サウスウェスト・チーフ

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サウスウェスト・チーフ
Westbound Southwest Chief - Colorado.jpg
サングレ・デ・クリスト山脈を背景にトリニダードに向かって西に進む サウスウェスト・チーフ
概要
種類 長距離列車
現況 運行中
地域 米国中西部, 西部
前身 スーパー・チーフ
運行開始 1971年
現運営者 アムトラック
平均乗客数 975 人/日
355,815人 (2013年度)[1]
路線
起点 シカゴ
停車地点数 31 (起点、終点を除く)
終点 ロサンゼルス
営業距離 2,265 mi (3,645 km)
平均所要時間 42 時間 15 分
運行間隔 各方向毎日1本
列車番号 3, 4
車内サービス
クラス コーチ, スリーパー
身障者対応 あり
座席 コーチ, 1階コーチ
就寝 ルーメット(2人)
ベッドルーム(2人)
ベッドルーム・スイート(4人)
ファミリー・ベッドルーム(大人2人、子供2人)
身障者用ベッドルーム(2人)
食事 食堂車, カフェ
展望 ラウンジカー
娯楽 ボランティアによる沿線ガイド
荷物 12の駅で手荷物扱いあり
技術
車両 GE P42DC 機関車
スーパーライナー
軌間 1,435 mm (4 ft 8 12 in)
運行速度 最高速度 90 mph (145 km/h)
表定速度 55 mph (89 km/h)
線路所有者 BNSF鉄道

サウスウェスト・チーフSouthwest Chief)は、アメリカ合衆国の長距離列車である。かつてはサウスウェスト・リミテッドSouthwest Limited)という列車名であった。アムトラックが運行するこの列車は同国南西部を横断し、シカゴロサンゼルスを結んでいる。3,631km(2,256マイル)の行程を車中2泊3日、40時間以上かけて走行する。途中、イリノイアイオワミズーリカンザスコロラドニューメキシコアリゾナカリフォルニアの8州を通る。

運行開始以来コロラド経由で運行されて来たこの列車だが、線路の保守費用の問題からテキサスオクラホマ経由に変更になる可能性が出て来ている。

歴史[編集]

サウスウェスト・チーフの歴史は1936年にさかのぼることができる。その年、アッチソン・トピカ・アンド・サンタフェ鉄道(サンタフェ鉄道)は同社の首位列車としてアメリカ合衆国南西部を横断する特急列車、スーパー・チーフ号(Super Chief)を登場させた。シカゴロサンゼルスを結ぶこの列車は、アメリカ鉄道史上初めてディーゼル機関車を動力とした旅客列車で、同区間を結んでいた蒸気機関車牽引の看板列車チーフ号の高速版であった。このディーゼル機関車は流線形をしており、高速運転が可能であった。また、連結された車両はプルマン寝台車フレッド・ハーヴィ・カンパニーの運営による食堂車、ラウンジ車、展望車で、利用にあたっては1等運賃と寝台料金の他、高額の特別料金が必要であった。翌1937年にはバッドが製造したステンレス鋼製の軽量車両に置き換えられ、シカゴロサンゼルス間3,584.5kmを39時間49分、平均時速90km/hで走った。最高時速は160km/hを超えていた。

当初は週1往復の運行であったが、徐々に車両の増備が行われ、第二次世界大戦中は週2往復、1948年には毎日運行となった。車両の置き換えは定期的に行われ、個室寝台車の比率が徐々に増加していった。

列車の全盛期は1950年代までで、1957年には需要の減少により、同区間を走行する全車座席車の高速列車エル・キャピタン号との併結が行われるようになった。ただし、両列車は独立した列車として運行された。別々に食堂車とラウンジ車を連結し、スーパーチーフ号とエル・キャピタン号の間での乗客の行き来は出来なかった。エル・キャピタン号は全車2階建て車両で構成され、重厚な編成が展開されることとなった。

