キ88 (航空機)

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キ88第二次世界大戦中に計画された日本陸軍戦闘機である。開発製造川崎。エンジンを胴体中央に配置し機首に大口径機関砲を装備するという、アメリカのP-39と同じ仕組みの機体であったが、試作途中の昭和18年末に陸軍の製作機種統合整理を受けて開発中止になった。

概要[編集]

戦争の進行により強力な防空戦闘機の必要性を感じていた日本陸軍は、川崎が独自で研究をしていた高速戦闘機をキ88として試作することを命じた。

キ88は、液冷式エンジンを搭載した単発機だったが、胴体中央部にエンジンを置き延長軸によってプロペラを回転させる形式をとっていた。これは、アメリカ陸軍のベル P-39 エアラコブラと同じ形式であり、機首に大口径の機関砲を配備できるメリットがあった。全体的にP-39を色々な部分で参考にしたような機体だったが、P-39が前輪式降着装置であるのに対してキ88は尾輪式であった。武装はプロペラ軸を利用して発射する37mm機関砲の他に機首下面に20mm機関砲を2門装備することにしていた。これは当時の日本製戦闘機としては異例の重武装であった。

試作指示から程なくしてモックアップが完成し続いて試作に入ったが、新機軸が盛り込まれた機体なだけに実用化には様々な困難が予想されたため、昭和18年末の陸軍の機種統合整理の対象となり開発中止となった。この時点で、主翼と胴体は完成しており最終組み立ての段階であった。

スペック[編集]

  • 全長:10.20 m
  • 全高:4.15 m
  • 全幅:12.40 m
  • 主翼面積:25.00 m²
  • 全備重量:3,900 kg
  • エンジン:ハ140 出力 1,500 hp
  • 最大速度:600 km/h
  • 実用上昇限度:11,000 m
  • 航続距離:1,200 km
  • 武装
    • 37mm機関砲×1(プロペラ軸内装備。モーターカノンとはエンジン配置が異なる)
    • 20mm機関砲×2

(データは推算値)

関連項目[編集]