クリシュナ意識国際協会

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クリシュナ意識国際協会(International Society for Krishna Consciousness, 略称:ISKCONイスコン)とは、クリシュナを愛するゴウディヤ・ヴァイシュナヴァ英語: Gaudiya Vaishnavism)のインド人宗教家A・C・バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダが、世界布教のために立ち上げた団体である。

ヴァイシュナヴァとは、ヴィシュヌのdevotees(信徒や信者という言葉を超えた英語なので、日本語で、現在献身者、あるいは献愛者という呼び名で教典を読んでいる。)を指している。ブラフマーシヴァラクシュミークマーラ(クマーラとはブラフマーが生んだ4人の兄弟をいう。)といった、4つの師弟継承がある。これら4つの流れのdevoteesを「サンプラダーヤ ヴァイシュナヴァ=ヴィシュヌからの師弟継承」という意味で総称する。

ゴウディヤ・ヴァイシュナヴァとは、ブラフマーの流れから師弟継承され、約500年前にベンガル地方で降誕した主チャイタンニャ(ゴウラスンダラとも呼ばれている。)の流れのdevoteesを言う。

神を讃えるマハー・マントラは「ハレー・クリシュナ・ハレークリシュナ・クリシュナ・クリシュナ・ハレー・ハレー・ハレー・ラーマ・ハレー・ラーマ・ラーマ・ラーマ・ハレー・ハレー英語: Hare Krishna (Maha mantra))」であり、主チャイタンニャ(教典ではカリユガに現れる神の化身であると言われている)の「サンキールタン運動」として知られている。

プラブパーダはインドからアメリカ合衆国に渡り、この団体を作り上げた。布教先は現在世界中に及んでおり、『バガヴァッド・ギーター』のプラブパーダの解説付き訳書『バガヴァッド・ギーター あるがままの詩』も世界中で刊行されている。

信仰と戒律[編集]

クリシュナを最高人格主神として認め、『バガヴァッド・ギーター』と『バーガヴァタ・プラーナ』(『シュリーマド・バーガヴァタム』)を中心にグル(正統な師弟継承されている教師)を通してヴェーダ文献を学ぶ。ヴェーダや他の教典の記述を、歴史的事実とする。

入門したdevoteesの戒律(自発的に行うことなので、正確には戒律ではない)は、

  1. 不正な性行為はいけない。(結婚してからの性行為は認められている。devoteeになるとクリシュナに良い子供を授けていただくために1ヶ月に1度という制約がある。理由のひとつとして、結婚制度を無視した同棲は、望まない子供を授かることになり、望まれずに生まれた子供は親や社会を恨み、凶悪な犯罪を行うといったことが挙げられる。)
  2. ギャンブルはいけない。(理由のひとつとして、賭け事は大きな金額が一瞬のうちに手に入ったり失ったりする。そのことによって無用な争いを生み、殺し合いを始めるからである。)
  3. 陶酔物の摂取はいけない。(酒、たばこ、ドラッグを指しているが、カフェイン入りのお茶、コーヒーも含める。ノンカフェインのお茶やコーヒーなら可能。理由のひとつとして、カフェインの摂取は、舌の感覚を麻痺させる。舌の感覚が麻痺したままだと、要らぬ言葉を発して争いを生むからである。)
  4. 肉食はいけない。(肉、魚、卵を指している。)厳格にはたまねぎやニラ、きのこ類、にんにくもいけない。(バガヴァッドギーター第9章26節。)

※ その他、1日に1周が108個で出来ている数珠を1個ずつハレークリシュナマントラを唱え、それを16周唱えることとしている。

プラブパーダは進化論を否定し、チャールズ・ダーウィンを愚か者と教典シュリーマドバーガヴァタム第4篇第29章42~44節の解説に書いている。人間として生まれてきたことを幸運に思い、クリシュナ意識を理解すること、あるいは神を愛するということを実践しなければ、輪廻転生は必須となり、次の生が犬や豚、あるいは更なる下等生物になってしまうと教典から指し示している。約5,000年前に書かれたとする教典シュリーマド・バーガヴァタムは、旧約聖書と一致し、人類の寿命がだんだん短くなっていることが確認される。

他宗教に対しては融和的であり、その価値を認めているが、神を愛することが前提であると説いている。神を愛するということは、「汝殺すことなかれ」の意味を取り違えてはいけないとも述べている。 ビートルズがインド音楽やインドそのもの(マハリシやそのほかグルやマハラージと呼ばれるインド人たち)に傾倒した際、ジョン・レノンやジョージ・ハリスンはプラブパーダと接触した。そしてジョージ・ハリスンは出版のために資金援助を行い、『主バガヴァーン クリシュナ』のまえがきで「神は無限です。神は多くの名をお持ちです。アラーブッダエホバラーマ、全てがクリシュナです。全ては一つです」と書いている。更にプラブパーダは、イエス・キリストをクリシュナの息子であり、ヴァイシュナヴァであると法話の中で語っている。

食生活[編集]

クリシュナ意識国際協会では菜食主義が実践される。ただし、devoteesは、ベジタリアンではなく、クリシュナが許可したものを食べるので、クリシュナンであると語っている。プラブパーダは、人間は動物を食べる存在として創造されたのではないとも述べている。

参考リンク[編集]

  • vedabase プラブパーダ著作物サイト=[1]
  • キリストとクリシュナ=[2]
  • 主クリシュナの友(画像は子供向けのニュースレター。一般人向けに印刷されたニュースレターもある。)=[3]

参考文献[編集]

  • 『バガヴァッド・ギーター あるがままの詩』
  • 『主バガヴァーン クリシュナ 第1~4巻』
  • 『自己の探求』
  • 『プラブパーダ』
  • 『献身奉仕 喜びの海』
  • 『シュリー・イーシャ・ウパニシャッド』
  • 『ヨーガの完成』
  • 『シュリーマド バーガヴァタム 第1巻』
  • 『クリシュナへの道 絵で見るヴェーダの教え』
  • 『カミングバック 輪廻の科学』

プラブパーダの著作の邦訳。バクティヴェーダンタ文庫社から刊行された。2011年9月初旬、『クリシュナへ辿りつく道(完全新刊)』『ヨーガの完成(新刊・及び新翻訳)』が出版された。

  • 『食べるヨガ』改訂版
  • 『ハイアーテイスト』改訂版
  • 『シュリー・イーシャ・ウパニシャッド』
  • 『ヨーガの完成』(新刊・及び新翻訳)
  • 『クリシュナへ辿りつく道』(完全新刊)
  • 『バガヴァッド・ギーター』(シュローカのみ)
  • アマゾンにて上記の(『食べるヨガ』改訂版から下)著作・プラブパーダ翻訳物が発売開始=[4]

関連リンク[編集]