ゲランガム

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ゲランガム (gellan gum) は、真正細菌Pseudomonas elodeaによって合成される水溶性多糖類である[1]。別名にゲランジェランガムポリサッカライドS-60PS-60など。

化学構造[編集]

ポリマーの繰り返し単位は、二つのD-グルコース残基とそれぞれ一つのL-ラムノースとD-グルクロン酸残基から構成される四糖である。四糖の繰り返し構造は次の通りである:

[D-Glc(β1→4)D-GlcA(β1→4)D-Glc(β1→4)L-Rha(α1→3)]n

微生物学的ゲル化剤[編集]

ゲランガムは製造販売業者によって Nanogel-TCGrovgelAppliedGelフィタゲルまたはゲルライトなどの商標名があり、寒天培地に代わる微生物培養におけるゲル化剤として用いられている。120°Cの熱にも耐えられるため好熱性の有機体に有用である。また、シャーレ上での植物の細胞培養におけるゲル化剤にも用いられる。ゲランガムは非常にクリアーなゲルであるため光学顕微鏡による細胞組織の観測が容易である。不活性であると宣伝されているが、蘚類の一種ヒメツリガネゴケの実験ではゲル化剤(寒天またはゲルライト)が植物細胞培養において植物ホルモンの感受性に影響することが分かっている[2]

食品科学[編集]

食品添加物として、増粘安定剤乳化剤安定剤に用いられ、E番号にE418が与えられている。ゼラチンの代替製品としてベジタリアンのためのグミキャンディの製造に使われる。豆乳中に大豆タンパク質懸濁させておくためにも使われる[3]

出典[編集]

  1. ^ Shungu D, Valiant M, Tutlane V, Weinberg E, Weissberger B, Koupal L, Gadebusch H, Stapley E.: GELRITE as an Agar Substitute in Bacteriological Media, Appl Environ Microbiol. 1983 Oct;46(4):840-5.
  2. ^ Birgit Hadeler, Sirkka Scholz, Ralf Reski (1995): Gelrite and agar differently influence cytokinin-sensitivity of a moss. Journal of Plant Physiology 146, 369-371
  3. ^ CP Kelco Introduces KELCOGEL HS-B Gellan Gum. - Free Online Library”. Thefreelibrary.com (2005年2月22日). 2012年5月23日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]