舶にとってこの海が危険なのは、この海のある場所が弱い風しか吹かない亜熱帯の、それも無風地帯にあることで、特に帆船は数週間は身動きがとれなくなる。船乗りは乗員の食糧保全のため、飼料を消費する積荷の馬を放棄せざるを得なかったことから、この海域を「ホース・ラティテューズ(Horse Latitudes, 馬の緯度、亜熱帯高圧帯)」と呼んだ。
帆船の時代、風に恵まれ脱出できた者もいたが、この海での立ち往生には多くの危険があった。何週間も動けずにいる間に船体に海藻が絡みつき、風が吹いたときには既に動けなくなっているのである。ボートで船を引っ張ろうと試みる者もいたが、そのボートのオールにも海藻が絡みつくことさえあった。そのため、船乗り達は水と食糧の不足でしばしば全滅した。
無人となった船は、その後も幽霊船となって長い間この海域を彷徨うが、やがて帆が腐り、マストが倒れ、最後には海藻に付着して一緒に流されてきたフナクイムシに船体を食い荒らされて沈んでいく。これまでにも、無数の船がこの粘りつく海に捕まり脱出できぬまま沈んでいったとされている。
やがて帆船の時代から蒸気船の時代となっても、この海の危険は変わらなかった。船を動かすための外輪に海藻がからまり、船を止めかねなかったからである。蒸気船が発達し、大型で強力な船が作れるようになって、ようやくこの海は危険なものではなくなった。現在では、強力なスクリューが海藻を切り裂きながら進めるため危険はないが、小さな船舶にはやはり危険が伴う。
[編集] サルガッソ海に関連のある作品
SF作品などで、宇宙船の航行が著しく困難な空間に「サルガッソ」の名が冠されることがある。
- ジーン・リース『サルガッソーの広い海』
- 松本零士『銀河鉄道999』
- 「サルガッソーの底なし沼」の巻に、宇宙のサルガッソ海が登場する。
- 草上仁「サルガッソーの虫」
- ハヤカワ文庫『くらげの日』所収。
- 大貫妙子「Sargasso Sea」
- 大貫妙子による楽曲。アルバム「SUNSHOWER」所収。
- 藤子・F・不二雄『21エモン』テレビアニメ版第26話「謎のサルガッソー!ロマンチックサルベージ?」
- ONE PIECE
- メインキャラクターの1人・ウソップが使用する武器に「必殺緑星・サルガッソ」というものがある。爆発的なスピードで成長する海草で、劇中では海中の土石流を防ぐ為に使用した。
- ONE PIECE (アニメ)
- 第139~143話に登場する、巻き込まれたものが消失する虹色の霧「エイプスコンサート」は「サルガッソ」を「猿合奏」と語呂合わせした上で英訳したネーミングである。
- TAGRO 『宇宙賃貸サルガッ荘』
- 『勇者指令ダグオン』
- 勇者シリーズ第7作。宇宙の凶悪犯罪者が収監されている、通常なら脱獄不可能といわれている宇宙監獄の名称。あるアクシデントをきっかけに囚人である宇宙人たちはここを占拠、彼らが地球を攻撃しはじめるところから物語が始まる。
- 『スターフォックス アサルト』
- 『スターフォックス』シリーズ第4作目。廃棄された宇宙船やステーションが流れ着く暗礁宙域「サルガッソー」が登場。ならず者の巣窟として知られており、スターフォックスのライバルチーム、スターウルフの拠点でもある。
- 『スーパーペーパーマリオ』
- 宇宙ステージの最終面「サルガッゾーン」は作中でも「宇宙の墓場」という名称で呼ばれているとされ、サルガッソ海がモデルだと分かる。