ゲオスミン

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ゲオスミン
識別情報
CAS登録番号 19700-21-1 チェック
PubChem 29746
ChemSpider 27642 チェック
ChEBI CHEBI:46702 チェック
特性
化学式 C12H22O
モル質量 182.3 g mol−1
沸点

270-271 °C, 543-544 K, 518-520 °F

危険性
引火点 104 °C (219 °F)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ゲオスミン (geosmin) はが降ったあとの地面の匂いを持つ有機化合物の一種で、デカリン誘導体のアルコールである。光学異性体が存在し、天然のものは (−) 体である。IUPAC名は (4S,4aS,8aR)-4,8a-ジメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロナフタレン-4a-オール (4S,4aS,8aR)-4,8a-dimethyl-1,2,3,4,5,6,7,8-octahydronaphthalen-4a-ol である。

語は「大地の臭い」を意味し、テーブルビートのもつ土のような味や下水道から発生するカビ臭の原因物質でもある。ヒトのはゲオスミンに対して敏感であり、5ppt程度の濃度でもそのにおいを感じることができる。

1965年に放線菌の代謝産物として単離された。[1]その後、1968年に全立体異性体全合成によって立体配置が決定された。[2]鏡像異性体の合成は1989年に達成されている。[3]

藍藻や放線菌、特にストレプトマイセス属などの微生物によって産生され、それらが死んだときに放出される。ゲオスミンはセスキテルペンの前駆体であるファルネシル二リン酸から生合成される。[4]

ゲオスミンは雨によって土中から大気中に拡散し、独特の雨上がりのにおいのもとになる。水の供給を表流水に頼っている地域では、ゲオスミンを作り出す微生物が急に減少したあと水源に放出され、水がまずくなるという現象が定期的におこる。酸性条件では無臭の化合物に分解する。

また、コイナマズなど水底に住む淡水魚が持つ泥臭いにおいのもとでもある。藍藻はゲオスミンや2-メチルイソボルネオールを作り、これが魚の皮膚や血合に濃縮される。ゲオスミンは酸性条件で分解するので、など酸性の調味料を調理に使えば泥臭さを抑えることができる。

参考文献[編集]

  1. ^ Gerber, N. N.; Lechvalier, H. A. (1965). “Geosmin, an Earthy-Smelling Substance Isolated from Actinomycetes”. Appl. Environ. Microbiol. 13 (6): 935-938. 
  2. ^ Marshall, J. A.; Hochstetler, A. R. (1968). “The Synthesis of (±)-Geosmin and the Other 1,10-Dimethyl-9-decalol Isomers”. J. Org. Chem. 33 (6): 2593-2595. 
  3. ^ Revial, G. (1989). “Asymmetric Michael-type Alkylation of Chiral Imines. Enantioselective Syntheses of (−)-Geosmin and Two Other Related Natural Terpenes, as well as enant-(+)-Geosmin”. Tetrahedron Lett. 30 (31): 4121–4124. 
  4. ^ Jiang, J.; He, X.; Cane, D. E. (2006). “Geosmin Biosynthesis. Streptomyces coelicolor Germacradienol/Germacrene D Synthase Converts Farnesyl Diphosphate to Geosmin”. J. Am. Chem. Soc. 128 (25): 8128-8129. 
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関連項目[編集]