グランド・スラム・オヴ・ダーツ

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Grand Slam of Darts
概要
開催国 イギリスの旗 イギリス
(イングランドの旗 イングランド)
開催地 ウルヴァーハンプトン
会場 シヴィック・ホール
初開催 2007年
主催団体 PDC
テレビ イギリスの旗 Sky Sports
インターネット LIVEPDC.TV
使用ボード unicorn ECLIPSE PRO
形式 legs
BDOの招待プレイヤーも参加
賞金総額 £400,000 (2009-2011)
開催月 11月
ナイン・ダート・フィニッシュ
有-TV放送 イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド (2008)
現在のチャンピオン
イングランドの旗 フィル・テイラー (2011)

グランド・スラム・オヴ・ダーツ (Grand Slam of Darts) は、プロフェッショナル・ダーツ・コーポレイション (PDC) が開催するダーツのトーナメントである。 PDCは、競合団体のブリティッシュ・ダーツ・オーガナイゼイション (BDO) からも、最高のパフォーマンスをしたプレイヤー達を招待しており、全強豪が1つのワールド・チャンピオンシップで争えない現在、その代わりとなるイヴェントとなっている。

これまで、2つの異なる団体のチャンピオン同士で直接対決が2回あり、また、いくつかのイギリス以外でのトーナメントでも、BDOとPDCの対決を取り上げたものは、存在する。

しかし、このイヴェントは、イギリスで開催され、両団体から (直接対決ではなく) 多くのトップ・プレイヤーが参加する初めてのトーナメントである。

以前のPDC vs BDOのトーナメント[編集]

このトーナメントが開催される以前にも、PDCBDOのどちらからもプレイヤーが出場するトーナメントが、存在する。

2005 マスターズ・オヴ・ダーツは、両団体のトップ・プレイヤー達の対戦を呼び物にした最初のトーナメントであり、2006年と2007年には、オランダで開催されたインターナショナル・ダーツ・リーグワールド・ダーツ・トロフィは、BDO対PDCを呼び物にするため、PDCのプレイヤーが招待されている。

PDC オーダー・オヴ・メリットと賞金[編集]

このトーナメントは、獲得した賞金額に基づくPDCのワールド・ランキング・システムであるPDC オーダー・オヴ・メリット (PDC OOM) に反映されないメジャー・トーナメントである。

現在、賞金総額は、PDCのイヴェント中、ワールド・マッチプレイと並び3番目となっているが、ワールド・マッチプレイは、PDC OOMに反映される[1]

このトーナメントの賞金は、以下の通りとなっている[2][3]

優勝 準優勝 準決勝 準々決勝 ラスト
16
ラスト
24
ラスト
32
グループ
1位通過
ハイエスト・
チェクアウト
9ダーター 実総額[4] 公称総額
2007 £80,000 £35,000 £15,000 £10,000 £6,000 - £4,000 - £3,000 - £300,000 [5]£250,000
[6]£300,000
2008 £100,000 £40,000 £20,000 £12,500 £7,500 - £4,000 - £2,000 不明 £356,000 [7]£356,000
2009 £100,000 £50,000 £25,000 £15,000 £7,500 £5,000 £2,500 £2,500 不明 - £400,000 [8]£400,000
2010 £100,000 £50,000 £25,000 £15,000 £7,500 £5,000 £2,500 £2,500 不明 - £400,000 [9]£400,000
2011 £100,000 £50,000 £25,000 £15,000 £7,500 £5,000 £2,500 £2,500 不明 - £400,000 [10]£400,000

なお、この賞金額は、WDF/BDOの賞金額が最も多いイヴェントであるBDO ワールド・プロフェッショナル・ダーツ・チャンピオンシップス (レイクサイド) の実際に払われた賞金額も、BDOによる公称額[11]も、超えている。

2011年における他のトーナメントとの賞金額の比較は、次の通りである[1][12][13]

団体 大会 公称総額 実総額[14] 優勝 準優勝 準決勝 準々決勝 ラスト
16
ラスト
24
ラスト
32
グループ
1位通過
9ダーター ハイエスト・
チェクアウト
2011 PDC グランド・スラム・オヴ・ダーツ £400,000 £400,000 £100,000 £50,000 £25,000 £15,000 £7,500 £5,000 £2,500 £2,500 - 不明
2011 PDC ワールド・マッチプレイ £400,000 £410,000 £100,000 £50,000 £25,000 £15,000 £7,500 - £5,000 - £10,000 不明
2011 PDC ワールド・グランプリ £350,000 £355,000 £100,000 £40,000 £20,000 £12,500 £7,000 - £4,000 - £5,000 不明
2011 WDF
(BDO)
レイクサイド (メンズ) £329,000 £261,000 £100,000 £30,000 £11,000 £6,000 £4,250 - £3,000 - - £3,000
レイクサイド (ウィメンズ) £16,000 £10,000 £2,000 £1,000 £500 - - - -

