Google マップ

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Google マップ
Google maps logo.png
URL www.google.co.jp/maps/
使用言語 多言語
運営者 Google Inc.
設立者 Google Inc.
設立日 2005年2月8日

Google マップ(グーグル マップ、: Google Maps)は、Googleがインターネットを通して提供している地図、ローカル(地域)検索サービス。広義で「GIS」という分野のソフト・サービスであり、その中のWebGISにあたる。

概要[編集]

地図航空写真地形の3つの表示方式が用意され、各々で縮尺を調節し全世界を俯瞰することができる(航空写真は地図情報を航空写真に重ね合わせる表示、航空写真のみ表示、の2種類がある)。

アメリカ中国、ヨーロッパ諸国、タイシンガポール台湾などでは渋滞情報を含む交通状況の表示ができ、日本でも2011年12月10日からサービスが開始された。また、2013年8月にアメリカ、イギリス、アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、エクアドル、フランス、ドイツ、メキシコ、パナマ、ペルー、スイスにてGoogleが2013年6月に買収したWazeのアプリユーザからの投稿内容も表示する機能を追加した[1]

アメリカとヨーロッパ一部地域や日本は経路検索も可能である。アメリカや日本の主要都市などは、道路からの風景を見るストリートビューも提供される。なお航空写真は、テロリスト対策や防衛上の理由による当該国の要請に基づき、機密施設部分の画像が加工、修正されている。

Google マップは初め、デンマーク人の兄弟Lars RasmussenJens Rasmussenがシドニーに設立した企業 Where 2 Technologies によって開発された。元々はC++言語で記述されたダウンロード型のソフトウェアだった。Google が Where 2 Technologies を買収したことで、二人のチームが Webベースのサービスとして再開発したものが Google マップになった[2]

通常のGoogleはウェブページロボットによりクローリングを行い、サイト単位でインデックスを行うが、Google マップは、実際の店舗単位でインデックスを行う。また、KML/KMZファイルのURLを検索することでプレイスマーク、パス、オーバーレイをGoogle マップで表示することが出来る。

Googleマップは単体での利用のほかに、公開されているAPIを利用することで、一般のWebページの中にGoogleマップによる地図を組み込むこともできる。APIの利用には、Googleアカウントの他に事前に申請して発行されたAPIキーが必要である。APIを利用した地図の表示は、原則としてエンドユーザーが無料で自由にアクセスできるページでの利用に限られており、有料コンテンツや企業の社内システムなどアクセス制限がかかったページでの利用には、別途有料のGoogle Maps API Premierの契約が必要である。

前記の条件を満たしたページにおけるAPIの利用は、従来無料とされてきたが(1日50万回以上のアクセスがある場合には事前に連絡することを推奨していた)[3]、2012年初頭より1日のAPI使用回数が25,000回以上(Styled Mapsの場合は1日2,500回以上)の場合有料化された[4][5]。住所→緯度・経度への変換を行う「Geocoder」は、元々1日あたりの利用回数制限(1日2,500回以内)が設けられている[6]

他の地図サイトに比べ新しい施設・道路等の更新が遅い。したがって二度手間であるが、Googleマップ単体ではなく目的施設の公式HPなどで住所を確認するべきである。

また、日本国外の地名の日本語での表示に対応しているが、韓国・中国・台湾の地名は日本語に対応していない。

地図データ[編集]

アメリカ合衆国イギリスフランスなど大半の地域ではGoogleが測量したデータ(オーストラリアなどGoogle単独ではなく他社との協力で製作された国・地域もある)やGoogle マップメーカー(英語)にてユーザーが作成したデータが使用されている。

以下の国・地域では他社のデータを使用している。

なお、領土問題や表記問題がある地域の地名は、中立を保つため表示されないか併記されている(例外有り)。[7] ただし、竹島[注 1]パレスチナなど一部は一方の国側の領土と連想させる表現がある。

ストリートビュー[編集]

