ゲーデル、エッシャー、バッハ

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ゲーデル、エッシャー、バッハ - あるいは不思議の環』(ダグラス・ホフスタッター著、野崎昭弘はやしはじめ柳瀬尚紀 訳、原題は Gödel, Escher, Bach: an Eternal Golden Braid)は1979年に米国で刊行された一般向けの科学書。単に GEB とも呼ばれる。

1985年に白揚社から日本語訳が発行され、1980年代後半から90年代前半にかけて日本でも小ブームが起きた。1980年ピューリッツァー賞受賞。

GEBの内容を一言で説明するのはむずかしい。中心となっているテーマは「自己言及」だが、これが数学におけるゲーデルの不完全性定理計算機科学におけるチューリングの定理、そして人工知能の研究と結びつけられ、渾然一体となっている。エッシャーのだまし絵やバッハフーガはこれらをつなぐメタファーとして機能している。ホフスタッター自身、本書の中で「これは自分にとっての信仰告白である」といっているように、おそらくこの本は特定の概念を読者に説明するといった目的のものではない。むしろ人間は自分自身に興味をもつことを永久にやめられないであろうという、ホフスタッターの信念をひたすら熱狂的に記述したものとなっている。

GEBでは自己言及を人間の知性のもっとも高度な形態として位置づけており、それゆえに人工知能の研究を礼讃している。また随所に自己言及のパラドックス言葉遊び数学パズル、そしてなどがちりばめられており、この本自体も自己言及をおこなっている。このようなスタイルは当時の計算機にかかわる研究者やプログラマーから生まれたハッカー文化に類似している。

書誌情報[編集]

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