本戦の日程・会場・放送など[編集]

日程、会場、タイトル・スポンサー、テレビ放送などの情報は、以下の通りである[2][3]

初回から2010年まではITV、2011年よりSky Sportsで全試合が生放送されており、PDCtvでも、生放送とハイライトが視聴できる。

開始日 終了日 開催日数 会場 スポンサー 使用ボード テレビ放送
2007 11/17 (土) 11/25 (日) 9 シヴィック・ホール (ウルヴァーハンプトン) PartyBets.com unicorn ECLIPSE PRO ITV
2008 11/15 (土) 11/23 (日) 9 シヴィック・ホール (ウルヴァーハンプトン) PartyPoker.com unicorn ECLIPSE PRO ITV
2009 11/14 (土) 11/22 (日) 9 シヴィック・ホール (ウルヴァーハンプトン) PartyPoker.com unicorn ECLIPSE PRO ITV
2010 11/13 (土) 11/21 (日) 9 シヴィック・ホール (ウルヴァーハンプトン) Daily Mirror unicorn ECLIPSE PRO ITV
2011[15] 11/12 (土) 11/20 (日) 9 シヴィック・ホール (ウルヴァーハンプトン) William Hill unicorn ECLIPSE PRO Sky Sports HD

テレビ放送[編集]

ITVは、初開催から、2010年まで、このグランド・スラム・オヴ・ダーツを放映していた。 これは、1988年にWDF/BDOワールド・マスターズの放送を止めてから、初めてITVで放送されたダーツ・トーナメントとなる(例外として、1999年のフィル・テイラーライモント・ファン・バルネフェルトが行ったチャンピオン同士の対決が、ある)。

2007年から2010年までITV4の週間順位1位を譲ることはなかった[16]。 2009年のこのトーナメントの放送は、週間順位において、1位から9位までを独占した[17]

2011年からは、Sky Sportsがこのトーナメントを3年間放送する契約が、発表されている[15]

ハイライト[編集]

2007[編集]

フィル・テイラーが、決勝でエァンディ・ヘァミルトゥンに18-11で勝利し、このタイトルを獲得した。

2008[編集]

テイラーは、18-9 (レッグズ) でテリー・ジェンキンズを打ち破り、タイトル防衛に成功した。

2009[編集]

テイラーが、16-2という大差でスコット・ウェイツに勝利し、3度連続のグランド・スラム優勝を手に入れた。 ただし、ウェイツは、BDOのプレイヤーで初の決勝進出となっている。

また、女子プレイヤーのアナスターシィヤ・ダブラムィースラヴァ[18]が、グループ戦の対フィンセント・ファン・デル・フォールト戦において、5-4で、グランド・スラム・オヴ・ダーツ初の女子プレイヤーの勝利を成し得た。

2010[編集]

BDOのプレイヤーであるウェイツが、決勝でPDCのプレイヤーであるジェイムズ・ウェイドを敗り、テイラー以外かつBDOのプレイヤー初となるタイトル獲得を達成した。

2011[編集]

テイラーが、決勝においてゲリー・アンダースンに16-4で勝利し、このタイトルを取り戻した。

形式[編集]

グランド・スラム・オヴ・ダーツは、ラスト32から始まるグループ戦とラスト16からのシングル・エリミネイション・トーナメントを合わせたトーナメントであり、最たる特徴は、PDCとBDOの両プレイヤーの対戦が、毎年実現することである。

出場者の決定[編集]

このトーナメントは招待制であるが、次のどれかを満たしたプレイヤーは、開始当初から毎年招待されている。

2011年の対象となるトーナメントとプレイヤーは、以下となった[19]。 例年、対象プレイヤーが、既に出場者となっている場合、例年、対象トーナメントを後に増やしたり、各種オーダー・オヴ・メリットやWDFランキングを用いたりして選抜を行っている。

トーナメント 優勝 準優勝 準決勝 同年 昨年 一昨年
グランド・スラム・オヴ・ダーツ -
PDC ワールド・ダーツ・チャンピオンシップ -
ワールド・マッチプレイ - -
ワールド・グランプリ - -
UKオープン - -
プレミア・リーグ・ダーツ - -
チャンピオンシップ・リーグ・ダーツ - -
プレイヤーズ・チャンピオンシップ・ファイナルズ - -
ヨーロピアン・チャンピオンシップ - -
PDC ワールド・カップ・オヴ・ダーツ - - -
レイクサイド・チャンピオンシップス (メンズ) -
ワールド・ユース・チャンピオンシップ [20] - -

