グルーポン・ジャパン

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グルーポン・ジャパン株式会社
Groupon Japan,Inc.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 グルーポン、クーポッド
本社所在地 150-0011
東京都渋谷区東1-2-20
住友不動産渋谷ファーストタワー5F
設立 2010年6月4日
業種 情報・通信業
事業内容 事前購入型クーポンの提供
代表者 代表取締役CEO 根本 啓
資本金 5億7300万円
従業員数 204名(2010年10月1日現在)
主要株主 Groupon, inc.
外部リンク http://www.groupon.jp/
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グルーポン・ジャパン: Groupon Japan,Inc.)は東京都渋谷区に本社を置く共同購入型クーポンを提供する企業。米国の企業グルーポン(Groupon)の日本法人である。

概要[編集]

CEOを務めるアンドリュー・メイソン(Andrew Mason)によって、2008年11月に創業された米国 グルーポン(英:Groupon)の日本法人。2010年8月に日本進出を表明。同月、共同購入型クーポンサイトを運営していたクーポッドを買収し、10月1日に社名をグルーポン・ジャパン株式会社へ変更した。

沿革[編集]

  • 2008年11月:米国でグルーポン社が創業
  • 2010年6月:Q:pod創業 (グルーポン・ジャパンの前身)
    • 7月:Q:podサービス開始
    • 8月:Q:podが米国グルーポン社の資本を受け、グルーポングループの一員に
    • 12月:全国47都道府県でサービスを展開
  • 2011年3月東日本大震災に伴い一時的にサービス停止、義援金募集

サービス不提供の完全免責規約[編集]

グルーポン社では購入したクーポンについてサービスの保証するものではなく、またトラブルが生じた場合にもグルーポンは一切責任を負わない旨を規約に記載している(利用規約第2条)[1]

不祥事・事件[編集]

iTunesカード配送遅延[編集]

2010年8月3日、「月間売上げNo.1(約1,600万円)」「Twitterフォロワー数No.1(1万2,027人/8月3日現在)」「1日のクーポン販売枚数No.1(1万枚)」を達成した。これは7月20日に販売した「iTunesカード1500円を80%OFFの300円で販売」に影響するものである[2]。その後、提供会社のトラブルの影響で商品が購入者の元に届かず[3]、販売日から1カ月後、公式サイトの中で購入者に謝罪した[4]

偽造クーポン[編集]

2010年12月、「たいやき鯛勝」が発行した割引クーポン[5]が偽造され、実際に使用されたという事態が発生。この後のグルーポン側の対応が不十分であり、かつ料金の支払いについても揉めたなどの結果、店の存続まで危ぶまれる状態となり、その結果2011年2月15日にたいやき鯛勝側はグルーポンのクーポン使用中止を決定した。グルーポン側は同クーポン購入者のうち、未使用クーポンの全額返金を行うことにしている。[6]

スカスカおせち事件[編集]

2010年末に横浜市の企業で(カフェを経営し当時話題を呼んでいた水口憲治が代表をつとめる)「外食文化研究所」がグルーポン・ジャパンを通して販売したおせち料理の宅配(500セット)において、「傷んでいる」「内容が広告写真と違いすぎる」など、多数の苦情が発生した。宅配された料理は箱の容積に比べて内容量が極端に少なく、購入者がこの料理の写真をインターネット上にアップロードされたことで騒動となった[7][8][9][10]。グルーポンは翌2011年1月5日に謝罪を発表。購入者に対して販売金額の1万500円を返すことと、5,000円相当のお詫び品を送ることを決定した[7]。この件について2011年1月6日までに横浜市や神奈川県農林水産省が、製造元の外食文化研究所に、衛生面での懸念から立ち入り検査を実行した[11][12]。2011年1月8日には消費者庁が、外食文化研究所の事情聴取を行うことを決定。同庁は、グルーポン・外食文化研究所のおせち販売が景品表示法違反に該当するものだったかどうか検討する[13]

クーポン販売後利用条件変更[編集]

2011年1月、ランチ50%OFFのクーポンに対し、1000人の共同購入者を集めた後、利用可能時間を平日限定利用可能と訂正した[14]

顧客情報紛失[編集]

2011年1月29日、グルーポン・ジャパン社員がバスで移動中、業務用ノートパソコンが入ったバッグを紛失したことを2月4日に公表した。ノートパソコンにはパスワードが設定されていたものの、その中には取引先企業の店舗情報が155件含まれており、またメール本文中に顧客の氏名・電話番号が26件含まれていたという。グルーポン・ジャパンは対策本部を設置し、顧客及び取引先企業に対し、お詫びなど適切な対処を行うことを明らかにした[15]