1971年アムトラックはサンタフェ鉄道よりスーパー・チーフ号の運営を引き継いだ。しかし、車両編成には変化が生じた。スーパーチーフ号の寝台車両とエル・キャピタン号の2階建て座席車という構成には変化はなかったが、サービスの合理化の観点から別々に連結されていた食堂車が統合され、両列車間の行き来が可能になってしまったのである。サービスの質が低下したと思われたため、1974年にサンタフェ鉄道はアムトラックに「スーパー・チーフ」の名を使うことを禁じ、「サウスウェスト・リミテッド」という列車名に改めさせた。その後、寝台車を含め、2階建ての寝台車スーパーライナーへの置き換えが行われ、サービスの質が向上したため、1984年、サンタフェ鉄道は列車名に「チーフ」を冠することを許し、現在の「サウスウェスト・チーフ」という列車名に改められた。

編成[編集]

サウスウェスト・チーフはアムトラックの2階建て客車スーパーライナーで運行されている。通常の編成は以下の通り。

  • 機関車 GE P42DC 2両
  • 荷物車
  • トランジション・スリーパー
  • スリーパー (寝台車) 2両
  • ダイナー (食堂車、1階はキッチン)
  • ラウンジ (展望車、1階は便所・洗面所とカフェ)
  • コーチ (座席車、1両は1階が荷物置き場) 3両

繁忙期にはコーチが4両になることもある。

この列車に使用される編成は5本で、ロサンゼルスの車両基地(8th Street Yard)に所属している。

ルート[編集]

サウスウェスト・チーフは次のような都市に停車する。

アルバカーキとサンバーナーディーノの間はほぼ旧ルート66に沿って走る。

このほか、

  • ニュートン駅(Newton)はウィチタ都市圏内にあり、同都市圏の鉄道での玄関口になっている。
  • ラミー駅(Lamy)からはサンタフェへの連絡バスが出ている(予約制)。
  • ウィリアムズ・ジャンクション駅(Williams Jct)はグランドキャニオンへ通ずるグランドキャニオン鉄道との乗換駅である。
  • キングマン駅(Kingman)からはラスベガスマッカラン国際空港へ提携バスの便がある。

ルート変更の可能性[編集]

2010年1月1日、BNSF鉄道はラ・フンタ(La Junta)とラミーの間450キロメートルの貨物輸送を停止するので、その後もサウスウェスト・チーフを同じ経路で走らせるのなら、その区間の線路の保守費用はアムトラックが負担しなければならないと通告した。更にハッチンソン(Hutchinson)とラ・フンタ間の線路の等級をクラス4(79mil/h)からクラス3(60mi/h)に下げる予定で、もしクラス4に保つなら費用の差額はアムトラックが負わなければならないとした。それとともに現在BNSFが貨物輸送の幹線として使用しているルートを代替ルートとして提案した。そのルートはアルバカーキ付近からクローヴィスアマリロ、ウェリントン(Wellington)を経てハチンソン(Hutchinson)の近くのウィチタに至る。この経路はコロラド州を通らず、代わりにテキサス州オクラホマ州を通る。そのため車窓からトリニダード付近のサングレ・デ・クリスト山脈の景色を見ることは出来ず、代わりにテキサスとオクラホマの平原を見ることになる。当初BNSFの提案を拒否したアムトラックもルート変更に傾きつつある。サウスウェスト・チーフを失うことになる沿線の自治体や州は線路の維持費用を負担することを検討している[2][3][4]。ラ・フンタ経由の条件で結んでいるアムトラックとBNSF鉄道との協定は2016年に期限切れとなる。

出典[編集]

  1. ^ Amtrak sets new ridership record (PDF)”. Amtrak (2013年10月14日). 2014年6月23日閲覧。
  2. ^ Massey, Barry (2013年11月13日). “Amtrak route in jeopardy in NM, other states”. Albuquerque Journal. http://www.abqjournal.com/299923/news/passenger-rail-service-threatened.html 2014年7月7日閲覧。 
  3. ^ Lee, Kurtis (2014年4月6日). “Southwest Chief could be rerouted from rural Colorado in two years”. The Dever Post. http://www.denverpost.com/politics/ci_25504604/southwest-chief-could-be-rerouted-from-rural-colorado 2014年7月7日閲覧。 
  4. ^ Massey, Barry (2014年3月18日). “New Mexico To Study Cost-Sharing For Southwest Chief Amtrak Route”. CBS Denver. http://denver.cbslocal.com/2014/03/18/new-mexico-to-study-cost-sharing-for-southwest-chief-amtrak-route/ 2014年7月8日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]