他に、2007年から2009年までのPDC ワールド・チャンピオン達とレイクサイド・チャンピオン達、そして、ワールドカード予選の決勝進出プレイヤー達が出場者となった。

本戦[編集]

まず、各4名のグループ (A-Hの8グループ) に分け、グループ内総当たり戦を行う。 このグループ戦は、ポイント制であり、上位2名がラスト16のシングル・エリミネイション・トーナメントへ出場できる。 なお、同点の場合は、得失レッグズ差、それも同じ場合は、1位と2位に関しては直接対決の結果、2位と3位に関しては、ナイン・ダート・シュータウトという9本のダーツで多くの点数を獲得したプレイヤーを勝ちとする方法で、順位を付ける[21]

曜日 ラウンド レッグズ
(ベスト・オヴ)
試合数 備考
グループ 9 4 グループA-Dから各1試合
8 グループE-H、A-Dから各1試合
4 グループE-Hから各1試合
4 グループA-Dから各1試合
4 グループE-Hから各1試合
ラスト16 19 4 -
4 -
準々決勝 31 4 -
準決勝 31 2 -
決勝 31 1 -

レッグ数[編集]

各年の各ラウンドにおけるレッグ数は、以下の通りである。 どの試合も、タイブレイクはない[22][23][8][21]

グループ ラスト16 準々決勝 準決勝 決勝
2007 9 19 19 25 31
2008 9 19 19 31 35
2009 9 19 31 31 31
2010 9 19 31 31 31
2011 9 19 31 31 31

結果[編集]

このトーナメントの結果は、以下の通りである[2][3]

決勝戦[編集]

チャンピオン スコア 準優勝
2007 イングランドの旗 フィル・テイラー (101.75) 18-11 イングランドの旗 エァンディ・ヘァミルトゥン (100.97)
2008 イングランドの旗 フィル・テイラー (106.25) 18-9 イングランドの旗 テリー・ジェンキンズ (100.92)
2009 イングランドの旗 フィル・テイラー (103.94) 16-2 イングランドの旗 スコット・ウェイツ (94.16)
2010 イングランドの旗 スコット・ウェイツ (99.86) 16-12 イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド (92.79)
2011 イングランドの旗 フィル・テイラー (109.04) 18-4 スコットランドの旗 ゲリー・アンダースン (98.92)

ナイン=ダート・フィニッシュ[編集]

グランド・スラム・オヴ・ダーツで達成されたテレビ (生) 放送中のナイン・ダート・フィニッシュは、以下の通りである[24]

日付 プレイヤー ラウンド レッグ 対戦相手 方法 賞金 レフェリー コメンテイター
2008 2008/11/20 (木) イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド 2 12 スコットランドの旗 ゲリー・アンダースン T20 x 3; T20 x 3; T20, T19, D12 不明 ブルース・スペンドゥリー ストゥーアト・パイク
アラン・ウォーリナー=リトゥル

ハイエスト・チェクアウト[編集]

プレイヤー 数字
2007 イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド 170
2008 スコットランドの旗 ゲリー・アンダースン 170
2009 イングランドの旗 ケヴィン・マクダイン
イングランドの旗 フィル・テイラー
170
2010 イングランドの旗 コリン・ロイド
スコットランドの旗 ゲリー・アンダースン
170
2011 イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド
イングランドの旗 テッド・ヘァンキー
161

記録[編集]

回数[編集]

最多優勝[編集]

全回出場[編集]

グランド・スラムは、主要トーナメントで決勝や準決勝に出場したり、各ランキングで上位に入っているプレイヤーを招待するトーナメントなので、このトーナメントの参加できること自体、ある程度名誉なことであるが、何度も招待されることは、ことさら名誉なことである。 今まで、10人のプレイヤーが、4度とも全て、このトーナメントに出場している。

ナイン・ダート・フィニッシュ[編集]

180[編集]

180の記録は、2009年以降のものに限定する。

最多の大会[編集]
1大会中の最多[編集]

100以上の平均値[編集]

1大会中の平均[編集]

2011年までで、6回達成されている。

記録 プレイヤー 結果
102.82 オランダの旗 ライモント・ファン・バルネフェルト 2007 ラスト16
102.16 オランダの旗 ローラント・スホールテン 2007 ラスト16
104.07 イングランドの旗 フィル・テイラー 2008 チャンピオン
100.73 イングランドの旗 エァンディ・ヘァミルトゥン 2008 ラスト16
103.40 イングランドの旗 フィル・テイラー 2009 チャンピオン
104.14 イングランドの旗 フィル・テイラー 2011 チャンピオン