店舗との契約無断変更[編集]

2011年2月16日、2490円のものを59%オフの1000円とし、1000円の内50%(500円)をグルーポン側の取り分とする、グルーポン側の「利益ゼロの考えではなく、ゼロ円でお客さんを呼ぶ宣伝広告だと思ってくれ。常に満席ではなかったら、空いてる席を宣伝のために使え」と言った提案で客が少ない2月にクーポン掲載することとなった居酒屋があったが、掲載後に契約に無かった飲み放題が付加されていたため、店側は訂正するように頼んだ。その後、訂正のメールを送ると言うことで問題はないとグルーポン側は話したが、実際には訂正を知らずに来店した客もいたため、店側は事の経緯を話した上で飲み放題の特典をつけた。22日にグルーポン側がミスを認め、「お詫びに、クーポン数の飲み放題特典分をグルーポンが店側に支払って、当店は全てのクーポン使用者に飲み放題を付加する」としたが、25日になってから「全てのクーポンをキャンセルするので使用済みのクーポン番号を教えて欲しい」との連絡がきた[16]

未契約でクーポン無断販売[編集]

2011年2月、ケーキショップが、グルーポンからのダイレクトメールでチーズケーキが半額で販売となっていたことを知り、社員に契約したのか確認したところ、誰も契約をしていなかった。グルーポン側は、「先日のチーズケーキの掲載日が近付いてます。いかが致しましょうか。お返事がなければ提案日通りに掲載します」という内容のメールを店側に一方的に送付し、返事がなかったため、了承も得ずに強行掲載をした。店側がグルーポンに確認したところ、「契約した」という返答のみで、契約書を見せてもらおうとしたところ見せてもらえず、後に確認されたのは打ち合わせ時のメモ紙だけであった。お詫びと取り消しのメールで被害はなかったということになっている[17]

契約より多いクーポンを発行[編集]

北九州市の飲食店で、定食が半額になるクーポン500枚を売る契約を結んだが、実際に売られたのは2000枚であった。契約にないクーポン1500枚分の定食を値下げしたことによる損害賠償を求める訴えを2011年12月8日に起こされる。[18]

割引クーポン券で客が殺到し赤字に[編集]

大阪府東大阪市内の美容室経営会社が2010年11月から、グルーポンで割引チケットを計約1,500枚販売したが、この際、グルーポン側が「クーポン購入者の20%は実際には利用しない」と説明。ところが、実際にはクーポン購入者がグルーポン側の説明よりも遥かに多い人数で殺到し、赤字が出たとして、グルーポンを相手取り大阪地方裁判所に訴えを起こした。2012年9月3日に同地裁は、グルーポン側が虚偽説明をしたとする原告側の主張について「証拠がない」とし、さらに、クーポン利用客が集中したことについても「予約の調整などで分散させるという手もあったはず」と判断し、原告の訴えを退ける判決を言い渡した[19]

年表[編集]

  • 2010年6月4日 - クーポッド株式会社を創業。
  • 2010年7月8日 - ベンチャーキャピタルファンド IVP Fund から2億円の投資を受ける[20]
  • 2010年8月3日 - 月間売上No.1(1600万円)を達成。
  • 2010年8月18日 - 米国GROUPON社が1000万ドルでクーポッドを買収。
  • 2010年9月1日 - 支払方法にBitCashを導入。
  • 2010年9月27日 - クーポンの売上総額が1億円を突破。
  • 2010年10月1日 - 社名をグルーポンジャパン株式会社に変更。
  • 2010年10月4日 - 本社を渋谷区の住友不動産原宿ビル17F(16階~20階の株式会社ミクシィ内)から同区住友不動産渋谷ファーストタワー5Fに移転[21][22][23]
  • 2010年10月27日 - クーポンの売上総額が10億円を突破。
  • 2011年4月1日 - 3月のクーポン売上総額は約4億8,000万円となり、3カ月連続の売上減[24]
  • 2011年7月28日 - 時間限定クーポン「グルーポン・ナウ (Groupon Now!)」を開始
  • 2012年4月2日 - 3月のクーポン売上総額はポンパレの約18億円よりも減少したため、首位大逆転となった[25]
  • 2013年8月1日 - 代表取締役CEOとして根本啓が就任。
  • 2014年10月31日 - 「おせち・お正月特集」を11月13日より開始すると発表[26]
  • 2014年11月13日 - 2011年の「スカスカおせち事件」以来、4年ぶりにおせちの販売を再開[27]