2007年に開始された、町並みの写真を表示するサービス。当初はアメリカの主要都市のみ対応していたが、現在はパリロンドンシドニー、日本の主要都市など世界各国の主要都市もカバーしている。日本国内ではトヨタ・プリウスの上、地上から245cmに付けられたカメラで撮影を行っている。これについて、公開した各国で「プライバシーの侵害ではないか」という声が上がり、アメリカペンシルベニア州の住民がストリートビューで自宅内部を勝手に公開されたとして、Googleを相手に裁判を行っているが、その中でGoogleが答弁として「現代では完全なプライバシーなどは存在しない(ゆえに許される行為だ)」と反論を述べた[8]

Google側は、肖像権については自動認識プログラムでぼかしを入れて修整することで解決する、とコメントしている。現在のところ顔やカーナンバーが表示されている箇所や誤認識されている箇所などが報告され、完全には解決していない。また、私有地内の道路、関係者以外進入禁止と明記されている道路や、女子高校敷地内の道路までも撮影を行っていること、さらには横浜市の条例に違反する行為や自動車通行止めを無視して進入した事例も報告されている[9][10][11][12][13]

ストリートビュー機能は、地図が青色で塗りつぶされている地域で利用可能。地図画面のズームインボタンをクリックするか、黄色い人型のアイコン[14]を地図上へドラッグする。アイコンをドラッグすることで、専用のビューアへリアルタイムに反映される。ビューアでは、東や西などの方位クリックのほか、拡大や縮小、全画面表示、マウスにより直接視点を変更する操作が可能である。

マイマップ[編集]

ユーザーがGoogleマップ上に目印や線などを書き込み、写真やコメントなどを貼り付けられる機能で、2007年に開始されたサービス[15]。自分だけの地図を作成して共有・公開できる。

標準では公開される設定だったが、それに気づかなかった利用者のマップから個人情報が流出した[16][17]。 Googleでは「公開/非公開」としていた表記を「公開/限定公開」に変更するとともに、設定の確認や情報の削除を呼びかけたが[18]、削除したはずの情報が残っていたり検索エンジンにヒットした[19][20]、アカウントを削除したユーザーのマイマップが削除できないなどの問題が指摘された[21]

Google Mapplets[編集]

マイマップには、ユーザが手動で目印や線などを書き込んで公開する方法以外に、かつてはJavaScriptを用いて外部のXMLデータなどを読み込み地図上の情報を動的に更新する方法も存在した。そのような情報を動的に更新する地図アプリを「Google Mapplets」と呼ぶ[22]

Mappletsの作成・使用には特別な手続きは不要で(APIキーの取得も不要。ただし、Googleアカウントは必要)、作成したMappletsはGoogleマップ ディレクトリを通じて一般公開することも可能だった。日本の企業では楽天トラベルミクシィ (Find Job!) などがMappletsを公開していた。

ただしMapplets APIは2010年5月19日にサポートが終了している[23]。それ以前に公開されたMappletsについては引き続き利用可能だが、新たにMappletsを作成することはできなくなった。

モバイル Google マップ[編集]

モバイルGoogleマップとは、GoogleマップとGoogle Earthの一部の機能を使用したGoogle マップの携帯電話版である。サービスにはWebページ版とアプリ版の2種類がある。

フィーチャーフォンでは、NTTドコモN905iN905iμF905iにはアプリ版がプリインストールされており、通常に配布されているバージョンより広い範囲の地図が表示できる[24]。またNTTドコモの2008-2009年モデル以降標準搭載される機種が増えている。

バージョン履歴[編集]

日本語版と英語版との違い[編集]

最寄りの基地局から大まかな現在地を特定することができる「My Location(ベータ版)」がVer. 2.0(英語版)で追加された[28]。Ver. 2.0.1(日本語版)ではMy LocationではなくGPS機能が追加された。

対応機種[編集]

Webページ版はWebブラウザを搭載している携帯電話なら基本的にどれでも使えるが、アプリ版は対応機種が制限される。2012年12月現在のアプリ版の対応端末は以下のとおり。

