クルアーンへの批判

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クルアーンへの批判は、イスラームの聖典クルアーンに書かれた内容とその解釈が、イスラム教徒と非イスラム教徒との間に見解の相違と争いを生じさせることがあることを説明する。

科学的観点[編集]

クルアーンも古代的世界観のもと記されており、ズルカルナイン(イスカンダル)が世界の果てにある、太陽が泥に沈む場所にたどり着くシーンがある[1]。精液が腰と胸との間から来るものと言う記述もある[2]

クルアーンには、進化論の否定と創造論の肯定が主張されている。クルアーン第3章59節、第5章11節、第96章2節、第20章55節、第6章1節、 第24章45節、第15章26節、第7章11節、第19章67節である。現在もこれに基づき、イスラム圏の学校教育では、進化論を支持する教育・言論は禁じられていることが多い。進化論を否定するムスリムも存在している[3]啓典を絶対視する信仰を理由とした反進化論は、米国原理主義キリスト教徒においてもみられる(創造科学インテリジェント・デザイン)。

ムスリムの間では、逆にクルアーンが科学的だと言う主張がある[4][5]。代表的なものはビッグバン胎児の発生過程が奇跡的に予言されていた、というものである。この立場をとるムスリムにはAdnan Oktar(Harun Yahya)がいる。こうした科学とクルアーンの結びつけも批判の対象になっている[6][7]。聖典と科学と結びつけはキリスト教やヒンドゥー教にもみられる。

聖書との違い[編集]

聖書とクルアーンは同じくアブラハムの宗教聖典であるが、同じ題材・人物でもしばしば異なった描写がなされている。例えばマルヤム(マリア)がハールーン(アロン)の姉とされているが[8]、これは旧約聖書に記述のあるアロンの姉ミリアムと新約聖書のマリアが混同されたものだと考えられている[9]。また、旧約聖書士師記におけるギデオンの事績[10]がタールート(サウル)のしたことだとされている[11]。 こうしたクルアーンと聖書との矛盾点が批判される場合がある。キリスト教徒である堀尾幸司は自著の中で、三位一体を批判した章句の一つ[12]が「神とイエスとマリア」の三位一体を批判しているように読めることから、ムハンマドが聖書やキリスト教に無知なまま非難を行っていたとしている[13]

差別[編集]

クルアーンには、異教徒への暴力を奨励する文言[14]と、男性の女性に対する優越を謡った文言[15]が書かれている。

参照[編集]

  1. ^ クルアーン18章86節
  2. ^ クルアーン86章6-7節
  3. ^ アッラーの存在と唯一性
  4. ^ イスラームガイド: 聖クルアーンの科学に関する奇跡
  5. ^ The Overwhelming Scientific Miracles in the Noble Quran (Koran)
  6. ^ Qur'an and Science
  7. ^ Islamic Science: Does Islamic literature contain scientific miracles?
  8. ^ クルアーン19章28節
  9. ^ 中央公論社『世界の名著 15 コーラン』295ページの注
  10. ^ 士師記7章
  11. ^ クルアーン2章249節-251節
  12. ^ クルアーン5章75節
  13. ^ 文芸社『キリスト殺しの真相 ユダヤ・イエス・聖書をめぐる誤解と真実』第3章
  14. ^ クルアーン第2章191節、第9章5節、第47章4節、第2章193節
  15. ^ クルアーン第4章34節

関連項目[編集]

外部リンク[編集]