脚注[編集]

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  1. ^ グルーポン利用規約
  2. ^ 2010年08月03日 - 共同購入型クーポンサイトQ:pod(クーポッド)、サービス開始1カ月で売上げ日本一iTunesカードの販売が話題に
  3. ^ 「iTunesカードが届かない」 Q:pod、格安カード配送遅延を謝罪
  4. ^ Q:pod - 7月20日掲載の「iTunesカード」の配送遅延に関するお詫び
  5. ^ 50%OFF【500円】お好きな商品をチョイス≪たいやき・いか焼き等に使える1,000円分の商品券≫吉祥寺駅公園口徒歩約4分
  6. ^ “スカスカお節”グルーポン、たい焼き店クーポン1300枚使用停止 店側の主張は…
  7. ^ a b おせち販売で謝罪=「見本と違う」と苦情殺到—共同購入のグルーポン asahi.com 2011年1月5日20時6分
  8. ^ ネット注文の「スカスカ」お節料理、横浜市が調査開始 産経ニュース 2011.1.6 01:30
  9. ^ おせち騒動でグルーポン困惑 「2ちゃんに削除依頼していない」 JCastニュース 2011/1/ 5 19:48
  10. ^ 「スカスカお節」でグルーポンCEOが謝罪 事前審査を厳格化へ”. 産経ニュース (2011年1月18日). 2012年1月29日閲覧。
  11. ^ グルーポンおせち、製造会社を立ち入り検査 横浜市 asahi.com 2011年1月6日12時54分
  12. ^ 問題おせち 市が立ち入り [リンク切れ] - 読売新聞 2010年1月7日
  13. ^ おせち苦情、外食文化研究所とグルーポン聴取へ [リンク切れ] YOMIURI ONLINE(2011年1月8日07時54分 読売新聞)
  14. ^ グルーポンで1000人が購入し半額に!→店舗「やっぱ平日のランチだけにするわ」購入者Twitterでブチギレ 2011.01.22
  15. ^ 2011年02月07日 ITmedia - グルーポン、顧客の個人情報入りノートPCを紛失
  16. ^ 半額クーポンサービス『グルーポン』の横暴な手法 勝手に特典を付けて店舗側困惑2011.02.26
  17. ^ 『グルーポン』が店に断らずに半額掲載強行! メモを契約書と言い張る 2011.03.03
  18. ^ 「グルーポン客殺到で損害」と提訴 北九州の飲食店 2011年12月8日 朝日新聞
  19. ^ グルーポン訴訟:説明義務違反なし、原告の請求棄却 毎日新聞 2012年9月3日
  20. ^ 2010年07月08日 - IVP Fund 共同購入型クーポンサイト“Q:pod(クーポッド)”を運営する 株式会社クーポッドに約2億円の投資実行 さらに追加投資枠3億円を設定
  21. ^ 求人情報誌『ジョブターゲット』内に元所在地の記載が見られる 
  22. ^ Gyazoによる該当箇所の画像記録
  23. ^ グルーポンが渋谷ファーストタワーへ本社移転-ミクシィ、ぴあと同じビルに - シブヤ経済新聞
  24. ^ 2011年3月度のクーポン共同購入サービス、GROUPONが売上2位に転落、ポンパレが1位に=セレージャテクノロジー調査
  25. ^ 2012年4月4日 - グルーポン陥落! 共同購入クーポン市場「ポンパレ」首位に
  26. ^ 編集部 (2014年10月31日). “グルーポンのおせちと言えば……大喜利「#グルーポンのおせち」で100人に5000円分プレゼント”. やじうまWatch (インプレス). http://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/20141031_673970.html 2014年11月20日閲覧。 
  27. ^ 山川晶之 (2014年11月13日). “グルーポン、4年の沈黙を破りおせち販売再開、おせちの実績がある店舗に限定”. INTERNET Watch (インプレス). http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20141113_675776.html 2014年11月20日閲覧。 

関連文献[編集]

図書[編集]

記事[編集]