  • Android搭載の端末
  • iOS端末(iPhone/iPod touch/iPad)iOS 5以前のみ。ただしiOS 6ではアプリがApple純正のマップアプリに変更となり、Google マップはしばらくWebページ版のみでの対応だったが、2012年12月にiOS 6にも対応したGoogle マップのアプリが公開された[29]
  • Windows Mobile 5.0以降

ただし、携帯電話事業者によってはアプリ版の利用を制限している場合があるため、Googleでは事前に利用する携帯電話事業者に対応状況を確認することを推奨している。

なおiアプリ版の対応機種は、NTTドコモの「PRIME/STYLE/SMART/PROシリーズ、903i以降、705i以降(一部機種を除く)」とされている[30]

またBREWが有効な端末ではアプリ版は動作しない。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 竹島周辺のデータはSK M&Cのデータのみ(鬱陵島から竹島への航路が書かれているのはそのため)が使用されており、ゼンリンのデータは使用されていない。

出典[編集]

  1. ^ 米Google、Google MapsアプリでWazeのリアルタイム道路情報を表示”. インプレス (2013年8月21日). 2014年3月21日閲覧。
  2. ^ Google mapper: Take browsers to the limit”. CNET (2005年7月28日). 2013年10月6日閲覧。
  3. ^ Sign Up for the Google Maps API
  4. ^ FAQ - Google Maps API Family
  5. ^ Google Maps API有料化の詳細発表、該当ユーザーは2012年初めに強制課金開始 - Internet Watch・2011年10月28日
  6. ^ The Google Geocoding API - Google Maps API Web Services
  7. ^ グーグルが中立 「釣魚島」の中国語表記削除を拒否 _中国網_日本語”. 2011年7月5日閲覧。
  8. ^ グーグルが裁判で反論、現代社会に完全なプライバシーなどは存在しない - Technobahn(引用の太字による強調や、丸括弧内の注釈は引用者による)
  9. ^ ストリートビューは私道からも撮影していたか」日刊アメーバニュース、2008年9月8日。
  10. ^ グーグル株式会社の広報姿勢が嘘八百なことを示す事例 - 高木浩光@自宅の日記
  11. ^ グーグルが女子高に侵入して撮影した事例 - 高木浩光@自宅の日記
  12. ^ とうとう条例違反に……ストリートビューで墓地を無断で撮影 やじうまWatch 【2008/09/25】
  13. ^ グーグルは交通法規も平気で無視する - 高木浩光@自宅の日記
  14. ^ Googleはこのアイコンのことを「ペグマン」と呼んでいる(Google マップユーザーガイド)。
  15. ^ INTERNET Watch:「Google マップ」上に“マイ地図”を作れる新機能
  16. ^ INTERNET Watch:Googleマップの「マイマップ」公開設定に注意、個人情報掲載例も
  17. ^ ITmedia News:セガ、Googleマップでバイト希望者の個人情報流出
  18. ^ Google Japan Blog:マイマップの公開設定をご確認ください
  19. ^ ITmedia News:Google「マイマップ」、削除しても情報が残る問題 「早急に対応する」
  20. ^ セキュリティ通信:Googleマイマップ問題〜削除しても情報復活、限定公開なのに検索でヒット
  21. ^ Googleアカウントを削除するとマイマップやカレンダーを削除できなくなる - 高木浩光@自宅の日記
  22. ^ Google Mapplets API
  23. ^ ホームページ - Google Maps API - Google Developers
  24. ^ 「N905i」「N905iμ」開発者インタビュー - ケータイWatch
  25. ^ モバイル Google マップのドコモ向けサービスが始まりました
  26. ^ 新しい Google モバイルで、ケータイをさらに便利に。その2:モバイル Google マップがパワーアップ
  27. ^ モバイル Google マップに新機能追加!
  28. ^ 「Google Maps for Mobile」に新機能--GPSなしで居場所を特定
  29. ^ 「Google、iPhone向け「Google Maps」提供開始」 ケータイWatch 2012年12月13日
  30. ^ 要件: 対応端末

参考文献[編集]

  • 米田聡『Googleマップ+Ajaxで自分の地図をつくる本』(クニメディア株式会社・2005年12月30日初版)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]