クスンダ

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クスンダ(Kusunda)はネパール西部の先住民族ネパール語でBan Raja(森の民)とも呼ばれ、自称はMihaqという。クスンダはネパール語で「野蛮人」を意味するが、彼ら自身はこの呼び名に特に反感を持っていない。

かつては狩猟採集民だったが、現在は村に定住し、周囲の人々との結婚が多く、民族としては消滅しかけている。アニミズムを信仰してきたが、ヒンドゥー教の影響も強い。2001年の国勢調査によれば、全員で164人おり(ネパールの最少数民族)、うち160人がヒンドゥー教徒、4人が仏教徒という。

元来は固有言語クスンダ語を話していたが、すでに子供は話さなくなり(たいてい親の一方は他民族)、ほぼ絶滅状態である。Wattersが2005年にクスンダ語の文法・語彙をまとめ、完全に孤立した言語としている。これまでブルシャスキー語チベット・ビルマ語族などとの関係が研究され、最近ではWhitehouseらがインド太平洋語族(ジョーゼフ・グリーンバーグが提唱した分類で、パプア諸語などを含むが、言語学者の間ではあまり採用されていない)に入れる考えを出している。

文献:

  • D. E. Watters (2005): Notes on Kusunda Grammar: A language isolate of Nepal. Himalayan Linguistics Archive 3. 1-182. NFDIN Katmandu, ISBN 99946-35-35-2.[1](pdf)
  • P. Whitehouse et al. (2004): Kusunda: An Indo-Pacific language in Nepal. PNAS vol. 101 no. 15 5692-5695.[2]