サムソン

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サムソン:simson、:Sampson)は旧約聖書士師記13章〜16章に登場する人物。ユダヤの士師の一人で、怪力の持ち主として有名。名前には「太陽の人(子供)」、「強健な」、「破壊的」という意味がある。

[編集] 経歴

イスラエルの民がペリシテ人に支配され、苦しめられていたころ、ダン族の男マノアの妻に主の使いがあらわれる。彼女は不妊であったが、子供が生まれることが告げられ、その子が誕生する以前からすでに神にささげられたもの(ナジル人)であるため次の3つの誓いを守らせた。

  1. ぶどう酒やぶどうの実、強い酒は飲まない、食べない。
  2. 死体には一切触れない。
  3. 頭にかみそりをあてない。

そして生まれた子がサムソンであった。彼は小さいころは普通の子供であったが、あるとき霊がくだって怪力になり、ライオンを子ヤギを裂くかのように殺した。このときにすでに獅子の死体に触れている上、ティムナにいるペリシテ人との婚礼の場でもおそらくぶどう酒を飲んだであろう。このようにサムソンは誓いを破り祝福を自ら失うような生涯でもあった。

アシュケロンでも彼に霊が降ってペリシテ人30人を殺害した。ペリシテ人の女性を妻に望んで断られると300匹のジャッカルの尾を結んで松明をむすびつけ、ペリシテ人の土地を焼き払った。ペリシテ人はサムソンの引渡しを求め、ユダヤ人はこれに応じた。ペリシテ人はサムソンを縛り上げて連行したが、途中で霊が降って縄目が落ち、サムソンはろばのあご骨でペリシテ人1000人を打ち殺した。

レンブラント『目をえぐられるサムソン』、1636年
レンブラント『目をえぐられるサムソン』、1636年

サムソンはペリシテ人のデリラという女性を愛するようになったため、ペリシテ人はデリラを利用してサムソンの力の秘密を探ろうとした。サムソンはなかなか秘密を教えなかったが、とうとう頭にかみそりをあててはいけないという秘密を話してしまう。デリラの密告によってサムソンは頭をそられて力を失い、ペリシテ人の手に落ちた。彼は目を抉り出されてガザの牢で粉をひかされた。

ペリシテ人は集まって神ダゴンに感謝し、サムソンを引き出して見世物にしていた。しかしサムソンは神に祈って力を取り戻し、つながれていた二本の柱を倒して建物を倒壊させ、多くのペリシテ人を道連れにして死んだ。このとき道連れにしたペリシテ人はそれまでサムソンが殺した人数よりも多かったという。

[編集] サムソンの登場する芸術作品

絵画
レンブラントによる油彩画、『目をえぐられるサムソン』(The Blinding of Samson)、1636年
文学
ジョン・ミルトンによる劇詩、『闘士サムソン』(Samson Agonistes)、1671年
音楽
ヘンデルによるオラトリオ、『サムソン』、1743年
サン=サーンスによる歌劇、『サムソンとデリラ』、1877年
映画
セシル・B・デミル監督による『サムソンとデリラ』、1949年(第23回アカデミー賞受賞作)
ニコラス・ローグ監督による『サムソンとデリラ』、1996年

[編集] 関連項目