最高対戦平均値[編集]

2011年までで、最高は、フィル・テイラーの112.37である。 以下は上位5位までの記録である。

記録 プレイヤー 対戦相手 ラウンド
112.37 イングランドの旗 フィル・テイラー イングランドの旗 ウェズ・ニュートゥン 2011 ラスト16
111.03 イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド イングランドの旗 デニス・アヴァンズ 2008 グループ戦
110.21 オランダの旗 ローラント・スホールテン オランダの旗 ミハエル・ファン・ヘルヴェン 2007 グループ戦
109.39 イングランドの旗 エイドゥリアン・ルーイス オランダの旗 コー・ストンペー 2011 グループ戦
108.90 イングランドの旗 フィル・テイラー スコットランドの旗 ゲリー・アンダースン 2011 決勝

回数[編集]

2011年までで、最高は、フィル・テイラーの22回である。

両者共[編集]

2011年までで、8回達成されている。

スコア
2007年グループ戦 (104.08) ライモント・ファン・バルネフェルト オランダの旗 5 – 2 イングランドの旗 デニス・プリーストゥリー (103.53)
2007年ラスト16 (102.14) テリー・ジェンキンズ イングランドの旗 10 – 7 オランダの旗 ライモント・ファン・バルネフェルト (101.01)
2008年準決勝 (102.30) テリー・ジェンキンズ イングランドの旗 16 – 14 スコットランドの旗 ゲリー・アンダースン (105.65)
2009年グループ戦 (108.90) ジェイムズ・ウェイド イングランドの旗 5 – 3 スコットランドの旗 ロバート・ソーントゥン (100.95)
2009年グループ戦 (103.25) エァンディ・ヘァミルトゥン イングランドの旗 5 – 3 イングランドの旗 ジェイムズ・ウェイド (102.62)
2010年グループ戦 (102.63) トニー・オウシェイ イングランドの旗 5 – 1 オランダの旗 フィンセント・ファン・デル・フォールト (100.92)
2010年グループ戦 (103.38) スコット・ウェイツ イングランドの旗 5 – 1 ウェールズの旗 マーティン・フィリプス (103.28)
2011年準決勝 (107.76) フィル・テイラー イングランドの旗 16 – 9 イングランドの旗 エイドゥリアン・ルーイス (101.10)

参照・脚注[編集]

  1. ^ a b Revised PDC ProTour Rules Professional Darts Corporation
  2. ^ a b c Grand Slam of Darts Darts Database
  3. ^ a b c Grand Slam of Darts Mastercaller
  4. ^ 実際に支払われた賞金の合計。ただし、不明の項目を£0としている。
  5. ^ PDC Launch Grand Slam of Darts (2007) Professional Darts Corporation
  6. ^ Increased Prize Fund For Grand Slam of Darts (2007) PDC (導入の発表後、スポンサーがついたため、賞金額が増加した。)
  7. ^ ITV Commits To Grand Slam of Darts (2008) Professional Darts Corporation
  8. ^ a b Grand Slam of Darts NetZone (2009) Professional Darts Corporation
  9. ^ Daily Mirror GSOD Day One Professional Darts Corporation
  10. ^ William Hill GSoD NetZone (2011) Professional Darts Corporation
  11. ^ 男女各部門で実際に払われた合計額と、達成されたら支払われ、達成されなければ積み立てられることなく消失するナイン・ダート・フィニッシュの賞金の合計額。
  12. ^ Lakeside World Professional Darts Championships (Men's) Darts Database
  13. ^ Lakeside World Professional Darts Championships (Women's) Darts Database
  14. ^ PDCが2011年に開催するトーナメントにおけるハイエスト・チェクアウトの賞金額は不明なため、それ以外の実際に支払われた額の合計。
  15. ^ a b Sky Sports Snap Up Grand Slam (2011) Professional Darts Corporation
  16. ^ Weekly Top 10 Programmes Broadcasters' Audience Research Board
  17. ^ ちなみに10位の番組タイトルは、"PHIL TAYLOR: THE POWER AND THE GLORY"であり、ダーツ関連の番組がトップ10を占めた。
  18. ^ 2009年大会以前は、2008年大会にも、招待されている。
  19. ^ Grand Slam Qualification Criteria Professional Darts Corporation
  20. ^ 同年のみ。
  21. ^ a b Daily Mirror GSOD NetZone (2010) Professional Darts Corporation
  22. ^ PartyBets.com Grand Slam of Darts NetZone (2007) Professional Darts Corporation
  23. ^ PartyPoker.com Grand Slam of Darts NetZone (2008) Professional Darts Corporation
  24. ^ 9 DART CLUB PDPA

外部リンク[編集]