クレショフ効果

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クレショフ効果英語: Kuleshov Effect, フランス語: Effet Koulechov, ロシア語: Эффект Кулешова)は、ソビエト連邦映画作家映画理論家レフ・クレショフが示した認知バイアスである。全ロシア映画大学学内で、1922年(大正11年)に実験によって示されたものである。

概要[編集]

効果[編集]

「クレショフ効果」とは、ひとつの映像が、映画的にモンタージュ(編集)されることによって、その前後に位置するほかの映像の意味に対して及ぼす、性質のことをいう。さまざまな映像群とは、ある映像群がほかの映像群に対して、相対的に意味をもつものである。観客にとって、映像がばらばらに単独で存在するわけではなく、つながりのなかで無意識に意味を解釈することがもたらされるのである。本効果は、映画的な説話論の基礎なのである。

実験[編集]

本効果のもつ意味論的伝染を強調するために、レフ・クレショフは、科学的経験(認知心理学)を開発した。クレショフは、ロシアの俳優イワン・モジューヒンのクローズアップのカットを選び、とくに無表情のものを選んだ。モジューヒンのカットを3つ用意し、3つの異なる映像を前に置いた。

第1のモンタージュでは、モジューヒンのカットの前に、スープ皿のクローズアップを置いた。 第2のモンタージュでは、スープ皿のかわりに、棺の中の遺体を置いた。 第3のモンタージュでは、かわりに、ソファに横たわる女性を置いた。

それぞれのシーケンスを見た後で、俳優(モジューヒン)があらわす感情を、観客は特徴を述べなければならない。第1では空腹を感じ、第2では、悲しみを感じ、第3では、欲望を感じたのである。

関連事項[編集]

参考文献[編集]

  • Wallbott, H. G., In and out of context: Influences of facial expression and context information on emotion attributions; British Journal of Social Psychology, 27, p.357-369., 1988.

外部リンク[編集]