  • 「トレンド超流(第21回)グルーポン系サービス 格安料金でプチぜいたくできる、ネットの新サービスが人気」、『週刊東洋経済』第6281号、東洋経済新報社、2010年9月11日、 151頁、 ISSN 0918-5755
  • Andrew Mason「News&Analysis 短答直入 アンドリュー・メイソン グルーポンファウンダーCEO」、『週刊ダイヤモンド』第98巻(第38号) (通号 4347)、ダイヤモンド社、2010年9月18日、 20頁。
  • 「史上最速の成長! グルーポンとは何者?」、『週刊東洋経済』第6287号、東洋経済新報社、2010年10月9日、 80-81頁、 ISSN 0918-5755
  • 「次世代クーポン グルーポン系大研究」、『商業界』第63巻(第14号) (通号 788)、商業界、2010年12月、 86-91頁。
    • 「急成長サービスの基本的仕組みから未来予想まで」、『商業界』第63巻(第14号) (通号 788)、商業界、2010年12月、 86-88頁。
  • 「大ブーム! グルーポンだけじゃない 中国ネット共同購入ブーム入門」、『中国news』第5巻(第1号) (通号 43)、日中通信社、2011年1月、 30-41頁。
    • 楊正蓮賀集恵子 訳「新たなビジネスモデルのしわ寄せ 共同購入ブームの打撃はどの産業に?」、『中国news』第5巻(第1号) (通号 43)、日中通信社、2011年1月、 32-35頁。
    • 楊正蓮、日下爽 訳「グルーポン系サイト激増、中国で1000が乱立 北京の共同購入サイトは世界一の激戦区」、『中国news』第5巻(第1号) (通号 43)、日中通信社、2011年1月、 38-41頁。
  • 「スカスカおせち 「グルーポン商法」に気をつけろ!」、『週刊文春』第53巻(第3号) (通号 2609)、文藝春秋、2011年1月20日、 144-145頁。
  • 吉田浩「レポート&インタビュー グルーポン「おせち問題」で露呈した新興ネットビジネスの落とし穴」、『経済界』第46巻(第3号) (通号 936)、経済界、2011年2月8日、 46-47頁。
  • 「外食文化研究所に景表法に基づく措置命令 消費者庁――グルーポン・ジャパンには適正表示要請 おせち不当表示問題」、『公正取引情報』第2268号、競争問題研究所、2011年2月28日、 8頁。
  • Andrew Mason「敗軍の将、兵を語る アンドリューメイソン氏「米グルーポンCEO(最高経営責任者)」 おせち届かず、すみません」、『日経ビジネス』第1581号、日経BP社、2011年3月7日、 120-123頁、 ISSN 0029-0491
  • 守口剛「ブランドを育てるプロモーション(vol.27)価格訴求型販売促進のイノベーション グルーポンの可能性と課題」、『Top promotions販促会議』、宣伝会議、2011年4月、 130-133頁。
  • 平山賢太郎「グルーポンおせち問題で再注目! 景表法違反の最新事例と運用動向」、『ビジネス法務』第11巻第5号、中央経済社、2011年5月、 98-103頁。
  • 「グルーポン、ポンパレ、一休マーケット… 共同購入クーポンの光と影」、『エコノミスト』第89巻(第34号) (通号 4183)、毎日新聞社、2011年7月26日、 78-85頁、 ISSN 0013-0621
    • 高橋みちこ「格安商品で急成長 混乱生じ店側に不満も」、『エコノミスト』第89巻(第34号) (通号 4183)、毎日新聞社、2011年7月26日、 78-81頁、 ISSN 0013-0621
    • 飯塚真紀子「米国最新事情 店舗の利益薄く 問われる持続可能性」、『エコノミスト』第89巻(第34号) (通号 4183)、毎日新聞社、2011年7月26日、 82-83頁、 ISSN 0013-0621
    • 伊部和晃「フラッシュマーケティングの手法 消費者の購買意欲を刺激する」、『エコノミスト』第89巻(第34号) (通号 4183)、毎日新聞社、2011年7月26日、 84-85頁、 ISSN 0013-0621
  • 木内智明會田奈津「株式会社外食文化研究所に対する措置命令及びグルーポン・ジャパン株式会社に対する要請について」、『公正取引』、公正取引協会、2011年8月、 77-79頁、 ISSN 0425-6247
  • 「NewsBeast Business グルーポン快進撃の陰に怪しい数字のマジック」、『Newsweek』第26巻(第32号) (通号 1263)、阪急コミュニケーションズ、2011年8月24日、 23頁、 ISSN 0912-2001
  • 「またやった「グルーポン」今度は顧客から提訴される」、『実業界』第991号、実業界、2011年9月、 20-23頁。
  • 「NewsBeast Business グルーポンがついに市場デビュー」、『Newsweek』第26巻(第43号) (通号 1274)、阪急コミュニケーションズ、2011年11月9日、 22頁、 ISSN 0912-2001
  • 根本啓「経営戦記 おせち事件から3年 カイゼン進めるグルーポン 根本啓 グルーポン・ジャパンCEO」、『Boss』第29巻第3号、経営塾、2014年3月、 68-71頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]