コーレーグス
コーレーグス(コーレーグース、コーレーグースー)とは、琉球方言で唐辛子を意味する言葉。これを泡盛などに漬け込んだ調味料もコーレーグスと呼ばれる。
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来歴 [編集]
コーレーグスとは、一般には沖縄県で島とうがらしと呼ばれているキダチトウガラシ品種の唐辛子を指し、この唐辛子から作られる調味料にも同じ名が付いている。「コーレーグス」の名は唐辛子の古称である「高麗胡椒」の沖縄式発音(コーレークシュー)に由来すると考えられるが、その語源には異説もある(#語源に関する異説を参照)。琉球国由来記によると、唐辛子は18世紀前期までに薩摩を経由し沖縄に伝来したと書かれている[1]。
調味料のコーレーグスの歴史は比較的新しい。普及したのは戦後のことで、移民先のハワイから帰郷した人たちがチリペッパーウォーター(Chili pepper water、Chili water)を参考に作ったのが起源であるといわれている。チリペッパーウォーターはハワイで一般的な卓上調味料で、水と塩と唐辛子から作られる。
用途 [編集]
沖縄ではほとんどの食堂のテーブルに置かれている。主に沖縄そばの薬味として使われるが、好みによってはチャンプルーやイリチー、みそ汁などの料理に使用されることもある。調味料としては粘度が低い上に非常に辛く、泡盛のアルコールによる刺激も強い。ごくわずかな量で劇的に風味を変えるが、液体であるため即座に広がり取り除くことは不可能である。このため軽い気持ちで振り掛けると料理が台無しになることもあるので注意が必要である。
製法 [編集]
水洗いし2日ほど陰干した島とうがらしを3週間程度、泡盛に漬ける。使用する泡盛は高価な古酒である必要はなく、安価な新酒で構わない。泡盛に酢を加えたものや、泡盛の代わりに酢を使用したものもある。唐辛子が白っぽくなるまでは、泡盛を継ぎ足すことで何度か辛味を抽出できる。液が濁ってきたら中の唐辛子を捨てると長持ちする。
食品メーカーで製造されているコーレーグスも多く流通しているが、島唐辛子を泡盛に入れるだけで簡単に作ることができるので、沖縄の飲食店や家庭では収穫期に一年分のコーレーグスを仕込むことも一般的である。
宮古島など先島諸島の一部では、島とうがらしを潰したり、にんにくを混ぜてペースト状にしたりしたものを薬味として用いる。上述したようにコーレーグスとは唐辛子そのものを指す言葉なので、もちろんこれらをコーレーグスと呼ぶことも間違いではない。
語源に関する異説 [編集]
コーレーグスは沖縄方言でトウガラシ属類全般を意味する言葉であったが、今日ではもっぱら沖縄で栽培されている島とうがらしの別名として用いられている。語源は17世紀の文献にも登場する唐辛子の異称である「高麗胡椒(コーレークシュー)」とするのが定説であるが、高麗胡椒という言葉が忘れ去られて久しいためか、「高麗草(コーレーグサ)」、「高麗薬(コーレーグスイ)」、「高麗古酒(コーレークシュ)」、「高麗辛子(コーレーガラシュ)」などの字が当てられ、語源であると説明されることもある。
脚注 [編集]
- ^ キダチトウガラシは南方原産のため、この当時に伝来したのは現在沖縄で栽培されている「島とうがらし」とは異なる品種であったと思われる。