ゴイシツバメシジミ

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ゴイシツバメシジミ
ゴイシツバメシジミ
保全状況評価[1]
絶滅危惧IA類 (CR)環境省レッドリスト
* 日本国指定の天然記念物
  • 国内希少野生動植物種
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: シジミチョウ科 Lycaenidae
亜科 : ヒメシジミ亜科 Polyommatinae
: ゴイシツバメシジミ属 Shijimia
: ゴイシツバメシジミ S. moorei
学名
Shijimia moorei
(Leach[2], 1889)
和名
ゴイシツバメシジミ
英名
Moore's cupid

ゴイシツバメシジミ(碁石燕小灰蝶・Shijimia moorei)は、チョウ目シジミチョウ科チョウの一種。

1973年熊本県市房山で発見され、1975年には、日本国の天然記念物(種指定、地域定めず)に指定された。また、1996年には、国内希少野生動植物種(種の保存法)にも指定されている。

特徴[編集]

羽の表面は黒褐色、裏面はツバメシジミの翅にゴイシシジミの斑紋を乗せたような模様のチョウである。ただ、ゴイシシジミはカニアシシジミ亜科に属するので近縁種ではない。本種にもっとも近縁な種はツバメシジミタイワンツバメシジミである。

生態[編集]

幼虫の食草はシシンランイワタバコ科)。ただし、葉ではなく花を食べる。成虫はアカメガシノリウツギキツネノボタンなどの花の蜜を吸う。初夏からにかけて発生。越態は幼虫

主に森林に生息するが、これは食草の制約であって本種の生態はゼフィルスではない。

日本国内では熊本県宮崎県奈良県にのみ生息する。天然記念物なのでもちろん採集はできない。国外では中国台湾インドアッサム地方などにも生息している。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ ゴイシツバメシジミ(日本のレッドデータ検索システム)
  2. ^ William Elford Leach (1790-1836) zoologist or Edwin S. Leach (1878-1971)
  • 牧林功解説 『日本の蝶』成美堂出版、1994年、ISBN 4-415-08045-6
  • 日本環境動物昆虫学会編『チョウの調べ方』文教出版、1998年、ISBN 4-938489-11-2

外部リンク[編集]